青い日記帳 

  
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「コレクションのドア、ひらきます」
東京ステーションギャラリーで開催中の
「鉄道絵画発→ピカソ行 コレクションのドア、ひらきます」展に行って来ました。


http://www.ejrcf.or.jp/gallery/

国鉄が民営化しJRとなった翌年に東京ステーションギャラリーは誕生しました。以前あった場所から2012年にリニューアル。横移動してJR東京駅丸の内北口に。世界でも稀な鉄道会社が運営する駅構内にある美術館です。

1988年の開館当初は全くコレクションを有していなかった東京ステーションギャラリーですが、コツコツと蒐集し収蔵作品だけで展覧会が開催できるまでになりました。

開館30周年を迎えるにあたり、そのコレクションを一気に公開する展覧会が「鉄道絵画発→ピカソ行 コレクションのドア、ひらきます」展です。



ゴッホやモネはたまた伊藤若冲といった誰もが知るビックネームの画家の作品はありませんが(ピカソを除いて)どれも個性的で見応え十分の作品ばかりです。

とりわけ、若手作家の作品が多いのも魅力のひとつです。今では美術界ですっかりメジャーとなった画家の作品などもそれには含まれています。


大岩オスカール「新橋」2007年

30年間でこれだけの作品を蒐集するにあたり、アドバイザー的な方が必ずいたはずです。かなりの審美眼をお持ちの方々によりコレクションが形成されていったことがはっきりと分かります。

鉄道会社の美術館だから駅や列車の絵や写真だけと思われがちですが、それが良い意味で期待外れとなります。



展覧会の構成は以下の通りです。

出発駅:鉄道絵画
2駅目:都市と郊外
3駅目:人
4駅目:抽象
終点:ピカソ



因みに各章ごとのパネルタイトルが切符のカタチをしています。さらに鋏痕がそれぞれ違っています。Suicaしかしらない若い人にはこの鉄道愛が感じられる演出分からないだろうな〜


夏目麻麦「Room 1108」2009年
山本麻友香「white rabbit」2007年

夏目麻麦やイケムラレイコ、村瀬恭子らのぼんやりとした捉えどころの無い人物を描いた作品がまとめ比較しながら、ここで観られるとはほんとラッキーでした。

また、昔から追いかけている小川の作品も千葉市美術館での回顧展以来久々に目にしました。


小川信治「バルコニーにて1〈Behind You〉シリーズ」2007年

小川の技法についてここで話すといくら字数を割いても難しいので、簡潔に言うとこれは写真ではなく絵画です。まぁ、目の前にしてもそうは見えないところが小川の小川たる所以なのですけどね。

逆に、絵画のように見えてそうでない筆頭に山田があげられます。


山田純嗣「on the table #201」2005年

俯瞰で捉えた都市の街並みを描いているように見えますが、山田独自の特殊な技法によりこの作品は成り立っています。

1:自ら石膏で立体物を制作
2:立体物を並べて撮影
3:撮影したものを印画紙に焼きつける
4:銅板の線を重ねる
5:樹脂をコンプレッサーで吹き付ける

こう種明かしされてもまだ絵にしか見えないところが山田作品の真骨頂です。会場で角度を変えてみると「なるほど〜」と少しは納得できます。

諏訪敦などの作品などもあり幾らでも紹介したいのですが、ひとまずこの辺で。最後は鉄道らしい作品で締めたいと思います。


斉藤五朗「軽井沢物語」1993年

長野新幹線が開通しすっかり昔の面影が無くなってしまった軽井沢駅ですが、往時を知る人にとっては斉藤の作品から数々の懐かしい思い出がよみがえって来るのではないでしょうか。

EF63の重連の力を借りて昇り降りした碓氷峠。駅売りのおぎのや「峠の釜めし」等々。

様々な懐かしい場面が縮尺や関係性は無視され自由に描かれているのも魅力的です。そして得も言われぬあたたかさがこの絵にはあります。

「コレクションのドア、ひらきます」展は、2月12日までです。一部の作品を除き写真撮影が可能です。是非是非!


鉄道絵画発→ピカソ行
コレクションのドア、ひらきます


会期:2017年12月16日(土)〜2月12日(月・祝)
開館時間:10:00〜18:00
※金曜日は20:00まで開館
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(1月8日、2月12日は開館)、
12月29日(金)−1月1日(月・祝)、1月9日(火)
会場:東京ステーションギャラリー
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/
主催:東京ステーションギャラリー(公益財団法人東日本鉄道文化財団)


まるごと東京ステーションギャラリー

重要文化財「東京駅」のなかで特異な存在感をもつ美術館の見どころをまるごと収めた充実のガイドブックです。創建時の面影を残す重厚な空間が伝える100年の時の流れ、そして100点を超えるコレクションを網羅しています。

こちらへも観に行かなくちゃ!


JR発足30周年記念展「進化・深感・新幹線」
鉄道博物館
http://www.railway-museum.jp/


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東京ステーションギャラリーにも実は収蔵品がありました。2007年から3回にわたって開催した〈現代絵画の展望〉展シリーズ(会場:旧新橋停車場 鉄道歴史展示室)を経て収蔵された作品数十点ほか、購入や寄贈を受けるなどし、1988年の開館以来、初めて美術館をまるごと使ってご紹介します。東京駅にあるステンドグラスの原画、東京駅をモチーフにした絵画、そしてピカソまで、テーマにあわせて展示します。近代から現代にいたるバラエティに富んだ作品をこの機会にぜひご覧ください。

テーマの展開を鉄道の一路線にみたて、始発駅を〈鉄道絵画〉とし、一駅ごとにテーマを変え、終点〈ピカソ〉に至るという構成で、30年間少しずつ収蔵を続けてきた当館のコレクションを初めてまとめて公開します。
まずは始発駅〈鉄道絵画〉からの出発です。東京駅から線路のある風景まで、日本画、洋画、写真、資料などを展示します。2駅目は鉄道がつなぐ〈都市と郊外〉。現在とは異なる東京の姿をうつす洋画、作家の記憶が再構成された作品、写実的な風景画など多彩です。3駅目は鉄道利用者であり運用者でもある〈人〉がテーマです。描かれているのは人でも、主題は別にあるのかもしれません。作り手が作品に込める意図の多様性を感じていただいたあと、4駅目では〈抽象〉的な絵画を紹介します。難しいと思われがちな抽象画も少し身近になるかもしれません。終点は“解らない絵画”の代名詞として誰もが知る〈ピカソ〉のさまざまな時期の絵画4点をご覧いただきます。
かつて当館で開催した企画展の出品作品、東京駅内にあるステンドグラスの福沢一郎による原画、一時休館中に開催した〈現代絵画の展望〉展シリーズや、2014年に開催した「東京駅100年の記憶」展に出品した作品、資料など、約100点を展示します。
| 展覧会 | 21:55 | comments(0) | trackbacks(0) |









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