![]() 2018.05.16 Wednesday
「くまのパディントン展」
Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の
生誕60周年記念「くまのパディントン展」へ行って来ました。 ![]() http://www.bunkamura.co.jp/museum/ ピーターラビットやミッフィーは、小さい頃に絵本などで接したことがあるので、思い出もあり大人になってから見返すと懐かしい気持ちにさせてくれます。 ところが、どうしたことか、くまのパディントンだけは子供のころから今に至るまでただの一度も接したことがないのです。絵本も映画も… 別に、嫌悪感を抱くとか、可愛らしさが分からないとかではありません。たまたま今の今まで手にする機会が無かっただけです。ごめんねパディントン。 ![]() アイバー・ウッド画 商品化のためのアイデア画、1970年代後半 Illustrated by Ivor Wood © Paddington and Company Ltd 2018 思い入れや予備知識を全く持たないパディントンですが、だからこそ展覧会を楽しむことが出来ました。目にするもの全て新鮮で驚きと感動の連続でした。 くまのパディントンは、「暗黒の地ペルー」から送られてきた密航者だったこと。そしてそもそも英国のパディントン駅で、お世話になるブラウン夫妻に出会ったことが、名前の由来だなんて。。。 絵画展に出かけ未知の作家の初見作品に出合った時の感動ってたまらないものがあります。それをまさか「くまのパディントン展」で味わえるとは! ![]() R.W.アリー画 絵本『クマのパディントン』の原画、2007年 Illustrated by R.W. Alley Illustrations copyright © R.W. Alley 2018 展示構成は以下の通りです。 第1章:パディントンの物語 第2章:パディントン誕生秘話 第3章:世界のパディントン 日本とパディントン 第4章:パディントン大活躍 第5章:おわりに 「くまのパディントン」の原作者であるマイケル・ボンド(Michael Bond、1926年1月13日 - 2017年6月27日)が、1958年に初めてこの世に誕生させたパディントン。 とても興味深いな〜と感じたのは、当時の挿絵を担当したペギー・フォートナムが描いたパディントンの姿が、ラフスケッチのようで随分と印象と異なる点です。 ![]() ペギー・フォートナム画 「パディントン」シリーズの挿絵」 まるでフーテンの寅さんのようないで立ちで、首には「このくまをよろしくお願いします」("Please look after this bear. Thank you.")と書かれた札が付けられています。 第二次世界大戦当時の駅には、空襲を逃れるために疎開する子どもたちがこのような名札を首に付けていたそうです。 自分は馴染みがないので、「はじめはこんなだったんだ〜」と興味を持って拝見できますが、映画「パディントン」などに愛着を持っている方にとっては「コレジャナ感」満載なのではないでしょうか。 因みに、パディントンのトレードマークのダッフル・コートは1950年代に流行していたものであったり、ブッシュ・ハットはボンド自身がお気に入りでかぶっていた帽子だそうです。 ボンドの分身のような存在なのでしょうね。 ![]() マイケル・ボンド氏 © P&Co. Ltd. 2018 女流画家ペギー・フォートナムが挿絵を担当した初版本はあっという間に完売し、以後何と合計27冊も続く人気シリーズとなったパディントン。 前出のR.W.アリーは、1997年以降に絵本を手がけた作家です。このように様々な作家が手掛けた「パディントン」が観られ比べられるのが今回の展覧会の最大の魅力ではないでしょうか。 作家によってパディントンの表現もかなり変わってくるものです。シンプルだからこそ、少しの違いで大きな変化が見られるのでしょう。 ![]() フレッド・バンベリー画 絵本『パディントンのかいもの』の原画、1973年 Illustrated by Fred Banbery © Estate of Fred Banbery/HarperCollins 2018 キャラクターものの展覧会だからといって侮ることなかれ。まだまだ紹介しきれていませんが、これはほんの一部です。 パディントンについて何にも知らない自分が行ってもこれだけ楽しめたのですから、お好きな方ならもう堪らないはずです。 生誕60周年記念「くまのパディントン展」は6月25日までです。是非是非!! ![]() 生誕60周年記念「くまのパディントン展」 開催期間:2018年4月28日(土)〜6月25日(月) ※5/8(火)、6/5(火)のみ休館 開館時間:10:00-18:00(入館は17:30まで) 毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで) 会場:Bunkamura ザ・ミュージアム 主催:Bunkamura、フジテレビジョン、毎日新聞社 協賛・協力等 [協賛]ニューカラー写真印刷 [後援]ブリティッシュ・カウンシル [協力]コピーライツアジア、東京子ども図書館、福音館書店、理論社、WAVE出版、日本航空 [監修]松岡享子(東京子ども図書館名誉理事長) [学術協力]三宅興子(梅花女子大学名誉教授)、河野芳英(大東文化大学教授) くまのパディントン ![]() 【Takのアート入門講座】いつもと違ったルートで展覧会へ行こう! ↑ Bunkamuraザ・ミュージアムへは、今注目の「裏渋」「奥渋」からのルートがお勧めです!! Twitterやってます。 ![]() Facebookもチェック! この記事のURL http://bluediary2.jugem.jp/?eid=5106 JUGEMテーマ:アート・デザイン イギリスを代表する児童文学「パディントン」シリーズは、1958年、作家マイケル・ボンド氏によって誕生しました。その後、40以上の言語に翻訳・出版されるとともに、絵本・アニメ・映画やぬいぐるみなどで広く展開され、世界中で愛され続けています。 ![]() |