青い日記帳 

  
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「金襴手−人々を虜にした伊万里焼−展」
戸栗美術館で開催中の
「金襴手−人々を虜にした伊万里焼−展」に行って来ました。


http://www.toguri-museum.or.jp/

日常使いの洋服や車なども、その時代時代により派手な色合いが好まれたり、逆にモノトーンが人気となったりとするものです。一概には言えませんが景気と連動しているかのようです。

江戸時代に発達した陶磁といえば、伊万里焼が最も有名です。

とろろで、伊万里焼と聞くとどのような意匠の陶磁器が頭に浮かぶでしょう。

染付(白色の胎土で成形した素地の上に酸化コバルトを主とした絵の具で模様を絵付し、その上に透明釉をかけて高温焼成した陶磁器。おもに磁器で、模様は藍青色に発色する。)が好きなこともあり、真っ先にこうしたものを想起します。


染付吹墨鷺文皿

2009年に東京国立博物館で開催された特別展「染付」は、これまで拝見した焼物の展覧会で今でもナンバー1の存在です。

今回の戸栗美術館での展覧会はシンプルな染付ではなく、派手さがウリの金襴手を前面に押し出しています。一般的なイメージとしての伊万里焼とはちと違う豪華で派手な意匠の焼物が勢揃いしています。



実は、染付よりもこの金襴手の方が多くの支持を集めたのです。それは国内はもとよりヨーロッパ各地からも熱い視線が金襴手に注がれました。

江戸時代が成立し政治が安定すると経済も回り出し、景気も上昇していきます。元禄期には裕福な町人が数多く誕生し華やかさを好む彼が求めたのが金襴手だったのです。

今から30年ほど前、バブル景気でわいた日本で、派手なファッションを多くの人が所望したのと同じ感覚でしょうか。



金襴手が伊万里焼の主流となったのには、もうひとつ大きな要因があります。それまでヨーロッパは中国から陶磁器を買い付けていましたが、政治的な問題で1640年代から日本が主な取引先となりました。

西洋人が地味な染付よりも、色鮮やかな金襴手を好んだことは想像に難くありません。今回の展覧会でも一度ヨーロッパに渡った伊万里焼が買い戻され展示されていたりします。


色絵 獅子牡丹菊梅文 蓋付壷
伊万里
江戸時代(17世紀末〜18世紀前半)

会場では、ただ単に金襴手をずらりと並べるだけでなく、そもそも金襴手とは何かから丁寧に分かるよう構成されています。しかも展示解説シート(無料)があるので、私のような素人でも深く魅力に迫れます。

・違う作品なのに実は…?
・中国の金襴手と伊万里焼の金襴手の違いは?
・商人がこんなに豪華なものを買えたの?
・赤色が多用された理由は?
・染付を選ぶ理由は?
・磁器は高級品だった?
・西欧での磁器の価値は?
・伊万里焼と有田焼の名称の違いは?
・外国人が日本人コレクターに与えた影響は?
・伊万里焼として最初に「美術品」になったのは?
・重要美術品とは?



会場内の詳細なパネル資料を一冊にまとめた小冊子も安価で販売されています。これはとても嬉しいサービスです。

かなり、この展覧会で金襴手のイメージが変わると共に、好きになりました。次からは積極的に染付と同じくらい丁寧に観られそうです。

美術品は何でもそうですが、好き嫌いしていると鑑賞の幅を自ずと狭めてしまいます。興味関心がないからこそ観に行ってみることおススメします。

「金襴手展」は6月21日までです。是非是非〜


「金襴手−人々を虜にした伊万里焼−展」

会期:2018年4月4日(水)〜6月21日(木)
開館時間:10:00〜17:00(入館受付は16:30まで)
※毎週金曜は10:00〜20:00(入館受付は19:30まで)
休館日:月曜
※4月30日(月・祝)は開館、5月1日(火)は休館。
会場:戸栗美術館
http://www.toguri-museum.or.jp/


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江戸時代元禄年間には好景気を迎え、経済力を蓄えた町人を中心として元禄文化が発展します。贅を好む風潮の中で、色絵を施した豪奢なうつわを求める気運が高まりました。そうした需要に応えるように、ちょうどこの頃、伊万里焼に“古伊万里金襴手様式(こいまりきんらんでようしき)”が成立します。この色絵と金彩を施したうつわは、高級食器として富裕層の間で大変好まれ、以降、伊万里焼の色絵を代表するものとなります。また、同時期に海外輸出向けにも古伊万里金襴手様式の壺や皿が生産され、西欧の王侯貴族にも食器や室内装飾品として人気を博しました。
続く明治時代になると、それまで道具であった様々な工芸品が鑑賞品として評価されるようになります。食器であった伊万里焼にも鑑賞を目的に愛好し蒐集する外国人や日本人があらわれましたが、真っ先にその対象とされたのが古伊万里金襴手様式でした。
江戸時代の高級食器から、美術品へ。今展では、いつの時代も人々を虜にしてきた絢爛豪華な古伊万里金襴手を展観いたします。
| 展覧会 | 23:17 | comments(0) | trackbacks(0) |









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