青い日記帳 

  
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「アンティーク・レース展」
渋谷区立松濤美術館で開催中の
「ダイアン・クライスコレクション アンティーク・レース展」に行って来ました。


http://www.shoto-museum.jp/

世界的なアンティーク・レース鑑定家のダイアン・クライス氏の数万点におよぶ所蔵品から、マリー=アントワネットやナポレオン、ヴィクトリア女王といった、歴史上の人物に由来する希少なアンティーク・レースなど約170点を展示する展覧会が渋谷の松濤美術館で開催中です。

ダイアン・クライス氏が数年前に日本に移り住んだからこそ実現した展覧会。祖母から受け継がれた超貴重なアンティークレースコレクションともども日本にやって来てくれたのです。


ダイアン・クライス氏

現在では機械織りによるレースが主流になっており誰でも気軽に入手できお洒落アイテムとして気軽に活用できます。

しかし、かつてのレースは、ヨーロッパの王侯貴族に富と権力の象徴として、歴史上重要な価値を持ってきました。

今回展示されている手編みの「アンティーク・レース」は、機械では未だに再現できない高度な技術による芸術品です。熟練職人の超絶技巧が生み出した優美で繊細な美の世界は観るものを魅了します。


クラヴァット」17世紀
ローズ・ポイント・レース

アンティーク・レースと一言でいっても、時代により様々なものが存在します。しかしそれらはいずれも人々の生活をより豊かで潤いのあるものにしようとする想いの結晶でもあります。

フランドル地方、イタリア、フランスなどレースの技法の誕生から最高潮を迎えた18世紀の間、ニードルポイント・レース、ボビン・レースの変遷をまず最初の章で実物を目の前にしながら追うことができます。


プント・タッリアト(伊)、ポアン・クペ(仏)と呼ばれる極初期のレース。

織り上がった布に刺繍し、そこを残しながら布の一部を切り取り透かし模様をいれるカットワークの技法で作られています。これが、ニードル・ポイント・レースの誕生につながっていきます。

展覧会の構成は以下の通りです。

第1章 誕生と変遷
第2章 レースに表現されるもの
第3章 王侯貴族のレース
第4章 キリスト教文化に根付くレースの役割
第5章 ウォー・レース



ボビン・レース

こちらはどこかで目にしたことがあるはずです。オランダ・フランドル絵画で「レース編み」の場面では、このボビン・レースが描かれています。

最も有名なのが言わずもがなこの作品。


ヨハネス・フェルメール「レースを編む女」1670年頃
ルーヴル美術館

この展覧会に出ている作品がスゴイのは、カトリーヌ・ド・メディシスやマリー・アントワネット、英国王室、そしてメディチ家などが愛用したレースが並んでいる点です。

これほど貴重なアンティーク・レースのコレクションをまとめて観られる(しかも日本で!)のは、ちょっと信じ難いことです。


「洗礼用ヴェール、ドレス、ボンネット」刺繍とリール・レース(ヴェール)、ヴァランシエンヌ・レース(ドレス、ボンネット)、19世紀、ベルギー

そうした王侯貴族に愛されたレースとは別に、2階展示室では「第4章 キリスト教文化に根付くレースの役割」として人々の生活の中で必要不可欠な存在であったレースが紹介されています。

誕生から結婚、そして死といった人の生涯の節目節目にレースが非常に重要なものとして扱われてきたことが分かります。

日本ではこれに代わるものとしてどんなものがあるでしょう。


喪に服すための黒いレース

展覧会最後には「ウォー・レース」という聴きなれない名前のレースが展示されています。

第一次世界大戦時にベルギーのレース職人の生活と技術を守るために作られたのがウォー・レースです。機械化の波と共に戦禍に巻き込まれ「アンティーク・レース」の火が消えてしまいそうな時に団結して守ったのです。

積極的にこの時レースを購入してくれたのがアメリカ人だったそうです。戦争のレースという呼称が付けられていますが、平和への願いが込められた特別なレースです。


ウォー・レース(テーブルクロス)

アンティーク・レースコレクションの第一人者であり研究科でもある、ダイアン・クライス氏の数万点にもおよぶ膨大なコレクションから、16世紀から19世紀のレース全盛期の品々が所狭しと並んでいます。

レースに全く普段関わりのない生活を送っている自分が、飛び込みで観てもとてもとても面白かった展覧会です。レース好き尚のことならこれは外せません!

「アンティーク・レース展」は7月29日までです。是非是非〜


ダイアン・クライスコレクション アンティーク・レース展

開催期間:2018年6月12日(火)〜7月29日(日)
開館時間:午前10時〜午後6時(入館は午後5時30分まで)
※金曜は午後8時閉館(入館は午後7時30分まで)
※土・日曜日、祝休日及び夏休み期間は小中学生無料
※毎週金曜日は渋谷区民無料
休館日:6月18日(月)、25日(月)、7月2日(月)、9日(月)、17日(火)、23日(月)
開催場所:渋谷区立松濤美術館
http://www.shoto-museum.jp/
主催:渋谷区立松濤美術館、産経新聞社
後援:ベルギー大使館
企画協力:imura art planning
協力:近沢レース店
ホームページ:http://www.shoto-museum.jp/exhibitions/178lace/


【増補改訂版】 はじめてのレース編み 花のレースパターン100+30 (アサヒオリジナル)

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 かつて、ヨーロッパの王侯貴族たちの間で、富と権力の象徴として流行したレース。熟練した職人たちが長い時間をかけて手作業で生み出したレースは、単なる豪奢な装飾品の域を超え、時には城や宝石をしのぐほどの価値を持った、きわめて優美で繊細な美の世界だったのです。
 本展では、世界的なアンティーク・レースのコレクターで鑑定家でもあるダイアン・クライス氏の数万点にもおよぶ膨大なコレクションから、16世紀から19世紀のレース全盛期の品々を中心にご紹介します。
| 展覧会 | 23:17 | comments(0) | trackbacks(0) |









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