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『クマのプーさん 創作スケッチ』
東京美術より刊行となった『クマのプーさん 創作スケッチ: 世界一有名なクマ 誕生のひみつ』を読んでみました。


クマのプーさん 創作スケッチ: 世界一有名なクマ 誕生のひみつ
ジェイムズ・キャンベル (著), 小田島恒志 (翻訳), 小田島則子 (翻訳)

プーさんと聞くと、若い人のほとんどはディズニーのキャラクターである「くまのプーさん」を何の戸惑いもなく頭に浮かべるはずです。


「くまのプーさん」

ディズニーの数多いキャラクターの中でも今や人気ナンバー1を誇る世界で最も名の知れた熊。でもディズニーが生み出したものではありません。

元々は、イギリスの画家E・H・シェパードが描いたのがその始まりです。

同じくイギリスの作家A・A・ミルンの子ども向けの本『クマのプーさん』の挿画として描かれました。


クマのプーさん
Alan Alexander Milne (原著), Ernest Howard Shepard (原著)

日本では岩波少年文庫から出されている「クマのプーさん」の物語を小さな頃手にしたことがある方もいらっしゃるはずです。

シェパードとミルンの「クマのプーさん」(Winnie-the-Pooh)シリーズは、僅かに4冊しか刊行されませんでしたが、その影響たるや説明するまでもありません。

世界一有名な熊をこの世に誕生させたシェパードとミルン。

ミルンの筆は1928年以降新しい物語を書くことはありませんでした。逆にシェパードは1976年に96歳で天寿を全うするまで新しいプーの彩色画や挿絵を描き続けたのです。



クマのプーさん 創作スケッチ: 世界一有名なクマ 誕生のひみつ』には、ディズニーキャラの「くまのプーさん」は登場しません。

全て、E.H.シェパードが描いたオリジナルの「クマのプーさん」だけを紹介する一冊です。

赤字で示しましたが、シェパードのオリジナルは「クマのプーさん」で、ディズニーは「くまのプーさん」と商標上分けて表記されます。因みに、英表記では「Winnie-the-Pooh」と「Winnie the Pooh」に分けています。

世界一有名なだけあって商標上でも色々とややこしい問題があります。

さてさて、そんなことよりも、ファン待望ともいえる『クマのプーさん 創作スケッチ: 世界一有名なクマ 誕生のひみつ』を紹介せねばなりません。

まずは【目次】から。

まえがき ミネット・シェパード
序文
CHAPTER1 シェパードとミルン:スタート・ライン1
CHAPTER2 パンチ・テーブル
CHAPTER3 ぼくたちがとても小さかったころ
CHAPTER4 ウィニー・ザ・プー
CHAPTER5 今ぼくたちは6さい
CHAPTER6 プー横丁にたった家
CHAPTER7 羽ばたいていくキャラクターたち
CHAPTER8 シェパードの晩年
CHAPTER9 シェパードの遺したもの
索引
訳者あとがき


児童文学史上不朽の名作である4冊の「クマのプーさん」本を紹介しつつ、シェパードの未公開作品など120点ものスケッチや挿画がページをめくるたびに現れます。



今でこそ物語と挿絵は切っても切り離せない大事な関係ですが、「クマのプーさん」が書かれた当時は作家と画家がコラボしテキストと絵を展開するのは非常に稀なことだったそうです。

正直、この挿画がなかったらここまで読み継がれる本になっていたか疑問です。また絵だけでも然り。

やはり二人の幸福な出会いにがあったからこそ、今でも書店に並ぶ名作となっているのです。(それにしてもディズーの目の付け所バッチリでしたね。抜け目ないわ〜)



どのような時代にどのような経緯で「クマのプーさん」が誕生し、そしてシェパードは描き続けたのか。『クマのプーさん 創作スケッチ: 世界一有名なクマ 誕生のひみつ』には、知っているはずなのに、未知のプーさん情報に満ち溢れています。

そこには、生みの親であるシェパードのクマのプーさんに対する慈愛を感じずにはいられません。

画家がこれほどにもこのキャラを愛したからこそ、今現在まで多くの人に、いつくしみ好かれるのです。なんて幸せな関係でしょう。我々はそのおこぼれにあずかっているようなものです。

それにしても、素晴らしい内容の一冊が出たものです。著作権等の問題をクリアするだけでも大変だったはず。

TDLでくまのプーさんのぬいぐるみ一つ買うか、この本にするか。本当にプーさんを愛しているなら『クマのプーさん 創作スケッチ』は持っていないとね!


クマのプーさん 創作スケッチ: 世界一有名なクマ 誕生のひみつ
ジェイムズ・キャンベル (著), 小田島恒志 (翻訳), 小田島則子 (翻訳)

クマのプーさんの画家、E・H・シェパードの視点から明かされる名作誕生の秘密。

児童文学史上不朽の名作として名高い4冊のクマのプーさんの本。今もなお私たちを捉えて離さないその魅力は、作家(A・A・ミルン)と画家(E・H・シェパード)の絶妙なコラボレーションの賜物でした。シェパードの未公開スケッチを含む120点ものスケッチや挿絵でその誕生の「奇跡」に迫ります。


2019年2月、Bunkamuraザ・ミュージアム(東京・渋谷)にて、「クマのプーさん展」開催決定!


https://wp2019.jp/

プーさんの故郷・イギリスのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館から、日本初の「クマのプーさん展」。E.H.シェパードのオリジナル鉛筆素描画を世界最大規模で所蔵するV&Aが日本に贈る、初めての展覧会です。

児童文学のなかでも、世界中でもっとも人気のある作品のひとつ『クマのプーさん』。著者A.A.ミルンと、挿絵を担当したE.H.シェパードによって、1926年にイギリスで出版されて以降、50以上の言語に翻訳されるとともに、全世界で5000万部以上のシリーズ本が出版され、いまも世界中の人々を魅了し続けています。

2017年12月に、イギリス・ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)で開催され、大変好評を博した『クマのプーさん展』が満を持して2019年に日本にやってきます!


クマのプーさん展

会場:Bunkamura ザ・ミュージアム(東京・渋谷)
会期:2019年2月9日(土)〜4月14日(日) <予定>*休館日未定
開館時間:10:00−18:00(入館は17:30まで)※毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)
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