青い日記帳 

  
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「ゴードン・マッタ=クラーク展」
東京国立近代美術館で開催中の
「ゴードン・マッタ=クラーク展」に行って来ました。


http://www.momat.go.jp/

ゴードン・マッタ=クラーク(1943-78)のアジアで初めとなる回顧展が竹橋の東京国立近代美術館でスタートしています。

ゴードン・マッタ=クラークの作品を日本の美術館で目にした経験のある方、または名前を聞いて作品が思い浮かんでくる方は、それほど多くないはずです。

はっきり言ってこの展覧会が始まるまでどんなアーティストなのかも知らないでいた方もたくさんいらっしゃると思います。

彼の名を知らしめたのは「ビルディング・カット」という技法?!です。その名の通り実際にある建物を切断することにより、そこに生まれる非日常性を感じるといった作品です。


スプリッティング》1974年 
ゴードン・マッタ=クラーク財団&デイヴィッド・ツヴィルナー(ニューヨーク)蔵
©The Estate of Gordon Matta-Clark; Courtesy The Estate of Gordon Matta-Clark and David Zwirner, New York/London/Hong Kong.

デジタルアート全盛の今の時代からさかのぼること半世紀。アート発信の中心地であったNYで様々な手法の作品が生まれた中のひとつが「ビルディング・カット」です。

20世紀のイタリアの芸術家・ルーチョ・フォンタナはキャンバスに切れ目を入れる「空間概念」でその名を馳せましたが、ゴードン・マッタ=クラークはより人間と密な関係にある家を切ることで、観る物にある一定の感情を共有させることに成功しました。


ゴードン・マッタ=クラーク「スプリッティング:四つの角」1974年 
サンフランシスコ近代美術館蔵

本来キャンバスも切れていては使い物になりませんが、家ほどの深刻さはありません。衣食住という人の生活の根幹に関わるからこそ、悲痛な思いが心に浮かぶのです。

35歳で夭折した彼が、時代の寵児のように注目されたのは、1970年代のNYという資本主義の権化のような空間において、衣食住をはじめとする人の根幹を刺激する作品を、次々と提示して行ったからなのでしょう。

彼が生きた時代と場所を頭に入れておくことが、まずこの展覧会を楽しむポイントになります。



展覧会の構成は以下の通りです。

ミュージアム マッタ=クラークを展示する
住まい 流転する空間と経験
ストリート エネルギーの循環と変容
港 水と陸の際
市場 自然と都市の間


会場デザインは早稲田大学建築学科准教授の小林恵吾氏によるもの。そもそもゴードン・マッタ=クラークの作品は近代の産物である美術館という展示空間の中には納まらない性格のものです。

だからこそ、海外においても彼の展覧会を開催するのが難しいのです。

何度も通いなれている東京国立近代美術館の展示空間がどのようになっているのかを、確認しに行くだけでも価値はあると思います。





自由に動き回れる空間となっている反面、やはりホワイトキューブ内での展示の限界もチラホラ感じたりします。そこを逆手に取っているような展示も見受けられるので、狐の化かし合い感覚で徘徊するのがよろしいかと思います。

意外と映像作品が面白く長いこと観てしまうのと、地味ながらも「港 水と陸の際」が個人的には関心を持って接することが出来ました。


ゴードン・マッタ=クラーク「日の終わり」1975年

右側の写真に写る倉庫の壁に半月のような黒い空間があります。クラークが勝手に倉庫の壁に穴をあけてしまったのです。何故こんなことをしたのでしょう。その答えが左側の写真です。

マッタ=クラークはこの倉庫を「キリスト教の巨大なバシリカのようだ」と満足げに語ったそうです。

しかし、ゲリラ的に制作?したこの作品について警察が激怒。倉庫への立ち入りを禁止しNY市は彼の100万ドルの賠償請求を…他の写真や詳細は会場で!



レストラン「FOOD」の経営にも携わったマッタ=クラーク。最後のセクションは彼と切っても切り離せない「食」にまつわる作品です。

「ゴードン・マッタ=クラーク展」(東京国立近代美術館)とセレクトショプ ビームス(BEAMS)との連動企画「料理というクリエーションと食におけるストリートカルチャー」が開催されます。詳しくはこちらから


「ゴードン・マッタ=クラーク展」と連動し、コラボレーションアイテムを原宿の「トーキョー カルチャート by ビームス」とBEAMS公式オンラインショップで発売します。

何の知識も持たないまま、出かけるのが良いかもしれません。NYが憧れの地として輝きを放っていた時代にちょっと異色のアーティストがいました。彼の名は、ゴードン・マッタ=クラーク(1943-78)。以後お見知りおきを!

「ゴードン・マッタ=クラーク展」は9月17日までです。会場内の写真撮影が可能です。


「ゴードン・マッタ=クラーク展」
Gordon Matta-Clark: Mutation in Space


会期:2018年6月19日(火)〜 2018年9月17日(月・祝)
開館時間:10:00-17:00(金・土曜は10:00-21:00)
*入館は閉館30分前まで
休館日:月曜(7/16、9/17は開館)、7/17(火)
会場:東京国立近代美術館 1F 企画展ギャラリー
http://www.momat.go.jp/
主催:東京国立近代美術館
助成:テラ・アメリカ美術基金
後援:駐日アメリカ合衆国大使館
協力:全日本空輸株式会社、日本貨物航空株式会社、株式会社ビームス
企画協力:ゴードン・マッタ=クラーク財団、デイヴィッド・ツヴィルナー
MOMAT支援サークル:木下グループ、ラグジュアリーカード、三菱商事株式会社、大日本印刷株式会社、アバントグループ


越境と覇権―ロバート・ラウシェンバーグと戦後アメリカ美術の世界的台頭

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1970年代にニューヨークを中心に活躍し、35歳で夭折したアーティスト、ゴードン・マッタ=クラーク(1943-78)。アート、建築、ストリートカルチャー、食など多くの分野でフォロワーを生み続ける先駆者の、アジア初回顧展です。

取り壊し前の建物を切断し、見慣れた日常を全く新たな空間へと変容させる「ビルディング・カット」をはじめ、ゴードン・マッタ=クラークの多角的な活動を、彫刻・映像・写真・ドローイング・関連資料などで紹介するものです。

美術・音楽・ダンスのためのスペース「112」やアーティストによるレストラン「FOOD」の経営に携わり、グラフィティなどのストリートカルチャーにいち早く注目するなど、時代の空気を鋭敏に読み取りながら1970年代NYを拠点に駆け抜けたマッタ=クラークは、美術界に新しいアーティスト像を提示しました。

35歳で夭折するまでにつくられた作品の多くが個人蔵や欧米の著名美術館所蔵のため、これまでアジアではまとまった形で見る機会がなかったその活動ですが、世界的には没後40年経た今もなお、アート、建築、ストリートカルチャー、食など多くの分野で支持を集めています。
| 展覧会 | 22:32 | comments(0) | trackbacks(0) |









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