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「ル・コルビュジエ展」

国立西洋美術館で開催中の
「ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代」展に行って来ました。


https://lecorbusier2019.jp/

若き日のル・コルビュジエ(本名:シャルル=エドゥアール・ジャンヌレ)が、画家アメデ・オザンファンと共に興した総合芸術運動「ピュリスム」の100周年記念。

「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」の構成資産として世界文化遺産に登録されている上野にある国立西洋美術館の開館60周年記念。

20世紀建築の巨匠ル・コルビュジエ(Le Corbusier、1887年10月6日 - 1965年8月27日)が設計した数少ない美術館建築で、彼が描いた絵画作品を鑑賞するという、まさにここだけでしか味わえないスペシャルな体験が伴う展覧会です。



「ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代」展示風景

世界中広しと言えども、こんな贅沢な体験が出来るのは、この「ル・コルビュジエ展」だけ。美術ファン、建築ファンの夢が現実のものとなりました。

美術館建築のアドヴァンテージを最大限に生かした展覧会。普段は中世西洋絵画が掛けられている壁にこの建物を手がけた本人が描いた絵画があるのです。流石のコルビュジエもこれは予想だにしていなかったことでしょう。



ところで、建築家であるコルビュジエが絵を描いていたの?と首を傾げたくなります。実は建築家を目指す前に画家として活躍していたのです。本名シャルル=エドゥアール・ジャンヌレの名で。

ピカソの影響も?世界遺産を手がけた建築家、ル・コルビュジエの意外な原点とは

紛らわしいのですが、絵画を紹介する際はコルビュジエでなく、シャルル=エドゥアール・ジャンヌレと記しますので、脳内で「コルビュジエ」と変換して下さいね。

親友である画家のアメデ・オザンファンと共にピュリスム(純粋主義)運動を提唱し、芸術にも普遍的な規則がなくてはならないと主張し絵画制作に共にあたりました。


ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ(字幕版)

建築家「ル・コルビュジエ」のスタートは、ピュリスムの画家「ジャンヌレ」だったのです。

29歳の時に故国スイスを離れ、芸術の都パリへ。1917年のことです。その当時のパリでブイブイ言わせていたのが総合的キュビスム時代(1912年〜1918年)のピカソです。

そう、キュビズム真っ盛りのパリ。ブラックやレジェなどの作品もこの展覧会には出ています。しかし、初めはキュビスムとは距離を置きピュリスムの道を邁進していました。

このあたりの関係性は図録や関連書籍を読んでからの方がより分かりやすいかと思います。展覧会の構成はその流れに沿っているので、各章の解説文を丁寧にチェックしながら鑑賞しましょう。

展覧会の構成は以下の通りです。

1:ピュリスムの時代
2:キュビスムとの対峙
3:ピュリスムの頂点と終焉
4:ピュリスム以降のル・コルビュジエ



ル・コルビュジエ

1922年には従弟のピエール・ジャンヌレと共同の事務所を構え、建築家として活動も始めています。コルビュジエが求めたのは絵画や彫刻作品と一体となった建築でした。

ピュリスム時代を経たからこそ、コルビュジエ の考えは、絵画から建築、都市計画、インテリア・デザインまで多岐に渡る発展を遂げたのです。


家具デザイン

同じことを繰り返すようですが、とにかく今回の「ル・コルビュジエ展」は、国立西洋美術館でしか成立しません。そしてそれを頭に置いておくと、普段の展覧会とは一味も二味も違う愉悦が得られます。

例えば、西美展示室内の円柱形のコンクリートからのシャルル=エドゥアール・ジャンヌレ(ル・コルビュジエ)絵画。


シャルル=エドゥアール・ジャンヌレ(ル・コルビュジエ)「ランタンとギターのある静物」1920年
バーゼル美術館

西洋美術館を建てた当時コンクリートを流し込む型枠は、ウイスキーの樽のような木枠でした。柱に縦のストライプ模様が入っているのはその名残です。近寄ると所々年輪も発見できます。



出来た当時は自然光を取り込んでいた明かり窓(現在は内側に蛍光灯がありそれで光らせています)がある天井高のある空間と、光のほとんどあたらない低い空間が入り混じっています。

当初は、油彩画は光の当たる場所に、ドローングなどは暗めの場所に分けて展示するように考えて作られたのでした。



まず一周目は、解説を読みつつ(音声ガイドもおススメ)絵画をじっくり味わいながら観てまわりましょう。

回遊式の展示会場ですので、二周目はコルビュジエが手掛けた建築空間と共に「夢の競演」を心行くまで堪能。

更に、三周目では、自分のお気に入りスポットを見つけましょう。因みに自分はここでした。



こんな贅沢な楽しみが出来る展覧会、くどいようですが世界中でここだけです。フランスからわざわざ観に来られる方もいるのではないでしょうか。自分なら極東まで喜んで出かけて行きます。

尚、会期中建築ツアーも予定されています。建築ツアーは予約制です



ピカソの影響も?世界遺産を手がけた建築家、ル・コルビュジエの意外な原点とは

ここだけ&いまだけ!「ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代」展は、5月19日までです。何度も通いたくなる実にプレミアムな展覧会です。是非是非〜


国立西洋美術館開館60周年記念
ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代


会期:2019年2月19日(火)〜2019年5月19日(日)
開館時間:9:30〜17:30
毎週金・土曜日:9:30〜20:00
※入館は閉館の30分前まで休館日:月曜日(ただし3月25日、4月29日、5月6日は開館)、5月7日(火)
主催:国立西洋美術館、ル・コルビュジエ財団、東京新聞、NHK
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、在日スイス大使館、公益社団法人日本建築家協会、一般社団法人日本建築学会
協賛:大日本印刷
協力:フランス文化財センター、日本航空、ヤマトグローバルロジスティクスジャパン、Echelle-1、八十島プロシード、西洋美術振興財団
展覧会公式サイト:https://lecorbusier2019.jp/



Casa BRUTUS特別編集 最新版 建築家ル・コルビュジエの教科書。 (マガジンハウスムック)

一昨年(2017年)に公開された映画「ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ」は別の意味でおススメです。コルビュジエを神格化せず、嫉妬深い泥臭い人間として描いています。Amazonで400円で観られます。


映画「ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ

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20世紀建築の巨匠ル・コルビュジエ(1887−1965)が設計した国立西洋美術館本館は、2016年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。開館60周年を記念して開催される本展は、若きシャルル=エドゥアール・ジャンヌレ(ル・コルビュジエの本名)が故郷のスイスを離れ、芸術の中心地パリで「ピュリスム(純粋主義)」の運動を推進した時代に焦点をあて、絵画、建築、都市計画、出版、インテリア・デザインなど多方面にわたった約10年間の活動を振り返ります。

第一次大戦の終結直後の1918年末、ジャンヌレと画家アメデ・オザンファンは、機械文明の進歩に対応した「構築と総合」の芸術を唱えるピュリスムの運動を始めました。そして、絵画制作に取り組みながら新しい建築の創造をめざしたジャンヌレは、1920年代パリの美術界の先端を行く芸術家たちとの交流から大きな糧を得て、近代建築の旗手「ル・コルビュジエ」へと生まれ変わります。

本展はル・コルビュジエと彼の友人たちの美術作品約100点に、建築模型、出版物、映像など多数の資料を加えて構成されます。ル・コルビュジエが世に出た時代の精神を、彼自身が作り出した世界遺産建築の中で体感できる、またとない機会となるでしょう。
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