青い日記帳 

TB&リンク大歓迎です!
<< July 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< セゾン現代美術館「The ENGINE 遊動される脳ミソ」 | main | 【クラウドファンディング】安藤忠雄建築の五つ星ホテルを舞台に、芸術祭を開催したい >>

『クリムト原寸美術館 100% KLIMT!』

小学館より刊行となった『クリムト原寸美術館 100% KLIMT!』を読んでみました。


クリムト原寸美術館 100% KLIMT! (100% ART MUSEUM)
千足 伸行 (監修), 新藤 淳 菅谷 淳夫 (著)

ウィーン世紀末の巨匠、グスタフ・クリムトの100%シリーズ出してくれないかな〜とあちこちで吹聴していたところ、その願いが叶い現実のものとなり目の前に届きました!

絵画を実際の大きさで大胆に掲載する小学館の100% ART MUSEUMシリーズはこれまでにも、『フェルメール原寸美術館 100% VERMEER!』や『若冲原寸美術館 100%Jakuchu!』などが発売となり絵画ファンを魅了してきました。

随分昔の話で恐縮ですが、2005年に小学館が出した『原寸美術館 画家の手もとに迫る』は当時衝撃を持って迎えられました。

実際の絵画のサイズは美術館へ行かないと分からず、それが現地で観るひとつの醍醐味でもありますが、頻繁に海外の美術館へ行けるわけでもないので、この本は長きにわたり絵画鑑賞のバイブル的な存在として、本棚の一等地に鎮座していました。



さて、『クリムト原寸美術館 100% KLIMT!』ですが、一つの作品についてまず見開きで全体図が掲載されています。勿論解説付きです。

その中から「接吻」では、1)〜4)と四か所の原寸大作品が次からのページで展開されます。それぞれフォーカスしてしっかりと観ておきたいポイントとなっています。



全体図だと気が付きませんが、こうして原寸大に拡大してみると、クリムトが指(手)の表現にこだわっていることが一目瞭然です。

両手でしっかりと女性の顔を持つ男性の指は関節から爪までかなりリアルに描かれています。そしてその男性の手にそっと女性の手が添えられています。こちらはとてもたおやかです。



クリムトの絵画は装飾性の高さが大きなウリとなっています。詳細に描かれている顔や手の表現とは対照的に衣服の描写はとても大胆です。

こうした幾何学的な装飾は、ビザンティン美術のモザイクや、日本の琳派に影響を受けたと言われています。確かに原寸大でみて見るとそのこともよく分かりますね。



さて、これは「接吻」のどこにあたるのでしょう。画面右下の女性の足元を描いた部分です。

衣服よりも更に装飾性が高くなっています。と同時に今度は足元に広がる草花も描かれているのが観て取れます。実はクリムトの風景画や植物の描写は大きな見どころのひとつなのです。

全体図だとどうしても口づけを交わす、ロマンティックな二人の顔の部分に目が行きがちですが、こうして注目すべきポイントを原寸大で紹介し、解説まで付けてくれているとより深く、絵の中に入って行けます。


グスタフ・クリムト「接吻」1907年 - 1908年
ベルヴェデーレ宮殿オーストリア絵画館

クリムト原寸美術館 100% KLIMT!』目次

1:黄金に彩られた女
2:世紀末を生きた女
3:愛と死と生
4:正方形の風景
5:二つの壁画


何枚か原寸大のページ紹介しておきますね。作品の名前分かるかな〜









最後の一枚なんて、福田平八郎の作品と見間違えてしまいそうですよね。

「クリムト展」(4/23〜7/10東京都美術館、愛知・豊田市美術館に巡回)と、「ウィーン・モダン」(4/24〜8/5 国立新美術館、大阪・国立国際美術館に巡回)も始まります。

予習に復習に『クリムト原寸美術館 100% KLIMT!』大活躍間違いなしです。美術館で観るよりもよく見えます!

見慣れた絵も原寸大であらためて見ると今まで見逃していた点や新たな発見が沢山あります。小学館の100% ART MUSEUMシリーズは出たら迷うことなく買って間違いなしです。


クリムト原寸美術館 100% KLIMT! (100% ART MUSEUM)
千足 伸行 (監修), 新藤 淳 菅谷 淳夫 (著)

ウィーン世紀末の巨匠、グスタフ・クリムトの代表的な作品をテーマごとに紹介し、わかりやすい作品解説と共にすべての作品の見どころを原寸図版で掲載します。
《接吻》など、いわゆる「黄金様式」の作品や、鮮やかな色彩をふんだんに使った作品はもちろんのこと、風景画や肖像画も多数収録しました。
サイズの大きな作品が多いクリムトの場合、原寸図版は大変迫力があり、見応え満点!


Twitterやってます。
@taktwi

Facebookもチェック!

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=5451

JUGEMテーマ:アート・デザイン



読書 | permalink | comments(1) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

「こうした幾何学的な装飾は〜」の変換ミスかと…。
お世話になります。 | 2019/04/17 6:16 AM
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://bluediary2.jugem.jp/trackback/5451
この記事に対するトラックバック