青い日記帳 

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「ルート・ブリュック展」

東京ステーションギャラリーで開催中の
「ルート・ブリュック 蝶の軌跡」展に行って来ました。


http://www.ejrcf.or.jp/gallery/

目黒区美術館で2018年に開催された「フィンランド陶芸―芸術家たちのユートピア」に出ていた作品の中で一番印象に残った作家がルート・ブリュックでした。

その作家の個展(日本初!)がこんなにも早くに実現されるとは、まさかまさかの展開で嬉しいことこの上なし。


「ルート・ブリュック展」展示風景

フィンランドを代表するアーティスト、ルート・ブリュックを日本で初めて本格的に紹介する展覧会。

ルート・ブリュックの作品はペインターではなくセラミック・アーティストです。愛らしい陶板から公共建築の大型壁画まで多くの作品を世に送り出しました。


ルート・ブリュック Rut Bryk(1916-1999)
アラビア製陶所・美術部門のアーティストとして、セラミックを中心に、テキスタイル、パブリックアートなどを制作。1951年のミラノ・トリエンナーレでグランプリを受賞し、世界的に活躍。ロマンチックで具象的な前期から、抽象的で力強い表現の後期へと移行する作風の変遷が見どころ。夫は世界的デザイナーのタピオ・ヴィルカラ。世界各国を旅し、イタリアやアメリカの都市、夏に滞在したラップランドなど、その場所の風景や自然に着想を得た。

目黒区美術館の「フィンランド陶芸―芸術家たちのユートピア」では、数点しか見られませんでしたが、今回は約200点もの作品が会場に並びます。





とても女性的でファンシーな魅力を発揮している初期作品たち。



セラミック・アートとひと言で言ってもその種類や技法は実に様々です。

独特の雰囲気を醸し出すブリュック作品は、絵を彫った石膏をやわらかい土に押し付けて、陶板に輪郭線をつけた表面を削ったり、スタンプで模様をつけ、上から釉薬を流すという技法がとられています。

これによって独特の艶のある、まるで水のなかに模様が浮かび上がるような効果を得ることに成功しています。



展覧会の構成は以下の通りです。

1:夢と記憶
2:色彩の魔術
3:空間へ
4:偉業をなすのも小さな一歩から
5:光のハーモニー






元々は建築家を夢見ていたルート・ブリュック。次第に幾何学的な作品や都市をそのままセラミックで作り上げたような作品も登場します。

1951年のミラノ・トリエンナーレでグランプリを受賞してからは、かなり作品の抽象度が増して行きます。3階展示室と2階展示室では別の作家の展覧会に思えるかもしれません。





ブリュックは60年代に入るとこうしたタイルピースを組み合わせた作風へ移行します。小さなピースを幾つも幾つも重ねて作り上げた作品です。

一面真黒な作品も全て小さなピースの集合体です。初期の少女趣味的な作品と見比べてみてください。

よく作風を変えてダメになってしまう画家はいますが、ブリュックはどんなに作風を変えてもある一定の枠からは決してはみ出さないのです。

その枠とはなんなのか。それを探りながら観るのが北欧・フィンランド出身のブリュック作品を愉しむ秘訣です。





彼女が若い頃から所属していたアラビア制陶所の美術部門が作家に自由な発想で制作するのを許諾したからこそ、こうした作品のアイディアが生まれたのでしょう。

それにしてもサブタイトルの「蝶の軌跡」は上手すぎです。会場に行くとそれがよ〜く分かります。まさに彼女自身が蝶なのです。

「ルート・ブリュック展」は6月16日までです。是非是非。会場は一部撮影可能です。


ルート・ブリュック 蝶の軌跡

会期:2019年4月27日(土)〜6月16日(日)
休館日:月曜日[4月29日、5月6日、6月10日は開館]、5月7日(火)
開館時間:10:00〜18:00
※金曜日は20:00まで開館
※入館は閉館の30分前まで
主催:東京ステーションギャラリー[公益財団法人東日本鉄道文化財団]
後援:フィンランド大使館、フィンランドセンター
企画制作:エスポー近代美術館、タピオ・ヴィルカラ ルート・ブリュック財団、ブルーシープ
公式サイト:rutbryk.jp

図録は一般書籍としても販売されています。

ルート・ブリュック 蝶の軌跡


はじめまして、ルート・ブリュック

知られざるフィンランドを代表するアーティスト、ルート・ブリュックを日本で初めて本格的に紹介する本。ブリュックは、1942年からアラビア製陶所の美術部門に所属。愛らしい陶板から公共建築の大型壁画まで、約50年にわたり多彩な作品を生み出しました。2019年4月、東京ステーションギャラリーで日本初の大規模展の巡回が始まるのに先駆けて刊行される本書は、ブリュックの代表作やフィンランドのラップランド地方を撮りおろした写真をふんだんに収めたビジュアルブックです。

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フィンランドの国民的セラミック・アーティスト、ルート・ブリュック(1916-1999)の日本初の本格的な回顧展。1940年代から名窯アラビアの専属アーティストとして活躍したブリュックは、50年代後半から膨大な数のタイルを用いた立体作品に取り組み、70年代に数々の大型インスタレーションを手がけました。繊細な色彩と物語性に満ちた、知られざる作家の世界をお楽しみください。
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