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「板橋区美×千葉市美 日本美術コレクション展」

千葉市美術館で開催中の
「板橋区美×千葉市美 日本美術コレクション展―夢のCHITABASHI美術館!?」に行って来ました。


http://www.ccma-net.jp/

改修工事の為、2019年6月28日(金)まで休館している板橋区立美術館から日本美術の優品が千葉市美術館にやって来ています。

折角だからというので、千葉市美術館が所蔵する日本美術作品と一緒に展示し「夢のCHITABASHI美術館」が23日間限定で始まりました。


鈴木其一「芒野図屏風」江戸時代(19世紀) 
千葉市美術館蔵

駅からのアクセスが決して良くない2館ですが、日本美術コレクションは目を見張るものがあります。それぞれ歴任されていた館長たち(辻惟雄、小林忠、河合正朝、安村敏信)の名前を見ればその理由も明らか。

日本美術ファンで、千葉市美術館と板橋区立美術館へ行ったことの無い人はいないはずです。


酒井抱一「大文字屋市兵衛像」(部分)江戸時代
板橋区立美術館蔵

板橋区立美術館の顔とも言えるこちらの作品。抱一にしては珍しい男性像。吉原の妓楼大文字屋の当主を描いたもの。吉原通いが大好きだった抱一とはそれこそ「顔」だったのでしょう。

千葉市美術館と板橋区立美術館の日本美術コレクションをただ時代順、作家毎に見せるなんて野暮なことはしません。

4つのセクションはそれぞれ独立した展覧会が開催出来そうなほど見応えがあります。こうしたちょっと切り口に変化を持たせると絵の魅力が引き立つものです。


小原古邨「月に木菟」明治時代末期
千葉市美術館蔵

展覧会の構成は以下の通りです。

第1章:江戸琳派とその周辺
俵屋宗達、尾形光琳から酒井抱一、鈴木其一、山本光一まで。 琳派の諸作品にみる、しなやかな継承のかたちを辿ります。

第2章:幕末・明治の技巧派
テクニックと溢れる創意が魅力的な3人−柴田是真、岡本秋暉、小原古邨の作品を特集展示。

第3章:ちたばし個性派選手権
雪村、英一蝶、渓斎英泉ら、独自の感性が光る個性派達の競演。

第4章:江戸の洋風画
歸空庵コレクションを中心に、司馬江漢、亜欧堂田善、小田野直武らの作品で江戸時代の洋風画の魅力を探ります。


岡本秋暉・羽田子雲 「椿に孔雀図
摘水軒記念文化振興財団

千葉県柏市にある摘水軒記念文化振興財団は多くの日本美術の優品を所有しています。千葉市美術館や府中市美術館に寄託しているので、目にされる機会も多くアートファンとしては大変有難いことです。


小田野直武「岩に牡丹図」江戸時代(18世紀) 
歸空庵

一方、板橋区立美術館には歸空庵コレクションから秋田蘭画や司馬江漢の名品をまとめて寄託されています。第4章は今回の展覧会の中でも最も注目すべきセクションではないでしょうか。

このように、両館とも貴重な絵画をコレクターから寄託されるには、それぞれ深い信頼やそれまでの実績があるからこそ。

先月まで開催していた「ピーター・ドラッカー・コレクション水墨画名品展」もあのドラッカーが蒐集した全197点もの水墨画をまとめて日本企業が取得し千葉市美術館に寄託されたのを記念しての展覧会でした。


酒井道一「桐菊流水図屏風」江戸〜明治時代
板橋区立美術館蔵

酒井抱一の弟子たちの展覧会開催を切に願いたくなるような展示内容でもありました。道一のこの作品など抱一的要素はやや薄れ鈴木其一との関連性が強く感じられます。

根津美術館の其一の屏風と並べて観たくなります。

琳派も明治時代になると時代の要請を受けかなりその作風を変えていったことが、期せずしてこの「ちいたばし展」で確認することが出来たのも大きな収穫です。


柴田是真「上代雛図」明治時代
板橋区立美術館蔵

収穫といえば、このゆるい是真作品も!漆絵でお馴染みの是真作品も多く出ていた中に混じる脱力系作品。「 十二ヶ月短冊帖」と合わせて観られたのも良かったです。

まだまだほんの一部ですが、こんな日本美術の優品がわんさか観られて、たったの200円とは…23日間の限定コラボ展覧会。会期中無休なので明日にでも是非!

「板橋区美×千葉市美 日本美術コレクション展」は6月23日までです。


板橋区美×千葉市美 日本美術コレクション展―夢のCHITABASHI美術館!?

会期:2019年6月1日(土)〜6月23日(日)
開館時間:10:00〜18:00
金、土曜日は20:00まで
※入場受付は閉館の30分前まで
休館日:会期中無休
会場:千葉市美術館
http://www.ccma-net.jp/


エントランスや展示室には板橋区立美術館名物の自虐フラッグも掲げられています。


千葉市美術館も負けじと。


江戸絵画の非常識―近世絵画の定説をくつがえす
安村 敏信 (著)

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日本の古美術の魅力を常に発信し続ける板橋区立美術館との夢のコラボレーション!
もしも、2館が合体したCHITABASHI(ちたばし)美術館があったとしたら…!?という趣向で、両館のコレクションの粋をご覧いただきます。
幕末から明治にかけ人々を魅了した柴田是真や岡本秋暉の華麗な花鳥画を堪能するもよし。俵屋宗達にはじまり尾形光琳、酒井抱一、鈴木其一、池田孤邨や山本光一まで脈々と連なる琳派の系譜を辿るもよし。23日間限りの貴重な機会をどうぞお見逃しなく!

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