青い日記帳 

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「みんなのレオ・レオーニ展」

東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で開催中の
「みんなのレオ・レオーニ展」に行って来ました。


https://www.sjnk-museum.org/
https://www.asahi.com/event/leolionni/

兵庫、新潟、広島の各地を巡回しようやく東京に「レオ・レオ―ニ展」がやってきました。

黒い魚のスイミーやねずみのフレデリックたちの原画を観られるとあって、初台のオピーは次に回し、早速、新宿の損保ジャパン美術館へ。


レオ・レオーニ「スイミー」1963年
水彩、モノタイプ 54.5×72.5cm
スロバキア国立美術館
Swimmy ©1963 by Leo Lionni, renewed 1991/Pantheon On Loan By The Slovak National Gallery
Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family

小学高の教科書にも採択されている『スイミー』の原画が5点、スロバキア国立美術館から来ています。

折角の展覧会なのだから、もう少し『スイミー』の原画を観たいと思ったのですが、なんと解説を読むと世界中にたった5点しか残っていないそうなのです。

その5点が全て展示されているのですから、これだけでもとにかく観に行くだけの価値はあります。(ミュージアムショップでこの5枚のポストカードセットが販売されおり迷わずゲット!)


レオ・レオーニ「スイミー」(原画)1963年

右が原画で左が『スイミー』(絵本)の中の同じ絵です。一目見てお分かりのように、原画と随分と色が違います。

『スイミー』は、版となるものの上に絵具を塗り、乾く前に写し取ることで絵具の混ざり具合など偶然の表現と効果をねらう「モノタイプ」という版画技法で作られているそうです。

スロバキア国立美術館所蔵の「『スイミー』原画」も、絵本で使った版を使用して同じ技法で再制作されたためこんなにも色が違っているのだと考えられるとか。


レオ・レオーニ「スイミー」(原画)1963年

日本人の誰もが知る「スイミー」の原画にこんな謎が存在したなんて、全く知りませんでした。

レオーニが絵本原画展に出品するために新しく「原画」を作ったのか、受賞後に作品を美術館に所蔵するために再制作したのか、今となっては知るすべはありません。

しかし、いずれにせよレオーニ自身の手による貴重な作品であることは間違いありませんし、「スイミー」に関しては世界中に存在するのが、この幻の5点のみなのですから。


レオ・レオーニ「マシューのゆめ」1991年
鉛筆、水彩、コラージュ、紙 51×63.6cm
Matthew’ s Dream ⓒ1991 by Leo Lionni / Knopf
Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family

個人的には、この「マシューのゆめ」が一番好きな作品です。生まれて初めて美術館に行った時のこと今でも覚えていますか?

そして今、ほんとうにしたいことをしていますか?


マシューのゆめ―えかきになったねずみのはなし

展覧会の構成は以下の通りです。

1:レオとアート
2:自分探し
3:平和を求めて
4:リアル?フィクション?
5:レオのアニメづくり


しゃくとりむしの「ひとあし ひとあし」にも会えたし満足満足と思っていたろころ、レオーニの絵本のキャラたちとは全く違う世界観を持つ奇妙な作品が目の前に現れました。

それがこちら。まるでエルンストかダリが手掛けた作品のようですが、これらもレオ・レオーニの手によるものです。


平行植物

レオーニ自身が考えだした「平行植物」シリーズは、油彩画からブロンズの立体作品まであります。

何かの機械のパーツかと思いきやタイトルに「向日葵」とあるのを目にして、ようやく描かれているものが、機会の部品ではなく、花だと分かります。


レオ・レオーニ「平行植物」シリーズ:《向月葵》 1971年
油彩、キャンバス 150×200cm
Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family

このとてもシュールな「平行植物」シリーズを実際に観たくなりますでしょ!絵本の原画だけの展覧会ではないのです。

また、レオーニはこんな作品にも挑戦していたのです。


レオ・レオーニ「黒いテーブル」シリーズ 1992年

縦長の大きな画面に立体感の無い黒いテーブルが大きく描かれ、その上に「何か」がのっています。

9歳の誕生日プレゼントとして叔父からもらった黒いテーブルをモチーフに、約70年後にこの作品を描きました。

レオーニ自身の子どものころの楽しい思い出やちょっと怖い経験などがそこに表現されているのでしょう。


レオ・レオーニ オリベッティ社のパーソナル・タイプライター「レッテラ22」『ニューヨーカー』誌用広告 1954年

グラフィクデザイナー、アートディレクターとしてもその才能を如何なく発揮したレオーニ。

「絵本作家の展覧会」では決してないことがお分かりになられたはずです。まだまだ油彩画や肖像画シリーズなど、あなたの知らないレオ・レオーニが会場で待っています。



絵本を読める場所も、各展示室ごとに用意されています!

因みに東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館は、新館を建設中で、42階の会場で行う企画展はこの「レオ・レオーニ展」が最後となります。

あの眺望を楽しめるのももうあと僅かしかありません。

「みんなのレオ・レオーニ展」は9月29日までです。


「みんなのレオ・レオーニ展」

会期:2019年7月13日(土)〜9月29日(日)
会場:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
(東京都新宿区西新宿1-26-1 損保ジャパン日本興亜本社ビル42階)
https://www.sjnk-museum.org/
主催:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館、朝日新聞社
協賛:損保ジャパン日本興亜
企画協力:Blueandyellow,LLC、コスモマーチャンダイズィング、渋谷出版企画
協力:好学社、あすなろ書房、至光社
展覧会公式サイト:
https://www.asahi.com/event/leolionni/

【今後の巡回先】

鹿児島会場
会期:2019年12月7日(土)〜2020年1月19日(土)
会場:長島美術館

沖縄会場
会期:2020年2月28日(金)〜5月10日(日)
会場:沖縄県立博物館・美術館


レオ・レオーニ
LEO LIONNI(1910-1999)
1910年、オランダ生まれ。イタリアに暮らしていましたが、1939年、第二次世界大戦中にユダヤ系であるレオーニはアメリカに亡命。イラストレーター、グラフィック・デザイナーとして活躍していた1959年、孫のために制作した『あおくんときいろちゃん』で絵本作家としてデビュー。1999年にイタリアで亡くなるまでに、40冊近くの絵本が発表され、日本でもその多くが翻訳出版されています。


平行植物 新装版

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このたび東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館では、2019年7月13日(土)から9月29日(日)まで、『みんなのレオ・レオーニ展』を開催いたします。

赤い色をしたきょうだいたちの中で、唯一黒い魚の物語『スイミー』。小学校の教科書に掲載され、日本全国で親しまれています。作者のレオ・レオーニ(1910-1999)は、イタリアやアメリカでグラフィック・デザイナーとして活躍した後、『あおくんときいろちゃん』で、初めて絵本の世界に足を踏み入れました。

ねずみの『フレデリック』や、しゃくとりむしの『ひとあし ひとあし』など、小さな主人公たちが「自分とは何か」を模索し、学んでいく物語を、水彩、油彩、コラージュなどさまざまな技法を用いて描きました。

本展では、ヨーロッパとアメリカを移動し続けたレオーニの波乱の生涯を、作品と重ね合わせながら紹介します。絵本作家、アート・ディレクターとしての仕事、絵画、彫刻など幅広い活動を紹介し、レオーニが子どもの絵本に初めて抽象表現を取り入れるに至った道筋にも光を当てます。
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