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「伊庭靖子展」

東京都美術館で開催中の
「伊庭靖子展 まなざしのあわい」に行って来ました。


https://www.tobikan.jp/yasukoiba

伊庭靖子さんの作品はとにかく大好きなので、機会があれば必ず観に行くようにしています。でも中々美術館では展覧会を開催してくれないのでその佳さを皆さんに伝える機会がこれまでありませんでした。

2009年に一度だけ神奈川県立近代美術館で展覧会を開催していますが、都内ではこれが初めて。7月20日から東京都美術館で始まっています。



そんな伊庭靖子さんの都内初の展覧会のレビューを「ぴあ」から依頼され、二つ返事でOKしたものの、好きをテキスト化するのはとても難しいもの。好きはそれ以上でもそれ以下でもなく…

結局締切ギリギリにそれまで書いた原稿を反故にして、少し違った視点から一気に夜中に書き上げろくに推敲もせずに編集者に送りました。

これがそのレビューです





と、ここまでブログ書いてきて、やっぱり展覧会レビューが上手く言葉では表せないことに気が付きました。あらためて壁にぶち当たりました。

人は複眼で対象物を上手に捉え脳内で処理しています。ところが全て見えているわけではありません。また全てを見ようとはしていません。

自分に興味関心のある部分に自然にフォーカスしているのです。



伊庭さんの作品はそうしたとても恣意的な我々の目で捉えた身の回りの物質を、キャンバスに落とし込むことが出来る稀有な作家さんです。

対象物のグットポイントを見つけて絵画化しています。それを見た鑑賞者に気付かれない程度に淡く繊細に。

この佳さにハマってしまったら、もう伊庭さんの虜です。



今回の「伊庭靖子展 まなざしのあわい」では、回顧展形式を取っていません。古い作品は敢えて展示せずに近作と新作のみで構成されています。

その結果、とても全体的に統一感がとれ、自然なまとまりのある空間が生み出されています。それはとても心地よい場です。


数多く開かれている展覧会でも、何年か一度しかお目にかかれない「神展示」です。これなどまさに。

それにしても、どんなプロセスでこんなに心地よくさせる絵画を描いているのでしょう。実は一度写真に撮影してから、その写真をもとに制作しているのです。それは一貫した伊庭さんのスタイルです。

つまり光学の目が一度捉え処理したクッションや陶器を、再度人の目で見つめ直しているのです。こうすることにより、余計なものを見ずにすみます。



更に新作では、物体をアクリルケースの中に置き周りの反射などを含み絵画化しています。

ダブルイメージのように見えるのはそうしたちょっとした工夫の成果です。質感から光へと関心が移ったのでしょう。

そして、さらにその他の新作もこれまでとはちょっと違ったアプローチで臨んでいます。

【REVIEW】ぴあ水先案内人が語る、伊庭靖子作品の魅力

質感・光・空気を描く画家・伊庭靖子さんの個展、誰もが心洗われる気持ちになります。間違いなく好きになる作品ばかりです。

「伊庭靖子展 まなざしのあわい」は10月9日までです。是非是非是非!!


「伊庭靖子展 まなざしのあわい」

会期:2019年7月20日(土)〜10月9日(水)
休館日:月曜日、8月13日(火)、9月17日(火)、9月24日(火)
※ただし、8月12日(月・休)、9月9日(月)、9月16日(月・祝)、9月23日(月・祝)は開室
開館時間:9:30〜17:30(入室は閉室の30分前まで)
夜間開館:金曜日は9:30〜20:00(入室は閉室の30分前まで)
※ただし、7月26日(金)、8月2日(金)、9日(金)、16日(金)、23日(金)、30日(金)は9:30〜21:00
会場:東京都美術館ギャラリーA・B・C
https://www.tobikan.jp/
主催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)
特別協力:Gallery Nomart
協力:MISA SHIN GALLERY、MA2 Gallery、眦膕鞍術部、モデュレックス
特設WEBサイト:https://www.tobikan.jp/yasukoiba


おいしい水』 (Coffee Books)
原田マハ、伊庭靖子

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画家の眼とモティーフのあわいにある世界に魅せられた伊庭靖子(1967-)は、触れたくなるようなモティーフの質感やそれがまとう光を描くことで、その景色を表現し続けてきました。自ら撮影した写真をもとに制作するスタイルは変わりませんが、近年、それまで接近していたモティーフとの距離が少しずつ広がってきました。空間や風景といったものへの関心が高まり、まわりの風景が広がることで、伊庭の絵画は新たな展開を見せています。
東京都美術館で撮影した写真をもとにした絵画をはじめ、版画、さらに新たな試みとして映像作品を発表します。伊庭の個展は、2009年の「伊庭靖子――まばゆさの在処――」(神奈川県立近代美術館)以来、美術館では10年ぶりの開催となります。本展覧会では、近作・新作を中心に紹介しながら、そこに至る以前の作品も併せて展示することで、この10年の変化とともに伊庭靖子の変わらない関心の核に迫ります。
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