青い日記帳 

TB&リンク大歓迎です!
<< January 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 2020年、サントリー美術館がリニューアル・オープンします。 | main | 東京ビエンナーレ2020 プレイベント >>

「カルティエ、時の結晶」

国立新美術館で開催中の
「カルティエ、時の結晶」展に行って来ました。


https://Cartier2019.exhn.jp

「カルティエ コレクション」を紹介する展覧会は、今回が国内では4回目の開催となります。過去1995年、2004年、2009年にそれぞれ開かれその都度話題となりました。

東京国立博物館・表慶館で2009年に開催された「Story of …」カルティエ クリエイション依頼、10年ぶりとなる「カルティエ展」です。


ネックレス カルティエ、2018年 個人蔵
©Vincent Wulveryck © Cartier

これまで3回と決定的に違う点がひとつあります。それは展示されている主な作品が1970年代以降に作られた現代作品であることです。

つまりカルティエの歴史を学ぶのではなく、素材やデザインに焦点をあて見せていく作りとなっています。



「カルティエ、時の結晶」展示風景

極端なまでに会場の照明をおとし、暗闇の中に一点一点の作品が浮かび上がり、あたかもそこで生活しているかのような非常に興味深い展示となっています。

宝飾の展覧会だからといって敬遠されていた方もいるかもしれませんが、いやいや、これは観なければなりません。展示ケース内は木彫を生かしているので、不思議な落ち着きもあり、ギラギラとして感じは一切受けません。



現代作家、須田悦弘(すだよしひろ)さんの作品とカルティエのネックレスが、屋久杉の上に鎮座しているなどアートファンにとって嬉しい驚きの連続です。

会場構成を手がけた「新素材研究所」杉本博司の美意識が控えめながらも力強く発揮されています。



展覧会の構成は以下の通りです。

序章 時の間 ミステリークロック、プリズムクロック
第1章 色と素材のトランスフォーメーション
 メタルの技術:プラチナ
 石の技法:グリプティック
 職人技と装飾技術:象嵌
 カルティエのカラーパレット:「トゥッティフルッティ」
第2章 フォルムとデザイン
 エッセンシャルライン
 球体
 ニューアーキテクチャー:ジオメトリック
 オプティック(視覚的効果):モーションとキネティック
 アクシデント:意図されたカオス
 日常の中にある美:インダストリアルモティーフとクチュールモティーフ
第3章 ユニヴァーサルな好奇心
 カルチャー ―外の世界からもたらされたもの:日本
 自然からのインスピレーション─写実から抽象へ:フローラ/鳥/爬虫類/タイガー
パンテール タイムレスな象徴
トレジャーピース
カルティエ アーカイヴ ルイ・カルティエの好奇心



展示風景 序章「時の間」

この「光の柱」のような柔らかな円柱の中に、見た者を虜にするカルティエのミステリークロックの名品がそれぞれ鎮座しています。

展示室初めから終わりまで、展示構成の妙が光ります。仮に同じカルティエ作品をホワイトキューブで一般的な展示ケースに並べられたとしたらどうでしょう。同じように心動かされることはないはずです。


大型の「ポルティコ」ミステリークロック カルティエ パリ、1923年
©Marian Gérard, Collection Cartier © Cartier

ここ数年、作品をより良く見せようと展示に力点を置いた展覧会が増えてきたのは、新たな楽しみが加わったことでもあり、喜ばしい限りです。

時としてやり過ぎ感が出てしまうこともあり、本末転倒となってしまうことも無きにしも非ずです。しかし今回の新素材研究所/杉本博司+榊田倫之の仕事は実に見事で感動的です。


展示風景 第2章 新素材研究所© N.M.R.L. Hiroshi Sugimoto + Tomoyuki Sakakida

会場構成だけが勿論素晴らしいのではありません。その中に展示されているカルティエ作品の持つ歴史の重みがあるからこそ成立していると言えます。

この前まで同じ空間で「ボルタンスキー展」を開催していたとはとても思えないほどエレガントで深遠な世界が展開されています。



尚、会場が暗いのでキャプション(解説)はほとんどありません。その代わりに入口で無料の音声ガイドが借りられます。これはあった方が絶対よいと思います。

一部写真撮影可能なエリアもあるのでiPhone,スマホも忘れずに持って行きましょう。そうそうグッズ売り場もまた素敵な作りとなっているのでお財布の紐も自然と緩んでしまうかもしれません。



「カルティエ、時の結晶」は12月16日までです。これは観ないと後悔します。混雑する前に是非是非!カルティエのイノヴェーションに満ちたデザインの世界が新美の2階で待っています。


「カルティエ、時の結晶」

会期:2019年10月2日(水)〜12月16日(月)
毎週火曜日休館
※ただし、10月22日(火・祝)は開館、10月23日(水)は休館
開館時間:10:00〜18:00
※毎週金・土曜日は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで
会場:国立新美術館 企画展示室2E
https://www.nact.jp/
主催:国立新美術館、日本経済新聞社
特別協力:カルティエ
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
協賛:大成建設、山元
協力:川島織物セルコン、宇都宮市/大谷石材協同組合、ジオネクサス、SALIOT、ザ・ユージーン・スタジオ
会場構成:新素材研究所


杉本博司《逆行時計》ミクストメディア(作家本人により逆行化され修復された1908年製造の時計[製造フォンタナ・チェーザレ、ミラノ])© Hiroshi SugimotoCourtesy of N.M.R.L.


カルティエ そこに集いし者
横尾忠則 (イラスト)

変幻自在、融通無碍、千姿万態。パリのモンパルナスに拠点を持つ、カルティエ現代美術財団(Fondation Cartier pour l'art contemporain)30周年記念展に出品した、横尾忠則による、カルティエの「住人たち」(The Inhabitants)119名の、万華鏡的美神一族肖像画シリーズを、ここにコンプリート。

Twitterやってます。
@taktwi

Facebookもチェック!

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=5642

JUGEMテーマ:アート・デザイン



カルティエの作品は1995年、2004年、2009年の展覧会を通して日本で紹介されてきました。1989年以降、日本だけでなく世界各国の主要美術館においてそのコレクションが展示紹介されてきたことは、数あるメゾンの中でも特筆されることです。
過去におけるこうした展示は、いわゆる「カルティエ コレクション」の歴史的な作品を対象としてきましたが、本展は1970年代以降の現代作品に焦点を当て、その創作活動における革新性、現代性、独自性を、メゾンが築き上げてきた創作の歴史を背景に表現する世界でも初めての試みです。

本展では、「時間」をテーマに、「序章」に続く「色と素材のトランスフォーメーション」「フォルムとデザイン」「ユニヴァーサルな好奇心」という3つの章で、カルティエのイノヴェーションに満ちたデザインの世界を探求します。壮大な時間を経て生成され奇跡的に見出された宝石と、世界各地の文化や自然物など万物から着想を得たデザインが、卓越した職人技術によって結実したカルティエの宝飾。それは世界の縮図であり、地球や文明との時空を超えた対話であるといえるでしょう。
時間を自由に往来し、素材に秘められた可能性を探求することによって、色彩や線、フォルムなど、伝統を継承しつつも、常に宝飾界に新しい風を吹き込み続けるカルティエの想像力に満ちた美の秘密を紹介します。

そして、会場構成を手がけるのは新素材研究所 / 杉本博司+榊田倫之。
「旧素材こそ最も新しい」という理念のもと、伝統的な職人の技術と最新技術とを融合させ現代的なディテールで仕上げる彼らのデザインが、「時」を意識し回遊する展示空間を創出し、新たな鑑賞体験を提示します。
展覧会 | permalink | comments(1) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

クリムトの婦人肖像画にある様なダイヤモンドや貴金属宝飾品の数々,お洒落なCartierの時計,銀座のネオンでも見たことの在った蛇の如くうねるフォルム等見応え一杯
pinewood | 2019/12/02 8:20 PM
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック機能は終了しました。
この記事に対するトラックバック