青い日記帳 

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「印象派からその先へ」

三菱一号館美術館で開催中の
「印象派からその先へー世界に誇る吉野石膏コレクション展」に行って来ました。


https://mimt.jp/ygc/

国内のみならず世界的に見ても非常にレベル(質)の高いフランス近代絵画コレクションを誇る、吉野石膏株式会社(本社、東京・丸の内)。

印象派をはじめとするフランス絵画コレクションは、普段は山形美術館へ寄託されているため、都内で観られる機会は滅多にありません。

今回の「印象派からその先へ展」は、その貴重な吉野石膏コレクションを初めて本格的に展覧する展覧会です。


フィンセント・ファン・ゴッホ「雪原で薪を運ぶ人々」1884年
吉野石膏コレクション

展覧会の構成は以下の通りです。

1章:印象派、誕生〜革新へと向かう絵画〜
2章:フォーブから抽象へ〜モダン・アートの諸相〜
3章:エコール・ド・パリ〜前衛と伝統のはざまで〜


海外のコレクターが蒐集した印象派を含むコレクションを紹介する展覧会はこれまで、そして現在も開催されてきましたが、日本人目線で選び長い歳月をかけ蒐集した作品を目にする機会はとても稀なことです。

モネ、ピサロ、シスレーら印象派の画家の詩情豊かな風景画やルノワール、ドガ、カサットによる、油彩画とは異なる表現の探求が見られるパステル画などは誰しもが心惹かれるものばかり。


クロード・モネ「サン=ジェルマンの森の中で」1882年
吉野石膏コレクション

こんな名品を常設展示として観られる山形県民が羨ましくなります。パリやアメリカのコレクションと接した時には感じない嫉妬心をついつい抱いてしまいます。

上野・東京都美術館の「コートールド美術館展 魅惑の印象派」、横浜美術館の「ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」もそれぞれ個人コレクションを紹介する内容のものです。

期せずしてコレクション展が開かれているので、見比べてみるとそれぞれ特徴があり、公式サイトの情報からでは分からない発見があるものです。

バランスが最もよく取れているのが「印象派からその先へー世界に誇る吉野石膏コレクション展」であることは観に行かれた方なら異論はないはずです。


アンリ・ルソー「工場のある町」1905年 
吉野石膏コレクション

印象派の先駆とされるコローやミレー、クールベから展覧会は静かにスタートします。バルビゾン派っていいですよね〜ぼんやりと眺められるのが。

最も大きな展示空間には、マネやモネ、ルノワール、ピサロら印象派、セザンヌ、ゴッホらポスト印象派が陣取っています。この部屋の壁紙がある作品の中に使われている色から採られているそうです。(この記事の中にその絵はあります)

さらに、フォーヴィスムやキュビスム、カンディンスキーの抽象絵画、さらにはエコール・ド・パリの作品まで、フランス近代美術の教科書を見ているかのように楽しめます。

最後に控える国内有数の量と質を誇るシャガールの油彩画は圧巻です!(途中、三菱一号館美術館所蔵のルドン「グラン・ブーケ」も特別公開されています。)


ワシリー・カンディンスキー「結びつける緑」1926年
吉野石膏コレクション

優しく、親しみやすい作品が多く、フランス近代絵画の流れを一望できる展覧会で誰といつ行っても高い満足感を得られるはずです。

あまり普段美術館へ行かれない方や、アートの初心者の方にもお薦めしたい展覧会です。

「印象派からその先へー世界に誇る吉野石膏コレクション展」は2020年1月20日までです。年末年始と会期末は混雑するのでなるべくお早めに!!


「印象派からその先へー世界に誇る吉野石膏コレクション展」

会期:2019年10月30日(水)〜2020年1月20日(月)
開館時間:10:00〜18:00 
※入館は閉館の30分前まで(1月3日を除く金曜、第2水曜、会期最終週平日は21:00まで)
休館日:月曜日(但し祝日・振替休日の場合、1月20日、トークフリーデーの11月25日と12月30日は開館)、年末年始(12月31日、1月1日)
会場:三菱一号館美術館
https://mimt.jp/
特別協力:吉野石膏株式会社、公益財団法人吉野石膏美術振興財団
協力:公益財団法人山形美術館
協賛:あいおいニッセイ同和損保、大日本印刷

【次回展】

「開館10周年記念 画家が見たこども展 ボナール、ヴュイヤール、ドニ、ヴァロットン」
会期:2020年2月15日(土)〜6月7日(日)


『マンガで教養 はじめての西洋絵画』
川瀬佑介(著)

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@taktwi

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この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=5679

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印象派などの名品で世界に誇る吉野石膏コレクションは、優しく、親しみやすい作品が多く、フランス近代絵画の流れを一望できるものです。
ルノワールの初期から晩年までの重要な作品、モネの《睡蓮》や、ピサロ、シスレー、セザンヌの詩情豊かな風景画、ルノワール、ドガ、カサットによるパステル画、ピカソの肖像画、国内有数の質と量を誇るシャガールの油彩画など、選りすぐりの72点が一堂に会します。
本展では、石膏ボードでおなじみの大手建材メーカー・吉野石膏株式会社による、珠玉のコレクションを紹介します。

吉野石膏コレクションは、石膏建材メーカーの吉野石膏株式会社と吉野石膏美術振興財団が有する美術コレクションです。同社は「安全で快適なくらし」という企業理念のもと、人々に精神的な豊かさをもたらす美術の分野でも貢献したいと考え、美術の蒐集と一般公開を行ってきました。とりわけ先代の社長、須藤永一郎(1934-2015)の代に集められた西洋絵画には、モネ、ピサロ、ルノワールら印象派から、ピカソ、シャガールなど20世紀の作家まで、世界に誇る優品があります。 これらの作品の多くは、創業の地、山形県にある山形美術館に寄託され、その一部が「吉野石膏コレクション室」として常設展示されています。
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