青い日記帳 

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「ミイラ展」

国立科学博物館で開催中の
特別展「ミイラ」 〜「永遠の命」を求めてに行って来ました。


https://www.tbs.co.jp/miira2019/

南米、エジプト、ヨーロッパ、オセアニア、日本のミイラ、総数43体からなる特別展「ミイラ」。

見世物小屋的な要素は一切なく、最新の調査と研究手法を駆使して判明した研究成果を踏まえた展示は圧巻の一言に尽きます。

それは、いつも賑やかな声やカメラのシャッター音が響く科博の特別展示室とは思えないほど静けさに包まれています。大勢の人が固唾をのんで目の前にあるミイラを興味深く観察しています。


(イメージ図)

ところで、ミイラと聞いてまず真っ先にどこの国や地域を思い浮かべるでしょう。多くは古代エジプトや古代インカ帝国のもの、それとも日本の即身仏でしょうか。

「ミイラ展」の章立てもその地域ごとに構成されています。

ここが最大のポイントで、一言で「ミイラ」といっても自然にミイラ化したものと、人工的にミイラにしたものに大別できます。


エジプトで古代の棺30個を発見…完全な保存状態のミイラも公開」より。

人工的に作られたミイラで、最も有名であり数も多いのが古代エジプト。ツタンカーメンの黄金のマスクなど日本でも公開されましたね。

南米アメリカのミイラも人工的に作られましたが、エジプトとは環境や信仰が違う為、ミイラ自体の「形」も自ずと変わってきます。


チャチャポヤ族のミイラたち。「インカ帝国展」(2012年)より。

ところが、エジプトや南米といったメジャーな「ミイラ産地」とは別に、ヨーロッパでもミイラは発見されているのです。

そしてそのほとんどが自然にミイラ化したものであり、人工ミイラとは全く次元が異なる似て非なるものとなっています。

「ミイラ展」ポスター・チラシのシルエット画像はオランダの湿地帯で1904年発見された「ウェーリンゲメン」です。


(イメージ図)Netherlands Landscape

展覧会の構成は以下の通りです。

第1章:南北アメリカのミイラ
南北アメリカにおけるミイラの歴史は古く、「世界最古の自然ミイラ」も「世界最古の人工ミイラ」もここで発見されている。インカ帝国時代では、歴代皇帝がミイラとなったことから、ミイラは社会的に重要な意味をもっていた。ペルー北部の高地に位置するチャチャポヤス地方で発見されたミイラは、インカのミイラ文化を知る貴重な資料となっている。

第2章:古代エジプトのミイラ
古代エジプト人は動物のミイラもつくっていた。動物ミイラは、家族として一緒に埋葬されたり、神々への捧げものであったり、人間のミイラの食べ物とされたり、さまざまな意図でつくられていた。

第3章:ヨーロッパのミイラ
ヨーロッパ各地でも多数のミイラが発見されているが、そのなかでも湿地遺体(ボッグマン)とよばれるミイラは驚くべき保存状態で発見されている。

第4章:オセアニアと東アジアのミイラ
オセアニアには複数のミイラ文化が存在していたが、20世紀になるとミイラづくりが行なわれなくなり、また現存するミイラも少ないため、その実状はよくわかっていない。日本には仏教思想に基づき即身成仏を切望した行者(ぎょうじゃ)または僧侶のミイラのことを「即身仏」として崇拝の対象とする考えがあり、現在でも大切に保存されている。



怖いもの見たさ、興味本位で気楽な気分で出かけたとしても、2,3体のミイラを目にし解説(映像解説も多数あり)を見聞きすると、高い精神性を感じずにはいられなくなります。

間違ってもiPhoneで写真を撮ろうなどとは微塵も思いません。目の前にある長い歳月を経て今の我々に寡黙に語り掛けてくれる「仏さま」たちに対して。

日本国内からは、即身仏「弘智法印 宥貞(こうちほういん ゆうてい)」が科博まで遠路はるばるやってきてくれています。


中尊寺金色堂(金色堂の須弥壇内には、藤原清衡、基衡、秀衡のミイラ化した遺体と泰衡の首級が納められている。)

「中尊寺金色堂」と平泉の世界遺産をめぐる旅

上野で開催されている展覧会の中で、ダークホース的な存在の「ミイラ展」。これは当たりです。行って損なし。というか色々と考えさせられるものがあります。

特別展「ミイラ」は2020年2月24日までです。是非!


特別展ミイラ 〜「永遠の命」を求めて

会期:2019年11月2日(土)〜2020年2月24日(月・休)
開館時間:午前9時〜午後5時(金曜・土曜は午後8時まで)
11月3日(日・祝)は午後8時まで、11月4日(月・休)は午後6時まで
※入場は各開館時刻の30分前まで
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)および12月28日(土)〜1月1日(水・祝)
※ただし2月17日(月)は開館
会場:国立科学博物館 地球館 特別展示室
https://www.kahaku.go.jp/
主催:国立科学博物館、TBS、日本経済新聞社
共催:BS-TBS、凸版印刷、ローソンエンタテインメント
後援::TBSラジオ
協力:ルフトハンザ カーゴ AG
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/miira2019/


『カラー版 世界のミイラ』 (宝島社新書)

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ミイラには多くの人々を惹きつける力があり、その根源にあるものは、昔に亡くなった人の「姿」がそのまま残っていることに対する驚きではないでしょうか。
自然にミイラとなったものから人工的につくられたミイラまで、南米、エジプト、ヨーロッパなど世界各地のミイラが一堂に会することで、それぞれの背景にある死生観や文化の違いを知ることができます。さらに、昨今の科学技術の進歩によって、ミイラから様々な知見が得られるようになり、学問的な関心も高まっています。本展を通じて、ミイラに関わる人々と最新科学によって明らかになったミイラの実像、文化的・学術的な価値を知ることで、ミイラへの理解を深め、人類がもつ多様な死生観と身体観を考えるきっかけになれば幸いです。
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