青い日記帳 

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プロが選ぶ「2019年 ベスト展覧会」

平成から令和へと元号が変わり初めて迎えるクリスマス、大晦日そして新しい年。

何かと慌ただしい年の瀬ですが、今年も毎年この時期恒例となっております新聞各紙に掲載された専門家(プロ)が選んだ「今年のベスト展覧会」をご紹介したいと思います。



掲載日の早い順に、朝日・讀賣・毎日の順でご紹介します。

朝日新聞
2019年(令和元年)12月17日(火)夕刊

回顧2019 美術
「見ること」の意味 問い直した

・「不自由展」中止
・「わからない」の衝撃

私の3点

☆高階秀爾(美術史家・美術評論家)
「インポッシブル・アーキテクチャー」(埼玉県立近代美術館)
「福沢一郎展」(東京国立近代美術館)
「齋藤芽生とフローラの神殿」(東京・目黒区美術館)

1は、実現されなかった建築に見るたくましい想像(創造)力。2は、「神曲」地獄編に呼応する壮絶な人間模様。3は、言葉がイメージを生み、イメージが言葉を増殖させる妖艶華麗な詩的世界。

☆村田真(美術ジャーナリスト)
「Oh! マツリ☆ゴト 昭和・平成のヒーロー&ピーポー」(兵庫県立美術館)
「あいちトリエンナーレ2019」(愛知芸術文化センターほか)
「目 非常にはっきりとわからない」(千葉市美術館)

1、ヒーローとピーポー(大衆)の視点から昭和・平成の美術を斬る。会田誠の巨大ハリボテに脱帽。2、展示中止騒動も含めて芸術と社会の距離を浮き彫りにした。3、アートは人を驚かせればいいってもんじゃないが、ここまで周到に驚かせれば立派なアート。

☆山下裕二(美術史家)
「目 非常にはっきりとわからない」(千葉市美術館)
「へそまがり日本美術」(東京・府中市美術館)
「おかえり美しき明治)(東京・府中市美術館)

1は、驚天動地のインスタレーション。美術館を「目」で「見る」ということはどういうことなのか、それを問い直されて、頭を殴られたような気がした。2と3はいずれも府中市美術館。アカデミックな美術史に対して、穏当に異議を申し立てる素晴らしい企画だった。


へそまがり日本美術 禅画からヘタウマまで



讀賣新聞
2019年(令和元年)12月19日(木)朝刊

回顧2019 アート
国際的美術家の個展に熱気
近代建築保存で明暗


3氏が選ぶ展覧会ベスト4

☆建畠晢(多摩美大学長、埼玉県立近代美術館館長)
「イケムラレイコ 土と星 Our Planet」(国立新美術館)
「塩田千春展:魂がふるえる」(森美術館)
高嶺格「反歌:見上げたる 空を悲しもその色に 染まり果てにき 我ならぬまで」(「あいちトリエンナーレ2019」豊田会場)
「ダムタイプ|アクション+リフレクション」(東京都現代美術館)

いずれも国際的な活動を展開しているアーチストの回顧展や新作展示。今という時代と鋭く切り結ぶ瞠目すべき内容であった。

☆椹木野衣(美術批評家、多摩美術大学教授)
「イケムラレイコ 土と星 Our Planet」(国立新美術館)
「オブジェを消す前に―前澤宥1950‐60年代の知られざるドローイング」(神奈川・パープルームギャラリー)
「日日是アート ニューヨーク、依田家の50年」(三鷹市美術ギャラリー)
「絵のお医者さんがやって来たー岩井希久子・熊本地震被災作品・公開修復展ー」(御船町恐竜博物館 交流ギャラリー)

順に惑星規模の想像力を開く、日本概念派への批判的再検討、NYでアートを続けるリアリティ、増加する作品の被災とどう向き合うか。

☆蔦谷典子(島根県立美術館主席学芸員)
「ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代」(国立西洋美術館)
「バスキア展 メイド・イン・ジャパン」(東京・森アーツセンターギャラリー)
「クリスチャン・ボルタンスキー―Lifetime」(大阪・国立国際美術館など)
「松江泰治 地名辞典」(広島市現代美術館)

丁寧に構成されたル・コルビュジエ展、待望のバスキア展、ボルタンスキー展、良好な作家との共同作業となった松江泰治展。各々心地よい展覧会だった。


イケムラレイコ 土と星 Our Planet



毎日新聞
2019年(令和元年)12月19日(木)夕刊

この1年 美術
なおざりにされた文化政策の“原点”


美術評論家が選ぶ展覧会3選

☆高階秀爾(大原美術館館長)
「松方コレクション展」(国立西洋美術館)
「原三渓の美術 伝説の大コレクション」(横浜美術館)
「コートールド美術館展 魅惑の印象派」(東京都美術館ほか)

時代、ジャンルなど内容はさまざまだが、いずれも芸術作品の収集、保全、継承に大きな役割を果たしたパトロンたちに視点を定めた好企画。展示品のすばらしさに思わず息をのむ。

☆島敦彦(金沢21世紀美術館館長)
「インポッシブル・アーキテクチャー」(埼玉県立近代美術館)
「ドレス・コード?−着る人たちのゲーム」(京都国立近代美術館ほか)
「風間サチコ展」(富山・黒部市美術館)

1タトリンからザハの新国立競技場まで実現しなかった建築を歴史的に回顧。2衣服にまつわる規範や約束事を、写真や映像も駆使して挑発的に再考。3黒一色の大型化木版画で、黒部ダムや近代史の暗部をコミカルかつ大胆に表現。


インポッシブル・アーキテクチャー



展覧会のベスト3などは掲載されていませんが、日経や産経でも今年のアートシーンを振り返る記事がそれぞれ掲載されました。



日本経済新聞
2019年(令和元年)12月10日(火)朝刊

<回顧2019>美術 自由な表現 どう支える

「塩田千春展 魂がふるえる」(森美術館)
「メスキータ」展(東京ステーションギャラリー)
「クリスチャン・ボルタンスキー Lifetime」展(国立国際美術館ほか)
「バスキア展メイド・イン・ジャパン」(森アーツセンターギャラリー)
「松方コレクション展」(国立西洋美術館)
「岸田劉生展」(東京ステーションギャラリーほか)




歌川国芳

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