青い日記帳 

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『懐かしいお菓子』

新潮社より刊行となった『懐かしいお菓子: 武井武雄の『日本郷土菓子図譜』を味わう』を読んでみました。


『懐かしいお菓子: 武井武雄の『日本郷土菓子図譜』を味わう』 (とんぼの本)
伴田良輔 (著), 今村規子 (著), 山岸吉郎 (著), 河西見佳 (著)

駄菓子からその土地土地の銘菓まで「お菓子」と名の付くもの一体幾つくらいあるのでしょうか。コンビニの棚に並べてあるものだけでもかなりの数になります。

一生のうちにとてもとても食べきれない種類のお菓子が日本全国に存在します。

今回読んだ『懐かしいお菓子: 武井武雄の『日本郷土菓子図譜』を味わう』は、全国各地のお菓子が綺麗な写真入りで紹介されているように思えるかもしれません。でも、中身は違います。



昭和の人気童画家・武井武雄氏が自分で購入したり、知人から頂いたお菓子を20年にも渡り、描きためた『日本郷土菓子図譜』の全てを紹介する本が、『懐かしいお菓子』なのです。

そうとは知らずに購入してしまった方がAmazonにレビューを書いています。分かりますその気持ち。ただ、とんぼの本には2013年に出たこちらの名著があります。

今でも手に入る地方のお菓子について、知りたいのであれば『地元菓子』がおススメです。


『地元菓子』より。


『地元菓子』 (とんぼの本)
若菜晃子 (著)

明治27年生まれの武井武雄氏(1894年6月25日-1983年2月7日)が、誰に見せるわけでもなく、こつこつと描きためた『日本郷土菓子図譜』は、実に味わい深いものがあります。滋味とでもいうのでしょうか。

描かれた時期は、昭和11年7月から太平洋戦争をはさみ昭和33年11月までの実に20年余。自分で購入したり、日本全国の友人知人から送ってもらった合計169もの郷土菓子を3冊の和綴じ本に描き残したのです。


武井武雄が遺した幻のお菓子画帳『日本郷土菓子図譜』

単にお菓子のイラストを描いただけでなく、パッケージや包み紙、商標なども描き残しています。まるで昆虫採集に興じる少年のようです。

虫は食べませんが、お菓子は食べるもの。武井が食しその感想も綴られているのがこれまたポイント。好き嫌いは誰にでもあるので、頂いたお菓子でも口に合わなければディスっています。


博多二〇加煎餅」株式会社東雲堂が製造している、博多の銘菓「二◯加煎餅(にわかせんぺい)」。1906年(明治39年)から販売されているお菓子です。
(武井武雄『日本郷土菓子図譜』より)

大磯の銘菓「さざれ石」など、かつて販売されていたものの、残念ながら今では手に入らない、口にすることの出来ない幻のお菓子も『日本郷土菓子図譜』に記録としてしっかりと残されています。



しかし、水彩画でこれだけ美味しそうにお菓子の絵が描けるとは、なんという才能でしょう。それぞれに愛情が感じられるのです。ほっこりとした。

だから、ページをめくるたびに、穏やかな気持ちとなり、仕事の疲れもどこかへ行ってしまいます。やっぱり疲れた時には甘いお菓子ですね。お祖母ちゃんがよく言ってました。


令和の時代に再注目を集める幻の『お菓子図鑑』とは?

一度目はささーーと絵だけを楽しんで、二度目からはしっかり活字に目を通す。すると違った味わいが。素朴で飽きの来ないお菓子の如く、武井の絵はいくらでも見ていられます。

そうそう、ちゃんと「今、食べられるお菓子ガイド」も載っています。



今や駅ナカなどで行列ができるお菓子屋さんがいくつも現れていますが、流行に左右されずに地元の人たちに愛されてきた「銘菓」を知るよい手立てにもなります。

ネットの情報で何でも分かった気になってしまう今の時代にこそ『懐かしいお菓子: 武井武雄の『日本郷土菓子図譜』を味わう』が生き生きと輝きを放つのでしょう。


『地元菓子』と見比べると楽しさ、美味しさ倍増です!

【目次】
見ているだけで至福
幻のお菓子画帳、武井武雄『日本郷土菓子図譜』のすべて
第一巻
第二巻
第三巻
鼎談:伴田良輔・今村規子・山岸吉郎
世界一おいしそうな絵
伴田良輔[美術家]
奇跡のスケッチ
世界に一冊の手作り私家本
今村規子[虎屋文庫]
長く愛されるものの魅力
“菓子目線”で読む『日本郷土菓子図譜』
山岸吉郎[イルフ童画館館長]
武井武雄とは何者なのか
その生涯と仕事
河西見佳[イルフ童画館学芸員]
密かなる楽しみ
武井武雄はなぜ『日本郷土菓子図譜』を描いたのか
今、食べられるお菓子のガイド
構成・文=編集部
『日本郷土菓子図譜』地方分布リスト
武井武雄『日本郷土菓子図譜』索引リスト


『懐かしいお菓子: 武井武雄の『日本郷土菓子図譜』を味わう』 (とんぼの本)
伴田良輔 (著), 今村規子 (著), 山岸吉郎 (著), 河西見佳 (著)

大人も子供もみんな大好きだった、甘くてやさしい味の、あの饅頭、煎餅、羊羹……。昭和の人気童画家が密かに綴り、戦火を逃れた奇跡の図譜から、各地で長く愛されてきたお菓子の絵全169点を一挙公開。水彩画としても秀逸、和菓子の記録としても第一級資料となる貴重な一冊。


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