青い日記帳 

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特別公開「国宝・天寿国繍帳と聖徳太子像」

東京国立博物館法隆寺宝物館で公開中の
特別公開「国宝・天寿国繍帳と聖徳太子像」を観て来ました。



聖徳太子像」の説明は聞かなくても分かりますが
天寿国繍帳」って一体何??

天寿国繍帳とは。
平安時代の「上宮聖徳王帝説」によると、推古天皇30年(622年)聖徳太子の逝去を悼んだ 妃の橘 大郎女(たちばなのおおいらつめ)が、太子転生の「天寿国」の様相を、采女達に繍帳2帳に繍いあらわさせたもの。と記されている。

聖徳太子を偲ぼうとして作られた刺繍帳(何でしょう?今で言えば・・・
さしずめタペストリーのようなものと思えばよいのでしょうか)

元々はもっと大きなものだったそうですが、如何せん飛鳥時代の代物。
現存する刺繍帳は縦88.8cm、横82.7cmの大きさです。

ただし、それも「寄せ集め」だそうで、飛鳥時代に作られた原本と
鎌倉時代に作られた模本の二つを江戸時代に縫い合わせたものが
現存する「国宝・天寿国繍帳」なんだそうです。

なーーんだ。
全部が全部飛鳥時代の本物じゃないんだ。

っと肩を落とすことなかれ。
寄せ集めゆえに飛鳥時代の原本の部分と
鎌倉時代の模本の部分との比較が
ひと目でできてしまうという利点が生じてます。

ここで問題。
それぞれ次の ↓△よび、い呂匹舛蕕飛鳥時代の原本でしょうか?

   

´△鯣羈咾垢襪鉢,任浪燭刺繍されているのか判別できないほど
褪色が進んでしまっていますよね。

い里任枠羈咾砲覆蕕覆い曚瓢表の細かさが違います。

600年代の原本と1200年代の模本。
随分と時の隔たりがあるので褪色はやむを得ないと思うのですが…

実はこれ△鉢が飛鳥時代の原本なんですって!!
要するに2000年代の現在にまで綺麗に発色している方が古い方の原本。
展示室の説明にこのことが書いてあったのですが
それ読んでもにわかに信じられないほどの差でした。

こうやって記事を書いてスキャンしていながらも
未だに信じられないんですけどね・・・

当時の人の腕の確かさ、絹糸の質の高さ。
そして何よりも聖徳太子を偲ぶ心の違いがこうした差を生んだのでしょう。

仕事には魂込めなくてはいけないと学びました。
(自分にはできるかな〜果たして。)

さてさて、この「国宝・天寿国繍帳と聖徳太子像」は法隆寺宝物館第6室に
展示されているのですが、この展示に合わせて同じ部屋で
「国宝・聖徳太子絵伝」も同時に公開されています。
これも必見です。一年に少しだけしか展示できないとのこと。
今年は天寿国繍帳、聖徳太子像と一緒に公開されその素晴らしさも
より一層輝きが増したように思えました。

 
右から第一場面・第二場面
太子のお生まれになってからお亡くなりになった後まで
第十場面まで一気に横一列の展示してあります。
横歩きしながら太子の激動の人生を辿っていけます。
(観るにはできたら単眼鏡があると良いです)

法隆寺のことは書きたいこと山ほどあるのですがこの辺で。
最後に本のご紹介。

高校時代日本史の先生に薦められて読んだ一冊
隠された十字架―法隆寺論
「隠された十字架―法隆寺論」 梅原 猛
これ読んでから見方随分っというか劇的に変りました。
梅原氏のファンになったのもこの一冊からです。

これは図書館で読んだのですが美術に的を絞ってあるので読みやすかったです。
法隆寺美術 論争の視点
「法隆寺美術 論争の視点」 大橋 一章

最後に「法隆寺の謎」でアマゾンで検索かけると・・・
山ほど本が出てきます。

どうして法隆寺だけそんな扱われ方するのでしょうね。
謎は謎をよぶばかりです。

第2室に立ち並ぶ観音菩薩立像

天台宗開宗1200年記念 特別展「最澄と天台の国宝」が28日から始まります。
それとセットで観に行かれるのもいいかもしれませんね。
ただし、特別公開「国宝・天寿国繍帳と聖徳太子像」は4月9日までです。

追記:
別館にも法隆寺ネタで記事書いてみました。
聖徳太子の忌日である2月22日(旧暦)を記念して、奈良・中宮寺所蔵の「天寿国繍帳(てんじゅこくしゅうちょう)」(国宝)と、東院絵殿に安置されていた法隆寺所蔵の「聖徳太子像」(重文)を特別公開いたします。法隆寺献納宝物からは、同じく東院絵殿の障子絵であった「聖徳太子絵伝」(国宝)を展示。聖徳太子にゆかりの深い作品を揃ってご覧いただける貴重な機会です。
展覧会 | permalink | comments(14) | trackbacks(5)

この記事に対するコメント

はじめまして
いつも拝見しています
私も高校生の頃「隠された十字架」を読んで聖徳太子にはまったものです
それにしても昔の人の技術というのはすごいですね
これだけ技術が進歩した現代に於いて尚、目を見張るものが有ると言うのは・・・見習わなくては!

muha | 2006/03/21 2:12 AM
Takさん、おはようございます。
「隠された十字架」学生の時読みました。
衝撃を受けた本でした。
今でも本棚の中心に存在しています。
何故かというとリタイアしたら読み返してみたい本の1冊だったからです。
リタイアする前に読んでみたくなりました。

いやあ〜Takさんて、ほんと人に刺激を与える方ですね〜。(水野晴朗風)
生まれもっての教育者なのでは? 前世から。


花子 | 2006/03/21 9:47 AM
Takさん、こんにちは。

私も「天寿国繍帳」「と「聖徳太子像」には感動しました。

「聖徳太子絵伝」は、説明のパンフレットと照合しながら、目を凝らして観ましたが、退色が著しいため十分にエンジョイできませんでした。「源氏物語絵巻」のように今のうちに復元模写を作っておくべきだと強く感じました。
とら | 2006/03/21 11:31 AM
昔のものから朽ち果てていくとは限りませんね。
梅原猛は色々言われているとはいえ、面白いですよね。私も隠された十字架今 でも持っています。
seedsbook | 2006/03/21 3:18 PM
@muhaさん
こんばんは。
コメントありがとうございます。

「隠された十字架」を読まれたことがある方が
意外や意外、多くいらっしゃるようで嬉しく思います。
あの本は衝撃でした。

決して保存には適していない日本にありながら
この年月の間、あれだけの発色を保っているのは驚きでした。

@花子さん
こんばんは。

梅原さんがまだお若いころの作品は
どれもこれも衝撃的な内容が多いですよね。
古事記や日本書紀、柿本人麻呂などを
扱った本も繰り返し読んだこと憶えています。

「隠された十字架」も今読んでも新鮮な
驚きがまたきっとあるかと思います。
チャレンジしてみてください。

私も読みたくなってきました(^^♪

@とらさん
こんばんは。
TBありがとうございます。

「聖徳太子絵伝」の復元模写があったら
さぞかし素晴らしいものだったでしょうね〜
「源氏」に比べてサイズも全然違いますからね。

「天寿国繍帳」の解説書が300円だったのには
驚きました、とっても良いできですよね!!

@seedsbookさん
こんばんは。

seedsbookも「隠された十字架」持っていらっしゃるのですか!
なんだか嬉しくなってきます。
書いてよかったです。
梅原さんは色々言われた方がファイトがわいてくるようです。
Tak管理人 | 2006/03/22 1:31 AM
 パスポート購入しました!これでブライスコレクションも光琳の八橋蒔絵螺鈿硯箱もドンと来いです。あとは開いている時間にたどり着く段取りだけです。でもその前に三の丸尚蔵館ですね。こっちの閉館時間はさらに早い(笑)。
mizdesign | 2006/03/22 8:16 PM
こんばんは。これも始まっていたのですね・・・。

>タペストリーのようなもの
寝台のような休憩用の台の四方にかける為のものだったような。。以前NHKの番組で3Dアニメーションによる再現をしていました。

「法隆寺美術 論争の視点」と同じ著者による
「論争奈良美術」もオススメです。
route347 | 2006/03/23 12:30 AM
@mizdesignさん
こんばんは。

とうとうお買いになりましたか!
目白押しですからね、これからも。
持っていて損はないです。
三の丸もいよいよ今週末から始まりますね。
楽しみ楽しみ。

@oute347さん
こんばんは。

詳しく教えていただきありがとうございます。
寝台用ですか・・・あれが。贅沢ですね。

「論争奈良美術」こちらも面白そうですね。
図書館でまずは探してみます。
読みたい本も観たい展覧会も津波のように
押し寄せてきますね。
Tak管理人 | 2006/03/23 12:55 AM
はじめまして。
TBさせていただきました。
すごく充実したコメントと画像で、展覧会のことを再度味わうことができます。ステキなブログですね。
今後行きたい展覧会の参考に是非にさせていただきます!
とーくる | 2006/04/02 6:41 PM
Takさまっ

 セキュリティソフトをオフにしたところ無事に入室できました。ありがとうございます。
同じ展示物を見ているのに感じ方のあまりの違いに驚きました。

> 生まれもっての教育者なのでは? 前世から。

 私も同感です。
 
 今後ともどうぞよろしくお願い致します。


サリー | 2006/04/02 7:55 PM
@サリーさん
こんばんは。
ようこそ!!
最近はこっちのほうばかり熱心に書いています
(^_^;)
仕事ももっともっとがんばらなくてはいけません。

こちらこそどうぞ宜しくお願いいたします。
Tak管理人 | 2006/04/02 10:28 PM
@とーくるさん
こんばんは。
TBありがとうございました。

お褒めいただき光栄です。
これからも何とか頑張って
続けていくつもりですので
どうぞ宜しくお願い致します。
Tak管理人 | 2006/04/02 10:30 PM
Takさん、こんばんは
遅ればせながら、記事にしましたのでTBさせていただきました。
天寿国繍帳は飛鳥時代の方が保存がいいとは驚きです。やはり太子を思う心がそうさせたのでしょうか…
今から1500年も昔のものが残っているとは、飛鳥時代をリアルに感じることができますね。

「聖徳太子絵伝」は!横に見るものだったんですか!?
私は障子ごと、部分部分ごとで見てしまいました…
失敗しました〜
アイレ | 2006/04/22 7:58 PM
@アイレさん
こんばんは。

やはり昔の方が信仰心も厚かったのでしょう。
あの刺繍の出来具合見れば一目瞭然です。

想いを馳せることが出来るだけでも
貴重な展覧会でした。

法隆寺館自体が素晴らしいですよね。
Tak管理人 | 2006/04/23 12:33 AM
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