青い日記帳 

TB&リンク大歓迎です!
<< July 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 東京都立の文化施設(美術館・博物館)再開まとめ | main | 国宝・東大寺盧舎那仏像(奈良の大仏)と疫病退散の法要を生中継 >>

「真珠展」

渋谷区立松濤美術館で開催中の
「真珠― 海からの贈りもの」展に行って来ました。


https://shoto-museum.jp/

新型コロナウイルスにより開催が危ぶまれていた「真珠展」が、6月2日(火)から始まることになりました。

当初の予定では5月30日からでしたので、ほんの数日だけ遅れただけとなります。



今秋予定していた「フランシス・ベーコン・ ドローイング展」が来年の春(2021年4月〜6月)に変更になった関係で、「真珠展」は当初予定していた2倍の会期となりました。

不幸中の幸いとはまさにこのこと。「真珠展」会期が変更・延長され6月2日(火)〜9月22日(火・祝)までの超ロングラン展覧会に!

日本美術などと違い、展示期間に制限が無いのに加え、海外から借りた作品が含まれていないのでこうした柔軟な対応が取れたのでしょう。


シードパールティアラ》 19世紀初期 イギリス
穐葉アンティークジュウリー美術館

何はともあれ松濤美術館さん、「真珠展」このコロナ禍の中、上手いこと開催&会期延長に結び付けられたことは何よりです。

展覧会の構成は以下の通りです。

序章:古代の装身具
1章:ルネサンスからロココへ
2章:ジュエリーが花開いた19世紀の真珠
3章:19世紀から20世紀初頭・ひろがる真珠装飾の世界
4章:代表的な真珠貝と天然真珠
5章:日本のいにしえの真珠
6章:真珠王 御木本幸吉ー日本の真珠装身具の黎明
7章:人の手からうまれた真珠たちー養殖真珠



第1会場展示風景

世界各地の真珠(装飾品)を第1会場(地下1階)、日本国内の真珠全般を5章以降、第2会場(2階)に分けて紹介しています。

この会場分けがとても上手く行っていると感じました。

紀元前3世紀にイランで使われたイヤリングと、帯留めに用いられた日本のミキモトの真珠は違う空間で拝見してこそ、それぞれの良さが輝きます。


帯留「藤の花」御木本真珠店 1923(大正12)年頃
ミキモト真珠島 真珠博物館

15年前に、国立科学博物館で2005年に開催された「パール展」は科学的な側面からのアプローチでしたが、今回は芸術の側面から真珠を捉える展覧会となっています。

とりわけ、第1会場では装飾品としての真珠とそれに関連する絵画(パネル)をこのように展示してあります。


アンソニー・ファン・ダイク「ヘンリエッタ・マリアの肖像」

16世紀イギリス宮廷において真珠が流行したそうです。この絵に描かれたチャールズ1世の妃、ヘンリエッタ・マリアは、自ら考案しデザインした真珠の装飾品を身に付け描かれています。

オリエント・パールの魅力をひろめたとありました。確かに絵画にはそれこそフェルメール作品だけでなく、多くの真珠が描かれています。

そういえば「バロック」も真珠由来の言葉でしたね。


バロックパールブローチ「双頭のアザラシ」1720年頃
ミキモト真珠島 真珠博物館

これは是非、宮下規久朗先生にもご覧になってもらいたい!

バロック(歪んだ真珠)はこれだけではありません。 鳥浜貝塚出土 縄文時代前期《縄文真珠》福井県立若狭歴史博物館 は、ひと目見ただけではそれが真珠であるかどうか判別出来ないほど。

まさか、こんな珍しいものまで見られるとは!

そうそう、真珠とラピスラズリを合体させたフェルメールが喜びそうなカメオもありました。


パール&ラピスラズリ カメオペンダント
18世紀中期 イギリス
穐葉アンティークジュウリー美術館

シンプルな真珠だからこそ、どんなデザインや細工を施されても嫌味が出ません。

ジュエリーがメインの展覧会ですが、男女問わず楽しめる(目の保養になり歴史も学べる)良い展覧会となっています。


御木本真珠店 商品カタログ「真珠」
明治時代末より刊行
ミキモト真珠島 真珠博物館

個人的には御木本が出した商品カタログがツボでした。これはもっともっと見てみたい!

同じ空間にカタログから飛び出したようなミキモトの装飾品が展示され、ワクワク度を増幅させます。

思っていた以上に見どころ満載の「真珠展」。会期延長になり9月22日までのロングラン。でも観られる時に観ておかないと…ですよね。

感染予防のために松濤美術館からのお願いが出されていますので、お出かけになる前に一読しましょう。


「真珠― 海からの贈りもの」

会期:2020年5月30日(土)〜7月26日(日)
6月2日(火) 〜 9月22日(火・祝)
開館時間:午前10時〜午後6時(入館は5時30分まで)
休館日:月曜日(ただし、8/10・9/21は開館)、8/11(火)
会場:渋谷区立松濤美術館
https://shoto-museum.jp/
主催:渋谷区立松濤美術館
特別協力:穐葉アンティークジュウリー美術館、ミキモト真珠島 真珠博物館

2002年に、ニューヨークにあるアメリカ自然史博物館(American Museum of Natural History)で開催された「Pearls Exhibition」のサイトはめっちゃ勉強になります。


『パール 海の宝石』

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=5877

JUGEMテーマ:アート・デザイン



世界最古の宝石のひとつである真珠。貝をあけ、そのなかから取り出される真珠は、カットや研磨など人間の手を加える前から美しい輝きを放ち、古くから人々を魅了してきました。真珠があしらわれた宝飾品は、富や権力の象徴でもあり、王侯貴族はこぞってそれらを身につけました。
本展では、古代から近代に至るまで英国をはじめとするヨーロッパ各国で製作された真珠の装身具を展示します。これらの装身具は素材の美しさはもちろんのこと、洗練されたデザインや職人による精緻な細工が施されたもので、真珠の宝飾文化のすばらしさを伝えています。
その他にも、本展では日本における真珠の歴史についても取り上げます。1893(明治26)年に御木本幸吉(1858-1954)が世界で初めて真珠の養殖に成功した後、今日に至るまで日本における真珠の養殖は発展し続けてきました。明治以前の日本では真珠が装身具として用いられることはほとんどありませんでしたが、養殖真珠産業が興った後には、高度な金属細工技法による美しい装身具が製作されるようになりました。
まさに「海からの贈りもの」である真珠。本展ではその魅力を多面的にご紹介します。
展覧会 | permalink | comments(0) | -

この記事に対するコメント

コメントする