青い日記帳 

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フェルメール礼讃

NHKの迷宮美術館が今夜から総合テレビでも放送されるようになりました。
今夜は以前BSで放送したものの再放送でした。
(これからもこのパターンで続くのでしょうか?)

今夜放送されたテーマは「光の絵画展
有史以来、さまざまな方法で光の表現に挑んできた画家たち。太陽の光がさまざまに変わることに着目し、自然の中での描写に心を奪われたモネ、独自の方法を用いて柔らかで明るい日差しの中に輝くような光を描いたオランダの巨匠フェルメール…。古今東西の画家たちの苦悩と喜びを探る。

迷宮美術館 アートエンターテイメント
迷宮美術館 アートエンターテイメント
NHK『迷宮美術館』制作チーム

そして来週もフェルメールが登場しますね。

華麗なるオークションの世界
1日で、数億円の絵画が何枚も落札されるオークションの世界を知る。昨年7月、ロンドンのオークションにかけられ、1620ポンドで落札されたフェルメー ルの「ヴァージナルの前に座る女」は、長い間「贋作」の烙印を押されていた 作品で、発見者であるサザビーズのオークショニア、グレゴリー・ルービンスタインは絵の発する不思議なオーラを感じ、調査。その後11年の歳月を経て真作であることを証明した。贋作とされ続けた悲劇の作品と、それを甦らせたオークショニアの姿を描く。


やはり以前BSで放送されたものの再放送です。
2004年サザビーズのオークションに出された
「Young Woman Seated at the Virginals」が
どのようにして贋作から真作へ評価が変っていったのか
解説がなされます。これまた、必見です。

2004年にサザビーズで落札されたときのBBC News(2004,7,7)
Vermeer painting sells for £16m

「どのようにして贋作から真作へ評価が変っていったのか」と
書きましたが、うがった見方をすれば、贋作ではないにせよ
フェルメールの作品とするにはどう見ても合点のいかないこの
寂しそうな面持ちの女性が描かれている作品を、どうにか
理由を付けて、「真作」に仕立て上げていった必死な様子
とても詳しく紹介されています。

売り手のサザビーズのオークショニアが「真作」のお墨付きをいかにして
手に入れていき「立派な」フェルメールの作品に仕立てたかが見所です。

実はこの作品をこの目で一度だけ観たことがあります。
2001年3月にNYメトロポリタン美術館で開催された
「Vermeer & the Delft school」
(「フェルメールとデルフト派」展)に展示されていたのです。
観てきた当時の感想はこちらです。

Vermeer and the Delft School (Metropolitan Museum of Art S.)
Vermeer and the Delft School (Metropolitan Museum of Art S.)
Walter A. Liedtke, Michiel Plomp, Axel Ruger

サザビーズのオークションにかけられる3年前のことです。
今から思えば、この時から着々と高値で売るための「準備」は
既になされていたことになります。

「Vermeer & the Delft school」は実に15枚もの
フェルメールの作品が世界中の美術館から集められ
開催された「奇跡の展覧会」といわれた程大規模なものでした。
(メトロポリタン美術館とロンドン・ナショナルギャラリーで開催)

それほどの展覧会にいくら参考作品だからとはいえ
本物の「ヴァージナルの前に座る女
ロンドン・ナショナル・ギャラリー所蔵の作品と
肩を並べるようにして展示されていたのです。
 

迷宮美術館の放送の中ではこの「36枚目のフェルメール」が
真作と判断された大きな理由の一つとして、ルーヴル美術館にある
フェルメールの「レースを編む女」とのキャンバスの一致が語られます。


あまり番組を放送する前に内容を紹介するのもなんですから
この辺でやめたいと思います。フェルメールのことになると
どうしても饒舌になってしまいます。。。

レースを編む女」が出てきたので・・・
(ってまだ続ける気満々)

サルバドール・ダリは他の画家に対して辛辣な評価ばかり
していたことでも有名ですが、ことフェルメールに関してはベタ褒めです。

ダリ曰く。
「偉大な絵は、芸術家が暗示するだけで、目に見えない大きな力を感じとることができる。フェルメールの『レースを編む女』に私はそれを発見した。この娘の持つ、目に見えない針を中心に、宇宙全体が回っていることを私は知っている。」

(↓この本から引用)
巨匠に教わる絵画の見かた
巨匠に教わる絵画の見かた
視覚デザイン研究所

拙サイトでも紹介してありますが、ダリは「レースを編む女」に
心底ほれ込んでしまったらしくこんなタイトルの作品まで描いています。
フェルメールの『レースを編む女』に関する偏執狂的=批判的習作
「Paranoiac-Critical Study of Vermeer’s ‘Lacemaker’」1955
(画像はこちら

ダリの画像は著作権がうるさそうなので
手元にある「みづえ」の表紙に使われていた
「フェルメールの『レースを編む女』に関する偏執狂的=批判的習作」と
「レースを編む女」を比較させてみました。

グッゲンハイム美術館所蔵のこの作品。
一度はこの目で観てみたいものです。

ダリはこのほかにも「絵画芸術」なども
自分の作品に取り込んで描いていたりもします。


その事に関しては以前紹介した、オランダのロッテルダムにあるボイスマン=ファン・ベーニンゲン美術館(Boymans van Beuningen Museum)で開催された「IT'S ALL Dali」展の記事を読んでください。→こちらです

最後にダリといえば、今年の9月から上野の森美術館で開催される
「生誕100年記念 ダリ回顧展」楽しみですね〜(9月23日〜1月4日)

「生誕100年記念 ダリ回顧展」は、ダリ作品の世界有数の所蔵者であるアメリカ・フロリダのサルバドール・ダリ美術館とスペイン・フィゲラスにあるガラ=サルバドール・ダリ財団のコレクションからの油彩約60点とその他のオブジェや写真、ドローイングの数々で構成されます。

フェルメール | permalink | comments(5) | trackbacks(2)

この記事に対するコメント

以前放映したものの再放送では、ちょっと残念ですね。新企画でぜひやってほしいところ。私は、これまでほとんどみていなかったのでTakさんの記事を参考にして、番組を見させてもらいます。楽しみです。

実はこの番組、いい時間帯に移動するので楽しみにしていたのですが、仙台ではやってないんですよ。(地元企画の番組になってます)あわてて東京の女房に録画を頼みました。
自由なランナー | 2006/04/08 9:25 AM
おはようございます。おひさしぶりです。
昨日「プラド美術館展」を観てきましたよ〜。

この番組はBSの再放送だったんですね。
昨日初めて見たんですがなかなかおもしろかったです。
来週も楽しみです。
shamon | 2006/04/08 11:40 AM
こんにちわ♪
休日出勤している職場からです(笑)ダリ回顧展は私も大いに楽しみにしております。西日本にも巡回されるそうですよ。(但し、来年)
油彩だけで80点と、国内のダリ展としては、最大規模になるそうなので期待出来そうですね♪
Takさんに紹介していただいた「ZERO」5巻すべて読みました。フェルメールの話は大変、面白かったですね。
シルフ | 2006/04/08 12:42 PM
TBありがとうございます。
やっぱり、再放送なんですね…。
でも、今まで見逃した回もあるのでそれがあったら嬉しいです。
本当に八時で良い時間になりましたね。
日曜11時は他にも見たい番組が色々あったので。
オークションの回も以前見ましたが、面白かったですよね。
絵画についての知識はほとんどなしの私ですがとっても楽しめる番組です。
blue | 2006/04/08 10:17 PM
@自由なランナーさん
こんにちは。
コメントありがとうございます。

てっきり装いも新たに新企画も盛り込んで
放送するのかと思っていたので拍子抜けしました。

仙台では放送されていないのですか・・・
NHKでもそういうことってあるのですね。
同じ受信料払っていても見られるものが
違うのですね。。。

@shamonさん
こんにちは。

プラド美術館の記事を読ませていただこうと
思って貴ブログへお邪魔したら他にも
魅力的?な記事があってそちらに反応してしまいました。
あらためてTB送らせていただきます。

深夜に見ていたのでこの時間に見られるのは
有り難いです。

@シルフさん
こんにちは。

私も土曜日は出勤です。。。
休みが週にあと一日あればな〜

「ゼロ」のフェルメールの話は
解説書を読んでいるような気分にさせますよね。
まぁオチがオチですが…

ダリの回顧展フジサンケイグループが
一年ぶりに力を入れている展覧会です。
楽しみ楽しみ(^^♪

@blueさん
こんにちは。

8時になったほうが多くの方にとって
見やすい時間帯ですからいいことです。
結構毎回お金かけているように見えます。
再放送でもしないと採算とれないのかもしれませんね。

フェルメールの怪しい作品が
真作へと評価が変っていった過程が
見られるだけでも価値ありますよね。
Tak管理人 | 2006/04/09 11:12 AM
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「迷宮美術館」なるNHKのテレビ番組があります。この番組、やっているのは知ってい
「迷宮美術館」の魅力 | 単身赴任 杜の都STYLE | 2006/04/08 9:33 AM
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