青い日記帳 

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「パウル・クレー展」

川村記念美術館で開催中の
「パウル・クレー展 創造の物語」に行って来ました。



絵を観て来て言葉で感想を伝えることが
簡単な場合とそうでない場合があります。

フェルメールや若冲の作品を観て来た後は
言葉が溢れんばかりに湧き出てきて整理がつかないほどです。
要は「簡単」なわけです。

ところがその対極に位置する画家を一人あげろといわれれば
間違いなく、このパウル・クレーの名前が出てきます。
言葉で感想を述べるのがとても難しい画家さんです。

でも、本当はそれでいいのかもしれません。
絵は観て感じて(何も感じない場合もあり)それでおしまい。
余韻は言葉にせずとも心に残るものです。

今回のクレー展を観て強くそのこと感じました。
148点の作品がはるばるドイツから、また国内の美術館から
佐倉に集ってきています。量的にかなりな数です。

クレーの作品はどれも小さいながら
一枚一枚観るとかなり時間を要します。
今回もそうでした。

また、クレー展は何度も体験しているので
今回は初の試みとしてキャプションを見ないで
まず作品だけを鑑賞することにしました。

タイトルも何も「文字情報」は抜きで。

試しにポスター、チラシに使われているこの作品
純粋に作品だけを観てみて下さい。



何が描かれているのでしょう?
円や三角や四角が画面上に並べられています。

色合いは「秋」のようですね。
円が風船のようにも見えます。

真ん中の二つの三角形は山でしょうか。
んん、、なんだか横向きの動物がいますね。

脚の細〜い牛のような動物が見えます。
紅葉の山を歩く牛の絵でしょうか。


念のためこの作品のタイトルは。。。
駱駝(リズミカルな樹々の風景の中の)」だそうです。

ラクダだったか〜フタコブラクダ?!
やっぱり牛でしょう〜ラクダじゃないって!

何て一人突っ込み繰り返しながらの鑑賞でした。

芸術は目に見えるものを表現するのではなく見えるようにする
クレーの言葉だそうです。

展覧会の図録に書かれていましたがこの言葉は
「芸術は目に見えるものを見えなくする」
と同義だと大岡信氏は語っているそうです。

まぁあまり難しく考えなくてよいと思います。
クレーの絵は楽しんでなんぼです。
腕組みして眉間にしわ寄せながら見るものではありません。



赤十字にハート更に何故か郵便局のマスコットのような顔が
左上に浮かんで見えます。手は中途半端に3本。

愉快ですよね。
観ているだけで十分です。

一応タイトル見てみると「頭も手も足もハートもある」ですって。
やっぱり言葉は必要ないようです。


武満徹―Visions in Time
武満徹―Visions in Time 武満 徹
東京オペラシティアートギャラリーで開催していた
「武満徹 Visions in Time」展にも出展されていた
アサヒビール(株)が所有する「大聖堂(東方風の)」が
今回もまた出展されていました。

何度観ても良い作品です。
スーパードライの懸賞でこのレプリカプレゼントとか
やってくれたら絶対に飲むのに。。。キリン派だけど。



以下クレーとミロがお気に入りだった武満の言葉です。
しかし私はクレエがいわゆる音楽的な画家であったとは思いません。なぜなら彼は、視覚にも、触覚にも、同じ本能的な感受性を表わしているからです。
クレエの作品を見ていると、私の音楽的本能がつよく揺り動かされるのを感じます。しかしそれは彼のあまりにも絵画的な絵画を通して、私の中の何ものかに訴えるのです。私はクレエの「絵画」が好きなのです。
音楽には、数学にも似た宇宙的なロジックがあります。これは概念とはちがったものです。クレエの絵画には、この意味での音楽的な必然性がリズムをもって、たえず動いていて、それが彼の幻想や神秘な想念に、美しい秩序をあたえているのではないでしょうか。


かなりの規模のクレー展です。
しかもかなり初期の作品も観られます。
「えっ?!これがクレーの作品!」というような。

24歳で手がけた銅版画「インヴェンション
最初に展示してあるのですぐ見つかるはずです。

最後に一番気に入った作品をご紹介。



これ、まさに言葉なんて要らないですよね。
キレイだし、観ているだけで十分満足。
難しい知識や言葉は要りません。

愛知県美術館が所蔵している作品だそうです。
いいもの持っていますね〜
気軽にこれ観られるなんて名古屋の方羨ましいです。

一番好きな作品に限ってポストカードが売っていない法則ありますが
今回もまたそうでした。この愛知県美術館の作品無かった。。。

そうそう、タイトルは「蛾の踊り」だそです。
私は妖精が青い虫かごの中で踊っているように見えました。

難しい言葉で説明すると、いかにクレーの作品の魅力が
削がれてしまうかの良い例がこの作品です。

こちらにある愛知県美術館の作品解説を試しに
目を通してみて下さい。頑張って書いて下さってますが徒労です。


展覧会の構成書くの忘れましたが、どうでもいいですよね。
でも念のため。

第1章:光の絵
第2章:自然と抽象
第3章:エネルギーの造形
第4章:イメージの遊び場
第5章:物語る風景

因みに作品リストが用意されていませんので
もし必要な方は行かれる前に川村記念美術館のサイトにある
リストを印刷して行かれると良いと思います。
(要らないですけどね)

クレーART BOX―線と色彩
クレーART BOX―線と色彩
日本パウルクレー協会


以下巡回予定です。
・北海道立近代美術館 8/29−10/9
・宮城県美術館 10/17−12/10

おまけ


このヘタウマな文字良いです。
雰囲気に合っています。

ショップで販売していたこのお皿に一目惚れ。

即購入。1500円也。

クレーの天使
クレーの天使
パウル・クレー, 谷川 俊太郎
 果敢な造形上の探求と詩情あふれるイメージが交錯する、パウル・クレー(1879-1940)の絵画。リズミカルに色分けされたパッチワークのような画面に、お伽の国を思わせる街や奇妙な姿の生き物、あるいは文字や記号めいた形を配列する神秘的な作風で、ピカソやマティス、ミロなどと並んで20世紀のモダン・アートを象徴する巨匠の一人となりました。
 誰にでも親しみやすいクレーの絵画ですが、そこには画家の心を占めていた多様な要素が複雑に織り込まれています。皮肉な人生観、音楽と文学に対する造詣、自然現象や人智学への興味、古い時代へのあこがれ、画材に対する職人のように誠実な取り組み、そして何よりも、新しい造形言語の創造への熱意――こうしたクレーの幅広い関心が交差する「場所」として、奇跡のように生み出された作品群は、時を越えて見る者を魅了し続けているのです。
 本展では、それぞれ世界屈指のクレー・コレクションを誇る、ノルトライン=ヴェストファーレン美術館、シュプレンゲル美術館、フォン・デア・ハイト美術館というドイツの三美術館が所蔵する作品を中心に、国内外から精選された油彩、水彩、素描、版画など約150点を展観します。初期の風刺的な線描画から、ナチスに迫害され病魔と戦いながら制作に励んだ晩年まで、「光の絵」「自然と抽象」「エネルギーの造形」「イメージの遊び場」「物語る風景」という5つの側面から、クレー芸術に潜む奥深い多様性に迫ります。
展覧会 | permalink | comments(12) | trackbacks(6)

この記事に対するコメント

こんばんは
大丸でパウル・クレー展を三月に見ました。
スイスのパウル・クレーセンター開館記念事業でした。
川村さんのとはちょっと内容が異なるようです。
「蛾の踊り」 わたしも好きです。
最初てっきり版画なのかと思っていました。
線よりむしろ色彩に惹かれます。
遊行七恵 | 2006/07/11 12:06 AM
大丸もよかったですが、こちらは作品の数の多さで
圧倒されましたね。
アサヒビールへの注文、大賛成です。
一村雨 | 2006/07/11 9:04 PM
川村は一度行ってみたいと思っている場所です。遠いのですよね。
パウル・クレーは、大丸でやったときにみました。
確かに批評がむずかしいかもしれません。

子供のいたずら描きみたいと評して、友達にしかられました。実はもっと計算されているのですよね。
ウインバレー | 2006/07/11 9:43 PM
@遊行七恵さん
こんばんは。

クレーセンター開館の展覧会は
東京駅大丸でもやっていて
その際に私も見ました。
内容違っていますね。今回のとは。
「蛾の踊り」タイトルもさることながら
この色彩の妙に惹かれます。
ほんと愛知、良い作品持ってますね。
いいな〜(絵葉書欲しかったです)

@一村雨さん
こんばんは。
TBありがとうございます。

数多かったですね、途中で疲れてしまいました。
常設も相変わらす良い作品が多いので
そこでも力使ってしまいます。。。
コーネルまとめて観られたのが良かったです。

@ウインバレーさん
こんばんは。

川村都内からだとかなり遠いですよね。
さらに駅からも遠いし。
行くとなると一日かかりになってしまいます。

バウハウスにいた人でもありますからね。
計算されてはいたのでしょう。
でも楽しめばよいと思います。純粋に。
Tak管理人 | 2006/07/12 12:37 AM
Takさん

クレー展も庭園もよかったので、欲張って沢山、画像を貼り付けたりで長文になってしまいました(^_^;

本当に素晴らしい広大な庭園ですね!!

ただ、印刷屋さんなのに、あまり図録が美しくなくて購入しませんでした。。残念です(/_ ;)

TBとリンクを張らせて頂きました。
Julia | 2006/07/17 6:41 PM
@Juliaさん
こんばんは。
TBありがとうございます。

川村は初めて行くと
ここが美術館??と
疑いたくなるほど環境に恵まれていますよね。

駐車場が混雑しているわりには
美術館が空いている事多いです。

もうじき山百合が咲きます。
それもとてもキレイです。
Tak管理人 | 2006/07/19 7:54 PM
Takさん
こんばんは

> 言葉で感想を述べるのがとても難しい画家さんです。

これは本当にそう思います。
不思議ですね...
lysander | 2006/07/23 9:40 PM
@lysanderさん
こんばんは。

行かれましたね!
天気雨でなくて良かったですね(^.^)

クレーは言葉にして説明しなくても
いいんでしょうね、きっと。
Tak管理人 | 2006/07/24 12:13 AM
TAkさん、こんばんは。
コメントとTBをありがとうございました。

>まぁあまり難しく考えなくてよいと思います。
クレーの絵は楽しんでなんぼです。
腕組みして眉間にしわ寄せながら見るものではありません。

同感です。
クレーは何でもありとでも言うのか、
色々と自由に発想させることを許してくれますよね。
小難しいキャプションは私も殆ど無視しました。

構成に関しては大丸の方が分かり易かったと思いますが、
さすがにこれだけ並べられると見応えありますよね。
久々に絵を見て幸せな気持ちになった気がします。
楽しめました。
はろるど | 2006/08/05 2:04 AM
@はろるどさん
こんにちは。

クレーってはろるどさんの好みに合うだろうな〜と
思いながら観ていましたよ。

色々考えることできますよね。
解釈が一つでないのが楽しい点ですからね。

構成がちょっと無理やりだったように思います。
何も無理してくくることないのに。
初期の頃の作品とその他で十分かな。

数的にはこちらの方が多くても
大丸のほうが確かに良かったですね。
不思議なものです。
Tak管理人 | 2006/08/05 12:38 PM
Takさん、こんにちは
遅ればせながらTBさせていただきました。
クレーの絵には確かに多くの言葉は必要ないですね。
同じ川村記念美術館にあったロスコなどもそういった類の絵なので色の美しさや記号化された対象物の楽しい形をそのまま受け入れるようにしています。
それを記事にしなければならないので、ブロガーとしてのジレンマは感じてしまいますね〜
アイレ | 2006/08/31 8:28 PM
@アイレさん
こんばんは。
TBありがとうございました。

遠路はるばるご苦労様です。
大変でしたでしょ。行くの。
私はもう車でしか行ってないのですが
昔一度だけ電車バスで行き苦労した記憶あります。

ただロスコはじめ観に行く価値はありますよね。
ブロガーのジレンマ。。。書けない時は
画像で誤魔化すしかありません。鉄則です(^^ゞ
Tak管理人 | 2006/09/01 11:30 PM
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