青い日記帳 

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「大地の芸術祭 -越後妻有アートトリエンナーレ2006-」

新潟県十日町市と津南町で開催されている
「大地の芸術祭 -越後妻有アートトリエンナーレ2006-」に行って来ました。



「大地の芸術祭 -越後妻有アートトリエンナーレ2006-」に行って来ました。
という表現は正しくありません。
仕事でたまたまこの地域を訪れたので空き時間や車窓から作品を観たりして
来たというのが正しい表現かと。
(この地域は縁あってかれこれ15年も毎年お付き合いがあります。)

主に私が滞在したのは十日町市の松代地区と松之山地区。
松代も松之山も以前はそれぞれ単独の「町」でしたが、
昨年4月に十日町市・川西町・中里村・松代町・松之山町が合併し
十日町市とうい区割りになりました。

お隣の津南町を併せるとその面積は東京23区よりも広いとか。。。
とにかく広大な敷地に「アート作品」が点在しています。

2000年から始まったこの「大地の芸術祭」
三年に一度の開催ですので、2003年に第二回目が開催され
2006年今年は第三回目となります。

中々遠くて行くこともままなりませんし、
もし出かけたとしても車がないことには
作品を観て回ることは不可能です。

巡回バスや専用のタクシーもありますが、決して便が良いとは思えません。

「大地の芸術祭って観に行く価値ありますか?」ともし聞かれたら
・・・答えるの難しいです。

どうしても観たいアーティストさんの作品があったりすれば
話は違うでしょうが、少なくとも横浜トリエンナーレへ行くような
気持ちで出かける場ではないと思います。場所が場所ですし。


2000年、第一回目は「よそ者がやってきて何やっているんだ?」と
いった類の言葉をあちこちで耳にしました。

2003年、第二回目は大規模な「公共事業」的な作品(施設)が
建てられました。十日町ステージ「越後妻有交流館・キナーレ」
松代ステージ「まつだい雪国農耕文化村センター」(「農舞台」)
松之山ステージ「森の学校」キョロロ等がそれにあたります。
「公共事業」は土地の人に利益をもたらします。一時的に。
「尻拭い(維持)が大変だね、これから。」とある方がぼそりと。

そして今年2006年、第三回目は…

「大地の芸術祭」総合ディレクターの北川フラム氏は今回の第三回目に
ついて以下のように語っています。

 1000年ものながきにわたり農業を通し大地とかかわってきた越後妻有の景観・生活・コミュニティは四季の変化に彩られた山河によって育まれた日本の原風景、心の故郷とでも言うべき典型的な里山として、雪深き上越国境の向こうに、静かに深々と存在しています。
 都市化による若年労働者の転出、政策上の農業廃棄による地域のアイデンティティーの喪失に加えて、一昨年の洪水、中越大震災、昨年来の記録破りの豪雪。しかし多くの、人々の援助と共感と協働を享けつつ、かの地は山に抱かれた確固とした存在として、辛苦に耐え、萌え出づる春を、心待ちにしております。
 「大地の芸術祭」はこの7月、さらなる力と輝きと展望をもって皆様をお迎えします。山と川、棚田と美しい集落の点在する760k屬箸い広大な地域に過去2回の芸術祭で制作された130点の作品に加えて、この夏40の国と地域から200組のアーティストの作品が制作、設置されます。
 この3年間、地震・豪雪の災害復旧のお手伝いをしながら、アーティスト、サポーターは地元の人々と大地の芸術祭の準備をしてきました。まさに永い雪のあとに芽吹く山野草とともに、里山の美しさ豊かさを際立たせる作品は、私たちの身体・五感を解放し自然に抱かれた1回きりの生と、それ故の人間のつながりを感じさせてくれるものと確信しております。


添削します。

まず第一段落に用いられている「日本の原風景・心の故郷」とは
具体的には何を指すのか明確ではありませんね。「日本の原風景」が
全て「里山」とも解釈できる表現は正しくありません。
日本は海に囲まれた国です。近年「海」から日本の原風景を探すという
潮流があります。尤もなことだと思います。
ついでに言うなら「心の故郷」はそれこそ千差万別ですからね。

続いて第二段落。いきなり「都市化」という言葉を用いてしまうと
話はそこで終わってしまいます。近代化された快適で便利な都市に
住んで毎日の生活をそれこそエンジョイしている人があたかも
分かったような、代弁者のように「辛苦に耐え、萌え出づる春を、
心待ちにしております。」なんて書くのはただの傲慢に受け取られて
しまう危険性がかなり高いです。

ここで一枚車窓から撮影してきた写真をご紹介。


松之山をはじめこの地方に多く観られる棚田の風景です。
因みにここは棚田100選にも選ばれたほどの景観美を有しています。
北川氏も「山と川、棚田と美しい集落」と褒め称えています。

美しい棚田の風景に見惚れていると写真左側の山が崩れてている
場所を見落としがちです。山がそれこそざっくりと崩れ落ちています。
昨年この地方を襲った豪雨によって地すべりしてしまったそうです。
家も飲み込まれてしまったそうです。運転手さんからその話を伺って
我に返りました。自然は本来怖ろしく畏ろしいものだと。

また山道も去年の今頃崩れて落ちてしまい
通行止めになっている区間がありました。

「芸術もいいけど道早く復旧させてくれないと不便で不便で。。。」

この言葉は北川氏の最後の段落とまるで別世界の話のようですね。

希望の美術・協働の夢 北川フラムの40年   1965-2004
希望の美術・協働の夢 北川フラムの40年 1965-2004
北川 フラム


今日の昼間、携帯が鳴りました。
長い付き合いのある松之山の方からです。
(因みに松之山はdocomoしか使えません)

「Takさん、こっちもやっと太陽が出てきて夏らしくなってきたよ。
心配していた稲の生育もひと月遅れだけどなんとかなりそうだよ。
今までは米が心配でアートどころじゃなかったからね。近所の宿にも
芸術祭を観に来たお客さんが結構増えてきたよ。悪い事ばかりじゃないね。
秋に米収穫したら送るよ!旨いよ!何せ十日町と合併したおかげで
ここでとれる米も魚沼産になったからね!!また来年も来なよ松之山。」





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この記事に対するコメント

こんにちは。
記事を興味深く拝読させていただきました。

米が心配でアートどころじゃなかった・・・ぐさっときました。
tsukinoha | 2006/08/04 5:46 AM
おひさしぶりです!
そして、なんという偶然!(というかすれ違い!!)

私は明日行って来ます!JRの新幹線+入場料+バスツアーのセットチケットなので、南1ルートというバスを選びました。(手塚さんのキョロロを見たくて。)晴れるといいなぁ。。。
お土産はもちろんお米ですね(笑)
Emmy | 2006/08/04 11:49 AM
@tsukinohaさん
こんにちは。

作品自体は悪くないのです。
ここでやる意味が分からない
第三回目でした。

@Emmyさん
こんにちは。

もう今頃現地ですね。
暑そうですね〜新潟も。
「入場券」要らない展示が多いです。
あれ何の為にあるのか謎です。
キョロロは是非上まで登って下さいね
(って今頃登っているかな)
Tak管理人 | 2006/08/05 12:16 PM
えぇ〜〜〜〜っ!
キョロロ上まで上れたのですか?!
バスツアーだったため、かなり時間が制限されていた上、
昆虫展に夢中になり、上までなんて登れなかったです!
(登れること知らなかったし・・・)

地図を買ってきたのでこんどレンタカーして
また行こうかな〜と思いました。
昨日は暑くてひっくり返りそうだったですが
晴れたお陰でやっぱり楽しかったです!

Emmy | 2006/08/06 11:25 AM
@Emmyさん
こんにちは。

登りましたよ。頑張って。
でも蒸し暑くて大変でした。
眺めは最高なんですけどね。
降りるのもまた大変で・・・

レンタカーが一番ですね。
今度行かれる際は事前に
知らせてください。
お役に立てると思います。
あれこれと。
Tak管理人 | 2006/08/07 9:04 AM
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