青い日記帳 

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「再読 現代美術 聖と俗展」

セゾン現代美術館で開催中の
「再読 現代美術 聖と俗」セゾン現代美術館コレクション展に
行って来ました。



今月号の「日経おとなのOFF」の特集に
「名画と出合う避暑地の美術館」というものがありました。

そこには、諸橋近代美術館、清春白樺美術館、天一美術館、ポーラ美術館、メルシャン軽井沢美術館、ラフォーレ白馬美術館、碌山美術館、ハーモ美術館。以上8つの避暑地の美術館が紹介されていました。

ちょっと待った!

「避暑地の美術館」特集で軽井沢のセゾン現代美術館を取り上げないのは何故?
8つの美術館の「歴史」詳しくは知りませんが、少なくとも1981年から
軽井沢の地に美術館として現在まで四半世紀もの長きに渡って多くの展覧会を
開催してきたセゾン現代美術館に勝る美術館は他にはないと思います。

それとも、古参は今更紹介する必要がないのでしょうか。
「避暑地の美術館」と銘打った以上、必ず毎回でも取り上げてもいいはずです。
しかも「名画と出合う」となったら尚更のことです。
ここの美術館のコレクションに勝る美術館も他にはないと思います。


菊竹清訓氏設計の美術館と若林奮氏のプランによる庭園。
これだけでも充分に観る価値がありますし、何より避暑地「軽井沢」らしさを
お土産物屋とアウトレットに占拠されてしまった街中よりも感じることできます。

百聞は一見に如かず。
セゾン現代美術館で撮影した写真です。

 

    



今回の展覧会のタイトルは「聖と俗」です。
セゾン現代美術館が聖。軽井沢銀座やアウトレットが俗。

そう、ここの美術館は聖地です。
私はここの美術館で今まで沢山の現代アートに触れました。
そして多くのことをこの美術館から教えてもらいました。
まさに自分にとってのかけがえのない大切な場所です。

今年2,3年ぶりにこの美術館訪れました。
美術館はいつもと変らぬ様子で快く迎えてくれました。
「いつ来てもここはいいな〜」としみじみ。

しかし、美術館受付でチケットを購入した時でした。
チケットと共に一枚の短冊のようなメモを渡されました。
「こちらをよくお読み下さい」とのこと。
目を通して愕然としました。

 

聖地はここ1,2年の間に、俗に冒されていたのでした。
私も勿論「俗」な人間ですがそこまでは落ちぶれていません。

部屋全体に14個の鉛で出来たベットが並べられ壁にはモノクロの写真に枯れた向日葵が吊る下がっています。アムンゼン・キーファーの「革命の女たち」という作品です。この部屋が特にいたずらが酷いそうです。


少しでもキーファーのことや作品を理解していればそんなことできるはずもないのですが、無知とはそこまで怖ろしいものかと痛感しました。
(詳しいことはこちらで。アンゼルム・キーファー・インタヴュー

年寄りが思い出話を愚痴のように語る文になってしまいました。反省。
最後に口直しに、ここの美術館の一番好きな作品を。


イヴ・クライン「海綿レリーフ(RE)

インターナショナル・クライン・ブルー(IKB)で真っ青に塗られた画面に
これまたIKBを吸い込ませたスポンジが付けられています。

インターナショナル・クライン・ブルーは、大空の青でもあり、海の青でもあり、そして、我々の心の深層で持っている生命の青です。

俗な自分が聖なる色(IKB)を好むのもそれもまた一興です。

Yves Klein Editions: Catalogue of Editions and Sculptures Edited
Yves Klein Editions: Catalogue of Editions and Sculptures Edited
Yves Klein

Yves Klein macht blau
Yves Klein macht blau
Nina Hollein

Yves Klein
Yves Klein
Sidra Stich


聖と俗と
聖と俗と
フェイ ケラーマン, Faye Kellerman, 高橋 恭美子
 歴史がはじまって以来、洋の東西を問わず、美術作品を創造する者も鑑賞する者も、そこに何か<聖なるもの>を求めてきました。時代とともに<聖なるもの>は様々に姿を変えましたが、その変化を持続させてゆこうとする創造力こそが、人類を現代まで発展させてきた原動力であったと思えるのです。
 当館は20世紀以後の現代美術を展示する美術館ですが、本展では、今年国の重要文化財に指定された所蔵の『厨子入木造大黒天立像』(1347年)を特別展示します。元来シヴァ神が変身した忿怒の姿としての大黒天は<偉大なる黒いもの、すべてを消滅させる大時間>という意味をもっていましたが、他方で豊饒の神としての優しい面も有していました。日本への伝来以後は、大黒と同音の土地神・農業神でもあった大国主命(オオクニヌシノミコト)と同化され、次第に頭巾と狩衣姿に大きな袋を背負った福神と姿を変えてゆきました。伝教大師が大黒天を日本に伝えたとされる時代から、約500年後に制作された本像は、<聖なるもの>が時代とともに姿形を変えていった典型と思えるのです。
 現代美術に<聖なるもの>がなお生き続けているとすれば、それは芸術家自身の創造力の深度、芸術家を歴史として支える文化の深度以外にはないでしょう。そして時には、創造力の深度は幅という異質に変化し<俗なるもの>として現れることもあるのでしょう。南北朝時代の『大黒天立像』によって「現代美術の再読」のための歴史的な奥行きを用意した本展で、現代美術の多様な世界を楽しんでください。
展覧会 | permalink | comments(5) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

この展覧会の案内、今週の新日美のアートシーンだったかのコーナーで紹介されてましたね♪
十六夜 | 2006/09/04 11:24 PM
セゾン美術館は出来たてほやほやの頃に行ったっきりですが、それがイヴ・クライン展でした。
青に魅了されましたね。後に販売されるようになった顔料はすかさず手にいれました。
美術館は年月を重ねていい具合になっているんでしょうね。(写真が拝見できてうれしいです)
それにしてもすごい注意事項の用紙ですね。びっくりです。
tsukinoha | 2006/09/05 5:37 AM
こんばんは。「月光写真展」レビューアップしました^^。

>聖地はここ1,2年の間に、俗に冒されていたのでした
せっかく行ったのにがっくりですね^^;。
私も今の日本人に一番欠けているのは「TPOをわきまえる」精神だと日々感じてます。レストランで騒ぐ子供や電車の中で大声で話すオバサンたち。あー、見苦しい。

shamon | 2006/09/05 6:53 PM
「セゾン現代美術館」いいですよね
と言っても何故かいつもお庭だけ歩いて肝心の「美術館」に入ったことが有りません(笑)
すごい所蔵品なんですね!
「フンデルトヴァッサー展」に行ったらこちらにも寄ってみようかな
それにしても同じ軽井沢なら「セゾン美術館」より「メルシャン軽井沢美術館」が選ばれるのでしょうか(いや メルシャンもいいですけど)

muha | 2006/09/06 12:04 AM
@十六夜さん
こんばんは。

やっていましたね〜
作品も素晴らしいのですが、とにかく環境が最高です!

@tsukinohaさん
こんばんは。

注意書きここでもらったのとにかく初めてです。
受付の方とこれについてちょっと話したのですが
やはりお困りのようでした。

クライン展に行かれたのですか!!
あの幻の!!流石です。尊敬します。崇めます。
顔料はパソコン脇にいつも置いてあります。

@shamonさん
こんばんは。

当たり前のことが出来なくなってしまっていますね。
ここで嘆いてもぼやいても仕方ないかなーとは
思って書くの躊躇したのですが、ついつい勢いで
書いてしまいました。見苦しい記事になってしまい申し訳ないです。

@muhaさん
こんばんは。

ここの美術館入口の脇にカフェの入口が別にありますよね?
あそこでお茶するだけでも得した気分になれますよ。
カフェの壁には本物のアート作品が展示されてます。
そちらも是非。

メルシャンもいいですがやっぱり歴史が違いますよね。
Tak管理人 | 2006/09/06 8:58 PM
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