青い日記帳 

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イケムラレイコ 「パシフィック」展

SHUGOARTS(シュウゴアーツ)で開催中の
イケムラレイコ 「パシフィック」展に行って来ました。(11月4日まで開催)



イケムラレイコさんの作品は2005年の「ストーリーテラーズ」展
mot annual 2005「愛と孤独、そして笑い」などで観てるので「ぼんやり」とした
彼女の作品の輪郭は把握しているつもりでいました。
赤の中に臥して」1997

元々このように↑ちょっとぶれたような
独特の表現で少女たちを表していましたが、
今回の展覧会の作品はもっともっとその「ぶれ」の
度合いが高まり、ついに何だか見分けがつかなく
なってしまっているかのようでした。

birdgirl]2006

上にあげた2枚だけを単純に見比べただけでは
それほど劇的な変化は感じ取ることできないかもしれませんが
イケムラレイコさんの今までの作品に少なからずとも
好感を持っていた自分にとっては、この変化は驚きというよりショックでした。

現代の絵画は描くものの自己、内面を表に「カタチ」として表現する一手段です。
イケムラさんはそれを最も効果的に利用し表現してきた画家さんの一人です。

と考えるのなら「変化」はある種当然なことなのかもしれません。
逆に「変化」がないようでは本当に生きているのかこちらが不安になります。

私はよく、朝の顔付きでその日の気分が
手に取るように分かると職場の連中にいわれます。
それを隠そうとしたり誤魔化そうとしてもすぐにばれてしまいます。
隠し事をするのが苦手です。

今回のイケムラさんの新作を眺めながら
もしかしてイケムラさんも隠し立てするのが
上手でない方なのかな〜と思ったりしました。

実を言うとこの展覧会が目的で観に行ったのではありませんでした。
同じビルの7階にある小山登美夫ギャラリーで開催中の
「開廊10周年記念展」2006年9月30日(土)〜10月14日(土)
これを観に行きたくて清澄白河駅からてくてく歩いて
倉庫のような画廊まで足を運んだのでした。


小山登美夫ギャラリーで村上隆や奈良美智の
初期の作品や現在の作品などをそれなりに堪能し、
荷物運搬用の巨大なエレベーターに乗ってそのまま帰るのももったいないので、
階段で5階まで行った結果。。この「イケムラレイコ展」に遭遇したわけです。
←エレベーター
これ一人で乗るの勇気要ります。

このイケムラレイコ 「パシフィック」展と同時に
静岡県でもイケムラレイコ展が開催されています。

ヴァンジ彫刻庭園美術館 企画展
2006年9月23日(土)〜12月19日(火)
イケムラレイコ展「うみのこ u mi no ko」→詳しくはこちら

こっちの展覧会の作品では、より本質的なものが
形を得てどうやら表現されているようです。


うみのこ
「うみのこ」 イケムラ レイコ
 現代作家イケムラレイコは、自他をこえた記憶の深みからわきあがる、存在の根源的なかたちを、少女のような、有機体のような姿であらわします。73年にスペインに渡った作家は、以後スイス、ドイツにおいて制作活動を重ねるなか、自己の核をとぎすまし、創造の動力としてきました。80年代後半に、初期の物語的な作風から、いのちの原形をたぐる探求へと転換し、それは近年たたずみ地に臥す少女の像になり、さらに分身のような二重像、増殖する群像へと展開をみせています。 
 

「少女」を描き続ける奈良美智さんの作品とは、また違った世界を
持っているイケムラさんの作品にこれからも注目していきたいと思います。

これまた実を言うと森美術館で開催された「ストーリーテラーズ」展辺りから
イケムラレイコさんの紡ぎだす世界が妙に気になっていたことは事実です。

SHUGOARTS(シュウゴアーツ)は清澄白河駅(A3出口)から徒歩7分です。
地図はこちらです。
この倉庫の5階にあります。
「太平洋」をタイトルにした本展では、新作の海景のペインティングと彫刻作品で構成されます。作家が渡欧した当初に人知れず抱えていた東と西の葛藤、自己のアイデンティティの問題、内なる葛藤のイメージは、作家活動を始めた当初からイケムラの表現世界の根底に存在していました。90年代以降、作家の関心が自己の内面へ、奥へ奥へと向かうにつれ、物語的なモチーフは画面から消え、深淵なる闇とまるで彼岸の向こう側をあらわすような水平線がたち現れます。水平線はあらゆる次元に存在する境界線のメタファーであり、また絵画構成のフォーマルな問題を示唆するものとして、イケムラの作品において重要な役割を担っています。新作に見られる水平線は船や鳥のように変容し、画面に立ち現れる様子が見てとれます。海を見つめる作家の心に浮かぶ詩的な要素は、色や形を持ったイメージと連鎖しながら画面上に現れては消え、現れては消え波のように繰り返します。海の近くで生まれ育った作家にとって、水平線を見つめることは内なる創造性の源と対峙することだといえるでしょう。
展覧会 | permalink | comments(2) | trackbacks(1)

この記事に対するコメント

こんばんは。コメントとTBをありがとうございました。

イケムラレイコさんは好きな作家の一人です。
今回その変化に少し戸惑ってしまいましたが、
またそれも良いかなと思っています。
ブロンズの彫像も面白かったですよね。

ところで清澄ギャラリーは如何でしたでしょうか。
ブーブーとブザーの鳴るエレベーターなど…。

MOTと少し離れているのがちょっと勿体ないかもしれませんね。
近いようで遠いです。
はろるど | 2006/10/21 11:29 PM
@はろるどさん
こんばんは。

私もイケムラさんは大好きな画家さんのひとりです。
作品の変化に戸惑いましたけどね。
これもありです。
現代に生きていて変化しないほうが変ですからね。

ブロンズもよかったですよ!

>ところで清澄ギャラリーは如何でしたでしょうか。
いやーーびっくりしました。
一人でてくてく行ったので
最初間違えたかと思いました。

今度行くなら車が便利そうですね。
Tak管理人 | 2006/10/22 11:58 PM
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シュウゴアーツ(江東区清澄1-3-2 5階) 「イケムラレイコ 『パシフィック』」 9/26-11/4 MOTのグループ展や、森美術館の「ストーリーテラーズ」などで印象深いイケムラレイコの個展です。ズバリ、タイトルの「パシフィック」(太平洋)のイメージ通り、新作の海景画