青い日記帳 

TB&リンク大歓迎です!
<< October 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 奈良美智展「Moonlight Serenade-月夜曲」 | main | 「岡田真宏展」 >>

AQUOS名画シリーズ第5弾「モナ・リザ」

先週からオンエアーされているシャープのアクオスのCM
もうご覧になられましたか?今回は「モナ・リザ」です。



モネ、ゴッホ、北斎、スーラと続いてきた「世界の名画」シリーズ
今回の「モナ・リザ」で第5弾目となります。
毎回たった15秒の中で絵画の持つ魅力を存分に伝えてくれます。
(勿論、アクオスの魅力も!)

今回は切りの良い5番目ということ、それに加えて
「AQUOSプレミアムシリーズ」登場ということで
満を持してレオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」の登場です。


「ラ・ジョコンダ」(「モナ・リザ」)

「モナ・リザ」となるととかく描かれている女性は誰なのかといった
モデル探しに関心がいきがちですが、ところがシャーブさんは違います。
目の付けどころが、シャープでしょ。」と自ら謳っているだけのことはあります。

描かれた女性については今回のCMでは全く触れず、
シャープが目を付けたのは奥に描かれた「背景」です。

CMではまず最初にこそ「モナ・リザ」が登場しますが…


いつの間にか女性がアクオスへ。

「液晶の名作できました。」

「見えなかった世界を、お見せしましょう。」

この背景がポイントです。

そして最後は吉永小百合さんがモナ・リザのポーズで。お後宜しく。


「見えなかった世界を、お見せしましょう。」とし
名画の背景に焦点を絞っているのはまさに慧眼。
このCM作った代理店の方、鋭い洞察力お持ちかと。

以下は新聞全面広告に記載されていた広告文の一部です。

名画のミステリーは、この絵の「背景」にも隠されていたのをご存知ですか。一見、自然の風景のようにも見えますが、じつは左右の地平線が微妙にくい違っていますし、いくつかの情景を組み合わせて描かれたものと考えられてきました。いまの言葉でいえば「合成」したような、幻想の世界が描かれていたのです。また、この不思議な遠近感は、天上から下界を見おろすかのようだと指摘する人もいます。

切り立つ岩山、遠い湖水、S字を描く川、石の橋。今回のアクオスのCMは、幻想的なこの背景を、スタジオに「合成でなく」再現してみました。
この名画には後世に何回かニスが塗られたため、本来の色彩よりもくすんで暗くなっているともいわれています。そのことも考慮して、当時の鮮やかさを想像しつつ、立体的に再現した背景です。それはまさに、いままで見えなかった世界。


クオリティー高過ぎ!!
>この背景を、スタジオに「合成でなく」再現してみました。
びっくり
それまだ残っていたら是非公開して下さい!

>この名画には後世に何回かニスが塗られたため、本来の色彩よりもくすんで暗くなっているともいわれています。
びっくり
よくぞそこまで…確かにそのようです。以前、レオナルドの特集のテレビでも放送していましたし、古典絵画に詳しい方にお話伺うとみないちようにそうおっしゃいます。

これは池上先生のご専門でもある遠近法のお話に関連もしてくる内容です。
現在東博で開催中の特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ―天才の実像」で
公開されている「受胎告知」でも若きレオナルドが既に用いた
空気遠近法(大気遠近法)の完成形が「モナ・リザ」でもあるからです。
(「受胎告知」に用いられた遠近法の解説はこちら

いや〜今回のCMほんとクオリティー高過ぎます。

で、肝心の「モナ・リザ」に描かれた背景についてですが、
レオナルド・ダ・ヴィンチ
「レオナルド・ダ・ヴィンチ」 池上 英洋
因みに池上先生のこちらの本には「ラ・ジョコンダ」(「モナ・リザ」)について
「この作品の背景に描かれているのは、時間軸から離れた永遠の景色なのだ」と述べられています。更に、これはレオナルドが「最後に達しえた、地球に対する理解のすべてがある。」とし左右それぞれに描かれた風景について解説されています。

特集2「世界―Globe―の探求」(p.114〜)でもレオナルドがいかに地球について知ろうと観察し探求を重ねていたかが多くの資料を基に解説されています。

また以前もお話しましたが「レオナルド・ダ・ヴィンチ」 池上英洋・著には「モナ・リザ」の実物大の見開きページが収録されています。細かなひび割れまで確認でき時の流れを実感させてくれます。ルーヴル美術館ではとてもとてもこんなに細かく観ること出来ませんでした。

 
名画の謎は、背景にも隠されていました。

池上先生がアクオスのCMにアドバイザーとして加担したとは
伺っていないので、どなたの意見を参考にされたのでしょう?

私は推測ですが西岡文彦氏なのではないかと思いました。

1994年に西岡氏が上梓された
「二時間のモナ・リザ―謎の名画に全絵画史を読む」 西岡文彦・著でも「モナ・リザ」の背景のことについて言及されていらっしゃいます。

レオナルド以前に、ころほど、奥行きのある風景を描いた画家はいない。
今日でこそ、風景画は、人物画や静物画と並ぶ絵画の代表的なジャンルとなっているが、ヨーロッパ絵画における、その成立は意外なほど遅い。


そして昨年この西岡氏が講談社より上梓された
こちらの新書は超おススメの一冊です。
まだお読みでない方いらしたら是非。
モナ・リザの罠
「モナ・リザの罠」 西岡 文彦

ほんのさわりだけですがご紹介。
この絵の背景は、人物をはさんで左右に分かれると共に、上半分の青みがかった色彩と下半分の褐色がかった色彩によって二層に分かれますから、合計四つの部分に区切られることになります。その四つの部分すべてが、異なった地域のように描かれているのです。にもかかわらず全体が統一されて見えるのは、上半分については左右とも青みがかった色彩、下半分については褐色系の色彩という共通した色彩が、風景に水平方向の連続感をかもしだしているからです。そして、その上半分の青みがかった色彩が下半分の褐色系に段階的なグラデーションによって移行することで風景の垂直方向の連続感も生まれますから、結局のところ金体でひとつの風景に兄えてしまうわけです。

ねっ!面白そうでしょ。

池上先生の解説に加えて西岡氏の解説を読めば
きっとアクオスのCMも面白さ倍増、三倍増です。

そして更にレオナルドの深〜い世界へ。。。
博物館の「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」でも
空気遠近法の説明が最後にされていました。
またそれを観る目も変わってくるはずです。きっと。

おまけ:「モナ・リザ」はあまりに有名ですので後世多くのアーティストによってインスパイアされています。中でもマルセル・デュシャンがモナ・リザに、ひげを書き加えただけの作品「L.H.O.O.Q.」はあまりにも有名です。

また「モナ・リザ」と同じルーヴル美術館所蔵のカミーユ・コロー「真珠の女」もレオナルドの作品を強く意識したものです。

結構この絵好きなんです。「モナ・リザ」よりも身近に感じます。

また福田美蘭氏の「ポーズの途中に休憩するモデル」もユニーク

レオナルドのモデルとして畏まってポーズをとり続けると疲れますよね。
で、この作品で目に入るのが円柱。

ルーヴル美術館にある17世紀に描かれた
この模写の存在が浮かび上がってきます。

背景と女性の間に円柱と台座が確認できます。

ラファエロもこれと似たような作品描いているので
やっぱり「モナ・リザ」の両端は切り取られてしまったのでしょうかね?
尤もこの件に関してルーヴル美術館は否定しているようですが。。。

さて、さて「おまけ」が長くなりましたが
これがラストです。「今日の一枚

今日のネタにはこれがぴったりでしょう。
ソフィー・マティス「五分で戻ります



因みにこの画家さん、アンリ・マティスのひ孫さんで
更にデュシャンの義理の孫にあたる人物だそうです。
やはり血は争そえないですね。。。

SHARP AQUOS 32V型 地上・BS・110度CSデジタル ハイビジョン液晶テレビ LC-32D10-R レッド
SHARP AQUOS 32V型 地上・BS・110度CSデジタル ハイビジョン液晶テレビ LC-32D10-R レッド

お知らせ:宝島社から出版されたこの本、お値段の割には内容充実しています。
読みやすく構成もされています。そして何よりもどこよりも池上先生のお写真が
でーーーんと掲載されています。池上先生曰く「凶悪な顔」とのこと。
個人的なコメントは差し控えますが…あれはないな〜
ダ・ヴィンチ~天才の真実~―完全解説『受胎告知』
ダ・ヴィンチ~天才の真実~―完全解説『受胎告知』

おまけのおまけ:
滝川クリステルの「モナリザ」ポーズに賛否両論
フジテレビ「ニュースJAPAN」のキャスターをつとめる滝川クリステルの「モナリザ」ポーズの是非が同局の番組審議会で話題にのぼった。2007年3月15日付の産経新聞によると、14日に開かれた番組審議会で「ニュースJAPAN」が取り上げられた。体が正面を向かず、斜めに構えた滝川のポーズには賛否両論があった。このポーズは「彼女がもっとも美しく見える角度」と言われているが、「普通のキャスターと違う座り方なので違和感がある」との声も出ている。

関連エントリー

generated by 関連エントリーリストジェネレータ



この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=962
世界でいちばん有名な名画「モナ・リザ」。けれども、多くの謎がいまだに解き明かされないまま、不思議な微笑をなげかけています。モデルとなった女性は「フィレンツェの貴婦人 Lisa(リザ)」説が有力とされますが確証はなく、他にも何人もの候補が挙げられ、中には男性とする説まで出されています。

名画のミステリーは、この絵の「背景」にも隠されていたのをご存知ですか。一見、自然の風景のようにも見えますが、じつは左右の地平線が微妙にくい違っていますし、いくつかの情景を組み合わせて描かれたものと考えられてきました。いまの言葉でいえば「合成」したような、幻想の世界が描かれていたのです。また、この不思議な遠近感は、天上から下界を見おろすかのようだと指摘する人もいます。

切り立つ岩山、遠い湖水、S字を描く川、石の橋。今回のアクオスのCMは、幻想的なこの背景を、スタジオに「合成でなく」再現してみました。
この名画には後世に何回かニスが塗られたため、本来の色彩よりもくすんで暗くなっているともいわれています。そのことも考慮して、当時の鮮やかさを想像しつつ、立体的に再現した背景です。それはまさに、いままで見えなかった世界。

フルスペックハイビジョンのアクオスでごらんになれば、名画に秘められていた謎の世界が、すみずみまでお楽しみいただけるでしょう。新しく誕生したアクオスの最高峰「プレミアムシリーズ」ならば、さらに、息をのむほどの高画質で。
繊細さに満ちた大画面、暗闇から輝きまでの表現力、そして流れるように自然な動き。
その感動を、ぜひ、ご体験ください。


その他 | permalink | comments(4) | trackbacks(1)

この記事に対するコメント

お久しぶりです。
相変わらず面白い記事ありがたいです。
昨日日本から戻りましたが、残念今回は家の近所では
桜は見られませんでした。
それはそうとアクオスのCM、ほんとに目のつけどころがシャープですね(笑)
親の入院で帰っていたので、ろくに外出できませんでしたが、唯一友達が招待券を持っていたのでブリジストン美術館へ行きました。
お土産に買った3Dの名画カードはかなり受けました。
平面でみるよりも画の隅々に視線がいくせいか、発見もあり気にいった次第。
このCMの記事で最初に連想したのは買ったカード。
ところで滞在中に最もお気に入りになったのはIntelのCM.黒人の男性とタカシクンの入れ替えバージョン。
何回見ても笑えた!
OZ | 2007/03/27 6:09 AM
@OZさん
こんばんは。
コメントありがとうございます。

桜予報ではもう少し早く咲くはずでしたのに
残念でしたね。まぁこれが正常なのかもしれませんが。

ブリヂストンはいつ行っても新たな発見や
感動があり飽きることない美術館です。
3Dの名画カード、フェルメールと
モナ・リザを持っています。
確かモナ・リザは「ダ・ヴィンチ・コード」の
前売りか何かにおまけで付いてきたものです。
中々面白いですよね。

IntelのCM見ましたよ!
あれ2本セットなのですね。
しかし朝起きて別人だったら
さぞかし驚くでしょうね〜
Tak管理人 | 2007/03/28 12:39 AM
こんばんは。
背景に着目というのは斬新ですね!
新聞の一面広告は驚きました!!
経済面よりもじっくりと読み込みました(笑)

それにしても、このタイミングで来ちゃうんですね〜
ということは、秋には・・・o(*^^*)oわくわく
りゅう | 2007/04/03 11:56 PM
@りゅうさん
こんばんは。

描かれた女性については
誰でもいいように思えます。
それよりも背景はレオナルドの
世界観が見事に表されています。

それに目をつけたシャープさんは流石です。
「受胎告知」で描いた背景が時を経て
この「モナリザ」に生かされているのですね。
Tak管理人 | 2007/04/04 10:02 PM
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック機能は終了しました。
この記事に対するトラックバック
このタイミングで《モナ・リザ》がくるのか〜〜〜〜〜〜〜〜!! TVCM「世界の名画」シリーズ第5弾。AQUOS(「モナ・リザ」篇) 頻繁にCMに登場する作品なのでいつかはくるだろうと思いましたが、 この時期にご登場とはちょっとビックリです♪ヾ( ̄ー ̄)ゞ レオナルド
レオナルド・ダ・ヴィンチ『モナ・リザ』 | 隆(りゅう)のスケジュール? | 2007/04/03 11:45 PM