青い日記帳 

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「茶道具展」

泉屋博古館分館で開催中の
春季展「茶道具−付属品とともにたのしむ−」に行って来ました。



「茶道具はちょっと…興味ないし、見てもよく分らないから…
この展覧会は別に観なくてもいいや〜」っと思っている方、
タイトルをよくご覧あれ「茶道具−付属品とともにたのしむ−」

そう、この展覧会、茶碗や茶入だけが展示されているのではなく
それらを普段しまうと時に包んである布や箱などが一緒に展示されています。

例えば「小井戸茶碗 銘六地蔵」(李朝時代)はこんな感じ。

「箱」や「仕覆」(茶入・薄茶器・茶碗・挽家などの道具類を収める袋。仕服とも書く。名物裂・古代裂が多く使用される。茶入によっては、名物裂の替え袋を数枚持つものもある。)茶道辞典より。
が小井戸茶碗の付属品として一緒に展示してあります。

で、これはまだまだ「甘い」部類で、「唐物文琳茶入 銘若草」などに至っては、小さな茶入ひとつをしまう為の様々な付属品がこんなに沢山あります。

中央一番下の列にちょこんと鎮座しているのが「唐物文琳茶入 銘若草」
それを取り巻くように「仕覆」(4種類)「書状」そして「箱」…

「仕覆」だって4種類もあるのです。それぞれ季節ごとに変えたのでしょうか?
それとも「今日の気分」で着せ替えしたのでしょうか?

さぞかし、大切にしまわれたのでしょう「箱」と言っても、「内箱」「中箱」「外箱」そして「惣箱」と幾重にも重ねられ、まるでロシアのマトリョーシカ人形のようです。

大事なお茶の席で使用する時だけ用いて、または後世鑑賞する時だけに
この仰々しい「マトリョーシカ箱」をひとつひとつ紐解き開けていく
持ち主の気持ち、さぞかしワクワクしたことでしょうね。

そんな「想い」が伝わってくる展覧会です。
ねっ楽しそうでしょう。

茶道具の箱と箱書
「茶道具の箱と箱書」 小田 栄一

また久しぶりに青色が趣を添えている天目茶碗を拝むことできました。
黄天目 銘燕」です。
名前の通り全体的に黄色身を帯びた天目茶碗ですが
外面の胴から腰にかけてすーと一筋ブルーのラインが入っています。
輝くような青色です。それは曜変天目の耀きを彷彿とさせます。
黄色、茶色そして青色の織り成すグラデーションが見事。
住友さん流石良いものお持ちで。

そしてこの「黄天目 銘燕」も付属品が同じく展示されていました。
「天目台」「茶碗内箱」「緞子」などなど。

しかし、耀きのある天目茶碗を見せられてしまうと
どうも心そわそわして落ち着かなくなってしまいます。いつまでたっても。

碗の中の宇宙―曜変天目茶碗の研究と成果
「碗の中の宇宙―曜変天目茶碗の研究と成果」 安藤 堅

さて、泉屋博古館住友コレクションには野々村仁清の作品が5点もあります。
その5点全てが今回の展覧会に出展されています。
はっきり言ってこれだけでも観る価値ありかと。

仁清の作品というと大型のもの思い浮かびますが
ここのコレクションはみな小ぶりで可愛らしいものばかりです。


丹頂鶴香合

先月金沢にある石川県立美術館で大きくてゴージャスな「色絵雉香炉」「色絵雌雉香炉」を観てきましたが、これらとはまた違った良さが「丹頂鶴香合」にはあります。小さいものこそ「うつくし」という思う日本人の感性にぴったりあっているように思えます。

その小さいものを愛でる心がよく表れているのが茶入なのかもしれません。

野々村仁清「唐物写十九種茶入

展示ケースのガラスにゴツンゴツンと何度おでこをぶつけたか分りません。
叶わぬ望みと分りつつも手に取って愛でたいとついつい思ってしまいます。
ましてや、野々村仁清「大海茶入」などを観てしまうと。

この他にあと二点「色絵鳥撮丸形香炉」「色絵龍田川水指」仁清の作品が同じ部屋に展示してありました。

茶道具の鑑賞と基礎知識
茶道具の鑑賞と基礎知識

そうそう、あの酒井抱一が描いた書状が添えられた贅沢な作品もありました。
原羊遊斎「椿蒔絵棗」19世紀
抱一の書状に描かれてあるラフスケッチを元にしてこしらえたのでしょうか?

それにしてもこの展覧会で抱一まで観られるとは思っていませんでした。

それでは、「今日の一枚


伊藤若冲「海棠目白図

「今日の一枚」として取り上げましたが、今回の展覧会にはこれ出ていません
次回8月4日から開催される夏季展 「花鳥礼讃―日本・中国のかたちと心―で
観ることできます。サイトの年間スケジュールにも掲載されてはいるのですが、館内に「次はこれですよ〜若冲はんですよ〜」と言わんばかりに告知されていました。

伊藤若冲「海棠目白図」は昨年、本家京都にある泉屋博古館
「泉屋博古館平成18年度春季企画展 近世の花鳥画」展で観ることできました。
(その時の記事はこちらです。大きな画像もあります)

今年は若冲あちこちで観られそうですね。
この「海棠目白図」は「動植綵絵(どうしょくさいえ)」よりもアクが少なく
それでいてしっかりと若冲さんらしさが充分に楽しめる愉快な作品です。

別名「目白押し図」と密かに呼んでいます。
だって、これですよ、これ。

拡大すると…

まさに「目白押し」状態

8月になればこのメジロちゃんたちに東京で会えます!!
楽しみ。楽しみ。

泉屋博古館分館へ行く予習も兼ねて「茶道具展」も是非。
(夏はあの坂登るの暑くてしんどいんですよね。。。)

茶道具 しまい方の基本
「茶道具 しまい方の基本」 入江 宗敬

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=997
本展覧会では、お道具そのものをご覧いただくほか、仕覆・箱・添状などいわゆる付属品にも注目したいと思います。手のひらにのる小さな茶入は、実はその何倍もの大きさの箱に収められています。それは当初から大きな箱に入っていたわけではなく、人々が大切に受け継いでいく中で、茶入を包む仕覆が付け加えられたり、いろいろな人が箱を新調し、そこに箱書をしていき、いつの間にか、大変大きな箱に収められるようになっていきます。これは、人々によって大切に受け継がれてきたお道具ならではのことといえるのではないでしょうか。

展覧会 | permalink | comments(9) | trackbacks(4)

この記事に対するコメント

Takさんはやい!
そしてこんなマニアックな展覧会までよくぞよくぞ
行かれましたね〜。
私が困っちゃうので、そのくらいにしといてください。
念願の単眼鏡まで買っちゃったので、私も3回は勉強に行こうと思ってる展覧会です。
いや、やっぱりTakさんにお勉強していただいて
教わったほうが早いかも…。。
茶入は、茶入によって違うので
なんともいえませんが、所持者が代わって受け継がれていったりするごとに
お仕服や箱が加えられることがあるようですよ。
そして、お茶会では、箱の蓋がずら〜っと並べられるのが常です。
中島せーのすけさんも、箱好きですよね。
畠山所蔵の油屋肩衝の箱なんて、もー、笑っちゃうくらいおっきいです。
信長たちの時代には一国一城の価値があったので
イタシカタないのでしょうか?
でもねぇ。。

画廊は。。はじめてはいますが、宣伝してないので
ぜーんぜん使われてません。
ポストカードくらいつくろうかな?と、
思っていますのでそのうち送ります〜!
Takさんの作品展(なんの?)是非是非!!
nao | 2007/04/30 1:48 AM
はじめまして。
鵜飼美紀さんの検索でここに。
フェルメールは私も好きな画家の一人で。
見れて幸せです、ありがとう。
また、サイトに感服致しました(笑)素敵です。
またお邪魔させてもらいますね。
mifasola | 2007/04/30 12:30 PM
@naoさん
こんばんは。
コメントありがとうございます。

「へうげもの」読んでいるので
ベクトルがちょっとこっち方面に向いています。
嫌いじゃないですしね。

単眼鏡必須です。
頭、おでこがんがんぶつけてしまいました。
本当は手に取って愛でたいのですがそうもいきません。

茶入の仕服や箱にはそんな側面もあるのですね。
受け継がれ、新調され、そしてまた。。。

それにしても、この展覧会見応えあったというか
観ていて楽しかったです。
ビバ住友!!

画廊もっともっと宣伝しないと。
あんないい場所なのですから。
あの「空間」がとても素敵です。
近いうちにリンクさせてもらいますね。

@mifasolaさん
こんばんは。
初めまして。コメントありがとうございます。

フェルメールお好きですか。
フェルメール好きには悪い方いないと勝手に信じています。
サイトは中途半端なつくりで
観難い点多々ありお恥ずかしいかぎりです。

今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。
Tak管理人 | 2007/05/01 5:53 PM
Takさん こんばんは
TB&コメントありがとうございます。
去年から引き続き江戸時代のいいところばかり見る機会に恵まれているなーと感じます。

大阪では藤田美術館と逸翁美術館とが丁度今、名碗の展覧会をしているので、わたしは茶道具と陶磁器に埋もれております。
また京都だけでなく、大阪にも是非おいでくださいね。
遊行七恵 | 2007/05/15 10:16 PM
@遊行七恵さん
こんばんは。

藤田美術館今回の関西遠征で
立寄ろうかとも思ったのですが
時間の関係で諦めました。
曜変天目確か展示していますよね。
あの薄暗い蔵で観る茶道具もまた乙なものです。
Tak管理人 | 2007/05/17 8:43 PM
Takさま、こちらにすでに記事となっていました。
流石としかいいようがありません。

画面が素敵なので、楽しみ倍増、
期待倍増。

見に行ったところの再確認もできて、
嬉しいです!!
あべまつ | 2007/06/25 10:07 PM
@あべまつさん
こんばんは。

この絵、発見されて
そんなに経っていないようです。
だからあまり知られていないのかと。

現物はいつもの如く良いです。
もう、目白に首ったけです!
Tak管理人 | 2007/06/26 10:03 PM
こんばんは。黄天目は惹かれました。
初めて拝見しましたが良いものですね。
いつかは藤田へトライしましょう!

何はともあれ抱一の書を見られてラッキーでした。
羊遊斎と抱一のコラボはかなり多いようです。
追っかけてみると面白そうですね。
はろるど | 2007/06/30 1:22 AM
@はろるどさん
こんばんは。

藤田次回は必ず。
蔵の中で懐中電灯使って
曜変天目鑑賞する特異な場所です。

羊遊斎と抱一のコラボって
どれくらい現存しているのでしょうね。
いつも書いていますが、まとめて見せて!!
Tak管理人 | 2007/06/30 9:18 PM
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