青い日記帳 2024-03-27T22:27:53+09:00 TB&リンク大歓迎です! JUGEM 青森県を舞台とする「AOMORI GOKAN アートフェス」初開催! https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7283 2024-03-27T22:26:04+09:00 2024-03-27T13:26:04Z 2024-03-27T13:26:04Z 青森県内にある現代美術を楽しめる5つの美術館・アートセンター(青森県立美術館、青森公立大学 国際芸術センター青森、弘前れんが倉庫美術館、八戸市美術館、十和田市現代美術館)。
2020年から5館が連携し「5館が五感を刺激する―AOMORI GOKAN」プロジェクトを発足さ... Tak 展覧会告知
2020年から5館が連携し「5館が五感を刺激する―AOMORI GOKAN」プロジェクト を発足させ、県民や観光客が青森のアート体験と共に、地域の周遊を喚起してきました。
AOMORI GOKAN
2022年に自分も一泊二日で青森5館を周る旅をしてきました。
→青森5館駆け足アート旅。
青森県立美術館、青森公立大学 国際芸術センター青森、弘前れんが倉庫美術館、八戸市美術館、十和田市現代美術館の5館を中心に「AOMORI GOKAN アートフェス 」が今年から始まります。
「AOMORI GOKAN アートフェス2024」
https://aomori-artsfest.com/
初開催となる2024年度のテーマは「つらなりのはらっぱ」。
この地に根差して活動する各館のキュレーターが協働し、展覧会やプロジェクト、パフォーマンスなど、それぞれの館の特徴を活かした多様なプログラムを企画。
一過性のイベントに終わらない、新しい形のアートフェスを目指し、アートを起点に県内各地域にある自然や食、建築など豊かな文化に触れることを通じて、青森の魅力を発見する場を創出。
「AOMORI GOKAN アートフェス2024」
https://aomori-artsfest.com/
【AOMORI GOKAN アートフェス 2024 展示構成】
1.[メイン企画]共通テーマ「つらなりのはらっぱ」のもと各館で開催する展覧会
2.[共通企画] 5館を巡回する共通作品の展示
3.[同時開催] 本フェスの期間中に開催される展覧会
[メイン企画]
・青森県立美術館
https://www.aomori-museum.jp/
「かさなりとまじわり」
前期:2024年4月13日(土)−6月23日(日)
後期:2024年7月6日(土)− 9月29日(日)
参考図版 吉田克朗 《work 9》 1970年 ユミコチバアソシエイツ蔵
・青森公立大学 国際芸術センター青森
https://acac-aomori.jp/
「currents / undercurrents −いま、めくるめく流れは出会って」
前期:2024年4月13日(土)−6月30日(日)
後期:2024年7月13日(土)− 9月29日(日)
青野文昭 《ここにいないものたちのための群像 - 何処から来て何処へ行くのか - サイノカワラ 2016》 2014ー2016年
・弘前れんが倉庫美術館
https://www.hirosaki-moca.jp/
1.「蜷川実花展 with EiM:儚(はかな)くも煌(きら)めく境界 Where Humanity Meets Nature」
2.「弘前エクスチェンジ#06『白神覗見考(しらかみのぞきみこう)』」
2024年4月6日(土)− 9月1日(日)
参考図版 蜷川実花《花、瞬く光》2022年
©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery
・八戸市美術館
https://hachinohe-art-museum.jp/
「エンジョイ ! アートファーム !!」
2024年4月13日(土)− 9月1日(日)
しばやまいぬ 《疾風少女2》 2018年
・十和田市現代美術館
https://towadaartcenter.com/
「野良になる」
2024年4月13日(土) − 11月17日(日)
参考図版 アナイス・カレニン《リコマペ》2022年 Photo:竹久直樹
[共通企画]
栗林隆 《元気炉》展示スケジュール(予定)
*作品が稼働する日時の詳細は、公式WEBサイトで後日発表。
8月9日(金)−8月11日(日) 青森県立美術館
8月14日(水)−8月15日(木)青森公立大学 国際芸術センター青森
8月18日(日)、19日(月)、21日(水) 八戸市美術館
8月24日(土)、25日(日) 十和田市現代美術館
8月28日(水)−9月1日(日) 弘前れんが倉庫美術館
栗林隆 《元気炉》2022年 (《蚊帳の外》ドクメンタ15、ドイツ・カッセル)より
Photo:Rai Shizuno
[同時開催]
・青森県立美術館
「帝国ホテル二代目本館100周年 フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」
2024年3月20日(水・祝)− 5月12日(日)
「鴻池朋子展:メディシン・インフラ」
2024年7月13日(土)− 9月29日(日)
・八戸市美術館
「展示室の冒険」 2024年4月20日(土)− 6月24日(月)
「tupera tupera のかおてん.」2024年7月6日(土)− 9月1日(日)
「コレクションラボ 007 大久保景造と八戸文化」 2024年3月23日(土) −7月8日(月)
「コレクションラボ 008 彩る書」 2024年7月13日(土) −10月28日(月)
・十和田市現代美術館
「尾角典子展」 2024年7月6日(土) − 9月8日(日)
「AOMORI GOKAN アートフェス2024」
https://aomori-artsfest.com/
公式WEBサイトにて、会期中に開催する各館の展覧会やイベント、周遊モデルコースのほか、施設周辺の公式フェスサポーターのショップ、施設の情報や特典内容を随時公開します。
青森県外からのアクセスとあわせ、5つの美術館、アートセンターを移動する際、参考にしていただけるロードマップなど、はじめての青森を訪れる方にも便利で役に立つ機能が充実しています。
AOMORI GOKANアートフェス2024「つらなりのはらっぱ」
会期:2024年4月13日(土)〜 9月1日(日)
主催:AOMORI GOKAN アートフェス 2024 実行委員会
[青森県立美術館、青森公立大学 国際芸術センター青森、弘前れんが倉庫美術館、八戸市美術館、十和田市現代美術館、青森県、青森市、弘前市、八戸市、十和田市、(公社)青森県観光国際交流機構]
公式サイト:https://aomori-artsfest.com/
「つらなりのはらっぱ」という共通テーマで各美術館・アートセンターが企画する[メイン企画]、並びに5館を巡回する[共通企画]などアート体験を中心に地域と連携し、県内各地域にある自然や食、建築など豊かな文化に触れながら、青森の魅力を再発見していただくことを目指します。
『弘前れんが倉庫美術館-記憶を継承する建築- 』
田根剛(Atelier Tsuyoshi Tane Architects)+ 弘前れんが倉庫美術館 (著)
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]]> 「大吉原展」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7282 2024-03-26T23:43:00+09:00 2024-03-27T12:06:44Z 2024-03-26T14:43:00Z 東京藝術大学大学美術館で開催中の
「大吉原展」へ行って来ました。
https://daiyoshiwara2024.jp/
江戸の街で唯一、幕府公認の遊廓だった吉原に焦点を絞った初めての展覧会が東京藝術大学大学美術館で開かれています。
これまで幾度となく喜多川歌麿や鳥文斎... Tak 展覧会
「大吉原展」へ行って来ました。
https://daiyoshiwara2024.jp/
江戸の街で唯一、幕府公認の遊廓だった吉原に焦点を絞った初めての展覧会が東京藝術大学大学美術館で開かれています。
これまで幾度となく喜多川歌麿や鳥文斎栄之才らの浮世絵を通し吉原を目にすることはありました。
「大吉原展」はその名に違わず、正面から吉原をテーマとし、人々の日々の暮らし、年中行事、座敷のしつらえなどを光と影を織り交ぜながら世界的にも稀有な空間であった吉原の全貌を紹介する大変気合の入った展覧会となっています。
伝 古山師重「吉原風俗図屏風 」江戸時代 17-18世紀
奈良県立美術館
国内約30か所の美術館・博物館他から吉原に関する200点以上の作品が春の藝大美術館に大集結しています。
それだけではなく、大英博物館、 ワズワース・アテネウム美術館など海外からも浮世絵の名品が里帰りを果たしています。とりわけ喜多川歌麿「吉原の花」は必見で、この一点だけを観るだけでも行く価値あります。
喜多川歌麿「吉原の花 」寛政5年(1793)頃
ワズワース・アテネウム美術館
「吉原の雪」は、喜多川歌麿が手掛けた大画面の肉筆画浮世絵「雪月花」三部作(「深川の雪」「品川の月」「吉原の花」)の一点です。
1957年にアメリカ、コネチカット州にあるワズワース・アテネウム美術館が購入し日本に里帰り展示されるのはこれが2度目でしょうか。
喜多川歌麿「吉原の花 」(部分) 寛政5年(1793)頃
ワズワース・アテネウム美術館
Wadsworth Atheneum Museum of Art, Hartford.
The Ella Gallup Sumner and Mary Catlin Sumner Collection Fund
1階と2階の妓楼に総勢52名(全て女性)が描かれている歌麿最大級の肉筆画です。桜の咲く3月のとある夜の様子を緻密に表現しています。春に彩りを与えた桜の木はこの時季だけ吉原に植えられたそうです。
細部までよく見ると英一蝶の布袋と唐子の絵が室内に掛けられているので会場で見つけて下さい。
展覧会の構成は以下の通りです。
第一会場:吉原入門
第二会場:
江戸前期 武家と豪商たちの遊興
蔦屋重三郎と吉原の出版界
錦絵美人画
後期江戸吉原 格式と大衆化
天明狂歌の世界
吉原の近代
『たけくらべ』の世界
第三会場:
市中から吉原へ
江戸町一丁目 花見 大見世
揚屋町 茶屋から妓楼へ
京町一丁目 大文字屋サロン
京町二丁目 玉菊燈籠、八朔
俄、吉原芸者、花魁の教養
江戸町二丁目 遊女のよそおい、切り見世、よそ行き、雪の吉原
仮託、後朝の別れ
第四会場:江戸風俗人形
「白綸子地石畳将棋模様小袖 」江戸時代 17世紀
根津美術館
吉原を題材にした浮世絵だけの展示ではなく、吉原の歴史から習わし、文化などを紐解く展覧会とあって見どころは満載です。花魁の衣装から結髪雛形なども紹介しています。
また吉原を舞台として活躍した蔦屋重三郎などの人にもフォーカスしています。文化の発信地でもあった吉原は酒井抱一や英一蝶も深い関わりがあったのです。
酒井抱一「雪月花扇面画賛文台 」文化7年(1810)
細見美術館
抱一が揮毫し、妓楼主(大文字屋二代目楼主・加保茶元成)に贈った文台。「琳派展」でなく「吉原展」で拝見すると見方も変わってきます。
尚、抱一が大文字屋花魁・香川を見受けし妻とした小鸞との合作「紅梅図」が後期に出ます。
第三会場展示風景
何年にも渡りこの展覧会を企画・構想してきただけのことはあり、会場の作り込みも半端なく、藝大美術館3階展示室に吉原の街を再現しています。
隅田川を舟に乗り吉原まで通ったことや、有名な立て札なども紹介されています。
第三会場には、花魁に代表される吉原の華やかな部分だけでなく陰の面も紹介しています。
「切見世」「河岸」など調べてから行くとより理解が深まるでしょう。
勝川春潮「吉原仲の町図 」 天明後期–寛政前期(c.1785-1795)
大英博物館
©The Trustees of the British Museum.
非日常的な仕掛けられた虚構の世界であった吉原だけに存在した独特の年中行事は個人的に非常に興味のある展示でした。
江戸から明治になっても吉原はあり続けました。高橋由一が油絵でリアルに実際の花魁を描いた作品が数年に渡る修復を終え初公開されています。
高橋由一「花魁 」明治5年(1872)
東京藝術大学
吉原というと江戸時代の浮世絵というイメージが浮かびますが、こうした油絵や写真なども展示されており既成概念をやさしく切り崩してくれます。
これほど真面目に真正面から吉原について多角的に紹介する機会がなかったのも納得です。これは二度と出来ないとんでもない時間と労力を費やした練りに練られた展覧会です。
「衣装人形 吉原狐舞 」江戸時代 19世紀
東京国立博物館
多くの協力のもと藝大美術館だからこそ開くことが可能な超充実した「大吉原展」。開催して頂きありがとうございました。巡回はしません(出来ない!)のでご注意を。
「大吉原展」は5月19日までです。是非是非〜これは今年の年間ベスト10入り間違いありません!後期展示も必ず観に行きます。
「大吉原展」
会期:2024年3月26日(火)〜5月19日(日)
※会期中、展示替えがあります。
前期:3月26日(火)〜4月21日(日)
後期:4月23日(火)〜5月19日(日)
開館時間:午前10時〜午後5時(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(ただし4月29日(月・祝)、5月6日(月・振休)は開館)、5月7日(火)
東京藝術大学大学美術館
(東京都台東区上野公園12-8)
https://museum.geidai.ac.jp/
主催:東京藝術大学、東京新聞、テレビ朝日
特別協力:台東区立下町風俗資料館、千葉市美術館
輸送協力:日本航空、日本貨物航空
後援:台東区
助成:藝大フレンズ賛助金
展覧会公式サイト:https://daiyoshiwara2024.jp/
人形・辻村寿三郎、建物・三浦宏、小物細工・服部一郎「江戸風俗人形 」 昭和56年(1981)
台東区立下町風俗資料館
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]]> 横浜高島屋「未来はいつでも懐かしい 竹内 栖鳳『アレ夕立に』考」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7281 2024-03-25T22:22:03+09:00 2024-03-25T13:22:03Z 2024-03-25T13:22:03Z 横浜高島屋にて竹内栖鳳「アレ夕立に」を題材に、現代の美術家12名が独自の解釈で自身の作品として再構築した作品を発表する展覧会が開催されます。
竹内 栖鳳「アレ夕立に」?島屋史料館蔵 〔本紙:165.5×84.0? 表装:287×105.0?、1909(明治49)年、絹本着彩〕
... Tak 展覧会告知
竹内 栖鳳「アレ夕立に 」?島屋史料館蔵 〔本紙:165.5×84.0? 表装:287×105.0?、1909(明治49)年、絹本着彩〕
「東の大観・西の栖鳳」と称された日本画家・竹内 栖鳳(1864−1942)は、明治から昭和に至るまで京都画壇の中心にあり続け、近代京都の日本画界へ最も大きな影響を与えました。
栖鳳は明治22(1889)年から約1年間高島屋意匠部に所属し、その後は相談役として高島屋の染織作品製作に携わります。栖鳳が監修し、西洋と日本の表現の融合によって製作された染織作品は、ヨーロッパでも高い評価を博します。
その後、明治33(1900)年のパリ万国博覧会視察のために渡欧した栖鳳は、帰国後、改めて日本絵画の「写意」に西洋の「形態把握」(実物観察)を組み合わせることで、その後、日本美術のあるべき方向の一つを示しています。
入江 明日香「雪月花之舞 」(85×65cm、ミクストメディア)
「未来はいつでも懐かしい 竹内 栖鳳『アレ夕立に』考」は、大正期に入り竹内栖鳳の重要な仕事となった人物表現のうち、特に人気を博した作品「アレ夕立に」(高島屋史料館蔵)を題材に、現代の美術家12名が独自の解釈で自身の作品として再構築した作品を発表する展覧会です。
清元「月花茲友鳥」(山姥)の「あれ夕立にぬれしのぶ」に題材を得たと伝わる「アレ夕立に」は、「舞妓が舞う瞬間の美」を描いたと栖鳳は語っています。
西洋の実物観察の重要性と日本の伝統的な写意が結実された作品と言える「アレ夕立に」。竹内栖鳳生誕160周年にあたる本年、過去から現在へと時空を越え、あらゆる表現手法により現代の表現者たちが蘇らせます。
池永康晟「時雨・美佳 」
(90.0×45.0cm)
【出品作家】(50音順・敬称略):12名
池永 康晟・入江 明日香・石黒 賢一郎・木村 了子・河野 桂一郎・田村 吉康・中島 健太・古吉 弘・松浦 浩之・ミヤケ マイ・森村 泰昌・森本 純
【出品作家有志によるギャラリートーク】
日時:4月21日(日) 午後3時より
場所:7階 美術画廊
松浦 浩之「アレ夕立に、芙蓉かほる 」
(162.3×65.3cm、キャンバスにアクリル)
「未来はいつでも懐かしい 竹内 栖鳳『アレ夕立に』考」
会期:2024年4月17日(水)〜4月22日(月)
会場:横浜高島屋 7階 美術画廊
https://www.takashimaya.co.jp/yokohama/
竹内 栖鳳「アレ夕立に 」?島屋史料館蔵 〔本紙:165.5×84.0? 表装:287×105.0?、1909(明治49)年、絹本着彩〕
【「アレ夕立に」の作品について】
1909(明治42)年11月から12月にかけて、高島屋は京都、大阪、東京の各店で「現代名家は百幅画会」を開催しました。当時の著名画家100人と同一サイズ〔絹本尺五(幅1尺5寸=約45?)に統一〕で新作画を依頼し、寄せられた100作を同じ表装で100幅の掛軸に仕立て、一堂に展観した高島屋初の展覧会でした。
東西の100名家の新作を揃え、さらに“番外”として竹内 栖鳳≪アレ夕立に≫(第3回文展出品)を会場内の入口に特別陳列し、大いに話題を集めました。本作品は第3回〔1909(明治42)年10月〕文部省美術展覧会(竹内 栖鳳は文展開設とともに審査員となり、20代半ばの頃は、高島屋の常勤画工として輸出用染織品の下絵制作に携わっていました。)に出品され、開催早々大評判となり、新聞各紙には称賛と批判、さまざまな作品批評が続々と掲載されました。東京・大阪で見ることができる高島屋の百幅画会へ、多くの人が足を運んだものと考えられます。
本作は舞妓が清元節の「山姥」を舞う姿。栖鳳は「舞妓が舞う瞬間の美」を描いた、と栖鳳は語っています。清元節「山姥」の一節を舞う舞妓は12歳の少女(あさこ)でした。
第3回文展開催中にモデルの少女あさこが儚く世を去ってしまったことも報じられて、ますます注目を集めました。また制作にあたり、高島屋が着物や帯を提供しましたが、どの帯も栖鳳の考えにあわず、自ら水墨柄の帯を創作して描いたと言われています。栖鳳が《アレ夕立に》を制作中、新聞のインタビューに応じた記事があります。
栖鳳自身が「この舞妓の身受人はもう決まっている」と語っていることから、既に完成前から高島屋へ譲ることが決まっていたようです。
『竹内栖鳳 破壊と創生のエネルギー 』
竹内栖鳳 (著)
京都画壇のカリスマ・竹内栖鳳の生涯と代表作が一冊でわかる決定版
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]]> 「大哺乳類展3」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7279 2024-03-24T22:30:00+09:00 2024-03-24T13:30:00Z 2024-03-24T13:30:00Z 国立科学博物館で開催中の
「大哺乳類展3−わけてつなげて大行進」へ行って来ました。
https://mammals3.exhibit.jp/
2010年「大哺乳類展」、2019年「大哺乳類展2」に続き5年ぶりに大哺乳類展が再び上野に帰ってきました。
3回目となる今回は、科博が誇る剥製... Tak 展覧会
「大哺乳類展3−わけてつなげて大行進」へ行って来ました。
https://mammals3.exhibit.jp/
2010年「大哺乳類展」、2019年「大哺乳類展2」に続き5年ぶりに大哺乳類展が再び上野に帰ってきました。
3回目となる今回は、科博が誇る剥製標本の「哺乳類大行進」がスケールアップ!500点以上の標本から哺乳類の多様な姿や能力の進化に迫る内容です。
哺乳類大行進
私たち人間を含め、現在約6,500種にものぼる哺乳類がこの地球上で生活しています。
陸上だけでなく海の中まで棲息エリアを広げた哺乳類の多様な姿や能力はどのようにして進化してきたかを紐解いています。
種とは何か
「大哺乳類展3」のテーマは「分類(=わける)」と「系統(=つなぐ)」です。
見た目や内部の特徴、DNAなどをもとにグループ分けし、それらの関係性をつなぎあわせることで浮かび上がってくる哺乳類の不思議に迫っています。
皮膜をもつ哺乳類(左からニホンモモンガ、フクロモモンガ、ムササビの剥製標本)
国立科学博物館所蔵
フクロモモンガは、一見似ているニホンモモンガやムササビとは全く別のグループに分けられるそうです。一方で、見た目も生態も全く異なるカバとイルカは実は同じグループ!
こうした「見た目は似ているけれど本質は違う」や「見た目は似ていないけれど本質は同じ」の例を見ることは、哺乳類研究の魅力。
展覧会の構成は以下の通りです。
第1章:哺乳類とは
第2章:分類と系統−わけるとつなぐ
第3章:リアル哺乳類図鑑−わけてつなげて大行進
第4章:哺乳類の分け方−過去から未来へ
剥製だけでなく、分類の手がかりになった頭骨や骨盤骨、内臓も含め約30点の標本も見どころのひとつです。
鯨偶蹄目の胃の比較
草食動物は、主食の植物を消化・吸収するために胃が複数の部屋に分かれた「複胃」を持ち、反芻し消化しています。
そして何と、水性適応の過程で肉食となった鯨類も「複胃」を維持しているそうです。
奇蹄目
奇蹄目は、蹄が(基本的に)奇数の哺乳動物で、草食性の哺乳類です。蹄の数はウマは1本、サイでは3本、バクでは前脚が4本、後脚が3本です。
何に注目してどこを観たらよいか種目ごとに違うのも、哺乳類展の面白い点です。
国内では唯一となるキタゾウアザラシの剥製標本をはじめ、アジアゾウの全身交連骨格、赤ちゃんクロサイ、プーズー、キボシイワハイラックスの剥製標本などが初公開されています。
様々な環境に体を適応させていくなかで、多様な姿を獲得した哺乳類を圧倒的な質量による展示で楽しく深く学べる展覧会です。
「大哺乳類展3」は6月16日までです。是非〜シンプルに楽しめます。
「大哺乳類展3−わけてつなげて大行進」
会期:2024年3月16日(土)〜6月16日(日)
休館日:月曜日、5月7日(火)
※ただし3月25日(月)、4月1日(月)、4月29日(月・祝)、5月6日(月・振休)、6月10日(月)は開館。
開館時間:9時〜17時(入場は16時30分まで)
※ただし、毎週土曜日、4月28日(日)〜5月6日(月・振休)は19時まで延長(入場は18時30分まで)。
※常設展示は4月27日(土)〜5月6日(月・振休)は19時閉館(入場は18時30分まで)。それ以外の期間、常設展示は17時閉館(入場は16時30分まで)。
会場:国立科学博物館(東京・上野公園)
(東京都台東区上野公園 7-20)
https://www.kahaku.go.jp/
主催:国立科学博物館、朝日新聞社、TBS、TBSグロウディア
協賛:鹿島建設、光村印刷
後援:東京都恩賜上野動物園
展覧会公式サイト:https://mammals3.exhibit.jp/
巡回会場
2024年7月3日(水)〜8月25日(日)福岡市博物館
『ヒグチユウコ ボリス カードブック 』
ヒグチユウコ (著)
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mail:taktwi(アットマーク)gmail.com
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https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7279
]]> 美しくもダークな芸術作品集『暗闇の美術 陰鬱でもの悲しく怪奇な作品集』 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7277 2024-03-23T22:55:15+09:00 2024-03-23T13:55:15Z 2024-03-23T13:55:15Z 求龍堂が手掛けた初の翻訳ビジュアル資料集『暗闇の美術 陰鬱でもの悲しく怪奇な作品集』
『暗闇の美術 陰鬱でもの悲しく怪奇な作品集』
S・エリザベス (著)
私たちの思考回路とその結果の精神状態について言えば、幸福で悦びに満ちた状態が長く続くことは希で... Tak 読書 暗闇の美術 陰鬱でもの悲しく怪奇な作品集 』
『暗闇の美術 陰鬱でもの悲しく怪奇な作品集 』
S・エリザベス (著)
私たちの思考回路とその結果の精神状態について言えば、幸福で悦びに満ちた状態が長く続くことは希であり、多くは大なり小なりの恐れや不安、悲しみといったマイナス思考に支配されているのではないでしょうか。
それらは悪夢や妄想、苦悩と虚無感、緊張や恐怖によるパニックなどとなって現れ、私たちを苦しめます。
人間が抱える闇の領域から自身を剥がすことは容易ではなく、生きている限り、私たちは何度となくその中に身を置き留まってしまうのです。
『暗闇の美術 』では、そうした人間の本質に導かれるようにして生み出された芸術作品を集め紹介しています。
芸術家は、この、人間のマイナス思考をも強力なパワーと捉え、見るものを釘付けにするような暗示的な美の空間を創り出します。
それらは作品と対峙する鑑賞者に向かって、何かを言い当てるかのような衝撃を与えて震わせるかもしれませんが、そのスリリングな出合いを求めて頁をくる手が止まらなくなります。
現代における精神分析美術書とも言えるような一冊が誕生しました。
太古から現代までに生み出されてきた世界中の芸術作品を「人間の陰鬱さ、もの悲しさ、怪奇さ」をテーマに徹底的に調べ、その膨大な中から、絵画を中心に、版画、彫刻、写真など多様なジャンルによる200点以上(作品画像165点)が紹介されています。
各章には作家の言葉、関連資料も記され、読者をより深い理解へと導いてくれます。
掲載されている作品は、最も古いもので紀元1〜2世紀、ヘレニズム時代の《ヒュノブスの頭部》から始まり、近代、現代までのものが並びます。
各テーマごとに並んだ作品群に新たな作用が起こり、読み手の知的好奇心が刺激されること間違いなしです。
『暗闇の美術 』<目次>
はじめに 闇を称賛して
第1章 すべては己の思考のなかにある
I.夢と悪夢
?.心理的苦痛
?.虚無からの囁き
第2章 人間の条件
?.病と苦しみ
?.堕落と破壊
?.死の必然性について
第3章 わたしたちを取り巻く世界
?.咲き誇る闇
?.魔物たちの巣窟
?.神秘的な風景、廃墟、荒廃した場所
第4章 別世界からのメッセージ
?.神々と怪物
Ⅺ.眠れぬ死者と不気味な存在
Ⅻ.闇の魔術と禁断の秘密
参考文献
索引
図版クレジット
著者紹介
『暗闇の美術 』は、全体を4章(1章 すべては己の思考のなかにある/2章 人間の条件/第3章 わたしたちを取り巻く世界/第4章 別世界からのメッセージ)に分け、その中をさらに12の項目に分けて作品紹介をしています。
各章、各項目のはじめには、その章を象徴するような作家の言葉が記され、テーマを理解するための丁寧で興味深いテキストが掲載されています。
各作品画像の側には作家と作品の特徴等の解説が付されており、資料集としての充実にも配慮されています。
古典から近代、現代に渡る膨大な芸術作品の中から選ばれた、200点を超える作品(作品画像165点)や作家の言葉、関連資料名などを豊富に紹介した充実の一書です。
『暗闇の美術 陰鬱でもの悲しく怪奇な作品集 』
S・エリザベス (著)
翻訳:牧尾晴喜(株式会社フレーズクレーズ)
発行:株式会社求龍堂
主な仕様:上製本 B5変型(225×170mm)、240頁
恐れは美を招く。
一私たちはいったい何を怖がっているのだろうか?一
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]]>科博のマニアックな研究者によるマニアックな昆虫展「昆虫 MANIAC」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7278 2024-03-22T23:51:00+09:00 2024-03-24T02:08:26Z 2024-03-22T14:51:00Z 国立科学博物館(科博)にて、2024年7月13日(土)から10月14日(月・祝)まで、昆虫をテーマとした特別展「昆虫 MANIAC」が開催されます。
昆虫をテーマにした特別展は2018年に開催し、大好評を博した特別展「昆虫」から6年振りの開催です。
https://www.konchuten... Tak 展覧会告知
昆虫をテーマにした特別展は2018年に開催し、大好評を博した特別展「昆虫」から6年振りの開催です。
https://www.konchuten.jp/
昆虫は、地球上で報告されている生物種の半数以上となる約100万種を占める最大の生物群です。体のつくりから行動、能力にいたるまで、その多様性は驚くほど高く、変化に富んでいます。
科博の研究者による、マニアックな視点と研究者セレクトのマニアックな昆虫標本、最新の昆虫研究を織り交ぜ、カブトムシやクワガタムシといったおなじみの昆虫はもちろん、クモやムカデなどを含む「ムシ」たちのまだ見ぬ驚きの多様性の世界に迫る特別展「昆虫 MANIAC」。
【監修】
井手竜也[ハチ類]
国立科学博物館 動物研究部 陸生無脊椎動物研究グループ 研究員
野村周平[コウチュウ類]
国立科学博物館 動物研究部 陸生無脊椎動物研究グループ グループ長
神保宇嗣[チョウ・ガ類]
国立科学博物館 動物研究部 陸生無脊椎動物研究グループ 研究主幹
清 拓哉[トンボ類]
国立科学博物館 動物研究部 陸生無脊椎動物研究グループ 研究主幹
奥村賢一[クモ類]
国立科学博物館 動物研究部 陸生無脊椎動物研究グループ 研究員
特別展「昆虫 MANIAC」のティザービジュアルには5人の科博の研究員が「顔だし」で登場しています!
甲虫のフォルムをイメージした展覧会ロゴと共に個性的に描かれた5人の研究者たち。自身の研究対象の昆虫やクモをあしらった眼鏡をかけ、こちらを見つめています。
映画「羊たちの沈黙」を彷彿とさせる今回のティザービジュアルでは、研究者に焦点をあてデザインされています。
研究者という存在は知っていても、彼らが日頃から何を考え、どのように研究を進めているかは、ほとんど知られていません。
博物館の研究者はいつも研究室に閉じこもっているのではなく、実際に山や川、森などに出かけて昆虫を採集し、観察し、研究し、分類するという事を繰り返しながら、日々研究対象に迫っています。
特別展「昆虫 MANIAC」では、様々な昆虫標本や研究内容の展示だけでなく、研究者のフィールドワークの様子なども紹介されます。
科博にしかできない、これまで見たことのない独自の視点での特別展「昆虫 MANIAC」。この夏はディープな昆虫の世界にどっぷりつかりましょう!!
【監修者メッセージ】
約100万種という多様な昆虫ですが、その大多数は一般的にはほとんど知られていないマニアックでマイナーとされるムシたちです。その中には、おなじみの昆虫には当てはまらない形態や生態をもったものたちも数多く存在します。そんな例外的に見える昆虫も、昆虫全体の圧倒的な多様性からすれば、ひとつの個性に過ぎないのかもしれません。この展示を通して、おなじみの昆虫の知られざる一面や、見たこともない不思議な昆虫にふれ、ひとまとめには説明できない多様性の面白さを体感いただくことで、ご来場の皆様とまだ見ぬムシたちをつなぐきっかけになれたらと願っています。ようこそ!マニアックな昆虫の世界へ!
井手竜也(国立科学博物館 動物研究部 陸生無脊椎動物研究グループ研究員)
特別展「昆虫 MANIAC」
会期:2024年7月13日(土)〜10月14日(月・祝)
会場:国立科学博物館[東京・上野公園]
(東京都台東区上野公園7-20)
主催:国立科学博物館、読売新聞社、フジテレビジョン
協賛:DNP大日本印刷
公式サイト:https://www.konchuten.jp
『昆虫学者の目のツケドコロ: 身近な虫を深く楽しむ 』
井手 竜也 (著)
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]]> 8Kで楽しむ国宝屏風「洛中洛外 京めぐり」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7276 2024-03-21T23:06:32+09:00 2024-03-21T14:06:32Z 2024-03-21T14:06:32Z 国立文化財機構 文化財活用センター〈ぶんかつ〉、東京国立博物館、NHKとの共同研究「みんなの8K文化財プロジェクト」の一環として開発したコンテンツ「8Kで楽しむ国宝屏風『洛中洛外 京めぐり』」が公開されています。
会場は東京国立博物館 平成館1階 ガイダンスル... Tak 展覧会告知 8Kで楽しむ国宝屏風『洛中洛外 京めぐり』」が公開されています。
会場は東京国立博物館 平成館1階 ガイダンスルーム。実証実験期間は、2024年3月19日(火)〜4月7日(日)です。
NHKの「みんなの8K文化財プロジェクト」公式サイト
https://www.nhk.jp/p/ts/6L496K3Z7R/
「8Kで楽しむ国宝屏風『洛中洛外 京めぐり』 」は、2022年に同館で公開した8K映像コンテンツ「時間をこえた出会い―洛中洛外 400年前の京都へ」(東京国立博物館創立150年記念 特別企画「未来の博物館」内で公開)を改修したものです。
共同研究プロジェクトにより制作した国宝「洛中洛外図屏風(舟木本)」の8K3DCGを用いており、6人のナビゲーターが、屏風に描かれた400年前の京都の街並みを読み解き案内します。
国宝 「洛中洛外図屏風(舟木本)」(左隻) 岩佐又兵衛筆 江戸時代・17世紀 東京国立博物館蔵
今回の改修では、国内外を問わず現代の博物館が求められている、誰もが楽しめる「インクルーシブ」なサービスを目指し、日本語・英語のバイリンガル字幕、そしてNHKグループが取り組むデジタルヒューマン「KIKI」による「手話」サービスが追加となりました。
利用者は、自身のスマートフォンなどを使って、このサービスを手軽に利用できます。
これにより、外国人来館者や聴覚障がいのある方々も、8Kクオリティの映像と、ユニークで興味深いナビゲーターのトークを同時に楽しみことが可能となりました。
多言語サービスの画面イメージ(英語)
手元のスマートフォンで、ナビゲーターの会話を日本語・英語の字幕で楽しむことができます。
会場内には〈ぶんかつ〉がキヤノン株式会社との共同研究で制作した、高精細複製品「洛中洛外図屏風(舟木本)」も展示。
70インチの画面に映る8Kクオリティの美しい映像と、間近で実寸大の屏風の中の街並みや人びとの暮らしの細かな描写とを見比べながら、国宝屏風の魅力をご堪能いただける絶好の機会となっています。
普段の展示室ではかなわない、新たな鑑賞体験をトーハクで!会場内は写真・動画の撮影も可能です。
国宝 「洛中洛外図屏風(舟木本)」(右隻) 岩佐又兵衛筆 江戸時代・17世紀 東京国立博物館蔵
国宝「洛中洛外図屏風(舟木本)」は、江戸時代に活躍した絵師・岩佐又兵衛が、約400年前の京都の街並みを俯瞰するかのように描いた大パノラマの絵画です。
6曲1双の屏風に、武士や商人のみならず、かぶき者や酔っ払いまで、じつに老若男女2500人を超える人びとが遊び、暮らすさまが生き生きと描きだされています。
国宝「洛中洛外図屏風(舟木本)」の詳細情報はこちら
70インチモニターで見た「洛中洛外図屏風(舟木本)」の細部
70インチの画面に映る8K映像では、肉眼では見るのが難しい細部までじっくりと鑑賞することが可能です。
このコンテンツでは、洛中洛外図屏風の世界を「食と享楽」「美と芸能」「歴史と文化」という3つのテーマで、土井善晴さん〔料理研究家〕、伊集院光さん〔タレント〕、IKKOさん〔美容家〕、林家正蔵さん〔落語家〕、磯田道史さん〔歴史学者〕、山崎怜奈さん〔タレント〕ら6人のナビゲーターがご案内します。
江戸時代にタイムトリップし、活気あふれる京の都を歩いているかのような体験を春のトーハクで!!
操作画面
デジタル・ヒューマン「KIKI」による手話CG!聴覚障がい者向けサービス
6つのトークのうち、「歴史」を案内する磯田道史さんのトークでは、NHKグループが取り組むデジタル・ヒューマン「KIKI」による「手話CG」のサービスも利用できます。
まるで人間のような自然な表情や手の動きで、聴覚障がいがある利用者の皆さまにもわかりやすく、この国宝屏風の見どころを紹介します。
「手話CG」公式サイト
https://www.nhk-ep.co.jp/signlanguage/jp/
新たな手話CGサービスを利用した体験の様子
「未来の博物館」会場内での同コンテンツ上映の様子 (2022年、東京国立博物館)
8Kで楽しむ国宝屏風『洛中洛外 京めぐり』
会場:東京国立博物館 平成館1階 ガイダンスルーム
(東京都台東区上野公園13-9)
主催:東京国立博物館、文化財活用センター、NHK
期間:2024年3月19日(火)〜4月7日(日)
休館日:4月1日(月) (注)3月25日(月)は開館
料金:無料 *ただし、総合文化展観覧料もしくは開催中の特別展観覧料[観覧当日に限る]が必要です。
『NHK 8K 国宝へようこそ 洛中洛外図屛風 』
NHK「国宝へようこそ」制作班 (著)
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]]> 『くらべてわかる国旗』 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7275 2024-03-20T23:10:37+09:00 2024-03-20T14:10:37Z 2024-03-20T14:10:37Z 株式会社山と溪谷社より刊行となった『くらべてわかる国旗』
旧知の知り合いの桂田祐介さんが監修を務めた一冊です。
@arrasaam
『くらべてわかる国旗』
桂田 祐介 (監修)
この地球上に一体幾つの国があるのでしょう。そしてそれぞれの国を示す国旗も。
... Tak 読書 くらべてわかる国旗 』
旧知の知り合いの桂田祐介さんが監修を務めた一冊です。
@arrasaam
『くらべてわかる国旗 』
桂田 祐介 (監修)
この地球上に一体幾つの国があるのでしょう。そしてそれぞれの国を示す国旗も。
現時点で196ヶ国(日本の承認国+日本)もの国旗があるそうです。加えて、未承認国家や海外領土の旗も含めると200以上もあるとのこと。
クイズ番組でもお馴染みですが、200も国旗があるとよく似ているものも数多くあります。
『くらべてわかる国旗 』はそうした、よく似た国旗を並べて比較することで間違えることなく調べることができ、その由来や意味も学ぶことができるというまったく新しい国旗図鑑です。
たとえば上の2国旗のうち、どちらがオーストラリアで、どちらがニュージーランドの国旗かわかりますか?
どちらも青地ベースで左上にユニオンフラッグがあり、南十字星がデザインされているなど似た見た目です。
左側は、ユニオンフラッグの下に6州1準州を表す大きな7角星があり、オーストラリアの国旗であることがわかります。よく見ると、南十字星の星も1つを除いて7角星になっています。
右側は、南十字星が白く縁取りされた赤い5角星になっています。ニュージーランドでは南十字星が赤く輝いて見えると言われており、特徴となっています。
このほかにも……
・十字模様が入っているデンマーク・スウェーデン・フィンランド
・赤黄緑の3色が使われているリトアニア・ギニア・カメルーン
・三日月と星マークが入ったトルコ・リビア・マレーシア
など似たようなデザインをした国旗は数多くあります。
いずれも国旗を見ただけで、すぐに国名がわかる!という人は少ないのではないでしょうか?
『よくわかる高校地理総合 』
松永 謙 (監修)
高校時代社会科の授業で日本史や世界史を選択することはあっても、地理を選ぶ人はまずいなかったはずです。
しかし、時代は今地理(地理総合)に熱い視線が向けられています。2022年4月入学者から地理は必須科目になっているのです!
超地味な「地理」が高校の必修科目になったなぜ
高校での授業のサブ教材としても『くらべてわかる国旗 』はかなり使えるのではないでしょうか。
『くらべてわかる国旗 』【目次】
国旗の見方・見みるポイント
国旗の役割と使い方
国旗が生まれた経緯
世界の国旗
世界各地の地図
1. アジアの国々/2. ヨーロッパの国々/3. 北アメリカの国々/4. 南アメリカの国々/5. アフリカの国々/6. オセアニアの国々/7. 未承認独立国・海外領土
くらべてわかる!!
■デザインで分類
1. 縦2 分割の国旗
2. 縦3 分割の国旗
3. 縦2 分割の国旗
4. 縦3 分割の国旗
5. 斜め帯のある国旗 斜帯旗
6. 4つ以上の線で縦に等分割された縦縞の国旗
7. 左側に三角形がある国旗
8. 旗の左上に区画がある国旗 カントン旗
9. 十字模様の国旗
10. 国旗の四隅にまでのびる斜め十字の国旗 サルタイヤー旗
11. 中心にシンプルな円がある国旗
■色で分類
12. 赤白青をベースにした3 色国旗
13. 赤白をベースにした2 色国旗
14. 赤白緑をベースにした3 色国旗
15. 赤白緑黒をベースにした4 色国旗
16. 赤黄緑をベースにした3 色国旗
17. 赤色の面積が半分以上を占める国旗
18. 青色の面積が半分以上を占める国旗
19. 白色の面積が半分以上を占める国旗
20. 緑色の面積が半分以上を占める国旗
■マークで分類
21. 太陽の国旗
22. 南十字星国旗
23. 星が輪になっている国旗
24. 宇宙から見た天空の様子を描いた天球儀がある国旗
25. 三日月国旗
26. 星の色で国旗を分類
27. 星の数で国旗を分類
28. 盾紋章旗
29. 植物が描かれた国旗 植物国旗
30. 動物が描かれた国旗 動物国旗
31. 冠国旗
32. 武器などが描かれた国旗
33. 赤い三角帽が描かれた国旗 フリジア帽国旗
34. イスラム銘文入り国旗
35. 英国国旗が取り入れられた国旗
36. 模様や形が同じで色の組み合わせのみ入れ替わる国旗 色反転国旗
37. 正方形に近い国旗
38. 世界遺産が描かれた国旗
■コラム
column#1 他とは異なるユニークな国旗
column#2 英国国旗(ユニオンフラッグ)の成り立ち
column#3 比率によって役割が変わる旗/1つの国に国旗が2つ?
「どうして似たようなデザインなの?」「どうして同じ色なの?」「どうして同じマークが入っているの?」といったデザインを比較しながら、分かりやすく国旗の意味を知ることができ、あわせてその国の歴史や名産などについて知ることもできます。
解説にはすべての漢字にふりがなを付いているので、子どもさんと一緒に楽しみながら知識を身に付けられます。
2024年は夏季五輪がフランスで行われます。五輪に出場する国々のさまざまな国旗を知るためにも役立つ1冊です。
『くらべてわかる国旗 』
桂田 祐介 (監修)
紹介している国旗:日本が承認している国家195ヶ国に日本を加えた196ヶ国の国旗に、未承認国家や海外領土を加えた約230の旗を掲載。それぞれの国の概要も紹介しています。
【監修者プロフィール】
桂田 祐介(かつらだ・ゆうすけ)
日本旗章学協会会長。滋賀県出身。名古屋大学大学院人間情報学研究科修了、博士(学術)。
これまでアフリカ、中東、モンゴル等で地球科学関連の研究・教育に従事し、現在は米国の宝石鑑別機関で研究を行っている。
監修した国旗関連の書籍に『国旗の図鑑』全3巻(あかね書房)、『はじめてのせかいのこっき』(ポプラ社)がある。
『はじめての せかいのこっき 』
桂田 祐介 (監修), ゆめよ (イラスト)
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]]>「安井仲治 僕の大切な写真」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7274 2024-03-19T22:54:18+09:00 2024-03-19T13:54:18Z 2024-03-19T13:54:18Z 東京ステーションギャラリーで開催中の
「生誕120年 安井仲治 僕の大切な写真」展に行って来ました。
https://www.ejrcf.or.jp/gallery/
JR東京駅丸の内北口改札を出て目の前にある東京ステーションギャラリーにて「生誕120年 安井仲治 僕の大切な写真」展が開... Tak 展覧会
「生誕120年 安井仲治 僕の大切な写真」展に行って来ました。
https://www.ejrcf.or.jp/gallery/
JR東京駅丸の内北口改札を出て目の前にある東京ステーションギャラリーにて「生誕120年 安井仲治 僕の大切な写真」展が開催されています。
安井仲治(やすいなかじ/1903-1942)は、大正時代から昭和の太平洋戦争勃発に到る激動の時代に、写真のあらゆる技法を追求し、38年という短い生涯の中で、心に残る多くの写真を残した、日本写真史における金字塔的存在です。
安井仲治「蛾(二) 」1934年
個人蔵(兵庫県立美術館寄託)
安井は、B25爆撃機により東京や名古屋、神戸など日本本土が初めて空襲に見舞われた1942年に38歳の若さで腎不全のために死去したため、戦中・戦後の混乱の中で「忘れられた写真家」となってしまいました。
戦後40年以上が経過した、1987年に兵庫県立近代美術館他で「安井仲治展」が、また元号も平成となった2004年には渋谷区立松濤美術館他で「生誕百年 安井仲治―写真のすべて」が開催され、約20年という短い写歴の間に、驚くほど多彩な仕事をのこした安井仲治に再び光が当てられました。
「安井仲治展」展示風景
「生誕120年 安井仲治 僕の大切な写真」展は、土門拳や森山大道などに大きな影響を与えた安井の20年ぶりとなる大回顧展です。昨年から今年にかけ愛知県美術館、兵庫県立美術館で開催され、東京が最後の巡回地となります。
今の時代のように、気軽に誰もがスマホで写真を撮れる平和で安穏とした時代とは似ても似つかぬ100年前の日本で、カメラをあらゆる被写体に向け、日本写真史に残る名作・名シリーズを残しました。
1930年代の安井仲治
プロのカメラマンは勿論、現代の若者が観ても「おっ!」と思わせる斬新で心に残る200点以上の写真が、東京ステーションギャラリーに展示されています。
安井の代表作ごとに展示されており、その多彩なバリエーションとインサイトが光る写真に目が釘付けになります。
安井仲治「(構成 牛骨) 」1938年頃
個人蔵(兵庫県立美術館寄託)
例えば安井が「半静物」と称したシリーズは、撮影現場にあるものを自由に構成する手法で、見知った風景が、時に驚くような光景に変化する面白さや不思議さを表現しており、すぐにでも真似てみたくなる作品です。
また、当時の社会状況を大胆なトリミングやコラージュを駆使して、大阪中之島のメーデーを撮った連作「メーデー」は、今では観光名所となっている大阪市中央公会堂(重要文化財)や大阪中之島美術館がある場所で興った、デモ隊と警官隊とが激しく衝突する現場の諸相を今に伝える躍動感あふれる作品です。
「流氓ユダヤ」シリーズ
多彩なシリーズの中でも今回最も注目したいのが、晩年に手掛けた「流氓ユダヤ」でしょう。
第二次世界大戦中、ユダヤ人に対するナチス・ドイツの迫害が激しさを増す中、当時リトアニアの日本領事館領事代理であった杉原千畝(すぎはらちうね)が発行した「命のビザ」を携えて日本に逃れてきたポーランド系ユダヤ人たちを取材したシリーズが「流氓ユダヤ」です。
安井仲治「流氓ユダヤ 窓 」1941年
個人蔵(兵庫県立美術館寄託)
今なお解決の糸口さえ見いだせないパレスチナ問題で右往左往する令和の世に、安井が残した、ナチスの迫害を逃れ、遠く離れた神戸に命からがらたどり着いたポーランド系ユダヤ人の写真と、果たしてどのように向かい合えるでしょうか。
独自の被写体を見出す感性に長けた安井。混沌とした世界の一隅にカメラを向け、そこにある真実を浮き彫りとした安井の卓越したセンスは、写真家だけでなく、今の時代を生きる私たちに刺激と共に大きな問題を提示してくれます。
「安井仲治展」展示風景
100年の時を超えてなお私たちを惹きつける魅力を有する安井の写真。
戦災を免れたヴィンテージプリント約140点、ネガやコンタクトプリントの調査に基づいて制作されたモダンプリント約60点のほか、さまざまな資料も展示されています。
「生誕120年 安井仲治 僕の大切な写真」展は4月14日までです。是非〜
「生誕120年 安井仲治 僕の大切な写真」
会期:2024年2月23日(金・祝)〜4月14日(日)
時間:10:00〜18:00(金曜日〜20:00) *入館は閉館30分前まで
休館日:月曜日(4/8は開館)
会場:東京ステーションギャラリー
東京都千代田区丸の内1-9-1(JR東京駅 丸の内北口 改札前)
https://www.ejrcf.or.jp/gallery/
主催:東京ステーションギャラリー(公益財団法人東日本鉄道文化財団)、共同通信社
協力:銀遊堂、PGI、株式会社アフロ 協賛:T&D保険グループ
助成:公益財団法人ポーラ美術振興財団
近現代日本の中心・東京駅丸の内駅舎にある美術館の矜持 丸の内のアート人に聞く! 〜東京ステーションギャラリー編〜
短命の“忘れられた写真家”安井仲治の斬新で心に残る200点以上の名作が東京ステーションギャラリーに展示
『安井仲治作品集 』
安井 仲治 (著), 兵庫県立美術館 (編集), 愛知県美術館 (編集), 東京ステーションギャラリー (編集), 一般社団法人共同通信社 (編集)
日本写真の巨人の代表作を集成。動植物や静物から、亡命ユダヤ人、サーカス団、労働者まで、幅広い社会的関心と多彩な技法に裏打ちされた傑作の数々。生誕120年回顧展に合わせて刊行。
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]]> 「ライトアップ木島櫻谷」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7273 2024-03-18T23:21:00+09:00 2024-03-18T14:22:14Z 2024-03-18T14:21:00Z 泉屋博古館東京で開催中の
「ライトアップ木島櫻谷 ― 四季連作大屏風と沁みる『生写し』」展へ行って来ました。
https://sen-oku.or.jp/tokyo/
大阪市立美術館がある天王寺公園一帯は、かつて住友家本邸が建っていた場所です。
大正時代に建築された住友家本... Tak 展覧会
「ライトアップ木島櫻谷 ― 四季連作大屏風と沁みる『生写し』」展へ行って来ました。
https://sen-oku.or.jp/tokyo/
大阪市立美術館がある天王寺公園一帯は、かつて住友家本邸が建っていた場所です。
大正時代に建築された住友家本邸の書院を飾るために木島櫻谷が2年の歳月をかけ制作した「四季連作屏風」が全点公開されています。
木島櫻谷「四季連作屏風」展示風景
住友家本邸宅書院大座敷にあわせて制作された四双の金屏風は、すべて縦180?・幅720?をこえるサイズの作品です。
妙心寺に伝わる桃山時代の屏風(妙心寺屏風)と同じく、通常の屏風と比べるとかなり大振りで迫力満点です。
木島櫻谷「柳桜図 」(左隻) 大正6年(1917)
泉屋博古館東京
木島櫻谷「燕子花図 」(左隻) 大正6年(1917)
泉屋博古館東京
俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一ら琳派の影響を色濃く受けた櫻谷の「四季連作屏風」は装飾性に長けています。
しかし、細部をよく観ると一輪一輪描き分けられた菊花、写実的な燕子花など櫻谷らしさが現れていることが分かります。
木島櫻谷「菊花図 」(部分) 大正6年(1917)
泉屋博古館東京
また、写生を生かし景物を大胆に切り取った狩野派的画面構成など、櫻谷の斬新で意欲的な取り組みが盛り込まれており、見応えたっぷりの四季連作屏風です。
木島櫻谷「雪中梅花 」(部分) 大正7年(1918)
泉屋博古館東京
円山応挙の国宝「雪松図屏風」(三井記念美術館)では、雪の白い部分は紙の白地を活かした塗り残しですが、櫻谷のこの作品では雪を胡粉でモリモリに表現しています。
櫻谷は、生涯ヨーロッパへ行ったことはなかったそうですが、自ら油彩画も研究し絵具の扱いなども会得し、こうした作品に活かしているのです。
木島櫻谷「四季連作屏風」展示風景
展覧会の構成は以下の通りです。
1:四季連作屏風のパノラマ空間へ、ようこそ。
2:「写生派」先人絵師たちと櫻谷
3:櫻谷の動物たち、どこかヒューマンな。
初めに迫力ある大振りの屏風を観たあとは、円山四条派の絵師と木島櫻谷のそれぞれの作品を見比べるような展示がなされています。
円山応挙「双鯉図 」江戸・天明2年(1782)
泉屋博古館
円山派は筆数をふやすことで細密な描写をめざす「加筆系」、一方俳諧味を含んだ四条派は筆数を減らす「減筆系」の傾向が見られます。
では櫻谷はどうでしょう?
伝・森徹山「檀鴨・竹狸図 」江戸時代 泉屋博古館
木島櫻谷「秋野老狸 」昭和初期頃 個人蔵
その答えを探しながら、セクション3「櫻谷の動物たち、どこかヒューマンな。」へ進むと、加筆、減筆といった技法だけでは説明できない、櫻谷の真の魅力が分かる構成となっています。
とりわけ動物を描いた作品からは、古典画題に現代性を与え、時に人間的な感情を表現しており、櫻谷ならではの魅力を湛えています。
木島櫻谷「双鹿図 」明治30年代 個人蔵
3幅それぞれ描かれた時代が違い、櫻谷が辿り求めた絵画表現(「四条的減筆系」表現に到る過程)を観て取ることが出来ます。
この「鹿コーナー」一見地味ですが、櫻谷という絵師を深く知るためにとても重要な展示となっています。
木島櫻谷「葡萄栗鼠 」(部分)大正時代・20世紀
泉屋博古館東京
櫻谷の写生は、目に見える現象を絵に再現することとは全く質を異にしています。彼が描こうとしたのは「いのち」の在り様をまざまざと写し取ることでした。
展覧会サブタイトル「四季連作大屏風と沁みる『生写し』」前半はド派手な屏風に目を奪われますが、中盤から後半にかけ、櫻谷が求めた真の絵画を追体験できます。
なお、展示室4にて「住友財団助成による文化財修復成果―文化財よ、永遠に」を同時開催しています。
木島櫻谷(このしま おうこく明治10年(1877年) - 昭和13年(1938年))を深く知るための展覧会これから毎年行っていくそうです。
「ライトアップ木島櫻谷」は5月12日までです。是非是非〜
「ライトアップ木島櫻谷 ― 四季連作大屏風と沁みる『生写し』」
会期:2024年3月16日(土)〜5月12日(日)
時間:11:00〜18:00 ※金曜日は19:00まで開館
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日、4/30・5/7(火)(4/29、5/6は開館)
会場:泉屋博古館東京
(東京都港区六本木1丁目5番地1号)
https://sen-oku.or.jp/tokyo/
主催:公益財団法人泉屋博古館、毎日新聞社
『木島櫻谷 画三昧への道 』
実方葉子 (著)
近代京都画壇で活躍し、優れた写生力と卓越した表現力を駆使して動物たちの躍動感溢れる姿やすがすがしい山水を描いた木島櫻谷(1877-1938)。傑作の誉れ高い大作から写生帖まで、様々な角度から名作の数々を紹介する初の作品集。
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]]> 「びじゅチューン!×横浜トリエンナーレ なりきり美術館」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7272 2024-03-17T22:54:00+09:00 2024-03-20T00:46:41Z 2024-03-17T13:54:00Z NHK横浜放送局にて開催中の
「びじゅチューン!×横浜トリエンナーレ なりきり美術館」へ行って来ました。
展覧会紹介サイト
アーティストの井上涼さんが歌とアニメで世界の「びじゅつ」を紹介する番組『びじゅチューン!』(NHK Eテレ)とのコラボレーションによる... Tak 展覧会
「びじゅチューン!×横浜トリエンナーレ なりきり美術館」へ行って来ました。
展覧会紹介サイト
アーティストの井上涼さんが歌とアニメで世界の「びじゅつ」を紹介する番組『びじゅチューン!』(NHK Eテレ)とのコラボレーションによる体験型の展覧会。
2018年に東京国立博物館で開催され話題となった「親と子のギャラリー トーハク×びじゅチューン! なりきり日本美術館」が横浜にて再び!
2018年「なりきり日本美術館」会場風景
番組で取りあげられた東京国立博物館所蔵の文化財をテーマに、高精細複製や映像をつかってインタラクティブに「びじゅつ」を楽しむことができる展覧会。
子どもさんから大人までデジタル技術を使って絵の中に描かれた人物になってみたり、文化財の世界に入り込んでみたりする体験を通して、その背後にある物語や風景を体感し、自由な想像力で文化財に親しみ、鑑賞を深められます。
洛中洛外 グルメチェック
岩佐又兵衛筆「洛中洛外図屏風 (舟木本)」の食べ物のシーンに注目。テーマを決めて屏風をじっくり見てみると、400年前の人々のいきいきとした暮らしが見えてきます。
絵の中の住人になりきって、京の街をあちこち散歩。お重、おまんじゅう、焼き魚、しじみ汁など、屏風の横のモニターに示された京のグルメを探すクイズ形式の体験展示です。
実物大の高精細複製品「洛中洛外図屏風(舟木本)」も展示されています。
今回採用されている作品は、葛飾北斎筆「冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏」、岸田劉生筆「麗子微笑」(重要文化財)、歌川広重筆「名所江戸百景・大はしあたけの夕立」、岩佐又兵衛筆「洛中洛外図屏風 (舟木本)」(国宝)の4作品。
デジタルコンテンツだけでなく、「洛中洛外図屏風(舟木本)」は高精細複製品を、「名所江戸百景・大はしあたけの夕立」は浮世絵の摺り工程見本なども展示し、バラエティに富んだ体験展示となっています。
重要文化財「麗子微笑」岸田劉生筆 大正10年(1921)
東京国立博物館蔵
顔パフォーマー麗子
岸田劉生の「麗子微笑」。『びじゅチューン!』では悪夢をみかんの香りで撃退する麗子。謎めいた微笑を浮かべる麗子は、見る人によってさまざまな物語をはらんでいそう。
会場では、「デジタル顔はめ」で麗子になりきり、セリフでそのキモチを表現し、自分だけの「麗子像」をつくります。
雨は愛すがどう描く?
歌川広重の浮世絵「名所江戸百景・大はしあたけの夕立」の雨の表現にご注目。『びじゅチューン!』では、主人公になった雨。
びじゅチューン!「雨は愛すが人逃げる」 (C)NHK・井上涼2024
会場では、雨の線を消した「名所江戸百景・大はしあたけの夕立」を用意し、そこにどんな雨をふらせるか、作者になりきって考えてみます。
体感!ザパーンドプーン北斎
葛飾北斎の浮世絵「冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏」の波はどのくらい大きかったのでしょうか?
冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏」葛飾北斎筆 江戸時代・19世紀
東京国立博物館蔵
会場では特大スクリーンに「冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏」を拡大映像化。
絵のなかの舟に乗る人物になりきってみると、大きな波が大迫力で迫ってきます。
さらに、ジャンプの高さで波がどんどん大きくなるインタラクティブな仕掛けによって、波の大きさを実感できます。
「なりきり美術館」は2018年と2020年に東京国立博物館で開催されたほか、福岡(2019)、富山(2019)、千葉(2020)、大分(2021)、山口(2021)など各地で公開され、人気を博してきました。
今回横浜トリエンナーレ開催にあたり、東京国立博物館の協力のもと、NHK横浜放送局、横浜トリエンナーレ組織委員会と共催でNHK横浜放送局1階で何と無料で楽しめます!
「びじゅチューン!×横浜トリエンナーレ なりきり美術館」は4月7日までです。
「びじゅチューン!×横浜トリエンナーレ なりきり美術館」
会期:2024年3月15日(金)〜4月7日(日)
会場:NHK横浜放送局 1階(横浜市中区山下町281)
主催:NHK横浜放送局、横浜トリエンナーレ組織委員会、文化財活用センター
協力:東京国立博物館
後援:横浜市教育委員会
開館時間:午前10時〜午後6時(最終入場は午後5時30分)
休館日:なし
観覧料:入場自由・無料(事前申し込み不要)
展覧会紹介サイト
井上涼さん (C)NHK・井上涼
『びじゅチューン!』とは?
世界の「びじゅつ」を歌とアニメで紹介するNHK Eテレの番組です。作詞・作曲・アニメ・歌などすべてを手がけるのはアーティストの井上涼さん。豊かで自由な想像力で美術の楽しみを広げ、多くの子どもたちから支持を得ています。
https://www.nhk.jp/p/bijutune/
毎週火曜 午後5時30分放送 <再放送> 毎週金曜 午後11時50分
*4月から放送時間が変わります。
毎週金曜 午後11時50分放送 <再放送> 毎週日曜 午後7時50分
MIXびじゅチューン! 毎週水曜 午前8時35分放送
<再放送> 毎週金曜 午後3時30分
第8回横浜トリエンナーレ
会期:2024年3月15日(金)〜6月9日(日)
会場:横浜美術館ほか(毎週木曜休場)
https://www.yokohamatriennale.jp/
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]]> 木造建築から月の居住空間まで構造模型100点が集結!WHAT MUSEUM「感覚する構造」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7271 2024-03-16T23:45:00+09:00 2024-03-17T13:01:20Z 2024-03-16T14:45:00Z 寺田倉庫が運営する美術館、WHAT MUSEUMにて2024年4月26日(金)より「感覚する構造- 法隆寺から宇宙まで -」が開催されます。
https://what.warehouseofart.org/
現存する世界最古の木造建築「法隆寺五重塔」から、現在開発中の月面構造物まで、建築の骨組みを創... Tak 展覧会告知
https://what.warehouseofart.org/
現存する世界最古の木造建築「法隆寺五重塔」から、現在開発中の月面構造物まで、建築の骨組みを創造してきた「構造デザイン」に焦点を当てた展覧会です。
前期展から作品を大幅に入れ替えスケールアップし、100点以上の名建築の構造模型を展示する当館過去最大の建築展となります。
「法隆寺五重塔模型 1/10」
所蔵:本多哲弘
制作:田村長治郎
写真:稲口俊太
展覧会の構成は以下の通りです。
1.伝統建築と木造の未来
2.次世代を担う構造家たち
3.構造デザインの展開
4.宇宙空間へ
「旧峯山海軍航空基地格納庫」
写真:ToLoLo studio
1.伝統建築と木造の未来
伝統的な日本の木造建築から、最新の現代木造建築までを俯瞰し、木造の特質と可能性を提示します。
法隆寺五重塔や松本城などの歴史的な木造建築物にはじまり、近代の木構造、そして葉祥栄と松井源吾、内藤廣と渡辺邦夫、隈研吾と中田捷夫、三分一博志と稲山正弘、藤本壮介と腰原幹雄といった、建築家と構造家の協働による現代の木造建築までの構造模型を展示します。
「エバーフィールド木材加工場」
建築設計:小川次郎/アトリエ・シムサ+kaa
構造設計:山田憲明構造設計事務所
写真:藤塚光政
森林資源である木材からなる建築を、寸法や接合部、構造システムの視点で歴史的に俯瞰し、未来の可能性を考察します。
「FUGU-折紙の発想で作る超軽量膜テンセグリティ」
設計・施工:下田悠太 林盛 権藤智之 淡路広喜 上條陽斗 中村太一
協力:太陽工業株式会社
写真:tetu kimura
2.次世代を担う構造家たち
建築家とコラボレーションし、構造デザインを創造する構造家の存在は、世界をリードする日本現代建築の独自性の源泉です。
30名以上の構造家のインタビュー映像を通して構造家の思想と哲学に迫るとともに、注目すべき若手構造家の作品から今後の構造デザインの展開を示します。
「Geodome4」
慶應義塾大学 環境情報学部 鳴川肇研究室
©️ 株式会社ゴールドウイン
3.構造デザインの展開
構造デザインで得た幾何学の知見を生かした、ファッションや地図図法など異なる領域との横断的な取り組みを展示します。空間全体から構造デザインを体感できます。
「月面構造物(飛び移り試験用実大モックアップ/滞在モジュール)」
東京大学大学院 新領域創成科学研究科 佐藤淳研究室
写真:稲口俊太
4.宇宙空間へ
地球上での構造デザインを、宇宙空間へ展開する取り組みを紹介します。現在、佐藤淳らとJAXA(宇宙航空研究開発機構)が開発する、人が月に滞在するための月面構造物の原寸大模型を展示します。
企画担当者コメント
われわれ人類は、地震力や風力はじめ自然の力学が及ぶ世界に生き、建築における力の流れをどうデザインしてきたのでしょうか。地球という重力空間において、力の流れや素材と真摯に向き合い、時代や社会の変化の中で技術と芸術を融和させ、創造してきたのが構造デザインの世界です。本展では、建築の創造において重要な役割を果たしてきた、世界に誇る日本の構造家と構造デザインを紹介します。日本の伝統的な建築物の木構造から現代木造建築、そして、宇宙構造物に至るまでを取り上げ、4つのテーマから構造デザインの広がりを提示します。会場では、構造模型に触れ、建築の構造を感覚することを通して、自らが住む世界に働く力の流れと自身の感性との結びつきを感じ、構造デザインという創造行為の可能性とその哲学を体感することができます。
ぜひこの機会に、幅広い方に構造デザインの世界を感覚していただければと思います。
「水戸市民会館」
建築設計:伊東豊雄建築設計事務所
構造設計:Arup
写真:中村絵
企画担当者プロフィール
近藤以久恵
2018年より建築倉庫ミュージアム副館長、2020年WHAT MUSEUM 建築倉庫ディレクターとして、「ガウディをはかる-GAUDI QUEST-」(2019年)、「構造展-構造家のデザインと思考-」(2019年)、「謳う建築」(2020年)、「建築模型展」(2022年)等、展覧会の企画キュレーションを行う。近藤以久恵建築事務所主宰。建築設計と並行して、建築領域の可能性を拓く学びの場に携わる。
「感覚する構造 - 法隆寺から宇宙まで -」
会期:2024年4月26日(金)〜2024年8月25日(日)
会場:WHAT MUSEUM 1階・2階(〒140-0002 東京都品川区東品川 2-6-10 寺田倉庫G号)
https://what.warehouseofart.org/
開館時間:火〜日 11時〜18時(最終入場 17時)
休館日:月曜(祝日の場合、翌火曜休館)
主催:WHAT MUSEUM
企画:WHAT MUSEUM 建築倉庫
展示協力:東京大学 腰原幹雄
会場デザイン:吉野弘建築設計事務所
グラフィック:榊原健祐(Iroha Design)
「海の博物館 架構模型」
建築設計:内藤廣建築設計事務所
構造設計:構造設計集団<SDG>
出展協力
RFA、伊東豊雄建築設計事務所、AuthaGraph株式会社、オーノJAPAN、大林組、大西麻貴+百田有希 /o+h、小川次郎/アトリエ・シムサ+kaa、HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE、株式会社ゴールドウイン、株式会社竹田木材工業所、株式会社日建設計、関西学院大学 建築学部 荒木美香研究室、木内隆行、木組み博物館、北九州市立大学 福田展淳研究室、木原明彦、九州大学大学院芸術工学研究院 岩元真明研究室、九州大学大学院芸術工学研究院 斉藤一哉研究室、九州大学葉祥栄アーカイブ、kufu、KAP、慶應義塾大学 環境情報学部 鳴川肇研究室、Graph Studio、佐々木勝敏建築設計事務所、佐藤淳構造設計事務所、SALHAUS、Schenk Hattori、滋賀県立大学 陶器浩一研究室、芝浦工業大学 建築学部 小柏典華研究室、下田悠太、称名寺、白川村教育委員会、田村長治郎、DN-Archi+北九州市立大学 藤田慎之輔研究室、寺戸巽海構造計画工房、東京スカイツリー(R)、東京大学生産技術研究所 腰原幹雄研究室、東京大学大学院 新領域創成科学研究科 佐藤淳研究室、東京大学大学院 農学生命科学研究科 稲山正弘、東畑建築事務所、内藤廣建築設計事務所、中田捷夫研究室、新潟職業能力開発短期大学校、ニューサウスウェールズ大学 構築環境学部、原田真宏+原田麻魚/MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO、平岩構造計画、本多哲弘、松本市立博物館、満田衛資構造計画研究所、明星大学 建築学部 松尾智恵研究室、柳室純構造設計、山田憲明構造設計事務所、八幡浜市教育委員会、ほか
「称名寺の鐘撞堂 模型」
建築設計:大西麻貴+百田有希 / o+h
構造設計:平岩構造計画
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]]> 「VOCA展2024」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7270 2024-03-15T22:08:00+09:00 2024-03-15T13:08:10Z 2024-03-15T13:08:00Z 上野の森美術館で開催中の
「VOCA展2024 現代美術の展望−新しい平面の作家たち」へ行って来ました。
https://www.ueno-mori.org/exhibitions/voca/2024/
現代アートにおける平面の領域で、国際的にも通用するような将来性のある若い作家の支援を目的に、1994年よ... Tak 展覧会
「VOCA展2024 現代美術の展望−新しい平面の作家たち」へ行って来ました。
https://www.ueno-mori.org/exhibitions/voca/2024/
現代アートにおける平面の領域で、国際的にも通用するような将来性のある若い作家の支援を目的に、1994年より毎年開催している「VOCA展」。
若手作家(40歳以下)、平面作品のみという縛りの中で制作された作品を毎回新鮮な気持ちで観ることのできる現代美術展です。
小林勇輝「梅二月 」
平面作品のみと言っても、抽象、具象は問わず、絵画、写真、映像でもOKです。
さらに出品規定の中には細かく以下のように記されています。
・作品サイズは、250cm×400cm以内の壁面 (タテ形、ヨコ形は不問) に展示できるもの。
・作品の厚さは、壁から20cm以内。
・作品の重量は、総重量80kg以内、個々で40kg以内。
よって、こうした作品も含まれてくるのが「VOCA展」の楽しい点でもあります。
↓
ウチダリナ「聲のしないまど 」
「VOCA展」に作品を出すには、誰でもエントリーできる公募展とは違い、日頃から多くの作家をリサーチしている全国の美術館学芸員、研究者などによる推薦委員の推薦が必要となります。
このような他にはないある意味特殊なシステムで運営し続け昨年は30年を迎えました。「VOCA展」から世界へ羽ばたいて行った作家数知れず…まさに継続は力なり。
宮内裕賀「生かされていくこと 」
会期が短いのが玉に瑕で、うっかりしていると会期終了なんてことになってしまいます。
今開催で31回目となる「VOCA展」お忘れなきように。上野もそろそろ桜開花しそうです。
大橋鉄郎「無題(ピースシリーズ) 」
尚、出品作家31名による作品の中から選ばれた各受賞者は以下の通りです。
VOCA賞
大東 忍さん
VOCA奨励賞
上原 沙也加さん、片山 真理さん
VOCA佳作賞
佐々 瞬さん、笹岡 由梨子さん
大原美術館賞
上原 沙也加さん
上原沙也加「幽霊たちの庭 」
VOCA奨励賞と大原美術館賞をダブル受賞した上原さんの沖縄と台湾の歴史に迫る作品、個人的に一等賞でした。
「VOCA展2024」は3月30日までです。お見逃しなきように!!
「VOCA展2024 現代美術の展望−新しい平面の作家たち」
会期:2024年3月14日(木)〜30日(木)〔17日間/会期中無休〕
開館時間:10:00〜17:00 ※入場は閉館30分前まで
会場:上野の森美術館(東京都台東区上野公園1-2)
https://www.ueno-mori.org/
主催:VOCA展実行委員会、公益財団法人日本美術協会 上野の森美術館
特別協賛:第一生命保険株式会社
VOCA賞
大東 忍「風景の拍子 」
木炭、麻布・パネル
130.3×388.0×3.0?
VOCA奨励賞、大原美術館賞
上原 沙也加「幽霊たちの庭 」
アーカイバルピグメントプリント、額
62.8×87.5×4.2?が6枚、42.5×32.1×3.5?が1枚
VOCA奨励賞
片山 真理「red shoes #003 」「red shoes #001 」「red shoes #002 」
C-Print
202.2×126.9×0.2?が3枚
VOCA佳作賞
佐々 瞬「そこに暮らす人々は自らの歴史を記した 」
追廻住宅の家屋部材、同住宅ふとんカバー、アクリル、謄写版原紙(ガリ版ろう原紙)、鉛筆、額
220.0×155.0×20.0?が1枚、48.0×36.0×3.0?が11枚
VOCA佳作賞
笹岡 由梨子「Animale/ベルリンのマーケットで働くクマ 」
レンチキュラー印刷・パラフィン・絵の具・ぬいぐるみ・古着・LEDライト、木枠・かざり板・パネル・モニター・メディアプレーヤー・スピーカー(映像1分20秒)
265.0×321.0×20.0?
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]]> 復刊!和田誠『わたくし大画報』 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7269 2024-03-14T22:44:52+09:00 2024-03-14T13:44:52Z 2024-03-14T13:44:52Z めったに自分を語らない和田誠さんの貴重なエッセイ『わたくし大画報』が42年ぶりにポプラ社より復刊となりました。
『わたくし大画報』
和田誠 (著)
2021年10月から2023年10月まで、東京、熊本、新潟、岡山、京都、愛知と6都市・7会場を巡回した「和田誠展」。... Tak 読書 わたくし大画報 』が42年ぶりにポプラ社より復刊となりました。
『わたくし大画報 』
和田誠 (著)
2021年10月から2023年10月まで、東京、熊本、新潟、岡山、京都、愛知と6都市・7会場を巡回した「和田誠展 」。各会場とも大盛況で、大きな話題となりました。
どの会場も多くの来場者が訪れ、最終日には長蛇の列に。和田誠さんがかかわったお仕事の数々に圧倒された方も多いのではないでしょうか。
「和田誠展」展示風景
『週刊文春』をはじめ、200冊以上の著作を残した和田誠さん。装丁やイラストのお仕事も加えると枚挙にいとまがありません。
しかしながら、ご自身やご家族について書いた本は以外にもほとんどありません。妻・平野レミさんも「和田さんは自分を表に出したりしない人」とおっしゃいます。
『わたくし大画報 』
そんな”めったに自分を語らない”和田誠さんが、家族や仕事、趣味、交友関係などを書いた貴重なエッセイが『わたくし大画報 』です。
この度42年ぶりに復刊されました。復刊のきっかけは、NHK「趣味どきっ!」で、平野レミさんが自身の本棚を紹介し、好きな本の魅力を語ったことだそうです。
ご自宅の本棚にある『わたくし大画報』のページを開きながら、「この本おっかしくってさ」とたのしそうに話すレミさん。
その姿を編集者が見ており、復刊のご依頼をしたそうです。
妻・平野レミさんや著名人の似顔絵のみならず、貴重な自画像など貴重なイラスト79点とエッセイ101本が収録されています。
内容は、家族とのエピソードやご自身のプライベートなお話から、当時の書籍や映画、舞台などのカルチャーを知る手がかりともなるものまで多岐にわたります。
【目次抜粋】
・猫について
・俳人二十面相
・家庭大料理
・晴れた日・または篠山紀信
・カレーライスについて
・谷川俊太郎の33の質問と清水哲男のスピーチ・バルーン
・描くということ
・出産大報告
・赤ん坊大転落 他
・装幀のこと
・植草さんのお葬式にはアルトサックスとトランペットが鳴り響いた
・三人の恩師と二つの装幀について
・ひとコマ漫画と欧米人の反応について
・情熱のペンギンごはん
・わたくしにとって日本語とは何か
・父親レポート
・翻訳について
・歌仙・私家版日本語文法・窓ぎわのトットちゃん
・悩み多き今日この頃
・戦争の犬たちなど
・向田さん 他
「描くということ」より
妻が突然「絵を習うことにした」という。先生の教え方がうまいとみえて、短期間に長足の進歩をとげた。絵なんてものは、誰だって描けるもので、シロウトだから書けない、と自分で思うから描けないだけなんです。ちょっと慣れて先生からも「うまいよ」なんて言われると自信がついて本当にうまくなっちゃう。妻は毎月連載で書く文章に自分で挿絵なんか描いている。これが結構さまになっていたりするので、プロである亭主は困ることもあるのだ。「手伝ってるんだろ」と言われるからである。
『わたくし大画報』復刊に寄せて。平野レミさんからのメッセージ。
NHKの「趣味どきっ!」で私が「この本おっかしくってさ」って『わたくし大画報』を紹介しているのをポプラ社の辻さんが見ていて、本の復刊をしませんかって連絡がきたんです。1982年に出た本だから、復刊は42年ぶり。そんなに時間が経っちゃったのね。
この本は私の宝物。だって私のことが書いてあるんだから。和田さんは自分の世界をちゃんと持っていて、家に帰っても映画ばっかり見てる。自分の話もめったにしない。私のことをどう思ってるかもよく知らなかった。でもこの本を読んだら私や息子たちのことがたくさん、しかもおもしろおかしく書いてある。私のことなんて絶対に書かないと思ってたから驚いちゃった。こんなふうに見てたんだなって嬉しくなりました。ちゃんとチェックしてたのね。そういう和田さんですよ。
糸井重里さんの推薦文もとってもいいわよね。「ひとりの人間の中に、こんなに大量の『おもしろい』があっても、よいものなのだろうか。」ですって。糸井さんうまいですよね。素敵な文章を寄せてくださって、どうもありがとうございました。
和田さんはもういないけど、本を開けばまた和田さんに会える。ちょっとずつちょっとずつ読んでいます。たくさん会いたい気持ちを我慢して。だって、“お楽しみはこれからだ”ですから(笑)。
2024年3月11日 平野レミ
「あとがき」より
ぼくは普段日記などはまったく書かない男で、自分の行動を書きつけるなんて、小学校依頼のことである。その後三十年ほどたって、この「大画報」である。かつては日記を書いて行かないと学校で先生に叱られたが、今は締切という束縛があり、守らないと編集者に叱られる。しかし締切に追われて書いたおかげで、そうでなければ忘れてしまう子どもの言動などを記録しておくことはできた。読者とは関係なく、わが家としては、つまらぬ記録でもないようりあった方がいい。読者には申し訳ないが、そこが「わたくし大画報」たるゆえんである。読み返してみると、こんなこともあったっけ、と、たった数年前のことなのにいやに懐かしくおもってしまう事柄もある。
『わたくし大画報 』
和田誠 (著)
ポプラ社
発売:2024年3月13日
ひとりの人間の中に、こんなに大量の『おもしろい』があっても、よいものなのだろうか。―糸井重里
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]]>【経産省共催】アートと経済の交差点を考えるカンファレンス https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7268 2024-03-13T23:17:06+09:00 2024-03-13T14:17:06Z 2024-03-13T14:17:06Z CINRA, Inc.と経済産業省がタッグを組み、「アート×経済」をテーマにしたオンラインカンファレンスが、2024年3月19日(火)虎ノ門のアートギャラリー「SIGNAL(シグナル)」にて開催されます。
イベントの登壇者は、アーティストとして小林エリカ氏と明和電機氏、有識... Tak その他
イベントの登壇者は、アーティストとして小林エリカ氏と明和電機氏、有識者としてアートのスタートアップ・スタートバーン株式会社代表取締役の施井泰平氏、モデレーターに『ARTnews JAPAN』編集長・名古摩耶氏です。
事業家、メディア、アーティストなど多様な視点から「アート×経済」について語り合います。
近年G7、OECD、欧米などで、不確実性の増加やグローバル化が進むなかで創造力の必要性が経済産業活動においても高まり、アート×経済がより注目されつつあります。
経済がアートに近づくことで、イノベーションやウェルビーイング等につながる研究も出てきています。
そのような背景のもと、2023年に経済産業省から芸術に対する投資や地域とアートの関係性などの膨大なデータをわかりやすく掲載した286ページの報告書『アート経済社会について考える研究会報告書』がリリースされました。
『アート経済社会について考える研究会報告書 』
今回のイベントでは、識者とともに経産省のアートレポートを読み解き、アートと経済や企業との結びつきの理解を深めることで、人々にとってよりアートを身近にすることを目指します。
(主催:CINRA, Inc. 共催:経済産業省)
【出演者】
小林エリカ(こばやし・えりか) 作家・アーティスト。
目に見えない物、時間や歴史、家族や記憶、場所の痕跡から着想を得た作品を手掛ける。著書は小説『トリニティ・トリニティ・トリニティ』(英語版 「Trinity, Trinity, Trinity」翻訳Brian Bergstrom(AstraHouse刊)日米友好基金日本文学翻訳賞2022-2023受賞)『マダム・キュリーと朝食を』(第27回三島賞候補、第151回芥川賞候補)(共に集英社)他。コミックに“放射能”の歴史を辿る『光の子ども 1-3』(リトル・モア)。インスタレーション作品も国内外で発表し、主な展覧会は「りんご前線 — Hirosaki Encounters」(弘前れんが倉庫美術館)、「話しているのは誰? 現代美術に潜む文学」(国立新美術館)他。
近刊は『彼女たちの戦争 嵐の中のささやきよ!』(筑摩書房)と、音楽家寺尾紗穂との朗読歌劇作品にもなった『女の子たち風船爆弾をつくる』(文藝春秋)。
http://erikakobayashi.com
明和電機
土佐信道プロデュースによる芸術ユニット。青い作業服を着用し作品を「製品」、ライブを「製品デモンストレーション」と呼ぶなど、日本の高度経済成長を支えた中小企業のスタイルで、様々なナンセンスマシーンを開発しライブや展覧会など、国内のみならず広く海外でも発表。音符の形の電子楽器「オタマトーン」などの商品開発も行う。2016年1月には中国上海の美術館McaMで、初の大規模展覧会を成功させた。2019年3月には秋葉原「東京ラジオデパート」にて明和電機初の公式ショップ「明和電機秋葉原店」をオープン。2021年は北京(中国)で全リモートで展示設営を行った「超常识创造力工场•明和电机学艺展」を成功させた。2023年はデビュー30周年。9月呉市立美術館、12月札幌芸術の森で展覧会を開催した。
※その他、出演者:モデレーター 名古摩耶(『ARTnews JAPAN』編集長) / 施井泰平(スタートバーン株式会社代表取締役) / 経済産業省 商務・サービスグループ クールジャパン政策 課長補佐 浅見雄佑
『アートと経済の交差点を考えるカンファレンス』
日時:3月19日(火)1部17:00〜18:00 2部 18:00〜19:00(開場16:30)
場所:オンライン
YouTube:https://www.youtube.com/watch?v=5l1Gjs54heE
X:https://twitter.com/i/broadcasts/1OdKrjNAnQnKX
※先着15名まで現地参加可能
「SIGNAL」
東京都港区虎ノ門1丁目2-11 The ParkRex TORANOMON 1F
現地参加お申し込みフォーム(先着順):
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