青い日記帳 2024-03-18T23:24:15+09:00 TB&リンク大歓迎です! JUGEM 「ライトアップ木島櫻谷」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7273 2024-03-18T23:21:00+09:00 2024-03-18T14:22:14Z 2024-03-18T14:21:00Z 泉屋博古館東京で開催中の
「ライトアップ木島櫻谷 ― 四季連作大屏風と沁みる『生写し』」展へ行って来ました。
https://sen-oku.or.jp/tokyo/
大阪市立美術館がある天王寺公園一帯は、かつて住友家本邸が建っていた場所です。
大正時代に建築された住友家本... Tak 展覧会
「ライトアップ木島櫻谷 ― 四季連作大屏風と沁みる『生写し』」展へ行って来ました。
https://sen-oku.or.jp/tokyo/
大阪市立美術館がある天王寺公園一帯は、かつて住友家本邸が建っていた場所です。
大正時代に建築された住友家本邸の書院を飾るために木島櫻谷が2年の歳月をかけ制作した「四季連作屏風」が全点公開されています。
木島櫻谷「四季連作屏風」展示風景
住友家本邸宅書院大座敷にあわせて制作された四双の金屏風は、すべて縦180?・幅720?をこえるサイズの作品です。
妙心寺に伝わる桃山時代の屏風(妙心寺屏風)と同じく、通常の屏風と比べるとかなり大振りで迫力満点です。
木島櫻谷「柳桜図 」(左隻) 大正6年(1917)
泉屋博古館東京
木島櫻谷「燕子花図 」(左隻) 大正6年(1917)
泉屋博古館東京
俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一ら琳派の影響を色濃く受けた櫻谷の「四季連作屏風」は装飾性に長けています。
しかし、細部をよく観ると一輪一輪描き分けられた菊花、写実的な燕子花など櫻谷らしさが現れていることが分かります。
木島櫻谷「菊花図 」(部分) 大正6年(1917)
泉屋博古館東京
また、写生を生かし景物を大胆に切り取った狩野派的画面構成など、櫻谷の斬新で意欲的な取り組みが盛り込まれており、見応えたっぷりの四季連作屏風です。
木島櫻谷「雪中梅花 」(部分) 大正7年(1918)
泉屋博古館東京
円山応挙の国宝「雪松図屏風」(三井記念美術館)では、雪の白い部分は紙の白地を活かした塗り残しですが、櫻谷のこの作品では雪を胡粉でモリモリに表現しています。
櫻谷は、生涯ヨーロッパへ行ったことはなかったそうですが、自ら油彩画も研究し絵具の扱いなども会得し、こうした作品に活かしているのです。
木島櫻谷「四季連作屏風」展示風景
展覧会の構成は以下の通りです。
1:四季連作屏風のパノラマ空間へ、ようこそ。
2:「写生派」先人絵師たちと櫻谷
3:櫻谷の動物たち、どこかヒューマンな。
初めに迫力ある大振りの屏風を観たあとは、円山四条派の絵師と木島櫻谷のそれぞれの作品を見比べるような展示がなされています。
円山応挙「双鯉図 」江戸・天明2年(1782)
泉屋博古館
円山派は筆数をふやすことで細密な描写をめざす「加筆系」、一方俳諧味を含んだ四条派は筆数を減らす「減筆系」の傾向が見られます。
では櫻谷はどうでしょう?
伝・森徹山「檀鴨・竹狸図 」江戸時代 泉屋博古館
木島櫻谷「秋野老狸 」昭和初期頃 個人蔵
その答えを探しながら、セクション3「櫻谷の動物たち、どこかヒューマンな。」へ進むと、加筆、減筆といった技法だけでは説明できない、櫻谷の真の魅力が分かる構成となっています。
とりわけ動物を描いた作品からは、古典画題に現代性を与え、時に人間的な感情を表現しており、櫻谷ならではの魅力を湛えています。
木島櫻谷「双鹿図 」明治30年代 個人蔵
3幅それぞれ描かれた時代が違い、櫻谷が辿り求めた絵画表現(「四条的減筆系」表現に到る過程)を観て取ることが出来ます。
この「鹿コーナー」一見地味ですが、櫻谷という絵師を深く知るためにとても重要な展示となっています。
木島櫻谷「葡萄栗鼠 」(部分)大正時代・20世紀
泉屋博古館東京
櫻谷の写生は、目に見える現象を絵に再現することとは全く質を異にしています。彼が描こうとしたのは「いのち」の在り様をまざまざと写し取ることでした。
展覧会サブタイトル「四季連作大屏風と沁みる『生写し』」前半はド派手な屏風に目を奪われますが、中盤から後半にかけ、櫻谷が求めた真の絵画を追体験できます。
なお、展示室4にて「住友財団助成による文化財修復成果―文化財よ、永遠に」を同時開催しています。
木島櫻谷(このしま おうこく明治10年(1877年) - 昭和13年(1938年))を深く知るための展覧会これから毎年行っていくそうです。
「ライトアップ木島櫻谷」は5月12日までです。是非是非〜
「ライトアップ木島櫻谷 ― 四季連作大屏風と沁みる『生写し』」
会期:2024年3月16日(土)〜5月12日(日)
時間:11:00〜18:00 ※金曜日は19:00まで開館
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日、4/30・5/7(火)(4/29、5/6は開館)
会場:泉屋博古館東京
(東京都港区六本木1丁目5番地1号)
https://sen-oku.or.jp/tokyo/
主催:公益財団法人泉屋博古館、毎日新聞社
『木島櫻谷 画三昧への道 』
実方葉子 (著)
近代京都画壇で活躍し、優れた写生力と卓越した表現力を駆使して動物たちの躍動感溢れる姿やすがすがしい山水を描いた木島櫻谷(1877-1938)。傑作の誉れ高い大作から写生帖まで、様々な角度から名作の数々を紹介する初の作品集。
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]]> 「びじゅチューン!×横浜トリエンナーレ なりきり美術館」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7272 2024-03-17T22:54:49+09:00 2024-03-17T13:54:49Z 2024-03-17T13:54:49Z NHK横浜放送局にて開催中の
「びじゅチューン!×横浜トリエンナーレ なりきり美術館」へ行って来ました。
展覧会紹介サイト
アーティストの井上涼さんが歌とアニメで世界の「びじゅつ」を紹介する番組『びじゅチューン!』(NHK Eテレ)とのコラボレーションによる... Tak 展覧会
「びじゅチューン!×横浜トリエンナーレ なりきり美術館」へ行って来ました。
展覧会紹介サイト
アーティストの井上涼さんが歌とアニメで世界の「びじゅつ」を紹介する番組『びじゅチューン!』(NHK Eテレ)とのコラボレーションによる体験型の展覧会。
2018年に東京国立博物館で開催され話題となった「親と子のギャラリー トーハク×びじゅチューン! なりきり日本美術館」が横浜にて再び!
2018年「なりきり日本美術館」会場風景
番組で取りあげられた東京国立博物館所蔵の文化財をテーマに、高精細複製や映像をつかってインタラクティブに「びじゅつ」を楽しむことができる展覧会。
子どもさんから大人までデジタル技術を使って絵の中に描かれた人物になってみたり、文化財の世界に入り込んでみたりする体験を通して、その背後にある物語や風景を体感し、自由な想像力で文化財に親しみ、鑑賞を深められます。
洛中洛外 グルメチェック
岩佐又兵衛筆「洛中洛外図屏風 (舟木本)」の食べ物のシーンに注目。テーマを決めて屏風をじっくり見てみると、400年前の人々のいきいきとした暮らしが見えてきます。
絵の中の住人になりきって、京の街をあちこち散歩。お重、おまんじゅう、焼き魚、しじみ汁など、屏風の横のモニターに示された京のグルメを探すクイズ形式の体験展示です。
実物大の高精細複製品「洛中洛外図屏風(舟木本)」も展示されています。
今回採用されている作品は、葛飾北斎筆「冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏」、岸田劉生筆「麗子微笑」(重要文化財)、歌川広重筆「名所江戸百景・大はしあたけの夕立」、岩佐又兵衛筆「洛中洛外図屏風 (舟木本)」(国宝)の4作品。
デジタルコンテンツだけでなく、「洛中洛外図屏風(舟木本)」は高精細複製品を、「名所江戸百景・大はしあたけの夕立」は浮世絵の摺り工程見本なども展示し、バラエティに富んだ体験展示となっています。
重要文化財「麗子微笑」岸田劉生筆 大正10年(1921)
東京国立博物館蔵
顔パフォーマー麗子
岸田劉生の「麗子微笑」。『びじゅチューン!』では悪夢をみかんの香りで撃退する麗子。謎めいた微笑を浮かべる麗子は、見る人によってさまざまな物語をはらんでいそう。
会場では、「デジタル顔はめ」で麗子になりきり、セリフでそのキモチを表現し、自分だけの「麗子像」をつくります。
雨は愛すがどう描く?
歌川広重の浮世絵「名所江戸百景・大はしあたけの夕立」の雨の表現にご注目。『びじゅチューン!』では、主人公になった雨。
びじゅチューン!「雨は愛すが人逃げる」 (C)NHK・井上涼2024
会場では、雨の線を消した「名所江戸百景・大はしあたけの夕立」を用意し、そこにどんな雨をふらせるか、作者になりきって考えてみます。
体感!ザパーンドプーン北斎
葛飾北斎の浮世絵「冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏」の波はどのくらい大きかったのでしょうか?
冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏」葛飾北斎筆 江戸時代・19世紀
東京国立博物館蔵
会場では特大スクリーンに「冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏」を拡大映像化。
絵のなかの舟に乗る人物になりきってみると、大きな波が大迫力で迫ってきます。
さらに、ジャンプの高さで波がどんどん大きくなるインタラクティブな仕掛けによって、波の大きさを実感できます。
「なりきり美術館」は2018年と2020年に東京国立博物館で開催されたほか、福岡(2019)、富山(2019)、千葉(2020)、大分(2021)、山口(2021)など各地で公開され、人気を博してきました。
今回横浜トリエンナーレ開催にあたり、東京国立博物館の協力のもと、NHK横浜放送局、横浜トリエンナーレ組織委員会と共催でNHK横浜放送局1階で何と無料で楽しめます!
「びじゅチューン!×横浜トリエンナーレ なりきり美術館」は4月7日までです。
「びじゅチューン!×横浜トリエンナーレ なりきり美術館」
会期:2024年3月15日(金)〜4月7日(日)
会場:NHK横浜放送局 1階(横浜市中区山下町281)
主催:NHK横浜放送局、横浜トリエンナーレ組織委員会、文化財活用センター
協力:東京国立博物館
後援:横浜市教育委員会
開館時間:午前10時〜午後6時(最終入場は午後5時30分)
休館日:なし
観覧料:入場自由・無料(事前申し込み不要)
展覧会紹介サイト
井上涼さん (C)NHK・井上涼
『びじゅチューン!』とは?
世界の「びじゅつ」を歌とアニメで紹介するNHK Eテレの番組です。作詞・作曲・アニメ・歌などすべてを手がけるのはアーティストの井上涼さん。豊かで自由な想像力で美術の楽しみを広げ、多くの子どもたちから支持を得ています。
https://www.nhk.jp/p/bijutune/
毎週火曜 午後5時30分放送 <再放送> 毎週金曜 午後11時50分
*4月から放送時間が変わります。
毎週金曜 午後11時50分放送 <再放送> 毎週日曜 午後7時50分
MIXびじゅチューン! 毎週水曜 午前8時35分放送
<再放送> 毎週金曜 午後3時30分
第8回横浜トリエンナーレ
会期:2024年3月15日(金)〜6月9日(日)
会場:横浜美術館ほか(毎週木曜休場)
https://www.yokohamatriennale.jp/2024/
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]]> 木造建築から月の居住空間まで構造模型100点が集結!WHAT MUSEUM「感覚する構造」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7271 2024-03-16T23:45:00+09:00 2024-03-17T13:01:20Z 2024-03-16T14:45:00Z 寺田倉庫が運営する美術館、WHAT MUSEUMにて2024年4月26日(金)より「感覚する構造- 法隆寺から宇宙まで -」が開催されます。
https://what.warehouseofart.org/
現存する世界最古の木造建築「法隆寺五重塔」から、現在開発中の月面構造物まで、建築の骨組みを創... Tak 展覧会告知
https://what.warehouseofart.org/
現存する世界最古の木造建築「法隆寺五重塔」から、現在開発中の月面構造物まで、建築の骨組みを創造してきた「構造デザイン」に焦点を当てた展覧会です。
前期展から作品を大幅に入れ替えスケールアップし、100点以上の名建築の構造模型を展示する当館過去最大の建築展となります。
「法隆寺五重塔模型 1/10」
所蔵:本多哲弘
制作:田村長治郎
写真:稲口俊太
展覧会の構成は以下の通りです。
1.伝統建築と木造の未来
2.次世代を担う構造家たち
3.構造デザインの展開
4.宇宙空間へ
「旧峯山海軍航空基地格納庫」
写真:ToLoLo studio
1.伝統建築と木造の未来
伝統的な日本の木造建築から、最新の現代木造建築までを俯瞰し、木造の特質と可能性を提示します。
法隆寺五重塔や松本城などの歴史的な木造建築物にはじまり、近代の木構造、そして葉祥栄と松井源吾、内藤廣と渡辺邦夫、隈研吾と中田捷夫、三分一博志と稲山正弘、藤本壮介と腰原幹雄といった、建築家と構造家の協働による現代の木造建築までの構造模型を展示します。
「エバーフィールド木材加工場」
建築設計:小川次郎/アトリエ・シムサ+kaa
構造設計:山田憲明構造設計事務所
写真:藤塚光政
森林資源である木材からなる建築を、寸法や接合部、構造システムの視点で歴史的に俯瞰し、未来の可能性を考察します。
「FUGU-折紙の発想で作る超軽量膜テンセグリティ」
設計・施工:下田悠太 林盛 権藤智之 淡路広喜 上條陽斗 中村太一
協力:太陽工業株式会社
写真:tetu kimura
2.次世代を担う構造家たち
建築家とコラボレーションし、構造デザインを創造する構造家の存在は、世界をリードする日本現代建築の独自性の源泉です。
30名以上の構造家のインタビュー映像を通して構造家の思想と哲学に迫るとともに、注目すべき若手構造家の作品から今後の構造デザインの展開を示します。
「Geodome4」
慶應義塾大学 環境情報学部 鳴川肇研究室
©️ 株式会社ゴールドウイン
3.構造デザインの展開
構造デザインで得た幾何学の知見を生かした、ファッションや地図図法など異なる領域との横断的な取り組みを展示します。空間全体から構造デザインを体感できます。
「月面構造物(飛び移り試験用実大モックアップ/滞在モジュール)」
東京大学大学院 新領域創成科学研究科 佐藤淳研究室
写真:稲口俊太
4.宇宙空間へ
地球上での構造デザインを、宇宙空間へ展開する取り組みを紹介します。現在、佐藤淳らとJAXA(宇宙航空研究開発機構)が開発する、人が月に滞在するための月面構造物の原寸大模型を展示します。
企画担当者コメント
われわれ人類は、地震力や風力はじめ自然の力学が及ぶ世界に生き、建築における力の流れをどうデザインしてきたのでしょうか。地球という重力空間において、力の流れや素材と真摯に向き合い、時代や社会の変化の中で技術と芸術を融和させ、創造してきたのが構造デザインの世界です。本展では、建築の創造において重要な役割を果たしてきた、世界に誇る日本の構造家と構造デザインを紹介します。日本の伝統的な建築物の木構造から現代木造建築、そして、宇宙構造物に至るまでを取り上げ、4つのテーマから構造デザインの広がりを提示します。会場では、構造模型に触れ、建築の構造を感覚することを通して、自らが住む世界に働く力の流れと自身の感性との結びつきを感じ、構造デザインという創造行為の可能性とその哲学を体感することができます。
ぜひこの機会に、幅広い方に構造デザインの世界を感覚していただければと思います。
「水戸市民会館」
建築設計:伊東豊雄建築設計事務所
構造設計:Arup
写真:中村絵
企画担当者プロフィール
近藤以久恵
2018年より建築倉庫ミュージアム副館長、2020年WHAT MUSEUM 建築倉庫ディレクターとして、「ガウディをはかる-GAUDI QUEST-」(2019年)、「構造展-構造家のデザインと思考-」(2019年)、「謳う建築」(2020年)、「建築模型展」(2022年)等、展覧会の企画キュレーションを行う。近藤以久恵建築事務所主宰。建築設計と並行して、建築領域の可能性を拓く学びの場に携わる。
「感覚する構造 - 法隆寺から宇宙まで -」
会期:2024年4月26日(金)〜2024年8月25日(日)
会場:WHAT MUSEUM 1階・2階(〒140-0002 東京都品川区東品川 2-6-10 寺田倉庫G号)
https://what.warehouseofart.org/
開館時間:火〜日 11時〜18時(最終入場 17時)
休館日:月曜(祝日の場合、翌火曜休館)
主催:WHAT MUSEUM
企画:WHAT MUSEUM 建築倉庫
展示協力:東京大学 腰原幹雄
会場デザイン:吉野弘建築設計事務所
グラフィック:榊原健祐(Iroha Design)
「海の博物館 架構模型」
建築設計:内藤廣建築設計事務所
構造設計:構造設計集団<SDG>
出展協力
RFA、伊東豊雄建築設計事務所、AuthaGraph株式会社、オーノJAPAN、大林組、大西麻貴+百田有希 /o+h、小川次郎/アトリエ・シムサ+kaa、HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE、株式会社ゴールドウイン、株式会社竹田木材工業所、株式会社日建設計、関西学院大学 建築学部 荒木美香研究室、木内隆行、木組み博物館、北九州市立大学 福田展淳研究室、木原明彦、九州大学大学院芸術工学研究院 岩元真明研究室、九州大学大学院芸術工学研究院 斉藤一哉研究室、九州大学葉祥栄アーカイブ、kufu、KAP、慶應義塾大学 環境情報学部 鳴川肇研究室、Graph Studio、佐々木勝敏建築設計事務所、佐藤淳構造設計事務所、SALHAUS、Schenk Hattori、滋賀県立大学 陶器浩一研究室、芝浦工業大学 建築学部 小柏典華研究室、下田悠太、称名寺、白川村教育委員会、田村長治郎、DN-Archi+北九州市立大学 藤田慎之輔研究室、寺戸巽海構造計画工房、東京スカイツリー(R)、東京大学生産技術研究所 腰原幹雄研究室、東京大学大学院 新領域創成科学研究科 佐藤淳研究室、東京大学大学院 農学生命科学研究科 稲山正弘、東畑建築事務所、内藤廣建築設計事務所、中田捷夫研究室、新潟職業能力開発短期大学校、ニューサウスウェールズ大学 構築環境学部、原田真宏+原田麻魚/MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO、平岩構造計画、本多哲弘、松本市立博物館、満田衛資構造計画研究所、明星大学 建築学部 松尾智恵研究室、柳室純構造設計、山田憲明構造設計事務所、八幡浜市教育委員会、ほか
「称名寺の鐘撞堂 模型」
建築設計:大西麻貴+百田有希 / o+h
構造設計:平岩構造計画
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]]> 「VOCA展2024」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7270 2024-03-15T22:08:00+09:00 2024-03-15T13:08:10Z 2024-03-15T13:08:00Z 上野の森美術館で開催中の
「VOCA展2024 現代美術の展望−新しい平面の作家たち」へ行って来ました。
https://www.ueno-mori.org/exhibitions/voca/2024/
現代アートにおける平面の領域で、国際的にも通用するような将来性のある若い作家の支援を目的に、1994年よ... Tak 展覧会
「VOCA展2024 現代美術の展望−新しい平面の作家たち」へ行って来ました。
https://www.ueno-mori.org/exhibitions/voca/2024/
現代アートにおける平面の領域で、国際的にも通用するような将来性のある若い作家の支援を目的に、1994年より毎年開催している「VOCA展」。
若手作家(40歳以下)、平面作品のみという縛りの中で制作された作品を毎回新鮮な気持ちで観ることのできる現代美術展です。
小林勇輝「梅二月 」
平面作品のみと言っても、抽象、具象は問わず、絵画、写真、映像でもOKです。
さらに出品規定の中には細かく以下のように記されています。
・作品サイズは、250cm×400cm以内の壁面 (タテ形、ヨコ形は不問) に展示できるもの。
・作品の厚さは、壁から20cm以内。
・作品の重量は、総重量80kg以内、個々で40kg以内。
よって、こうした作品も含まれてくるのが「VOCA展」の楽しい点でもあります。
↓
ウチダリナ「聲のしないまど 」
「VOCA展」に作品を出すには、誰でもエントリーできる公募展とは違い、日頃から多くの作家をリサーチしている全国の美術館学芸員、研究者などによる推薦委員の推薦が必要となります。
このような他にはないある意味特殊なシステムで運営し続け昨年は30年を迎えました。「VOCA展」から世界へ羽ばたいて行った作家数知れず…まさに継続は力なり。
宮内裕賀「生かされていくこと 」
会期が短いのが玉に瑕で、うっかりしていると会期終了なんてことになってしまいます。
今開催で31回目となる「VOCA展」お忘れなきように。上野もそろそろ桜開花しそうです。
大橋鉄郎「無題(ピースシリーズ) 」
尚、出品作家31名による作品の中から選ばれた各受賞者は以下の通りです。
VOCA賞
大東 忍さん
VOCA奨励賞
上原 沙也加さん、片山 真理さん
VOCA佳作賞
佐々 瞬さん、笹岡 由梨子さん
大原美術館賞
上原 沙也加さん
上原沙也加「幽霊たちの庭 」
VOCA奨励賞と大原美術館賞をダブル受賞した上原さんの沖縄と台湾の歴史に迫る作品、個人的に一等賞でした。
「VOCA展2024」は3月30日までです。お見逃しなきように!!
「VOCA展2024 現代美術の展望−新しい平面の作家たち」
会期:2024年3月14日(木)〜30日(木)〔17日間/会期中無休〕
開館時間:10:00〜17:00 ※入場は閉館30分前まで
会場:上野の森美術館(東京都台東区上野公園1-2)
https://www.ueno-mori.org/
主催:VOCA展実行委員会、公益財団法人日本美術協会 上野の森美術館
特別協賛:第一生命保険株式会社
VOCA賞
大東 忍「風景の拍子 」
木炭、麻布・パネル
130.3×388.0×3.0?
VOCA奨励賞、大原美術館賞
上原 沙也加「幽霊たちの庭 」
アーカイバルピグメントプリント、額
62.8×87.5×4.2?が6枚、42.5×32.1×3.5?が1枚
VOCA奨励賞
片山 真理「red shoes #003 」「red shoes #001 」「red shoes #002 」
C-Print
202.2×126.9×0.2?が3枚
VOCA佳作賞
佐々 瞬「そこに暮らす人々は自らの歴史を記した 」
追廻住宅の家屋部材、同住宅ふとんカバー、アクリル、謄写版原紙(ガリ版ろう原紙)、鉛筆、額
220.0×155.0×20.0?が1枚、48.0×36.0×3.0?が11枚
VOCA佳作賞
笹岡 由梨子「Animale/ベルリンのマーケットで働くクマ 」
レンチキュラー印刷・パラフィン・絵の具・ぬいぐるみ・古着・LEDライト、木枠・かざり板・パネル・モニター・メディアプレーヤー・スピーカー(映像1分20秒)
265.0×321.0×20.0?
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]]> 復刊!和田誠『わたくし大画報』 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7269 2024-03-14T22:44:52+09:00 2024-03-14T13:44:52Z 2024-03-14T13:44:52Z めったに自分を語らない和田誠さんの貴重なエッセイ『わたくし大画報』が42年ぶりにポプラ社より復刊となりました。
『わたくし大画報』
和田誠 (著)
2021年10月から2023年10月まで、東京、熊本、新潟、岡山、京都、愛知と6都市・7会場を巡回した「和田誠展」。... Tak 読書 わたくし大画報 』が42年ぶりにポプラ社より復刊となりました。
『わたくし大画報 』
和田誠 (著)
2021年10月から2023年10月まで、東京、熊本、新潟、岡山、京都、愛知と6都市・7会場を巡回した「和田誠展 」。各会場とも大盛況で、大きな話題となりました。
どの会場も多くの来場者が訪れ、最終日には長蛇の列に。和田誠さんがかかわったお仕事の数々に圧倒された方も多いのではないでしょうか。
「和田誠展」展示風景
『週刊文春』をはじめ、200冊以上の著作を残した和田誠さん。装丁やイラストのお仕事も加えると枚挙にいとまがありません。
しかしながら、ご自身やご家族について書いた本は以外にもほとんどありません。妻・平野レミさんも「和田さんは自分を表に出したりしない人」とおっしゃいます。
『わたくし大画報 』
そんな”めったに自分を語らない”和田誠さんが、家族や仕事、趣味、交友関係などを書いた貴重なエッセイが『わたくし大画報 』です。
この度42年ぶりに復刊されました。復刊のきっかけは、NHK「趣味どきっ!」で、平野レミさんが自身の本棚を紹介し、好きな本の魅力を語ったことだそうです。
ご自宅の本棚にある『わたくし大画報』のページを開きながら、「この本おっかしくってさ」とたのしそうに話すレミさん。
その姿を編集者が見ており、復刊のご依頼をしたそうです。
妻・平野レミさんや著名人の似顔絵のみならず、貴重な自画像など貴重なイラスト79点とエッセイ101本が収録されています。
内容は、家族とのエピソードやご自身のプライベートなお話から、当時の書籍や映画、舞台などのカルチャーを知る手がかりともなるものまで多岐にわたります。
【目次抜粋】
・猫について
・俳人二十面相
・家庭大料理
・晴れた日・または篠山紀信
・カレーライスについて
・谷川俊太郎の33の質問と清水哲男のスピーチ・バルーン
・描くということ
・出産大報告
・赤ん坊大転落 他
・装幀のこと
・植草さんのお葬式にはアルトサックスとトランペットが鳴り響いた
・三人の恩師と二つの装幀について
・ひとコマ漫画と欧米人の反応について
・情熱のペンギンごはん
・わたくしにとって日本語とは何か
・父親レポート
・翻訳について
・歌仙・私家版日本語文法・窓ぎわのトットちゃん
・悩み多き今日この頃
・戦争の犬たちなど
・向田さん 他
「描くということ」より
妻が突然「絵を習うことにした」という。先生の教え方がうまいとみえて、短期間に長足の進歩をとげた。絵なんてものは、誰だって描けるもので、シロウトだから書けない、と自分で思うから描けないだけなんです。ちょっと慣れて先生からも「うまいよ」なんて言われると自信がついて本当にうまくなっちゃう。妻は毎月連載で書く文章に自分で挿絵なんか描いている。これが結構さまになっていたりするので、プロである亭主は困ることもあるのだ。「手伝ってるんだろ」と言われるからである。
『わたくし大画報』復刊に寄せて。平野レミさんからのメッセージ。
NHKの「趣味どきっ!」で私が「この本おっかしくってさ」って『わたくし大画報』を紹介しているのをポプラ社の辻さんが見ていて、本の復刊をしませんかって連絡がきたんです。1982年に出た本だから、復刊は42年ぶり。そんなに時間が経っちゃったのね。
この本は私の宝物。だって私のことが書いてあるんだから。和田さんは自分の世界をちゃんと持っていて、家に帰っても映画ばっかり見てる。自分の話もめったにしない。私のことをどう思ってるかもよく知らなかった。でもこの本を読んだら私や息子たちのことがたくさん、しかもおもしろおかしく書いてある。私のことなんて絶対に書かないと思ってたから驚いちゃった。こんなふうに見てたんだなって嬉しくなりました。ちゃんとチェックしてたのね。そういう和田さんですよ。
糸井重里さんの推薦文もとってもいいわよね。「ひとりの人間の中に、こんなに大量の『おもしろい』があっても、よいものなのだろうか。」ですって。糸井さんうまいですよね。素敵な文章を寄せてくださって、どうもありがとうございました。
和田さんはもういないけど、本を開けばまた和田さんに会える。ちょっとずつちょっとずつ読んでいます。たくさん会いたい気持ちを我慢して。だって、“お楽しみはこれからだ”ですから(笑)。
2024年3月11日 平野レミ
「あとがき」より
ぼくは普段日記などはまったく書かない男で、自分の行動を書きつけるなんて、小学校依頼のことである。その後三十年ほどたって、この「大画報」である。かつては日記を書いて行かないと学校で先生に叱られたが、今は締切という束縛があり、守らないと編集者に叱られる。しかし締切に追われて書いたおかげで、そうでなければ忘れてしまう子どもの言動などを記録しておくことはできた。読者とは関係なく、わが家としては、つまらぬ記録でもないようりあった方がいい。読者には申し訳ないが、そこが「わたくし大画報」たるゆえんである。読み返してみると、こんなこともあったっけ、と、たった数年前のことなのにいやに懐かしくおもってしまう事柄もある。
『わたくし大画報 』
和田誠 (著)
ポプラ社
発売:2024年3月13日
ひとりの人間の中に、こんなに大量の『おもしろい』があっても、よいものなのだろうか。―糸井重里
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]]>【経産省共催】アートと経済の交差点を考えるカンファレンス https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7268 2024-03-13T23:17:06+09:00 2024-03-13T14:17:06Z 2024-03-13T14:17:06Z CINRA, Inc.と経済産業省がタッグを組み、「アート×経済」をテーマにしたオンラインカンファレンスが、2024年3月19日(火)虎ノ門のアートギャラリー「SIGNAL(シグナル)」にて開催されます。
イベントの登壇者は、アーティストとして小林エリカ氏と明和電機氏、有識... Tak その他
イベントの登壇者は、アーティストとして小林エリカ氏と明和電機氏、有識者としてアートのスタートアップ・スタートバーン株式会社代表取締役の施井泰平氏、モデレーターに『ARTnews JAPAN』編集長・名古摩耶氏です。
事業家、メディア、アーティストなど多様な視点から「アート×経済」について語り合います。
近年G7、OECD、欧米などで、不確実性の増加やグローバル化が進むなかで創造力の必要性が経済産業活動においても高まり、アート×経済がより注目されつつあります。
経済がアートに近づくことで、イノベーションやウェルビーイング等につながる研究も出てきています。
そのような背景のもと、2023年に経済産業省から芸術に対する投資や地域とアートの関係性などの膨大なデータをわかりやすく掲載した286ページの報告書『アート経済社会について考える研究会報告書』がリリースされました。
『アート経済社会について考える研究会報告書 』
今回のイベントでは、識者とともに経産省のアートレポートを読み解き、アートと経済や企業との結びつきの理解を深めることで、人々にとってよりアートを身近にすることを目指します。
(主催:CINRA, Inc. 共催:経済産業省)
【出演者】
小林エリカ(こばやし・えりか) 作家・アーティスト。
目に見えない物、時間や歴史、家族や記憶、場所の痕跡から着想を得た作品を手掛ける。著書は小説『トリニティ・トリニティ・トリニティ』(英語版 「Trinity, Trinity, Trinity」翻訳Brian Bergstrom(AstraHouse刊)日米友好基金日本文学翻訳賞2022-2023受賞)『マダム・キュリーと朝食を』(第27回三島賞候補、第151回芥川賞候補)(共に集英社)他。コミックに“放射能”の歴史を辿る『光の子ども 1-3』(リトル・モア)。インスタレーション作品も国内外で発表し、主な展覧会は「りんご前線 — Hirosaki Encounters」(弘前れんが倉庫美術館)、「話しているのは誰? 現代美術に潜む文学」(国立新美術館)他。
近刊は『彼女たちの戦争 嵐の中のささやきよ!』(筑摩書房)と、音楽家寺尾紗穂との朗読歌劇作品にもなった『女の子たち風船爆弾をつくる』(文藝春秋)。
http://erikakobayashi.com
明和電機
土佐信道プロデュースによる芸術ユニット。青い作業服を着用し作品を「製品」、ライブを「製品デモンストレーション」と呼ぶなど、日本の高度経済成長を支えた中小企業のスタイルで、様々なナンセンスマシーンを開発しライブや展覧会など、国内のみならず広く海外でも発表。音符の形の電子楽器「オタマトーン」などの商品開発も行う。2016年1月には中国上海の美術館McaMで、初の大規模展覧会を成功させた。2019年3月には秋葉原「東京ラジオデパート」にて明和電機初の公式ショップ「明和電機秋葉原店」をオープン。2021年は北京(中国)で全リモートで展示設営を行った「超常识创造力工场•明和电机学艺展」を成功させた。2023年はデビュー30周年。9月呉市立美術館、12月札幌芸術の森で展覧会を開催した。
※その他、出演者:モデレーター 名古摩耶(『ARTnews JAPAN』編集長) / 施井泰平(スタートバーン株式会社代表取締役) / 経済産業省 商務・サービスグループ クールジャパン政策 課長補佐 浅見雄佑
『アートと経済の交差点を考えるカンファレンス』
日時:3月19日(火)1部17:00〜18:00 2部 18:00〜19:00(開場16:30)
場所:オンライン
YouTube:https://www.youtube.com/watch?v=5l1Gjs54heE
X:https://twitter.com/i/broadcasts/1OdKrjNAnQnKX
※先着15名まで現地参加可能
「SIGNAL」
東京都港区虎ノ門1丁目2-11 The ParkRex TORANOMON 1F
現地参加お申し込みフォーム(先着順):
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]]> 「須藤康花―光と闇の記憶―」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7267 2024-03-12T22:31:30+09:00 2024-03-12T13:31:30Z 2024-03-12T13:31:30Z 松本市美術館で開催中の
「須藤康花―光と闇の記憶―」展へ行って来ました。
https://matsumoto-artmuse.jp/
30歳の若さで夭折した画家・須藤康花(すどう・やすか 1978〜2009年)の回顧展が松本市美術館で開催されています。
癌と闘い須藤がこの世を去ってか... Tak 展覧会
「須藤康花―光と闇の記憶―」展へ行って来ました。
https://matsumoto-artmuse.jp/
30歳の若さで夭折した画家・須藤康花(すどう・やすか 1978〜2009年)の回顧展が松本市美術館で開催されています。
癌と闘い須藤がこの世を去ってから15年が経ちました。残された父親が松本市内に康花美術館を設立したのが2012年。
須藤康花について (康花美術館)
短い生涯ながら1000点もの作品を残した須藤。今回の初回顧展では200点近い絵画作品と共に30もの詩が展示されています。
画家が何を考え、どんな思いで絵画を描いたのかを知るのは困難を要しますが、須藤康花展では赤裸々に想いを綴った詩により理解の手助けとなります。
須藤康花「夢幻2 」2001年頃夢は限りなく美しい
無限の響きとその眩い一瞬を
永久に閉じ込める嵐のように
強く深く そして悲しい
おいていかれたことを
戻っては決してこないことを
全て知った後でも
私は愛し
愛された
そのたぐいまれな旅と光と
音のない陰が
雨の
重くつきまとう雲の流れに
静かに漂って
2001年3月25日(22歳)
須藤作品は、2021年に松本市美術館×松本PARCO「パルコde美術館 」で何点か観ただけでしたので、200点近い作品をまとめて浴びるように目にすると思考回路がオーバーヒートしそうになります。
少女時代から20代に描いた作品はどれも深淵なテーマで、明るくキラキラしたものではありません。
須藤康花「光と命 」2001年頃
展覧会の構成は以下の通りです。
第1章:幼少期 穏やかな日常
第2章:母との死別 模索
第3章:憧憬 光の世界へ
第4章:葛藤と吐露
第5章:自画像
第6章:安らぎー麻績村ー
第7章:堆積する想い
第8章:光と闇の記憶
須藤康花「悪夢 」2006年
15歳の時に母親を癌で亡くしてから、自分の作品を父親に見せることのなかった須藤が例外的に見せた2点のうちの1点「悪夢」(もう1点は「花火」)。
死期を悟った28歳時に描いた「悪夢」を何故父親に見せようとしたのでしょう。
8章構成で30年の短い須藤の人生を振り返りつつ、悩みもがきながら絵筆を揮った絵画と想いをのせペンを走らせた詩を展示し、見る者の心の奥深くに入り込ませる工夫がなされています。
記号化され驚くほど速いスピードで何もかもが消費されていく今の時代に、対抗する手段として非常に有効です。
須藤康花「最果て 」2006年頃血のように赤い巨大な夕陽が地平線に今沈もうとしている
不協和音の不気味な音楽が鳴っている
何かが今この瞬間に終焉を迎えていく事を漠とした中で確実に悟る
それは死なのか生なのかどちらを意味しているのか分からない
ただ消えゆく赤はあまりに壮大でそれが狂いそな程に美しい
私はただ立ちつくして震えて泣いていた
2008年12月10日(30歳)
松本市出身の草間彌生のコレクション展示「草間彌生 魂のおきどころ 」をお目当てに国内外問わず訪れる方の多い松本市美術館ですが、今なら須藤康花の回顧展も観られます。
「須藤康花―光と闇の記憶―」は3月24日までです。是非!(写真撮影可能です)
「須藤康花―光と闇の記憶―」
会期:2023年12月9日(土) 〜2024年3月24日(日)
開館時間:午前9時〜午後5時(入場は午後4時30分まで)
休館日:月曜日(休日の場合翌平日)、年末年始(12/29〜1/3)
会場:松本市美術館 企画展示室
https://matsumoto-artmuse.jp/
主催:松本市美術館
共催:SBC信越放送、信濃毎日新聞社、市民タイムス
特別協力:康花美術館
https://yasukamuseum.web.fc2.com/
VIDEO
父の思い…娘の絵と対峙する日々 “生と死”見つめ 夭折の画家・須藤康花 没後15年・初の回顧展
NBS長野放送ニュース氷のようなあなたの手をとって
とめどなく歩いた
終わりの前のささやかな抵抗のように
あなたは夜の中に
溶け出していても不思議ではないほどに
その瞳の光は月の残り火のように
悠遠の彼方にあった
あなたが失ったものを僕は取り戻すことが出来ないまま
ただ取り残された亡骸のように漆黒の谷間を
気の遠くなるような沈黙の中で彷徨っていた
2005年12月24日(27歳)
『苦海の美学 夭折の画家・須藤康花の世界を読み解く 』
須藤 岳陽 (著)
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]]> 飛騨高山美術館 2024年4月11日オープン! https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7266 2024-03-11T22:06:23+09:00 2024-03-11T13:06:23Z 2024-03-11T13:06:23Z リゾートトラスト株式会社が運営する会員制リゾートホテル「サンクチュアリコート高山 アートギャラリーリゾート」の敷地内に「飛騨高山美術館」がこの春オープンします。
https://htma.rtg.jp/
飛驒高山美術館 ロビー中央:ルネ・ラリック「シャンゼリゼ... Tak その他
https://htma.rtg.jp/
飛驒高山美術館 ロビー中央:ルネ・ラリック「シャンゼリゼ・ショッピング・アーケイドの噴水」
飛驒高山美術館は、2020年5月末に閉館した旧飛驒高山美術館からコレクションを受け継ぎ、アール・ヌーヴォー、アール・デコのガラス工芸品を中心に据えた美術館です。
ルネ・ラリックの「シャンゼリゼ・ショッピング・アーケイドの噴水」や、エミール・ガレの「花器『フランスの薔薇』」など名品がいつでも観られます。
エミール・ガレ「花器『フランスの薔薇』」
会員制リゾートホテル「サンクチュアリコート高山 アートギャラリーリゾート」内に開業しますが、ホテル宿泊者以外の一般の方も利用可能な美術館です。
北アルプスを望む高台に立地する飛騨高山美術館は5つの展示室で構成され、飛騨高山の季節のうつろい、時間のうつろいと共に、作品が織りなす多様な表情を愉しむことができます。
5つの展示室を見て行きましょう。
展示室1:ガレの杜〜アール・ヌーヴォー
展示室1:ガレの杜〜アール・ヌーヴォー
当館から望む北アルプスにたなびく幽玄な朝霞からインスピレーションを受けた展示室で、“はじまり”を感じられる空間。
エミール・ガレの名作「花器『フランスの薔薇』」をはじめとする、アール・ヌーヴォーのガラス工芸品の数々を展示。
展示室2:うつろいの間
展示室2:うつろいの間
季節や時間帯、天候によって音楽、照明、香りが変化する展示室で、多様な表情を見せるガラス工芸品を展示。
立体音響を導入し、聴覚を通して空間の広がりを表現するとともに、現地のリアルタイムで入手した気象情報で流れる音楽やライティングに変化が加わり、その時間・その空間でしか体験できない形で、鑑賞時間を楽しむことができます。
展示室3:アール・デコ
展示室3:アール・デコ
飛騨高山の星空をイメージした展示室で、ルネ・ラリックをはじめとする、アール・デコのガラス工芸品が漆黒の空間にまるで浮遊しているかのように展示。
モーリス・マリノー「カナリア紋付小瓶」
展示室4:アートラウンジ
展示室4:アートラウンジ
ベンチを設置し、くつろぎながら作品の見どころを紹介した映像や装飾芸術家具の造形やデザイン、超絶技巧を間近に鑑賞できます。
ルイ・マジョレル「書斎机・椅子(睡蓮のシリーズ)」
展示室5:光のギャラリー
展示室5:光のギャラリー
自然光が入る展示室で、光の変化と作品の調和をお愉しみいただけるガラス工芸品を展示。
※内観画像はイメージ画像です。
《飛騨高山美術館 関連情報》
・音声ガイド
料金:無料 言語:日本語、英語
(テキストガイド:中国語、韓国語、フランス語、スペイン語)
QRコードをご自身のスマートフォンで読み取ると、音声ガイド再生ページへアクセスします。
・図録
価格:未定 サイズ:B5 ページ数:156ページ
言語:日本語 発行:飛驒高山美術館
発売日:3/25(予定) 販売場所:サンクチュアリコート高山内 ブティック
・グッズ
ハンカチ、しおり、マーキングクリップ、チケットホルダー、A5クリアファイル、箸置き
ルイス・C.ティファニー(ティファニー工房)「18灯リリー・ランプ」
【旧飛驒高山美術館について】
旧飛驒高山美術館は、1997年に開館し、アール・ヌーヴォーやアール・デコを中心としたガラス芸術と装飾美術の美術館として、数百点にものぼる世界的にも貴重な作品が収蔵された美術館です。国内外問わず多くの方が訪れ、2007年にはミシュラン・ジャポンで3つ星を取得、2009年にはミシュラン・トラベルガイド(グリーンブック)で、日本の施設で選ばれているのはわずか50件の3つ星を6期連続で取得するなど、高く評価される美術館でした。また、作品の展覧会をはじめ、コンサートやビアガーデン、花火大会なども開催し、地域の皆様との交流の場として愛され、2020年5月末に惜しまれつつ閉館 となりました。
飛騨高山美術館
開業日:2024年4月11日(木)
※ホテルが開業する3月25日(月)〜4月10日(水)にご宿泊されるお客様は、先行して飛驒高山美術館にご入館いただけます
営業時間:10:00〜15:00(最終受付14:30)
※ホテルへご宿泊のお客様は15:00〜18:00、8:00〜10:00の時間帯でご覧いただけます
※2024年4月11日(木)のみ13:00〜15:00(最終受付14:30)
駐車場:26台
※無料 ※予約不可
入館料:大人:1,000円(税込)
小学生以下:無料
ホテル宿泊のお客様:無料
サンクチュアリコート高山メンバー様:無料
チケット購入方法:現地発券機/ウェブサイト(https://htma.rtg.jp )
※3月11日(月)よりウェブサイトにて前売り券発売開始
所在地:〒506-0055 岐阜県高山市上岡本町1丁目124番地1
サンクチュアリコート高山 アートギャラリーリゾート内
https://sanctuarycourt.jp/takayama/
アクセス:
お車:中部縦貫自動車道「高山」I.Cより車で約10分/「高山西」I.Cより車で約12分
電車:JR高山本線「高山」駅よりタクシーで約4分
徒歩:「高山」駅より約25分
一般のお問い合わせ:TEL:0577-40-1007/FAX:0577-40-1017
飛騨高山美術館ウェブサイト:https://htma.rtg.jp
『エミール・ガレ: 史料で紐解く、人と作品 』
山根 郁信 (著)
ガラス工芸にとどまらず人気を誇るアール・ヌーヴォーの巨匠の没後120年を前に、人生と作品について仏本国の原典史料にあたることで、未だ残るガレ研究の誤解・曲解も解いていく決定版。
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]]> 来場者数は5.5万人!「アートフェア東京 2024」閉幕。 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7265 2024-03-10T23:20:00+09:00 2024-03-11T12:26:35Z 2024-03-10T14:20:00Z 「アートフェア東京2024」は3月7日〜10日の4日間で、のべ5.5万人が来場。大盛況のうちに幕を閉じました。
https://artfairtokyo.com/
今回は国内外36都市から156軒が3セクションに出展し、好調なセールスを記録。小品ですが自分も1点気に入った作品を購入しました... Tak その他
https://artfairtokyo.com/
今回は国内外36都市から156軒が3セクションに出展し、好調なセールスを記録。小品ですが自分も1点気に入った作品を購入しました。
毎年3月に日本を代表するアートフェアが東京国際フォーラムで開催されることが、アートシーンのみならず、多くの方に認識されなくてはならないイベントに成長した感があります。
18回の開催を通し、継続して出展しているギャラリーの展示も年々洗練され祝祭感が増しています。
今回新しく参加された19ギャラリーのうち、アメリカやヨーロッパ、メキシコなど海外から7ギャラリー、また、工芸から3ギャラリーと、最近の流行を感じさせます。
新たな取り組みとして、海外キュレーターによる特別展「The Project YUGEN」、会場外では東京クリエイティブサロンとのコラボレーションで“『土・メッセージMINO』IN東京 '24:伝承される陶芸の最先端”も開催されました。
サテライト企画『土・メッセージMINO』IN東京 '24:伝承される陶芸の最先端
デザインとファッションのイベント「TOKYO CREATIVE SALON」とのコラボレーション企画として、アートフェア東京と同時期に“『土・メッセージMINO』IN東京 '24:伝承される陶芸の最先端”(東急プラザ表参道原宿 5F LOCUL)が3月17日(日)まで開催中。国際陶磁器フェスティバル美濃実行委員会主催、アートフェア東京企画。
https://soilmessage.com/
牧 正大 氏(MAKI Gallery代表/セレクションコミッティ)コメント
全体的に前回より来場者は少ないようですが、初日は既存と新規のお客様と半々くらい来ていて、そこで大方の作品が売約となりました。日本人、イギリス人、アメリカ人の所属アーティストを紹介した中でも、世界的に知られているマンゴ・トムソンが特に反応が良く、購入希望も多くいただきました。また日本のアーティストも大作を中心にポジティブな反応が見受けられました。
コミッティでは、前回よりも各ブースの展示方法やアーティストのプレゼンテーションのクオリティが上がっていることが話題にあがりました。昨年、そうしたことを指摘したことで反映されたのではないかと思います。それによって来場者が少なくともセールスに繋がっていると思います。
小山健二 氏(青龍堂代表取締役)コメント
古美術から現代美術まで扱うジャンルが広いので、それを見つけられるこの空間が楽しいというお客様の声をいただきました。その中で自分の好きな作品を探せるのが魅力なのだと思います。
?橋台一 氏(うつわ菜の花代表)コメント
素晴らしいお客様が次々と現れ、彼らがこんなに近い存在の場なのだと感じました。アートフェアは自分の性分には合わないと思っていましたが、出展してみてよかったです。多くの来場者がいる中で作品を覗き込んで見て、感謝の念を言ってくれる方がいたのが印象的でした。優れた展示ひとつでそういうことが起こりますし、いいものがあれば誰もが感動します。納得するまでこだわったおかげで、自分の見せたいブースにできたと思います。
平野龍一 氏(平野古陶軒代表)コメント
今回、アートフェア東京に来たことがない方々にもご案内したのですが、アートフェア自体が初めてでとても喜んでもらえました。興味を持って作品を探す彼らにとっては、たくさんの発見があるようです。アートフェア東京は長く続いているフェアですから、美術に親しみのある人はほとんど知っています。そうしたアートを知らない人々により発信することができたら、もっといろいろなものを見つけてもらえるのではないかと思います。
島田淳子 氏(GALLERY SIDE 2代表)コメント
選ばれた骨董や工芸と共に現代美術を見て、買うことができるアートフェア東京ならではの環境が、
日本の現代美術に対して理解を深める機会となっていると思います。今年は来場される方の知識や熱気も上がっていると感じました。
Simonida Pavicevic 氏(HOFA Gallery Co-Founder & Curator)、Elio D'Anna 氏(HOFA Gallery Co-Founder & CEO)コメント
日本、韓国、中国、アメリカをはじめとする世界中のコレクターが来ていて、彼らと話す機会に恵まれました。初出展でしたが、フェア自体のオーガナイズもよくて参加してよかったです。我々の重要なアーティスト4名を日本でご紹介できたことを嬉しく思います。
アートフェア東京
開催日程
2024年 3月8日(金)– 10日(日) ※3月7日(木)は招待制
プライベートビュー
3月7日(木)11:00 - 19:00
パブリックビュー
3月8日(金)11:00 - 19:00
3月9日(土)11:00 - 19:00
3月10日(日)11:00 - 17:00
会場:東京国際フォーラム ホールE/ロビーギャラリー(東京都千代田区丸の内3-5-1)
主催:アートフェア東京製作委員会(エートーキョー株式会社)
後援:外務省(後援名義)、文化庁
大使館:オーストリア大使館/オーストリア文化フォーラム東京、ベルギー王国大使館ブラジル大使館、ブリティッシュ・カウンシル、チェコ共和国大使館、デンマーク王国大使館、フィンランドセンター、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、ドイツ連邦共和国大使館、駐日ギリシャ大使館、ハンガリー大使館/リスト・ハンガリー文化センター、アイルランド大使館、マリ共和国大使館、在日メキシコ大使館、ポルトガル大使館、シンガポール共和国大使館、スペイン大使館、スウェーデン大使館、アメリカ大使館
北海道、群馬県、福井県、三重県、京都府、兵庫県、奈良県、香川県、福岡県、富山市、金沢市、京都市
協賛:三井住友トラスト・グループ(三井住友信託銀行?・三井住友トラストクラブ?、株式会社メルコグループ、東京建物株式会社
協力:Empire Entertainment Japan
特別協力美術館:国立新美術館、東京国立近代美術館、東京都現代美術館、東京都美術館、上野の森美術館、サントリー美術館、SOMPO美術館、東京オペラシティ アートギャラリー、戸栗美術館、ポーラ美術館、森美術館、東京都庭園美術館
ウェブサイト:https://artfairtokyo.com
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]]> 「椅子とめぐる20世紀のデザイン展」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7264 2024-03-09T23:06:00+09:00 2024-03-09T14:06:54Z 2024-03-09T14:06:00Z 日本橋?島屋S.C. 本館8階ホールで開催中の
「椅子とめぐる20世紀のデザイン展」へ行って来ました。
https://www.takashimaya.co.jp/store/special/20thcenturychair/
デザインや建築に関する展覧会、絵画展に比べ身近な点が受けるのか各所で人気を博しています。... Tak 展覧会
「椅子とめぐる20世紀のデザイン展」へ行って来ました。
https://www.takashimaya.co.jp/store/special/20thcenturychair/
デザインや建築に関する展覧会、絵画展に比べ身近な点が受けるのか各所で人気を博しています。
日本橋高島屋で開催中の「椅子とめぐる20世紀のデザイン展」も若い人を中心にとても賑わっていました。
椅子研究家の織田憲嗣氏が長年かけて収集、研究してきた20世紀のすぐれたデザインの家具と日用品群で最多のコレクションを誇るのが椅子です。その数何と1350脚!
ODA COLLECTIONの椅子100脚を軸に20世紀100年におけるデザインの変遷を見渡せるデザインに興味関心のある方なら涙が出るほど嬉しい展覧会となっています。
椅子100脚が時代順に並んでいるだけと思ったら大間違いです。
織田憲嗣氏のコレクションは、北欧を中心とした椅子やテーブルから照明、食器やカトラリー、木製のおもちゃまで多岐に渡ります。
会場のそこかしこに、北欧食器や時代を象徴する品々が配置されており、とても見応えのある展示空間となっています。
アール・ヌーヴォー、バウハウス、ミッド・センチュリー、イタリアン・モダンまで、椅子100脚で20世紀のデザインの流れを学びながら、同時に食卓を彩った器やキッチン用品、電化製品なども観られます。
展覧会の構成は以下の通りです。
第1章:20世紀の始まり/アール・ヌーヴォー 1901-1918
第2章:デザイン革命/モダニズム 1919-1938
第3章:デザイン黄金時代/ミッド・センチュリー 1939-1968
第4章:斬新なデザイン/ポストモダンへ 1969-2000
エピローグ:時代に生まれ、時代を越える。
時代を象徴する部屋
アメリカン・ミッド・センチュリーのくつろぎ
さらに、要所要所に「時代を象徴する部屋」を5か所設置されています。当時の生活空間を再現した部屋が高島屋の会場に出現しているのです。
名作椅子と家具、食器などの小物、照明をコーディネートした「時代を象徴する部屋」は、映像や音楽も交えてその時代のデザインと暮らしを感じられる空間です。
時代を象徴する部屋
バウハウスやフランスで活躍したデザイナーたち
写真や図面、文献などの資料を含め系統立てて集積されたODA COLLECTIONだからこそ可能な展覧会です。
近代デザイン史の変遷を俯瞰できる学術的にも極めて貴重な「椅子とめぐる20世紀のデザイン展」。
時代を象徴する部屋
バンビーノの秘密基地
会場出口付近には実際に座れる椅子も用意され、観るだけでなく実際に優れたデザインの椅子の座り心地を体感できます。
また、日本と北欧で名作椅子と暮らす家族を紹介するミニシアターも必見です。
4月から新しい環境で生活をスタートさせる方、お部屋にどんな椅子を用意しましょう。
「椅子とめぐる20世紀のデザイン展」は3月18日までです。館内写真撮影可能です。是非〜
「椅子とめぐる20世紀のデザイン展」
会期:2024年2月29日(木)〜3月18日(月)
時間:午前10時30分〜午後7時(午後7時30分閉場)
※最終日3月18日(月)は午後5時30分まで(午後6時閉場)
会場:日本橋高島屋S.C. 本館8階ホール
https://www.takashimaya.co.jp/nihombashi/
主催:椅子とめぐる20世紀のデザイン展実行委員会
特別協力:織田憲嗣(東海大学名誉教授)/北海道東川町
協力:織田コレクション協力会/旭川家具工業協同組合/インターオフィス/オゼキ/ハーマンミラー/フリッツ・ハンセン
フロス/ヤマギワ/ルイスポールセン
企画協力:ジェイアール東海エージェンシー
展覧会公式サイト:
https://www.takashimaya.co.jp/store/special/20thcenturychair/
【巡回】
2024年3月27日(水)〜4月14日(日)
大阪高島屋 7階グランドホール
2024年4月18日(木)〜5月5日(日・祝)
ジェイアール名古屋タカシマヤ 10階特設会場
『Heima 住まいの感覚を磨く9つのキーワード。 』 (扶桑社ムック)
石井 佳苗 (著)
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]]> 「アートフェア:Art Kudan」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7263 2024-03-08T23:17:00+09:00 2024-03-08T14:17:24Z 2024-03-08T14:17:00Z kudan house(九段ハウス)にて開催中の
CURATION⇄FAIR「アートフェア:Art Kudan」に行って来ました。
https://curation-fair.com/artfair
一般非公開の登録有形文化財「kudan house」で初開催となる新しいアートフェア。
古美術から近代美術・現代ア... Tak 展覧会
CURATION⇄FAIR「アートフェア:Art Kudan」に行って来ました。
https://curation-fair.com/artfair
一般非公開の登録有形文化財「kudan house」で初開催となる新しいアートフェア。
古美術から近代美術・現代アート・工芸まで幅広いジャンルの購入可能な作品が、趣のあるkudan houseの各部屋で出迎えてくれます。
Satoko Oe Contemporary
https://satokooe.com/
銀座 古美術宮下
地下1階から地上3階までの4フロアに15のギャラリーが作品を展開しています。
ギャラリーや美術館で目にするのと違い、実際に人が住んでいた空間に美術作品が展示されているのが「アートフェア:Art Kudan」最大の魅力でしょう。
ANOMALY
http://anomalytokyo.com/
大塚美術
http://www.otsuka-art.com/
また、一方で地下のボイラー室や2階のバルコニー空間にも作品が展示され、場所と作品の意外な取り合わせの妙を楽しめます。
「マツモト建築芸術祭」や布の芸術祭「FUJI TEXTILE WEEK」が数多存在する地方芸術祭の中で際立った魅力を有している最大の理由が人の記憶の残る場所にアート作品を設置している点です。
「マツモト建築芸術祭2024 ANNEX」
「FUJI TEXTILE WEEK 2023」
「アートフェア:Art Kudan」特別展示
居住空間や生活空間を会場とすることで、自ずとキュレーションも「人」の存在を意識したものとなります。
まるでアート作品をこんな風に暮らしの中に取り入れたら素敵ですよ〜とモデルルームのような働きを担っている部屋もありました。
大塚美術
http://www.otsuka-art.com/
中長小西
http://www.nakachokonishi.com/
【参加ギャラリー】(※アルファベット順)
ANOMALY/ギャラリー広田美術/タカ・イシイギャラリー/小山登美夫ギャラリー/MA2Gallery/MAKI Gallery/MISAKO & ROSEN/銀座 古美術宮下/中長小西/Satoko Oe Contemporary/大塚美術/しぶや黒田陶苑/瞬生画廊/東京画廊+BTAP/浦上蒼穹堂
一般非公開の登録有形文化財「kudan house」内を散策するだけでも出かける価値十分にあります。それに加え各所に選び抜かれたアート作品が待っているのですから堪りません。
祝祭的な「アートフェア東京」とはまるで趣きの違う、日常的でプライベートな「アートフェア:Art Kudan」。ほぼ同じ期間に開催される贅沢。
しぶや黒田陶苑
https://www.kurodatoen.co.jp/
「アートフェア:Art Kudan」は3月11日までです。是非足を運んでみて下さい。
「アートフェア:Art Kudan」
会期:2024年3月9日(土) - 3月11日(月)
開催時間:11:00 - 19:00
※最終入場は各日終了30分前
会場:kudan house
東京都千代田区九段北1-15-9
https://kudan.house/
<アートフェア:Art Kudan>
アートフェアのテーマは「時所望」。茶室で花入に四季折々の花を入れる楽しみを茶室のお客様に譲る茶道の「花所望」という作法を由来とします。古美術から近代、そして現代アートなど、国内の厳選されたギャラリーが、質の高い作品を展示・販売し、鑑賞だけでは得難い「アートの世界に参加する」というインタラクティブな体験を提供します。
CURATION⇄FAIR Tokyo (キュレーションフェア)
会場:kudan house(東京都千代田区九段北1-15-9)
主催:ユニバーサルアドネットワーク株式会社、東邦レオ株式会社
オフィシャルホテルパートナー:ザ・ペニンシュラ東京
メディアパートナー:美術手帖、芸術新潮
ロジスティクスパートナー:株式会社 帝国倉庫
WEB:https://curation-fair.com/
kudan house(九段ハウス)について
「kudan house」は、登録有形文化財である<旧山口萬吉邸>をリノベーションした会員制のビジネスイノベーション拠点。日本を代表する3人の建築家(内藤多仲氏、木子七郎氏、今井兼次氏)によって建てられたこの邸宅は、美しい曲線を施したデザインと鉄筋コンクリートの黎明期の代表作として、日本の歴史に名を刻む名建築です。
タカ・イシイギャラリー
https://www.takaishiigallery.com/jp/
『教養としてのお金とアート 誰でもわかる「新たな価値のつくり方」 』
田中 靖浩 (著), 山本 豊津 (著)
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]]> 「マツモト建築芸術祭2024 ANNEX」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7261 2024-03-06T23:57:00+09:00 2024-03-06T15:00:17Z 2024-03-06T14:57:00Z 旧松本市立博物館をメイン会場に開催中の
「マツモト建築芸術祭2024 ANNEX」へ行って来ました。
https://maaf.jp/
コロナ禍で日本のみならず世界中が混乱をきたしていた2022年の1月に第1回目の「マツモト建築芸術祭」が開かれました。
群雄割拠の様相を呈する... Tak 展覧会
「マツモト建築芸術祭2024 ANNEX」へ行って来ました。
https://maaf.jp/
コロナ禍で日本のみならず世界中が混乱をきたしていた2022年の1月に第1回目の「マツモト建築芸術祭」 が開かれました。
群雄割拠の様相を呈する地方芸術祭の中にあり、長野県松本市の中心部に数多く存在するノスタルジックな〈名建築〉とアートの競演を前面に打ち出し他と差別化を図ることに見事成功。
現代アートだけでなく建築との融合を果たしたことで、コロナ禍にあっても多くの人を魅了しました。来場者数は2022年:延65,000⼈(23日間開催)、2023年:延81,500人(23日間開催)を超える人気を博しました。
旧松本市立博物館 外壁を覆うのは、中島崇の作品「ケア 」
第3回目となる今年のマツモト建築芸術祭は、街中に点在する名建築を舞台としてきたこれまでとは違い、松本城に隣接する旧松本市立博物館をメイン会場として開催しています。
1968年4月に日本民俗資料館として開館した2005年より松本市立博物館に改名、2021年4月より移転新築の為休館していた建物は、「マツモト建築芸術祭2024 ANNEX」が終わると取り壊しが決定しています。
旧松本市立博物館2階からは松本城も間近に見られます。展示作品は五月女哲平「満ち欠けの先に 」
1,2回目は市内に点在する旧建築を未来に向け再活用すべく展示会場としてきましたが、3回目は様相を異にしています。
解体の決まった55年以上の歴史を有する建物(旧松本市立博物館)に最後に華を添え人々の記憶に深く刻むべく16組のアーティストが、この会場に相応しい作品を展開しています。
鬼頭健吾「lines 」
板坂諭「Balloon sculpture 」
長く市民に愛されてきた博物館内にまさに誂えたかのように、作品をチョイスし至るところに展示されています。
ピカピカのホワイトキューブではなく、汚れの目立つ壁や年季の入った階段や、今の建築では考えられないほど手の込んだ作りが施されている旧松本市立博物館。
下手をすると作品が空間に飲まれてしまいそうなほど強い力を有する魅力あふれる建造物です。
熊野寿哉「パンタレイ 」
外壁を覆う中島崇「ケア」が外気を遮断してくれたおかげで、半外の特殊な空間に華道家・空間演出家である熊野の成長し続ける生け花作品が映えます。
博物館内に活きた植物を設置しスチームを噴出するなど通常ご法度ですが、取り壊しの決まった今回だからこそ可能な作品展示。
そのすぐ近くに須田悦弘が手彫りした人口の「雑草」が展示されているのもまた一興です。
旧松本市立博物館の1、2階展示室と地下1階にあるボイラー室に、それぞれその場に合った作品が展示されています。
また単独で見せる展示と、複数作家を意図的に視界に飛び込ませる空間を上手く配置することで、全体にメリハリを設け、建築空間と現代アート作品のマリアージュを作り上げるのに成功しています。
これに至るまでに、相当時間をかけ綿密な展示プランを練ったことでしょう。
磯谷博史「花と蜂、透過する履歴 」、村松英俊「tape dispenser、pencil sharpener、outlet、compass、tops 」、宇佐美雅浩「曼荼羅 」
博物館にあった展示ケースを有効活用した磯谷博史と宇佐美雅浩。
磯谷は蜂蜜という博物館展示に最も近しい作品を独立ケースに展示し、宇佐美は壁面の作り付けの展示ケースに合成写真かと見紛う大勢の人を一枚に収めた作品を複数展示することで、一般的なギャラリーで目にするより物語性を高めることに成功しています。
カンディダ・ヘーファー「Reflections on Spaces – Spaces of Reflection 」
一方、今回のメインビジュアルに用いられたカンディダ・ヘーファー(Candida Höfer)の写真作品は、手の込んだ高いデザイン性を誇る単独空間に展示されています。
磯谷博史、宇佐美雅浩の展示とは違い、既存の展示ケースを照明として用い、新たな壁面を設置することで、ヘーファーの文化的建築の室内空間写真の魅力を最大限に引き出しています。
米谷健+ジュリア「Crystal Palace: The Great Exhibition of the Works of Industry of all Nuclear Nations 」
こちらも暗闇に作品が浮かぶ単独展示空間。1点1点に原発保有国の国名を付け、その国の原発からつくり出される電力の総出力規模(メガワット:IAEA資料参考)をシャンデリアのサイズに比例させた作品。
「クリスタルパレス:万原子力発電国産業製作品大博覧会」最も大きなシャンデリアは中国で、ウクライナや北朝鮮もこの中に含まれています。
河合政之「三元素 」
使われなくなって久しい地下1階にあるボイラー室を舞台に、アナログな配線が作り出す観たことのない形状に音と映像を交えた作品が待っていようとは!
立ち入り禁止エリアに忽然と現れた正体不明の生命体のようでもあります。決して心地よい音響ではないのですが、いつまでも飽きることなく見聞きしていられます。
藤井フミヤ「KARMA、SWICH、JAPAN 」
脱キュレーション的なスタンスを取った過去2回の「マツモト建築芸術祭」とは一転、今回の旧博物館の展示は総合ディレクターおおうちおさむ氏が完全にキュレーションをしています。
カンディダ・ヘーファーや藤井フミヤなど作家に相応しい会場デザインから、外観と地下と1階を博物学的な見方で構成するなど非常に考え抜かれた観た人の記憶に深く残る展示となっています。
マツモト建築芸術祭公式Instagram でおおうちおさむ氏の生の解説を聴けます。
白鳥真太郎「ラフォーレ原宿 Laforet 年間キャンペーン 」
メイン会場の他に、新松本市立博物館1Fの映像作品「SHORTSHORTS」が上映され、信毎メディアガーデンではイベントが行われます。
「マツモト建築芸術祭2024 ANNEX」は3月24日までです。一期一会この機会を逃すと二度と観られない作品と空間が松本で待っています。年間ベスト10入り確定!行くべし!!
「マツモト建築芸術祭2024 ANNEX」
消えゆく名建築 アートが住み着き 記憶する
MATSUMOTO Architecture + Art Festival
会期: 2024年2月23日(金) 〜3月24日(日) 31日間
開館時間:10:00-17:00(メイン会場)
会場: 旧松本市立博物館(メイン会場)・新松本市立博物館1F・信毎メディアガーデン
主催:マツモト建築芸術祭実行委員会
委員長:齊藤忠政(扉ホールディングス株式会社社長)
総合ディレクター:おおうちおさむ(有限会社ナノナノグラフィックス代表)
メインビジュアル:カンディダ・ヘーファー(Candida Höfer)
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]]> 世界新発見!伊藤若冲の巻物「果蔬図巻(かそずかん)」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7260 2024-03-05T22:39:34+09:00 2024-03-05T13:39:34Z 2024-03-05T13:39:34Z 京都・福田美術館が、ヨーロッパで新たに発見された伊藤若冲作の巻物「果蔬図巻」(かそずかん)を新たにコレクションに加えました。
伊藤若冲作「果蔬図巻」(部分)
「果蔬図巻」とは
今まで発見されていなかった、若冲の絹本着色の図巻(縦30.5cm×横277.5cm... Tak その他
伊藤若冲作「果蔬図巻 」(部分)
「果蔬図巻」とは
今まで発見されていなかった、若冲の絹本着色の図巻(縦30.5cm×横277.5cm)跋文部分(54.5cm)を加えると332.2cmもある大作です。
制作年は1791年、若冲76歳の頃の作品で、巻末に大典禅師の直筆の跋文(ばつぶん)が添えられています。
伊藤若冲作「果蔬図巻 」(部分)
寛政3年(1791)、若冲が76歳の時に描かれた「果蔬図巻」は、若冲ならではの美しい色彩を用いて様々な野菜や果物が描かれた巻物です。
若冲は「果蔬図巻」を描いた翌年に「菜蟲譜(さいちゅうふ)」(佐野市立吉澤記念美術館所蔵・重要文化財)を描いており、両作品には描かれている野菜や彩色方法などに共通点が見られます。
文化遺産オンライン
絹本著色菜蟲譜〈伊藤若冲筆/七十七歳の款記がある〉
福田美術館が本日初公開した新発見の伊藤若冲「果蔬図巻(かそずかん)」と佐野市立吉澤記念美術館所蔵・重要文化財「菜蟲譜(さいちゅうふ)」との比較表。
吉澤記念美術館学芸員の末武さとみ氏は、以下のように評しています。
・描かれている野菜や果物(果蔬)の大部分は菜蟲譜と共通する。
・果蔬の並べ方、蔬菜のポーズ、彩色手法における違いと共通点が興味深い。
・蟲がなく、蔬菜だけで構成されている点が、菜蟲譜の構成と特色を考える上で参考となる。
・梅荘顕常による跋文が、晩年の若冲と梅荘顕常・大坂との関係を考える上で大変貴重である。(なお菜蟲譜も大坂の文人の依頼で描かれている)
「果蔬図鑑」お披露目の様子
福田美術館学芸課長 岡田秀之氏のコメント
「一つ一つ彩色が施された果物や野菜は、若冲の確かな観察眼と優れた描写力によって描かれている。70代の彩色された作品は数が少なく、しかも依頼主が確定する作品は極めて珍しい。若冲の画業を考える上でも大変意義深い作品である。」
伊藤若冲作「果蔬図巻 」(部分)
巻物の最後に書き添えられた跋文(ばつぶん)は、若冲と深い親交を持っていた、相国寺の僧・梅荘顕常(大典)(1719−1801)が直筆で書いており、果物や野菜の形を極め、色も備えた本作を絶賛していることが分かります。
また、大阪の森玄郷という人物の依頼で制作したことや、若冲と共に森氏を訪れたのは30年前であること、森氏の亡き後、息子の嘉続から跋文の依頼を受けたことなども記載されており、かつて交流があった若冲に想いを馳せて絵の素晴らしさを述べている、貴重な資料となります。
描かれた野菜、果物は色づかいや配置にも独自の工夫が見られます。柿、苦瓜、林檎などのモチーフには中間色が用いられており、美しいグラデーションに仕上げられています。
「果蔬図巻」は福田美術館の新たなコレクションとして、10月に開幕する展覧会「開館5周年記念:京都の嵐山に舞い降りた奇跡!伊藤若冲の激レアな巻物が世界初公開されるってマジ?!」にて一般公開となります。
福田美術館
https://fukuda-art-museum.jp/
『若冲画賛 賛を読んで知る若冲画の秘密 』
門脇 むつみ (編集), 芳澤 勝弘 (編集)
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]]> 舞台は蔵王温泉!「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2024」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7259 2024-03-04T23:34:00+09:00 2024-03-05T13:05:01Z 2024-03-04T14:34:00Z 東北芸術工科大学が主催する「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2024」
今回で6回目となる「山形ビエンナーレ2024」は、「温泉地でのアート体験により心身の健康を回復する」というコンセプトをもとに蔵王温泉を舞台に9月1日から開催となります。
「山形ビエン... Tak 展覧会告知
今回で6回目となる「山形ビエンナーレ2024」は、「温泉地でのアート体験により心身の健康を回復する」というコンセプトをもとに蔵王温泉を舞台に9月1日から開催となります。
「山形ビエンナーレ2024」メインヴィジュアル
公式サイト: https://biennale.tuad.ac.jp
【メインヴィジュアルについて】
アートディレクション:杉の下意匠室
コンセプト:温泉の源、マグマの赤い色がキーカラーです。蔵王に縁あるものたちが、いのちをうたいます。地熱を感じて、顔を赤くして、口を大きく開けてみんなが思い切りうたえる芸術祭をイメージしています。
杉の下意匠室:2017年設立。広告・パッケージ・WEB等のデザイン全般、イラストレーション、ブランディングから商品企画まで、幅広い業務を手掛けている。「エンドーのげそ天(食品)のブランディング」(2023年度グッドデザイン賞金賞受賞)ほか。
suginoshita.jp
【山形ビエンナーレ2024のみどころ】
1. 蔵王温泉と東北芸術工科大学を会場に実施。1900年余りの長きにわたり、人びとの心身を癒してきた蔵王の地で、「いのちをうたう」をテーマに、温泉も含めた蔵王の風土、そして斎藤茂吉をはじめとする蔵王で生まれた芸術文化からも大きなインスピレーションを得ながら、この時代の「いのち」と「うた」について、4つのプロジェクト--「ひとひのうた」「山と土と茶と」「現代山形考〜山はうたう〜」「SUMMER SCHOOL」--によって表現します。
2. 「山形ビエンナーレ」では、温泉の力を借りて固くなった体と心を「ほどき」、自由な感覚を開いて会場を「めぐり」、そこで聞こえてくる「いのちのうた」に耳をすませてください。会場では「ことば」に触れ、また夜には山形に泊まり、深い「ねむり」によって自分の全体性を取り戻し、場と時を共有し交歓しあうことで、新しい自分が「めざめ」ます。
公式サイト: https://biennale.tuad.ac.jp
「いのちをうたう」をテーマに、美術家、歌人、詩人、シンガーソングライター、デザイナー、ダンサー、花道家、修復家、建築家など様々なアーティストが参加。
展覧会・パフォーマンス・イベント・ワークショップを通して様々な人に足を運んでもらえる体感型の芸術祭。
山形県山形市の蔵王温泉と東北芸術工科大学で9月1日〜16日の期間、4つのプロジェクトで開催されます。4つのプロジェクトの詳細は公式サイトで!
みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2024
テーマ:いのちをうたう
会期:2024年9月1日(日)〜16日(月・祝)
会場:蔵王温泉、東北芸術工科大学
参加料:無料/一部有料プログラムを予定
主催:東北芸術工科大学
特別協力:蔵王温泉観光協会
後援:山形県、山形市、山形県教育委員会、山形市教育委員会(予定)
総合プロデューサー:中山ダイスケ(東北芸術工科大学学長)
芸術監督:稲葉俊郎(医師)
総合キュレーター:小金沢智(東北芸術工科大学専任講師)
ディレクター:アイハラケンジ(アートディレクター/グラフィックデザイナー)、青山ひろゆき(東北芸術工科大学教授)、安達大悟(東北芸術工科大学准教授)、岩井天志(東北芸術工科大学教授)、深井聡一郎(東北芸術工科大学教授)、三瀬夏之介(東北芸術工科大学教授)、宮本晶朗(東北芸術工科大学准教授)、渡邉吉太(東北芸術工科大学准教授)
アートディレクター:杉の下意匠室
公式サイト: https://biennale.tuad.ac.jp
蔵王温泉を舞台にして「いのちをうたう」をテーマに9月1日から開催!
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]]> 「岩?家のお雛さま」 https://bluediary2.jugem.jp/?eid=7258 2024-03-03T21:53:40+09:00 2024-03-03T12:53:40Z 2024-03-03T12:53:40Z 静嘉堂文庫美術館で開催中の
「岩?家のお雛さま」展へ行って来ました。
https://www.seikado.or.jp/
日本の四季に彩りを添える「五節句」。中でも3月の上巳の節句は、旧暦のこの頃が桃の花が咲くころであったため「桃の節句」とも呼ばれました。
現在では3月3... Tak 展覧会
「岩?家のお雛さま」展へ行って来ました。
https://www.seikado.or.jp/
日本の四季に彩りを添える「五節句」。中でも3月の上巳の節句は、旧暦のこの頃が桃の花が咲くころであったため「桃の節句」とも呼ばれました。
現在では3月3日の節句は、女子の成長を願う「ひな祭り」として広く定着しています。因みに今のような、ひな人形を飾るようになったのは江戸時代になってからのことです。
立雛(次郎左衛門頭) 江戸時代 18〜19世紀
人形の街として知られる埼玉県岩槻市にある岩槻人形博物館をはじめ、この時季になるとひな人形を紹介する展覧会が日本各地で開催されます。
静嘉堂の近くの日本橋にある三井記念美術館でも4月7日まで「三井家のおひなさま 特別展示 丸平文庫所蔵 京のひなかざり」が開催され静嘉堂と相互割引も行っています。
五世大木平藏「岩?家雛人形 」のうち内裏雛
昭和時代初期(20世紀)
世田谷の岡本から東京丸の内に建つ昭和9年竣工の明治生命館に移転してきた静嘉堂文庫美術館でも、現在可愛らしいお雛さまの展覧会が開かれています。
静嘉堂が所蔵している岩?家のお雛さまは、岩崎小彌太(三菱第4代社長・1879〜1945)が、昭和の初め頃、孝子夫人のために、京都の丸平大木人形店に特注したものです。
製作には3年の歳月を要したと伝えられ、まさに昭和初期の人形製作技術の粋を集めた美術工芸品と呼べる貴重なお雛さまです。
展覧会の構成は以下の通りです。
第1章 雛の世界 ─小さきものは、みなうつくし
第2章 岩?家のお雛さま
第3章 御所人形と春を愛でる
第4章 初公開 岩?家ゆかりの打掛
「岩?家雛人形」は白くつややかな丸いお顔が愛らしい稚児雛です。昭和4年(1929)に竣工した三菱家の邸宅・鳥居坂本邸(現在、跡地は国際文化会館港区六本木)の客間で披露されました。
戦後、お雛さまは散逸してしまいますが、蒐集家・福喜世美氏が情熱をもって集め、静嘉堂文庫美術館において、受贈記念展(2019)などで紹介されてきました。
五世大木平藏 御所人形 立稚児 昭和時代(20世紀)
丸平文庫蔵
今回の展覧会では、「岩崎家雛人形」に加え、岩崎小彌太の還暦を祝し、丸平大木人形店に特注した61人に及ぶ「木彫彩色御所人形」や丸平文庫が所蔵する岩?家旧蔵の御所人形が里帰りを果たし当時の様子を伝える写真と共に展示されています。
明和年間(1764-71)に創業の京都・丸平大木人形店(屋号「丸屋」)の人形師により制作された岩崎家の雛人形は、現在巡り巡って、丸平文庫蔵となっているものがあります。
https://www.ooki-heizo.com/
五世大木平藏 御所人形 お福の花見 昭和時代(20世紀)
丸平文庫蔵
静嘉堂文庫美術館でのお雛さまの展示は、岡本から数えると数回行われて来ましたが、丸平文庫所蔵の人形が加わるのは今回が初めてのことです。
昨年(2023年)に開催された「お雛さま ―岩?小彌太邸へようこそ」とは、展示内容も大きく変わっています。
菱川師宣「十二ヵ月風俗図巻 」上巻
江戸時代元禄期(1688〜1704)前期
雛人形だけでなく、浮世絵の祖として有名な菱川師宣が12ヶ月の風俗を描いた作品も出ています。3月上巳の節句を行う様子を描いた場面が展示されていました。
またギャラリー4では、国宝「曜変天目」と共に、岩?家ゆかりの「白綸子地松竹梅鶴模様打掛」が初公開されており見ごたえたっぷり展覧会となっています。
重要文化財 野々村仁清「色絵吉野山図茶壺 」
江戸時代(17世紀)
展示室出口付近にさり気なく重文の仁清の立派な茶壷が展示されていました。優品を持っている美術館はやることが違いますね。
「岩?家のお雛さま」は、3月31日までです。是非〜(ギャラリー1〜3はスマホでの写真撮影が可能です。)
「岩?家のお雛さま」
会期:2024年2月17日(土)〜3月31日(日)
休館日:月曜日(ただし、3月4日(月)はトークフリーデーとして開館)
開館時間:10:00 – 17:00 (毎週土曜日は午後6時まで、第4水曜日は午後8時まで)
※入館は閉館の30前まで
会場:静嘉堂@丸の内 (明治生命館1階)
https://www.seikado.or.jp/
主催:静嘉堂文庫美術館(公益財団法人静嘉堂)
マッカーサーが演説を行った会議室が無料で見学できる! 圧倒的な力感を誇る丸の内の重要文化財
「ほぼ実寸の曜変天目ぬいぐるみ」が話題沸騰! 丸の内のアート人に聞く! 〜静嘉堂文庫美術館 安村館長編〜
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