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「TAGBOAT×百段階段」展〜文化財と出会う現代アート〜

ホテル雅叙園東京内にある東京都指定有形文化財「百段階段」にて現代アートの展覧会が開催されています。


漁礁の間

昭和10年に建てられた旧目黒雅叙園3号館:通称「百段階段」

99段の階段廊下で結ばれた各部屋はそれぞれ趣向が異なり、各部屋の天井や欄間には、当時屈指の画家や大工によって創り上げられた美の世界が広がっています。

そんな「百段階段」とアジア最大のオンラインギャラリーを運営する株式会社タグボートとのありそうでなかった現代アート展。

これまでとは一味も二味も違う「百段階段」と出会えます。


星光の間

「TAGBOAT」がセレクトした30名の新進アーティストによる独創的なアート作品が文化財を舞台に新たな世界感を創り上げています。

はじめにこの企画を耳にした際、あの空間に果たして現代アートがマッチするのか少し懐疑的でした。

これまで生花やお雛様などの展覧会を多く開催してきた「百段階段」に、果たして尖がった作品の展示をどう展示するのかと。


草丘の間


天井の間

画像をご覧になっただけでお分かりのように、不安は全くの杞憂でした。

逆に、めちゃくちゃ合うじゃないですか!現代アート作品!!どうしてこれまでやらなかったのかが不思議なくらいです。

若い方へこれがきっかけで「百段階段」の存在や魅力を知ってもらえるまさに好機。


十畝の間

現代アートと、昭和初期に当時屈指の画家や大工によって創り上げられた美の世界の融合を体験することの出来る稀有な機会とも言えます。

参加アーティスト / 五十音順
Aira / AKI / ayaka nakamura / Limo / TARTAROS JAPAN / 石井七歩 / 石川美奈子 / 伊藤咲穂 / 大槻 透 /カネコタカナオ/鴨下容子 / 神田さおり / 小池正典 / 後藤夢乃 / 榊 貴美 / 塩見真由 / 田村久美子 /坪山 斉 / 友成哲郎 / 西島雄志 / 橋本 仁 / 濱村 凌 / 早川モトヒロ / ヒロ杉山 / 廣瀬祥子 / ホリグチシンゴ /前田博雅 / 柳田有希子 / 山口真人 / 渡邉 光



「TAGBOAT × 百段階段」展〜文化財と出会う現代アート〜【メイキング動画】

絵画作品のみならず、漉き和紙によるインスタレーションや、写真、デジタル作品、そして立体的な作品など、幅広い表現力を持つ新進気鋭の作家が「百段階段」に集っています。

昭和-平成-令和と時代を越えたコラボレーションを体感しにホテル雅叙園東京「百段階段」へgo!!(学生さんは特別にワンコイン500円で入館できます)


「TAGBOAT×百段階段」展 〜文化財と出会う現代アート〜

開催期間:2020年9月11日(金)〜10月11日(日)
開催時間:日〜木曜日・祝日 10:00〜17:00
金・土・祝前日 10:00〜20:00 ※最終入館ともに閉館30分前
会場:ホテル雅叙園東京 東京都指定有形文化財「百段階段」
https://www.hotelgajoen-tokyo.com/100event/tagboat
主催:株式会社タグボート・ホテル雅叙園東京

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=5988

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京都・真珠庵「現代作家6名が描いた方丈襖絵」

とんちで有名な「一休さん」こと一休宗純禅師を開祖とする大徳寺の名刹、真珠庵。


史跡名勝 七五三の庭

襖絵約40面が約400年ぶりに新調されたのは2018年のこと。新たな襖絵の描き手として選ばれたのは、マンガやゲームなどの世界で活躍目覚ましい作家や日本画家たち6名。

お寺から与えられた方丈襖絵のコンセプトは、一休さんゆかりの寺院だけに「なんでもあり」。

漫画家の北見けんいち氏、映画監督の山賀博之氏、アートディレクターの上国料勇氏など、現在第一線で活躍するクリエーターらが作品を見ていきましょう。


漫画家 北見 けんいち 筆『楽園』


アニメ監督 山賀 博之 筆『かろうじて生きている』


イラストレーター 伊賀 孝行 筆『オトナの一休さん』


アートディレクター 上国料 勇 筆『Purus Terrae浄土』


日本画家/僧侶 濱地 創宗 筆『寒山拾得』


美術家 山口 和也 筆『空花(くうか)』

これらの画像だけだと、モノクロ作品も多いせいか、あまり奇抜な印象を襖絵から受けません。

でもでも、実際に観に行ってみると「えっ?!えっ?!」の連続です。

公開された当時の朝日新聞WEBに詳細が掲載されているのでご興味ある方はご覧になってみて下さい。


茶室 庭玉軒

コロナ禍前までは、自由に見学できたのですが、現在は事前予約が必要です。しかも、コロナ対策で人数を限定してのグループ拝観(予約優先)となっています。

でも、人数を限定しツアー形式にしたことにより、普段公開していない重要文化財 伝土佐光信筆「百鬼夜行絵巻」が寺内で初公開されることになりました。

現存最古の「百鬼夜行絵巻」(真珠庵本)が博物館ではなく寺院で観られるのです。


伝土佐光信 重要文化財「百鬼夜行絵巻
いわゆる「真珠庵本」と呼ばれる真珠庵の『 百鬼夜行絵巻 』 は室町時代に名をはせた絵師、土佐光信の作と伝わる。一見おどろおどろしい印象を持つ絵巻物ですが、よく観察してみると躍動感あふれるタッチで描かれた妖怪たちはどこか滑稽さを感じさせます。日本で最も有名な妖怪絵巻の一つとして、日本美術や妖怪ファンから人気が高い作品です。

伝土佐光信 重要文化財「百鬼夜行絵巻

現代作家6名が描いた襖絵に加え、重文「百鬼夜行絵巻」(真珠庵本)が観られるとあらば、いざGo To京都!

拝観期間
前期/2020年9月19日〜10月14日
後期/2020年10月24日〜11月23日

公開内容
重要文化財 伝土佐光信筆 『 百鬼夜行絵巻 』
※前期・後期で展示入れ替えがあります。
現代作家6名が描く方丈襖絵
書院「通僊院」、茶室「庭玉軒」
史跡名勝 方丈東庭、通僊院庭園

拝観休止日
10月15日〜23日

拝観時間
9:30〜15:30(受付終了) 予約優先制(20日前から受付開始、6日前に受付終了)
30分ごとに人数を限定して入場
ご予約は下記URLで受付 
https://coubic.com/kyotoshunju/561317


書院「通僊院(つうせんいん)」(重要文化財)
1638年に正親町天皇の女御の化粧殿を移築したもので、通僊院と称せられています。戦国時代の医師、御典医の半井瑞策(なからい ずいさく)が拝領し、真珠庵に寄進したもの。女性らしい雰囲気が感じられる落ち着いた室内には、狩野元信(もとのぶ)筆と伝わる水墨山水図や西湖図、土佐光起(みつおき)による金碧花鳥図があります。

庭玉軒 外観

真珠庵 沿革

臨済宗大本山大徳寺の塔頭真珠庵は、とんちで 有名な一休さん、一休宗純和尚を開祖として、一休和尚が亡くなられた 10 年後の延徳 3 年(1491 )に堺の豪商、尾和宗臨によって建てられた。建物は、桃山時代に御所の化粧殿を移築した書院「通僊院」や、二畳台目の茶室「庭玉軒」がある。茶室「庭玉軒」は江戸時代初期の茶匠・金森宗和(かなもりそうわ)好みとされ、内蹲踞(うちつくばい)の席として有名である。方丈の東には、わび茶の祖とされる村田珠光作と伝わる「七五三の庭」がある。本堂には曽我派の祖である曽我蛇足、そして桃山時代の天才絵師、長谷川等伯の障壁画が納められている(現在修復中)。
2018年には方丈の襖絵が新調され、漫画家、アートディレクター、イラストレーターなど 6 名の現代作家がそれぞれの部屋に襖絵を奉納した。



京都魔界案内―出かけよう、「発見の旅」へ』 (知恵の森文庫)
小松 和彦 (著)

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http://bluediary2.jugem.jp/?eid=5974

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『よみがえるレオナルド・ダ・ヴィンチ』

東京美術より刊行となった『よみがえるレオナルド・ダ・ヴィンチ: 作品復元プロジェクト』を読んでみました。


よみがえるレオナルド・ダ・ヴィンチ: 作品復元プロジェクト
東京造形大学ダ・ヴィンチ・プロジェクト (著, 編集), 池上英洋 (著, 編集)

今年(2020年)1月に代官山ヒルサイドフォーラムにて開催されたダ・ヴィンチ没後500年「夢の実現」展。東京造形大学が教育の一環として行った展覧会。

開催期間は20日程度でしたが、何と1万人を超える来場者に恵まれる大盛況ぶり。レオナルドの知名度の高さだけでなく、展覧会の着眼点が良かったことが成功の大きな要因でした。



造形大学の各学部の先生方と、プロジェクトに参加した学生さんに「ありがとう!お疲れさまでした!!」と心の底から言いたい充実した内容でした。

その後、降って涌いたかのようなコロナ騒ぎで展覧会の記憶も薄れてしまったかもしれません。しかし、「夢の実現展」は終わってはいないのです。

公式サイト:https://leonardo500.jp/

今後、「夢の現実展」はレオナルドの魅力をより多くの方に知って頂くため、日本各地を巡回していく予定です。まずは八王子にある東京富士美術館で9月1日よりスタートしました。


東京造形大学 レオナルド・ダ・ヴィンチ再現プロジェクト
ダ・ヴィンチ没後500年「夢の実現」展


会期:2020年9月1日(火)〜11月29日(日)
休館日:月曜日(祝日の場合は開館。翌日火曜日が振替休館)※9月21日(月・祝)・9月22日(火・祝)・11月23日(月・祝)は開館、9月23日(水)・11月24日(火)は休館
開館時間:10:00〜17:00(16:30受付終了)
会場:東京富士美術館:新館・常設展示室6〜8
https://www.fujibi.or.jp/
主催:東京富士美術館
後援:イタリア大使館、イタリア文化会館、公益財団法人日伊協会、八王子市、八王子市教育委員会、八王子商工会議所
制作・監修:東京造形大学

代官山ヒルサイドフォーラムでの展示を見逃してしまった方にとっては朗報です。そして一度ご覧になられた方もまた新たな発見を求めて何度でも。

レオナルドの偉大さを知るためには、機会を惜しまず何度でも。

よみがえるレオナルド・ダ・ヴィンチ: 作品復元プロジェクト』は、「ダ・ヴィンチ没後500年 夢の実現」展公式ガイドブックとして位置づけられています。



執筆陣は池上先生の人脈をフル活用した錚々たる顔ぶれとなっています。

宮下規久朗、布施英利、原元晶、茂木健一郎、藤井匡、田中英道、ラファエーレ・ミラーニなどなど、レオナルドの多面性を紐解くべく各界の専門家が、書き下ろしています。

また「アーティストとレオナルド」では、シンポジウムに出演した、ヤマザキマリ、アントネッロ、森田学、サカナクションの山口一郎、浅葉克己、山岸康之たちがテキストを残しています。


復元された「東方三博士の礼拝

教育研究助成金により出版される学術書なので造形大学や執筆者に印税は一切入らないにも関わらず、どのレオナルド本よりも読み応えのある内容となっています。

レオナルドが手掛けた、絵画、彫刻、建築、機械に加え、現代の視点からメディア・デザインなどにも挑んでおり、単なる復元プロジェクトでは決してありません。



展覧会会場では高い位置に展示されていた「最後の晩餐」も『よみがえるレオナルド・ダ・ヴィンチ: 作品復元プロジェクト』なら完璧!

とにかく多彩な画像(再現画像もバッチリ!)と丁寧過ぎる解説がびっしり詰め込まれた一冊。加えて豊富なコラムも読みごたえ十分です。

末席を汚すかのように、私も一頁だけ誌面を頂き文章を寄稿しています。

よろしければ是非お手に取ってみて下さい。魅力を語り尽くせないほど充溢した内容の一冊です。


よみがえるレオナルド・ダ・ヴィンチ: 作品復元プロジェクト
東京造形大学ダ・ヴィンチ・プロジェクト (著, 編集), 池上英洋 (著, 編集)

未完や欠損状態の絵画、巨大建築の設計図、機械や彫刻のデッサンなど、万能人ダ・ヴィンチが生前やり残したさまざまな「夢」を、500年後の今、現代のテクノロジーを用い完全な形で再現を試みた画期的プロジェクト。さらに、ダ・ヴィンチにまつわる長年の謎や議論について、そのあらましと興味深い最新知見を紹介。他分野の識者による考察も多くの示唆に富み、コンパクトながら類のないダ・ヴィンチ入門書。
「ダ・ヴィンチ没後500年 夢の実現」展公式ガイドブック。



よみがえる天才2 レオナルド・ダ・ヴィンチ』 (ちくまプリマー新書)
池上英洋(著)

五〇〇年も前に生きたその人は名画を遺し、近代文明の夢を描いた「万能人」と呼ばれる。しかしその素顔は、不遇と失敗に苦しんだ青年だった。一生涯を通じて苦悩しつづけた「天才」のドラマを追う。


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「ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」

サントリー美術館で開催中の
リニューアル・オープン記念展1「ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」に行って来ました。


https://www.suntory.co.jp/sma/

六本木の東京ミッドタウン内にあるサントリー美術館。2007年3月に現在の場所にオープンしてから早いもので10年以上が経ちました。

2019年11月11日(月)より改修工事に伴い休館していましたが、晴れてリニューアル・オープンしました。(新型コロナウイルスの影響で2ヶ月以上当初の予定より遅れてしまいました。)

リニューアルに関しては、こちらのコラムにまとめてあります。制服も今回新しくなっています。


エントランスも一新されました。

開幕第一弾として、リニューアル・オープン記念展1「ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」が7月22日より始まりました。

サントリー美術館のコレクションを代表する各ジャンルの作品が勢揃いします。滅多に展示されない作品も出ています。

例えば、重要文化財「泰西王侯騎馬図屛風」はサントリー美術館所蔵品の中でも有名な作品ですが、展示されるのは久々です。


重要文化財「泰西王侯騎馬図屏風」17世紀初頭
山口晃「厩圖」平成13年(2001)

また、2009年開催の「清方/Kiyokata ノスタルジア」以来お目にかかる機会がなかった鏑木清方の名品「春雪」も8月17日まで展示されています。

10年以上ぶりに拝見しましたが、あらためて素晴らしさ実感しました。品の良い清方作品の筆頭にあげられます。


小林清親「花模様 寛永正保頃」明治29年(1896)3月

隣りにはとても珍しい清親の美人画が並びます。こんな作品初めて観ました!普段の展覧会では出せない作品がこのようにいくつ展示されています。

勿論、サントリー美術館の顔とも言うべきスターたちも勢揃い。


国宝「浮線綾螺鈿蒔絵手箱」鎌倉時代 13世紀

今回は見せ方にもかなりこだわっています。この画像では分かりませんので会場で是非ご確認あれ。

リニューアル以前より定評のあった照明も進化しています。そして例の展示ケースも健在です!

日本メーカーの情熱で 進化する展示ケース(サントリー美術館)



展示構成は以下の通りです。いつも以上に細かく設定されています。

第1章 1節 装い:浮線綾螺鈿蒔絵手箱と化粧道具
第1章 2節 美人画と着物
再現:誰が袖図屛風
第1章 3節 装い:鎧兜と戦いのいで立ち
第2章 1節 祝祭・宴:祝いの調度
第2章 2節 祝祭・宴:宴の屏風と酒のうつわ
再現:上野花見歌舞伎図屏風
第3章 1節 異国趣味:南蛮屏風と初期洋風画
第3章 2節 異国趣味:異国趣味の意匠(デザイン)


今回の展覧会の所々にさり気なく、古美術に造詣の深い現代作家の山口晃氏、彦十蒔絵・若宮隆志氏、山本太郎氏、野口哲哉氏の作品も交えて展示されています。


朱漆塗矢筈札紺糸素懸威具足」17〜16世紀
野口哲哉「WHO ARE YOU〜木下利房と仮定〜」令和2年(2020)

古美術VS現代アート的なノリではなく、本当にさり気なく展示に溶け込ませているので、もしかしたら気付かずにスルーされる方もいらっしゃるかもしれません。

彦十蒔絵・若宮隆志氏の作品などキャプションを見なければ古美術にしか見えません。


彦十蒔絵・若宮隆志「分福茶釜 五客組盃 五節供蒔絵」平成29年(2017)

ポーラ美術館「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」や、パナソニック汐留美術館「和巧絶佳展」のイイとこ取りをしているかのような展示です。

中でも野口哲哉氏の起用はひと際目を惹き輝き放っており祝宴に花を添えています。もとより野口氏は甲冑マニアだけあり、古美術とのシンクロ率が異常な数値をたたき出しています。


加茂競馬図屏風」17世紀 

野口氏の解説がガチなので会場で立ち読みでなく図録でしっかりと読みましょう。

担当学芸員さん曰く「日本の調度や道具の”デザイン性の高さ”や”かっこよさ”をクローズアップしてお見せしたい」とのこと。だから展示演出にも工夫を凝らしているのですね、随所に。

個人的におススメはこちら。


水島卜也、他編「化粧眉作口伝(巻子本)」元禄7年(1694)

眉化粧の仕方や道具、髪型や衣装まで絵入りで解説紹介がされています。1694年にこうした指南書が描かれていたことに驚くとともに、マスク必須の今、眉のお手入れこれが参考になるかも?!

日本美術のみならず、デザインやファッション、現代アートがお好きな方にも存分に楽しめる展覧会です。

コレクション展だと侮ってはいけません。流石サントリー美術館さん展覧会作りほんと上手いです!

「ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」は9月13日までです。是非是非〜一部作品を除き写真撮影可能です。


リニューアル・オープン記念展1
「ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」


会期:2020年7月22日(水)〜9月13日(日)
※5月13日〜7月5日の会期を変更。
開館時間:10:00〜18:00
※入館は閉館の30分前まで
※本展会期中のshop×cafeの営業時間は18:00まで
休館日:火曜日
※9月8日は開館
※shop×cafeは会期中無休
会場:サントリー美術館
https://www.suntory.co.jp/sma/
主催:サントリー美術館、朝日新聞社
協賛:三井不動産、三井住友海上火災保険、サントリーホールディングス
協力:大日本印刷、DNPアートコミュニケーションズ


『野口哲哉作品集 ~中世より愛をこめて~』

【次回展】

リニューアル・オープン記念展 II
「日本美術の裏の裏」

会期:2020年9月30日(水)〜11月29日(日)


『サントリー美術館 プレミアム・セレクション』

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http://bluediary2.jugem.jp/?eid=5932

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「SOMPO美術館 開館記念展」

SOMPO美術館で開催中の
「SOMPO美術館 開館記念展 珠玉のコレクション―いのちの輝き・つくる喜び」に行って来ました。


https://www.sompo-museum.org/

折角新しい建物を作り、美術館の名称も分かりやすくすっきりさせ、いざオープン!という矢先にコロナ禍に見舞われてしまったSOMPO美術館が1ヶ月半遅れてようやく開館となりました。

5階建ての真新しい美術館。まず入館するとエレベーターで5階へ。その後、4階、3階と下りながら作品を観て行きます。2階はショップとカフェが入っています。


SOMPO美術館2階 ミュージアムショップ

それまでと美術館の様子ががらりと変わったアーティゾン美術館とは違い、これまでの「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」が持っていたテイストを引き継いでいるように強く感じます。

真新しい美術館でありながら、これまでのファンも大事にしていこうという気概の現れでしょうか。


SOMPO美術館 展示風景

さて、本来の予定では2期に分け、所蔵作品を開館記念として見せるはずでしたが、開館が遅れたことで一度に全て展示するまさに「珠玉のコレクション展」となっています。

ゴッホの「ひまわり」を筆頭にセザンヌ、ゴーギャン、ルノワール、グランマ・モーゼスなどこれまでも常設展示でお馴染みだった名品が揃い踏みしています。


ポール・セザンヌ「りんごとナプキン」1879-80年

一番嬉しかったのは、セザンヌやゴーギャンの作品がガラスケースから飛び出し単体で展示されていたことです。しかもこれらに限り写真撮影OKとあって、大好きなセザンヌを接写してきました。

筆致が以前は肉眼ではこれほどはっきりと見られなかったので、嬉しいことこの上なし!SOMPO美術館となって最も良かった点のひとつです。

ルノワールは久しく展示されていなかったと思ったら長いこと修復を行っていたそうです。古いニスを取り除き明るい画面となりました。


ピエール=オーギュスト・ルノワール「浴女」1892-93年頃

描かれた当時のオリジナルの状態になるべく近づけるための修復です。スペインの素人修復とは違います。

修復作業工程もパネルで丁寧に解説されていました。

・古いニスの除去
・表面をクリーンングする
・絵具の亀裂を固着する



山口華楊「葉桜」1921年

大正・昭和期に京都で活躍した日本画家、山口華楊による初期の大作「葉桜」の屏風絵は、全面的な修復が行われ、約10年ぶりに公開されています。

こちらの修復作業は油彩画に比べるとはるかに大変だったようです。

屏風内部の木製の骨組みが歪んだことで生じた、画面表面の皺や擦れに加え虫害による欠損を根気強く修復し、新しい美術館のオープンに間に合わせました。


東郷青児「砂の影」1977年

元々は東郷青児からまとまった作品を寄贈された安田火災が「東郷青児美術館」として1976年に開館したのがこの美術館の始まりです。

彫刻なども含め、これまで見たことのない東郷青児作品が多く出ており、かなり見応えがあります。

中でも目についたのが、東郷青児がデザインした保険のパンフレットの数々。


東郷青児デザイン「東京火災保険株式会社 保険案内」(9種類)1930-40年代

これだけ一つの立派な展覧会できてしまいます。

そして何よりも洒落ています。テレビやネットで盛んに芸能人を起用し保険の加入進めていますが、今もしこのパンフ見せられたら、即保険契約書サインしちゃいます。

展覧会の構成は以下の通りです。

第1章:四季折々の自然
第2章:「FACE」グランプリの作家たち
第3章:東郷青児(1897-1978)
第4章:風景と人の営み
第5章:人物を描く
第6章:静物画ー花と果物
紹介:SOMPO美術館の建物



SOMPO美術館 プロジェクト初期の検討模型 2016年
大成建設株式会社一級建築士事務所

西洋絵画がメインのように思えるかもしれませんが、日本画もとても良い作品を持っています。この土牛など初めて拝見しました。


奥村土牛「朝顔」1935年

他にも東山魁夷、岸田劉生、有島生馬、藤田嗣治、そして吉田博などなど見応えたっぷりです。

ゴッホの「ひまわり」で一躍有名になった美術館ですが、その他の所蔵作品かなり良いものをお持ちです。開館記念展と称した、「蔵出し展」。

特別展が始まるとこうしてまとめて観ること出来ないのでこの機をお見逃しなきように。


解説 フィンセント・ファン・ゴッホ ひまわり
小林晶子 (著), SOMPO美術館 (監修)

「SOMPO美術館 開館記念展」は、9月4日までです。


SOMPO美術館 開館記念展 珠玉のコレクション―いのちの輝き・つくる喜び

会期:2020年7月10日(金)〜9月4日(金) 日時指定入場制
休館日:月曜日(ただし8月10日は開館)
開館時間:午前10時〜午後6時(最終入館は午後5時30分まで)
会場:SOMPO美術館
※4月に「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」より改称
https://www.sompo-museum.org/
〒160-8338 東京都新宿区西新宿1-26-1 新宿駅西口より徒歩5分
主催:SOMPO美術館、読売新聞社
協賛:損保ジャパン

【次回展】

「ゴッホと静物画−伝統から革新へ」
2020年10月06日(火)〜12月27日(日)
https://gogh2020.exhn.jp/


ローキー エコバッグ 折りたたみ ミュージアムコレクション ゴッホ サンフラワー1889 VG.SF

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http://bluediary2.jugem.jp/?eid=5926

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「日本絵画の隠し玉」

大倉集古館で開催中の
「日本絵画の隠し玉〜大倉コレクションの意外な一面〜」展に行って来ました。


https://www.shukokan.org/

歴史ある大倉集古館の展覧会にこれまでほとんど出なかった(中には最近全く出品されなかった)稀品をまとめて紹介する展覧会です。

狩野派や近世近代絵画の優品を多く所蔵する大倉集古館では極めて珍しい企画展。大倉集古館館長代行として安村敏信先生が着任したからこそ実現しました。


二代葛飾戴斗「鐘馗図」1830年

安村敏信先生といえば先日まで江戸東京博物館で開催されていた「奇才―江戸絵画の冒険者たち―」も担当されていました。

7月7日から山口県立美術館で、9月12日からはあべのハルカス美術館で開催されます。
https://kisai2020.jp/


「日本絵画の隠し玉展」展示風景

現在、大倉集古館で拝見できる「日本絵画の隠し玉〜大倉コレクションの意外な一面〜」にも、ユニークな作品が数多く出ています。

何故、今まで「お蔵入り」し陽の目を見なかったのか、考えれば考えるほど実に勿体ない作品ばかり。


虫太平記絵巻」江戸時代 18世紀

画像は小さくて分かりにくいのですが、太平記の登場人物が虫として描かれている絵巻です。非常にお金がかけられた美しい作品で、それ相応の身分の方が手元で広げ楽しんだものでしょう。

楠木正成は立派な?カマキリの姿をしています。現在の「昆虫」という枠には入らない蛇なども虫として登場。人物を具に特定していくと当時の人々のイメージも分かるかもしれません。

擬人化された虫ばかりに目が行きがちですが、風雨の様子など風景もとても丁寧に描かれています。これ本にしたら売れるんじゃないですかね。


「日本絵画の隠し玉展」展示風景

個人的に惹かれたのは、山口雪渓「十六羅漢図」。16幅すべて展示されいたのも迫力ありますし、1点1点それぞれ筆が走っていて見応え十分。

羅漢の顔もエグイし、一緒に描かれている動物たちも長谷川派から学んだとは思えない特有の表現をみせます。


山口雪渓「十六羅漢図」江戸時代 17〜18世紀

隠し玉展で本当に隠し玉に出会えると嬉しくなります。尤も、このエグミが際立ち過ぎているがゆえに、これまでの大倉集古館での展示にはまずだされなかったのでしょう。16幅全て展示したのも今回が初めてなのかしら。

この他にも、左右で大きさや絵が違う「扇面散らし屏風」や、絶対周文ではない伝周文の「寒山拾得図」(おかしなポーズ取っています)などなど。

大倉集古館の蔵の奥の奥から引っ張り出してきたような、珍品=名品がずらり。


扇面散らし屏風」江戸時代 17世紀

ただし、面白い作品が多いだけではないのがこの展覧会の魅力でもあります。

幕末から明治にかけ活躍し当時は大変名の知れた絵師だった塩川文麟など、現在ではすっかり忘れ去られてしまった絵師たちの作品を観ることが出来ます。

フリーア美術館やボストン美術館には沢山所蔵されている塩川文麟ですが、日本国内の展覧会ではあまりお目にかかる機会がありません。

そうした意味での稀品、珍品、名品を一挙公開している蔵出し展。安村先生自ら記したキャプションも読みごたえあります。

「日本絵画の隠し玉展」は7月26日までです。コロナの影響でこれまた会期が短くなってしまっています。すぐにでも観に出かけましょう。


「日本絵画の隠し玉〜大倉コレクションの意外な一面〜」

会期:2020年6月2日(火)〜7月26日(日)
2020年6月27日(土)〜7月26日(日)
開館時間:10:30〜16:30(入館は16:00まで)
休館日:毎週月曜日:6/29(月)、7/6(月)、7/13(月)、7/20(月)
会場:大倉集古館
https://www.shukokan.org/
主催:公益財団法人 大倉文化財団・大倉集古館

※写真提供大倉集古館(外観を除く)

次回は大倉集古館の王道を行く展覧会です。こちらはこちらで楽しみですね。

企画展「近代日本画の華〜ローマ開催日本美術展覧会を中心に〜」
会期:2020年8月1日(土)〜9月27日(日)



『江戸絵画の非常識―近世絵画の定説をくつがえす』 (日本文化 私の最新講義)
安村敏信(著)

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http://bluediary2.jugem.jp/?eid=5909

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【期間限定】「ハマスホイとデンマーク絵画」特設オンラインミュージアムショップ

新型コロナウイルスの影響で会期途中で閉幕してしまった東京都美術館「ハマスホイとデンマーク絵画」(巡回先の山口県美術館でも再開の目途は立っていません。)

東京展、これから観に行こうとしていらした方も多いはずです。


「ハマスホイとデンマーク絵画」レビュー

Twitterでは、ハマスホイ展のグッズの販売を求める多くの声が寄せられていました。

そうした声に後押しされ「ハマスホイとデンマーク絵画」特設オンラインミュージアムショップが期間限定でオープンすることになりました。


「ハマスホイとデンマーク絵画」特設オンラインミュージアムショップ
https://hammershoi.shop/

現在、この状況下で様々な業種がオンラインに移行しています。ミュージアムグッズもネットショップで簡単に販売できると思われがちです。

しかし、展覧会のオリジナルグッズは原則として美術館内の実店舗でのみ、販売が許可されているものです。

版権の問題など多くのことをクリアしないと商品にはできません。よく「あの絵のポストカードが欲しかったのに無かった〜」と嘆くことありますが、そもそも商品化不可能なものも多くあるのです。


「ハマスホイとデンマーク絵画」オリジナルグッズ
http://east-inc.co.jp/main/

本来は美術館内の特設ショップでのみ販売するグッズを、オンラインで販売するには多くの問題をクリアしなければならないはずです。

諦めてまえば一番早いのですが、販売を求める多くの声に後押しされ奇蹟的に(これは決してオーバーな表現ではありません)成立したのです。

「ハマスホイとデンマーク絵画」グッズを制作した株式会社Eastが、まさに手作りで立ち上げたオンラインショップです。

初の試みなので他のオンラインショップのようにサクサクお買い物できるかは未知数ですが、心意気がとにかく素晴らしいではありませんか!


「ハマスホイとデンマーク絵画」特設オンラインミュージアムショップ
https://hammershoi.shop/

グッズ注文受付期間:2020年4月30日(木)午前10時〜5月10日(日)午後11時59分
※5月11日(月)以降の販売については未定です。
配送はヤマト運輸の宅急便を使用。
送料一回の注文につき700円(税込)
初めての試みで、ご不便をおかけする面もあるかと思います。
一人でも多くの方に喜んでいただけるよう、改善を重ねて取り組んでまいりますので、どうかあたたかく見守っていただけましたら幸いです。

安心して美術館に出掛けられる、ささやかでも幸せにあふれた日常が戻る日まで、この取り組みが、皆様にとっての「大切」と出会っていただける場となることを願っております。

株式会社East


こちらにインタビュー記事が掲載されています。是非ご一読あれ。

「ものづくり」にかける思い
開 永一郎(ひらき えいいちろう)
株式会社East代表取締役 

ミュージアムグッズの企画、デザイン、製造、卸、インテリア、テーブルウェアの企画販売、店舗デザイン、マーケティング、商品企画まで幅広く手がける。
http://east-inc.co.jp/main/


「ハマスホイとデンマーク絵画」
【会期・会場】
2020年1月21日(火)〜3月26日(木)※途中閉幕 東京都美術館
2020年4月7日(火)※開幕延期〜6月7日(日) 山口県立美術館

「ハマスホイとデンマーク絵画」レビュー


『ヴィルヘルム・ハマスホイ 静寂の詩人』 (ToBi selection)
萬屋 健司 (著)
山口県立美術館学芸員 「ハマスホイとデンマーク絵画」企画担当


『ヴィルヘルム・ハマスホイ 沈黙の絵画』 (コロナ・ブックス)
佐藤 直樹 (監修)
東京藝術大学美術学部芸術学科准教授「ヴィルヘルム・ハンマースホイ─静かなる詩情」(国立西洋美術館、2008年)企画担当

『ヴィルヘルム・ハマスホイ 沈黙の絵画』レビュー

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http://bluediary2.jugem.jp/?eid=5845

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ミヅマアートギャラリーで開催された展覧会風景&インタビュー動画無料配信中

新型コロナウィルス感染症の感染予防および拡大防止のため、4月9日〜5月6日の間休廊しているミヅマアートギャラリー。

これまで、ミヅマアートギャラリーで開催された展覧会風景&インタビュー動画をYoutubeで公開しています。


YAMAGUCHI Akira "Muromachi Resonance" / 山口晃展 「室町バイブレーション」 - Eng Sub

YAMAGUCHI Akira "Muromachi Resonance" / 山口晃展 「室町バイブレーション」
at Mizuma Art Gallery / ミヅマアートギャラリー
2016 / 11 / 02 (wed.) ‐ 12 / 17 (sat.)

懐かしい展覧会から、最新のものまで数多くの動画が無料公開されています。

大きな美術館と違い、展示スペースが限られているので動画もさほど長くなく丁度いい感じです。

また、作品にズームアップするなど画像だけでは見て取れない作品の細部も動画で紹介しています。


水野里奈「みてもみきれない。」 / MIZUNO Rina "Unable to See Whole"

水野里奈展「みてもみきれない。」2020.3.4-28

油画をベースに置きながらも、細密画や水墨画など、多くの芸術的要素を積極的に取り入れ、作品へと昇華していく水野。特に、トルコを訪れた際に、中東特有の細密画の装飾性に触れた体験は、現在の作風に繋がる大きな出来事となりました。

「今まで描いてきたものが無かった事になってもいいほどの特別な一枚を描きたい。」と語り、一枚一枚に精魂を注いで描き続ける水野里奈のミヅマアートギャラリーでの初個展の展示風景をぜひご覧ください。


青山悟展「The Lonely Labourer」 / AOYAMA Satoru "The Lonely Labourer"

青山悟展「The Lonely Labourer」2019.10.2-11.2
本展は、刺繍と映像によるインスタレーションや、新たな試みであるシルクスクリーンに刺繍を施した作品、そして古い工業用ミシンによる制作で知られる作家にとって初の試みであったコンピューターミシンを用いた作品により構成されました。

作品を通して青山は「急速なテクノロジーの進歩と共に変容していく社会の中で、人間性の在り処、さらに美意識や芸術そのものの在り処は一体どこにあるのか?」という問いを提示するとともに、未来における労働のあり方と、作家本人の制作のこれからについても疑問を投げかけています。


ケイト・グルービー「Pure Pleasure」 / Kate Groobey “Pure Pleasure”

ケイト・グルービー展「Pure Pleasure」2018.9.12-10.13
ケイト・グルービーは1979年英国リーズ生まれ、現在ヨークシャー及び南フランス在住。オックスフォード大学ラスキン・スクール・オブ・アートにて学士号を取得後、ロイヤル・カレッジ・オブ・アート修士課程にて絵画を学びました。

2009年から3年に一度行われている大和日英基金アートプライズの歴史の中で、本賞を受賞した初の女性作家となります。


刈谷博展「ひとつの/そして/無数に遍在する/それ」 / KARIYA Hiroshi "It Is All About the One Piece, and Millions of Others"

刈谷博展「ひとつの/そして/無数に遍在する/それ」2018.1.13-2.10

刈谷博は、77年の渡米以降、ニューヨークを拠点に活動している作家です。刈谷は、長年をかけて「経」をテーマに作品を制作しています。

一日一握りの種子(豆粒)に「the now is」いう3つの言葉を書き込んでいくという今回の作品「種子経」は、1984年から制作が開始され、途中で何度か中断しながらも現在まで続けられてきました。


赤松音呂展「Chozumaki / Chijikinkutsu」/ AKAMATSU Nelo "Chozumaki / Chijikinkutsu"

赤松音呂展「Chozumaki / Chijikinkutsu」2018.4.4-28
赤松音呂は近年デバイスを用いたインスタレーションを続けて発表しており、2015年にはオーストリアで開催される国際的なメディアアートのコンペティションであるアルス・エレクトロニカ賞でゴールデン・ニカ賞(グランプリ)を受賞しました。

インスタレーション以外でもパフォーマンス、ビデオ、立体、絵画など様々なメディアを用いて、普段の生活上で意識に留めない世界にひそかに脈打つリズムを掬い上げ作品化します。本展ではゴールデン・ニカ賞の受賞作品《チジキンクツ》並びに《チョウズマキ》を発表いたしました。


棚田康司「全裸と布」 / TANADA Koji "Unclothed and Clothed"

棚田康司展「全裸と布」2018.8.1-9.1
本展で発表された、力強く世界を立ち上げる裸婦像。

木塊という制約から放たれ、棚田の手によって逞しく立ち現れた女性像もまた、境界線に存在し世界を繋いでいくのです。

衣服を一枚ずつはがすように、木との対話を丁寧に重ねながら彫り出して行く作業は、より深く人間像を探っていく行為とも言えるのかもしれません。

この他にもYoutubeのMizumaArtGalleryチャンネルには幾つもの展覧会&インタビュー動画が公開されています。

英語の字幕付きです。作家さんの生の声、考えが聞けるのはとても嬉しいことですね。果たしてそれが真意かどうかは別として。


現代彫刻アンソロジー

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自宅で楽しむ「澄川喜一 そりとむくり」展

横浜美術館で開催中の「澄川喜一 そりとむくり」展。



澄川喜一って誰??と思われる方も多いかと思います。


東京スカイツリーと澄川氏

東京スカイツリー®や東京湾アクアライン川崎人工島「風の塔」のデザイン監修を務めた方であり、都市の巨大構造物に関わる多彩な仕事を手がけてきました。

しかし、建築畑の人では決してありません、澄川氏は、藝大卒後、戦後日本の抽象彫刻を牽引してきたパイオニア的存在なのです。

「澄川喜一 そりとむくり」展は、首都圏の公立美術館で開催される初の大規模個展です。最新作を含む約100点の作品・資料によって、60有余年におよぶ澄川の創作活動の全貌を回顧しています。


平山郁夫氏もデザインに加わった、川崎人工島「風の塔」

ただし、例により、横浜美術館は現在、新型コロナウイルス感染症拡大防止のために全館臨時休館中で観に行けません。

そこで、横浜美術館さんが、自宅でも展覧会を楽しめるようなコンテンツを特設サイトにたくさんご用意して下さいました!

知れば知るほど好きになる澄川喜一作品の魅力や楽しい特別企画を本展特設サイト「スペシャル」ページも要チェックです!!


「澄川喜一 そりとむくり」特設サイト「スペシャル」ページ

展覧会・イベントレポート

1.展示解説と会場風景
横浜美術館副館長(澄川店担当主席学芸員)による展覧会の見どころダイジェストと会場風景。


「展覧会の見どころダイジェスト」

2.CINRA.NET「小谷元彦が紐解くかたちの芸術。澄川喜一の時代と現代彫刻の課題」
澄川喜一が学長も務めた東京藝術大学の彫刻科にて学び、現在准教授として後進を担う彫刻家・小谷元彦。彼の目に、先達の仕事はどのように映ったか?近代以降の彫刻家の多くが直面しているという課題を語ります。

「CINRA.NET」記事

3.記念対談「澄川喜一×深井蓮彳芦
2020年2月22日(土)に開催された記念対談「澄川喜一×深井蓮廖澄川喜一氏と東京藝術大学で彼に師事した彫刻家・深井六瓠陛豕藝術大学名誉教授)が、木を素材に制作を続ける両者の作品や、大学時代のエピソードなどについて語りました。


「澄川喜一 そりとむくり」展 記念対談「澄川喜一×深井隆」

4.ワークショップ「抽象彫刻の魅力『澄川喜一の世界』」
2020年2月23日(日・祝)に、澄川喜一氏を講師として迎え開催した、市民のアトリエ主催のワークショップのイベントレポート。


市民のアトリエワークショップ「抽象彫刻の魅力『澄川喜一の世界』」

展覧会によせて
澄川喜一と親交のある、デザイナー・森英恵さん、樂直入(十五代・樂吉左衛門)さん、彫刻家・深井呂気鵑らメッセージが届いています。

メッセージはこちら

アトリエ訪問記
展覧会準備のため、澄川喜一氏のアトリエを訪問したレポート。普段は公開していない貴重な制作現場の様子を紹介しています。


「アトリエ訪問記」(前編)はこちら 
「アトリエ訪問記」(後編)はこちら 

教えて澄川先生
幼少期から現在までの思い出や体験談、作品の話、制作の話、プライベートな話がてんこ盛り。彫刻家としてだけではなく、普段の澄川喜一氏の素顔にも迫る見応えあるページです。


「教えて澄川先生」はこちら

展覧会開催される日をこれらを読んだり観たりしてじっくり待つことにしましょう。


「澄川喜一 そりとむくり」

会期:2020年2月15日(土)〜5月24日(日) 
※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、横浜美術館は現在臨時休館中です。開館については、横浜美術館ウェブサイトをご覧ください。
休館日:木曜日
開館時間:10時〜18時 、5月の金曜・土曜は20時まで
*入館は閉館の30分前まで
会場:横浜美術館
https://yokohama.art.museum/
主催:横浜美術館(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)、日本経済新聞社、神奈川新聞社、tvk(テレビ神奈川)
協力:みなとみらい線、横浜ケーブルビジョン、FMヨコハマ、首都高速道路株式会社



澄川喜一 プロフィール

戦後において彫刻および公共造形の分野を牽引してきた彫刻家。島根県鹿足郡六日市町(現・吉賀町)に生まれ、山口県立岩国工業高等学校在学中に美術を志す。東京藝術大学彫刻科で平櫛田中(ひらくし・でんちゅう)および菊池一雄に学び、具象彫刻から抽象彫刻、さらには新たな創作領域としての野外彫刻をはじめ、公共空間における造形の分野も切り拓いた。

1970年代後半より「そりのあるかたち」シリーズを展開。自然と対話し、日本の伝統と美意識に根ざしたその造形は、澄川芸術の真骨頂となる。東京藝術大学学長(1995年〜2001年)をはじめ、教育者としても多大な業績を残すとともに、公共プロジェクトや文化行政にも貢献。文化功労者に顕彰され、1998年紫綬褒章、1999年紺綬褒章など授章。


『てりむくり―日本建築の曲線』 (中公新書)
立岩 二郎 (著)

【関連エントリ】
伊東さんは「てりむくり」


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「桐生のアーティスト2020」

大川美術館で開催中の
「桐生のアーティスト2020」展に行って来ました。


http://okawamuseum.jp/

群馬県桐生市にある大川美術館にて、桐生にゆかりのある現代作家8人による「桐生のアーティスト2020」が開催されています。

【出品作家】
石原彰二(1950〜桐生市生まれ、スペイン在住)
金原寿浩(1962〜東京都生まれ、桐生市在住)
小林達也(1973〜神奈川県生まれ、桐生市在住)
小松原洋生(1967〜神奈川県生まれ、桐生大学短期大学部アート・デザイン学科教授)
丸尾康弘(1956〜熊本県生まれ、桐生と熊本にアトリエを持つ)
圓山和幸(1976〜大阪府生まれ、桐生市内にアトリエを持つ)
森村均(1956〜桐生市生まれ)
山口晃(1969〜東京都生まれ、桐生市で育ち群馬県桐生高等学校卒)

よく名前を存じ上げている作家さんもいれば、初めて作品を拝見する作家さんも。表現方法も様々で平面から立体まで「桐生」という括りで集めた割にはとてもまとまりのある展覧会でした。


圓山和幸(まるやまかずゆき)展示風景
大川美術館Facebookより)

中でも真っ先に目に留まったのが、圓山和幸さんの平面作品。

神がやってくる季節が近づくと小さな祠を建てたそこで女は機を織っている 神が着る服を作るために 今年もまた神との生活が始まろうとしている」←これ作品タイトルです。

折口信夫『水の女』を読み、神と巫女についての話に妙に惹きつけられてから約10年後、桐生に越し、繊維工場で働きながら制作を続けていた頃に『水の女』を再読したそうです。

「僕は水の女のイメージを形にするためにこの場所に来たのではないか、そんなことを思った。神話と場所について考えることで忘れてしまった感覚が呼び覚まされる、そんなことがあるかもしれない。」と語る圓山。



『水の女』は天才が書いたものなので、我々には全て理解することは不可能です。ただ圓山が言うように何かを感じることはできます。

それを絵画化するとは、天晴れのひと言。学生時代『水の女』について教えてくれた大学院の先輩でも流石に二次元に表現することは無理だったでしょう。


山口晃「ショッピングモール」2015年〜

水戸芸術館現代美術ギャラリーで開催された「山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ」(2015年)では白描画のようだった桐生の街を描いた「ショッピングモール」に色が入っていました。

全部ではありませんが。展覧会オープンの全日まで一生懸命、色を重ねていたそうです。パレット代わりに使ったソーサーも展示してありました。

そうそう、大川美術館で2021年に「山口晃展」開催するそうです。新作描くのかな〜


金原寿浩「夜の森哀歌 福島・富岡」2019年

2020年3月14日、東日本大震災による福島第一原発問題で、不通となっていた福島県内の常磐線富岡(富岡町)−浪江(浪江町)間の運転が再開されまました。

常磐線は約9年ぶりに全線が繋がり、不通区間は全て無くなりました。しかし、帰宅困難区域に指定されていた富岡町に戻ってくる人はまばらです。

そんな富岡町にある桜の名所を描いた作品。人が住めなくなった場所でも桜は毎年満開の花を咲かせ続けてきました。木炭、チャコールペンシルで描かれた「桜のトンネル」は見事です。

しかし、人気は全くありません。画面奥の道路には立ち入りを制限する柵があります。

震災被害の悲惨さを伝える手立てはいくつもあります。その中でも金原さんの絵画は饒舌ではありませんが、心に訴えかけるものがあります。

そう、「物語」がそこにはあるのです。哀しい物語が。


金原寿浩さん

常設展示室では今回の企画展に合わせ、「コレクションから 桐生のアーティスト」と題した特集展示もなされています。

大川美術館コレクションから桐生ゆかりの戦後から現代までのアーティスト8人の作品が展示されています。(オノサト・トシノブ、宮地祐治、台伸八、石井壬子夫、新井淳子、新井リコ、石内都、市川裕径)

桐生の地で開館30周年を迎えた大川美術館。松本俊介コレクションで有名ですが、他にも多くの作品をお持ちです。ちょっと足をのばして桐生市まで出かけてみる価値は十分にあります。


再現された松本俊介のアトリエ

こちらで集めた資金で作られました。

松本俊介のコレクションで有名な大川美術館がクラウドファンディングを行っています。

「桐生のアーティスト2020」は3月22日までです。


「桐生のアーティスト2020」

会期:2020年1月18日(土)〜3月22日(日)
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜(月曜祝日の場合は開館、翌火曜休館)
会場:大川美術館
http://okawamuseum.jp/


すゞしろ日記 参
山口晃(著)

「UP版すゞしろ日記」祝・連載150回!干支をひとめぐり。すゞしろ日記風の作品も、多数収録。


Twitter:https://twitter.com/taktwi
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Instagram:https://www.instagram.com/taktwi/
mail:taktwi(アットマーク)gmail.com

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「三越アーカイブス 日本橋」オープン!

日本橋三越本店1階に「三越アーカイブス 日本橋」が2020年3月18日にオープンします。


日本橋三越リフレッシュオープンサイト

「三越アーカイブス」とは、通常公開していない、三越が保有する文化財や歴史資料を展示スペースです。これでまた来店時の楽しみがひとつ増えることになります。

第1回のテーマは、2020年4月19日(日)に、完成より60周年を迎える佐藤玄々作「天女(まごころ)」です。

これは誰でも一度は目にしたことがあるはずです。いやでも目に入ります。


佐藤玄々「天女像」昭和35年(1960)
本館1階 中央ホールから吹き抜け5階まで届く、勇壮華麗な「天女像」は、 三越のお客さまに対する基本理念である「まごころ」をシンボリックに表現する像として、日本橋三越本店の象徴といえる存在です。
平成12年に大々的に修復工事がおこなれたことでも話題となりました。いつでも誰でも見られる歴史ある素晴らしい芸術作品です。

「三越アーカイブス 日本橋」では、この「天女像」の1960(昭和35)年4月19日に行われた完成除幕式の映像公開や制作風景の写真パネル紹介します。

また「天女像」の緻密で絢爛な作風を間近に見ることができる作品や、 「天女像」に使用されているパーツの原型などが展示されます。


「天女(まごころ)像」木彫 彩色蓮弁 1950年代(三越伊勢丹所蔵)

同じ日に、日本橋三越本店に、現代アート専門のギャラリー新たにオープンします。「MITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERY」(三越コンテンポラリーギャラリー)。

「三越コンテンポラリーギャラリー」オープン。

また、日本各地を巡回してきた展覧会「数寄景/NEW VIEWー日本を継ぐ, 現代アートのいまー」もスタートします。


「数寄景/NEW VIEWー日本を継ぐ, 現代アートのいまー」

会期:2020年3月18日(水)〜3月23日(月)
開館時間:10:00〜18:30(19:00閉場)
※最終日は17:30まで(18:00閉場)
※3月18日(水)、19日(木)のみ11:00〜18:30(19:00閉館)
会場:日本橋三越本店 本館7階 催物会場

<出品作家>
青山悟、赤松音呂、池田学、岩崎貴宏、岡本瑛里、荻野夕奈、金子富之、川人綾、木村了子、teamLab、中北紘子、橋爪彩、水野里奈、宮永愛子、宮本佳美、山本竜基、淀川テクニック

都内の美術館・博物館まだまだ新型コロナの影響で閉館を余儀なくされている館が多くあります。百貨店もお客さんが減って大変な時期でしょう。

こんな時だからこそ新しくオープンする展示スペースやギャラリーを積極的に応援して行きましょう!!


『山口晃 親鸞 全挿画集』


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サントリー美術館リニューアル・オープン記念展

サントリー美術館リニューアル・オープン記念展の第1弾として「ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」展が2020年5月13日より始まります。


https://www.suntory.co.jp/sma/

改修工事のため2019年11月11日より休館しているサントリー美術館。六本木の東京ミッドタウン内に移転し、2007年3月にオープンしてから早いもので10年以上が経ちました。

干支がひと回りしちゃう歳月が流れています。光陰矢の如しと言いますがまさにその通り。つい最近六本木に開館したような感覚です。


サントリー美術館 エントランスイメージ
© KENGO KUMA & ASSOCIATES

具体的にはどこがどのように変わるのかを紹介したコラムを昨年書いたので、そちらをご覧になって下さい。何と制服も新しくなります。

サントリー美術館リニューアル・オープン


カフェイメージ
© KENGO KUMA & ASSOCIATES

オリンピック・パラリンピックで海外から多くの来館者が訪れることが予想されます。その前に思い切ってリニューアル!といったところでしょうか。

建築を担当した隈研吾氏も引き続き関わっていらっしゃいます。シンプルながらも美しさが感じられる極上の空間に仕上がることでしょう。

リニューアル・オープン記念展第1弾「ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」の内容についても触れておきたいと思います。


菊唐草蒔絵化粧具揃」一具 江戸時代 18世紀前半
サントリー美術館

「生活の中の美(Art in Life)」を基本理念に展示・収集活動を現在も続けているサントリー美術館。名画や名品だけでなく、日常生活の中に見出せる「美」を蒐集しています。

我々の身の回りにある品々も、それぞれの美意識によって選ばれそこに存在します。決してそれが名工の手によるものでなくても。

そんな日常使いの生活用品を「ケ(褻)」とすると、婚礼やイベント、つまり非日常で用いる品々は「ハレ(晴)」と定義できます。


国宝「浮線綾螺鈿蒔絵手箱」一合 鎌倉時代 13世紀
サントリー美術館

リニューアル・オープンを飾る展覧会に相応しい着物や装飾品、豪華な化粧道具が「ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」では3章構成で展開されます。

サントリー美術館の蔵出し的な豪華で華やかな展覧会になることでしょう。そして照明設備も大幅に変わるとのこと。これまでとはどう違って見えるのかも楽しみのひとつです。

さて、今回の展覧会では新しい試みも用意されています。


誰が袖図屛風」六曲一双のうち左隻 江戸時代 17世紀 
サントリー美術館


山本太郎「熊本ものがたりの屛風 女性のハレの日金屛風」三曲一隻 平成29年(2017)
撮影 草裕

そう!このように、現代アートとサントリー美術館コレクションをクロスさせた特別展示を行うのです!

現代アート作品なら何でもよいわけではなく、古美術に造詣の深い現代作家の山口晃氏、彦十蒔絵・若宮隆志氏、山本太郎氏、野口哲哉氏の作品をセレクト。


伝 狩野山楽 重要文化財「南蛮屛風」六曲一双のうち右隻 桃山時代 17世紀初期
サントリー美術館


山口晃「成田国際空港 南ウィング盛況の圖」(版画)一面 平成30年(2018)
ミヅマアートギャラリー
©︎YAMAGUCHI Akira, Courtesy of Mizuma Art Gallery

やまと絵特有の手法である「すやり霞」(金雲)。他にこんなに使い勝手のよいものは美術の世界には存在しません。

遠近法、余白、異時同図法、画面構成などなど。

山口晃さんは、さてどのような狙いがあって金雲を用いているのでしょう。まさか早く仕上げるためなんてことはないですよね。


柴田是真「五節句蒔絵手箱」一合 明治時代 19世紀
サントリー美術館

重文の屏風絵と山口晃さんの作品が並んで展示される様を是非観たいものです。そしてまた他の作家さんはどんな作品と組み合わされるのでしょう。

リニューアル・オープン記念展 I「ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」展、まだまだ明かされていない展示作品など沢山あるはずです。

2020年5月13日の開館心待ちにしています!!楽しみだな〜


ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」展

会期:2020年5月13日(水)〜7月5日(日)
※作品保護のため、会期中展示替を行います。
開館時間:10時〜18時
※金・土は20時まで開館
※5月30日(土)は六本木アートナイト2020のため23時まで開館
※いずれも入館は閉館の30分前まで
休館日:火曜日(ただし6月30日は18時まで開館)
※shop x cafeは会期中無休
会場:サントリー美術館
東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階
https://www.suntory.co.jp/sma/
主催:サントリー美術館、朝日新聞社
協賛:三井不動産、三井住友海上火災保険、サントリーホールディングス
協力:大日本印刷、DNPアートコミュニケーションズ


サントリー美術館 ショップイメージ
© KENGO KUMA & ASSOCIATES


サントリー美術館 プレミアム・セレクション

【サントリー美術館からのミュージアムメッセージ】
我々は日常の暮らしの中でも調度品や道具の中にある美を愉しんできた。この国独自の感性に守られ、育てられてきた名品の数々がある。
そんな「生活の中の美」を一人でも多くの人に楽しんでもらいたい。
古きものと新しきもの、中世や近世、近代といった時代、国や民族といった文化の境界を越え美と美を結ぶ、そこから新しい発見が得られ、知的感動を通じた人と美の新しい関係をひらいていきたい。


Twitter:https://twitter.com/taktwi
Facebook:https://www.facebook.com/bluediary2/
Instagram:https://www.instagram.com/taktwi/
mail:taktwi(アットマーク)gmail.com

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1000体のお雛さまが「百段階段」に集結!

日本美のミュージアムホテル、ホテル雅叙園東京にて、毎年恒例となった「百段雛まつり」が始まりました。


https://www.hotelgajoen-tokyo.com/

今年は開催11回目で初の地域となる鳥取・島根・山口の3県より、神話や幕末の偉人など、歴史が息づく町々のお雛さまたちが「百段階段」に集いました。「百段雛まつり2020 出雲・因幡・萩ひな紀行」

約700体の雛人形で情景を表現する圧巻の「座敷雛」展示に加え、令和第一回の開催を記念し、江戸・明治・大正・昭和・平成・令和の各時代を象徴する「時代雛」も展示。



座敷雛

都内最大級の雛人形展だけあり、毎年圧倒されてしまいます。始まった当初はかなりおとなしい感じの展覧会でしたが、次第にヒートアップ!悪くありません。

さらに現代のインテリアにマッチする桃の節句のテーブルコーディネートをご提案する「雛のしつらい」を同時開催。


雛のしつらい

普段は現地でしか出会うことのできない総数1000体にもおよぶ珠玉のお雛さまと展示会場である絢爛豪華な文化財とのコラボレーションが今回実現しています。


有職雛/鳥取・米子市立山陰歴史館

【「百段階段」各部屋の展示】
十畝の間(じっぽ):
時を旅するお雛さま、島根のお雛さま(島根・出雲 / 島根・松江)

漁樵の間(ぎょしょう):
百段雛まつりメモリアル「飯塚 座敷雛」(福岡・飯塚)


草丘の間(そうきゅう):
「雛のしつらい」テーブルコーディネート / ひな茶房(期間限定)

静水の間(せいすい):
米子市立山陰歴史館 素(そ)鳳(ほう)コレクション(鳥取・米子)


星光の間(せいこう):
幕末ゆかりの地 城下町・萩の雛まつり(山口・萩)

清方の間(きよかた):
石谷家 林業王伝来の雛(鳥取・智頭)


頂上の間(ちょうじょう):
郷土玩具の世界 (鳥取・北栄、境港/特別協力 イラストレーター 佐々木一澄)

嬉しいことに、今回から、約700体の座敷雛をはじめ、江戸・明治・大正・昭和・平成・令和の各時代を象徴する時代雛など、すべての部屋を撮影可能になりました。

お雛様と百段階段の取り合わせの妙、目で楽しんだ後はカメラ、スマホでパチリ。


時を旅するお雛さま(昭和戦前の京雛) /十畝の間

「百段雛まつり2020 出雲・因幡・萩ひな紀行」始まったばかりです。混雑しないうちにお早めに〜

「百段雛まつり2020 出雲・因幡・萩ひな紀行 同時開催 〜雛のしつらい〜」

開催期間:2020年1月24日(金)〜3月15日(日) ※会期中無休
開催時間:10:00〜17:00(最終入館16:30)
※撮影可能 (三脚・フラッシュの使用及び、商業目的の撮影はご遠慮ください。一部撮影不可)
※展示品保護のため会場内の暖房を控えております
会場:ホテル雅叙園東京
https://www.hotelgajoen-tokyo.com/event/hinamatsuri2019
後援:外務省、観光庁、鳥取県、島根県、山口県、目黒区、一般社団法人めぐろ観光まちづくり協会
主催:「百段雛まつり展」実行委員会(ホテル雅叙園東京、萩市、一般財団法人因幡街道ふるさと振興財団、一般財団法人米子市文化財団、北栄町、人形の東玉(とうぎょく)
企画協力:一般社団法人九州観光推進機構、九州のひなまつり広域振興協議会
協力:二木屋、五色株式会社(原孝洲)
協賛:岩塚製菓株式会社


『ひなにんぎょうができるまで』


東京都指定有形文化財 「百段階段」


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『ヴィルヘルム・ハマスホイ 沈黙の絵画』

平凡社より刊行となった『ヴィルヘルム・ハマスホイ 沈黙の絵画』を読んでみました。


ヴィルヘルム・ハマスホイ 沈黙の絵画』(コロナ・ブックス)
佐藤直樹(著)

2008年9月30日〜12月7日、上野・国立西洋美術館にて開催されたの展覧会「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情」展。

会期末頃から徐々にこの特異な絵を描く画家の魅力に取りつかれた人が続出。展覧会終了後は最も入手困難な図録として一躍有名に。

試しに、現在Amazonで探してみるとやはり、高値が付けられています。


ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情 展覧会図録

事前に話題にすらならず、誰も知らない画家の展覧会に足を運ぶ人はそうそういませんでした。

自分はたまたま、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ、ロンドン(Royal Academy of Arts)で開催されたヴィルヘルム・ハンマースホイ「静かなる詩情」展(Vilhelm Hammershøi: The Poetry of Silence)を現地で観たこともあり、上野の展覧会を心待ちにしていたのでした。


「ハンマースホイ展」(ロンドン)

ロンドンから上野へ巡回した形となった「ハンマースホイ展」ですが、企画したのは当時、国立西洋美術館の学芸員んだった佐藤直樹氏とドイツの研究家フェリックス・クレマー氏が長い歳月をかけ作り上げた展覧会だったのです。

会場の都合でロンドンが先になりましたが、展覧会自体は東京展がオリジナルなのです。

昔語りが少々長くなった気もしますが、これが実はこの『ヴィルヘルム・ハマスホイ 沈黙の絵画』を紹介するには大切な部分なので珍しく丁寧に説明した次第です。

著者は当時展覧会を企画担当した佐藤直樹氏です。

佐藤直樹(さとうなおき) 
1965年千葉県生まれ。国立西洋美術館主任研究員を経て、2010年より東京藝術大学美術学部芸術学科准教授。専門はドイツ/北欧美術史。編著書に『ローマ 外国人芸術家たちの都』(竹林舎、2013年)、『芸術愛好家たちの夢 ドイツ近代におけるディレッタンティズム』(三元社、2019年)、展覧会に『ヴィルヘルム・ハンマースホイ─静かなる詩情』(国立西洋美術館、2008年)、『アルブレヒト・デューラー版画・素描展』(国立西洋美術館、2010年)、『ヘレン・シャルフベック─魂のまなざし』(東京藝術大学大学美術館、2015年)などがある。



若い女性の肖像、画家の妹アナ・ハマスホイ」1885年 
ヒアシュプロング美術館蔵(コペンハーゲン)

12年前の展覧会をご覧になり、静かな感動を胸に抱いた方、何が何だかモヤモヤとしたものが心の中に残ったままの方全ての方に「お待たせしました!」と言える一冊が出来ました。

「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情」展の図録は高くて手を出せなくても、もう大丈夫。

2008年の「ハンマースホイ展」の展覧会構成に、ほぼ沿ったような本の作り(目次)となっています。

【目次〕
序章 ハマスホイ コペンハーゲンのスキャンダル
1章 時代のはざまで パリとロンドンに現れたデンマークの異端児
2章 メランコリー 誰もいない風景
3章 静かな部屋 沈黙する絵画




「ハンマースホイ」から実際のデンマーク語の発音により近い「ハマスホイ」に片仮名表記が統一された関係で、この本のタイトルも「ハマスホイ」となっています。安心して下さい。同じ画家のことです。

さて、『ヴィルヘルム・ハマスホイ 沈黙の絵画』を強く推す理由として、ハマスホイが影響を受けた、または関連性が指摘される画家の作品が、数多く掲載されていることがあげられます。

今更ながら、ヴィルヘルム・ハマスホイほど謎めいた作品を決して長くない画家人生の中で残した者はそうそういません。

「何故?」がいつもハマスホイ作品の前に立つと頭の中を駆け巡ります。「後ろ姿ばかり描いたのは何故?」「ひとけのない風景ばかり描いたのは何故?」「死んだ魚のような目をした人物を描いたのは何故?」等々…


ヴィルヘルム・ハマスホイ「室内」1898年 
スウェーデン国立美術館蔵

そんな不気味な画家ハマスホイの多くの謎を解く手がかりがこの本にはぎっしり詰まっています。ただし、全ての答えがあるわけではありません。

それは小説家の意図したところを幾ら研究しても答えが見つからないのと同じく。ハマスホイの謎が解けてしまったらそれこそ三流小説以下に成り下がってしまいますからね。謎は謎としてぼんやり残っていた方が良いのです。

【コラム】
ハマスホイとコレクター 佐藤直樹
ハマスホイが会いたがった人物 ホイッスラー 河野 碧
暗示の絵画−ハマスホイと象徴主義 喜多崎 親
ハマスホイと写真 佐藤直樹
ノルウェーの美術史家アンドレアス・オベールによるフリードリヒの再発見 杉山あかね
ドライヤーとハマスホイ 小松弘


正方形に近い形の風景画など、カメラで撮影した画像をトリミング加工したように見えることから、一貫して彼の作品と写真との関連性を知り得ておくのは大切なポイントです。


ハマスホイ「クレスチャンスボー宮殿の眺め」及びフェルナン・クノップフ「見捨てられた町」と現在のメムリンク広場の写真。

展覧会図録ではこうした比較画像や写真を同レベルで入れることは無いので、『ヴィルヘルム・ハマスホイ 沈黙の絵画』を読んで初めて気が付いた点が多くありました。(謎は解けませんが…)

また非常に興味深いのは、この画家は画風の変化が殆ど無いに等しいのです。↑に掲載した「若い女性の肖像、画家の妹アナ・ハンマースホイ」(1885年)は、1884年にアカデミーを卒業してすぐ描き春季展に出品した作品です。

ここで重要なのは、既にこの時期からハンマースホイ独自の特徴が色濃く作品に現れていた点です。佐藤氏曰く「最初から完成された、成熟された芸術家だった」と。

ハマスホイの師の言葉もこの本に紹介されています。「ほとんど奇妙な絵ばかり描く生徒が一人いる。私は彼のことを理解できないが、彼が重要な画家になるであるであろうことはわかっている。彼に影響を与えないよう気をつけることとしよう。


コラム欄の下地がグレーを基調としたハマスホイ・カラー!!愛が感じられますね。
なぜ私が少ない色で、しかも抑えられた色調を使うかって? それは私もわからない。この問題について何か答えるというのは、私には本当に不可能だ。それは私には全く普通のことなので、なぜか、という問いには何も言えない。しかし、私が初めて展示したとき以来、いずれにせよそうなんだ。おそらく、私の使う色は、ニュートラルとか制限された色彩とか呼ぶことができるかもしれない。私は真にそう思うのだけれど、絵というものは色が少なければ少ないほど色彩的な意味において最高の効果をもつのではないか
ハマスホイの言葉、1907年
51歳の若さでこの世を去ってしまったハマスホイに光が当たり始めたのはまだまだ最近のことです。日本語で描かれたハマスホイを知るための最良の一冊が『ヴィルヘルム・ハマスホイ 沈黙の絵画』です。

ハマスホイとデンマーク絵画」展が東京都美術館で開催されています(山口県立美術館へも巡回)。展覧会を観る前に観た後に、そしてしばらく時を置いてからじっくりと読み返したい良書です。


ヴィルヘルム・ハマスホイ 沈黙の絵画』(コロナ・ブックス)
佐藤直樹(著)

日本にハマスホイの世界を紹介した第一人者の監修による、本邦初の作品集!

「北欧のフェルメール」とも謳われる、デンマークが生んだ孤高の画家ハマスホイ。その静謐な画風になぜ人は魅かれるのか?謎めいた室内画を描き続けた画家の、その隠された魅力に迫る決定版!国内未発表を含む代表作54点を収録。



ヴィルヘルム・ハマスホイ 静寂の詩人 (ToBi selection)
萬屋健司 (著)

もう一冊展覧会に合わせて「ハマスホイとデンマーク絵画展」を企画・監修した萬屋氏も重厚な一冊を出しています。こちらも後日レビュー書きますね。

萬屋氏は12年前の「ハンマースホイ展」もお手伝いしています。


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「夢の実現」展

代官山ヒルサイドフォーラムにて開催中の
ダ・ヴィンチ没後500年 「夢の実現」展に行って来ました。


http://leonardo500.jp/

没後500年を迎えたレオナルド・ダ・ヴィンチの絵画、彫刻、建築、工学系発明品等の未完作品約30点を最新の研究や技術を駆使して現代に復元し、展示する世界初の試みとなる展覧会が代官山で開催されています。

「夢の実現」展は、東京造形大学が主催、同大学の池上英洋教授が監修を務めています。教育目的での開催なので、入場料は無料。しかも豪華なブックレットまで貰える太っ腹ぶり。



更には、タブレット端末を利用した鑑賞ガイド(音声&映像ガイド)も受付で無料で借りられます。俳優の金剛地武志さんと、声優の徳井青空さんの掛け合いトークに、AR技術も取り入れています。

描かれた当時の色合いに復元された実物大の「最後の晩餐」の前で鑑賞ガイドをかざすと…ご覧の通り。



世界遺産「レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』があるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会とドメニコ会修道院」では、完全予約制でしかもようやく入れても15分しか鑑賞出来ない「最後の晩餐」ですが、代官山なら好きなだけ観ていられます。

現地と同様に見上げる場所に展示された「最後の晩餐」。テーブル上のお皿に盛られた魚料理(鰻らしい)やテーブルクロスの模様までも鮮明に再現されています。



会場であるヒルサイドフォーラムの2階展示室から、目線の高さで真正面に観られるのも優れもの。こうした見方が出来ることも「夢の実現」展ではならでのこと。

ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院では「観た」感じがまるでしなかった(体験しただけで鑑賞する余裕が全くありませんでした)ので、「最後の晩餐」を観るなら、この展覧会や大塚国際美術館です。



展覧会の構成は以下の通りです。

第1会場
ジネヴラの部屋
エンジニアの部屋
フィレンツェ時代の部屋
ミラノ時代の部屋
建築家の部屋

第2会場
VR『最後の晩餐のあと』
サイエンス・コーナー
インタラクティブ・ゾーン
学生活動紹介



復元された「聖ヒエロニムス

「レオナルドがかつて抱いた夢の一部を、500年後の今、実現させる」プロジェクトである「夢の実現」展では、主に次のような事に主眼を置き作られた作品で構成されています。

・下絵しかない作品への着色
・痛んだ作品を完全な状態で見せる
・制作を諦めた計画の実現


詳細はKINさんのコラムで。

欲望による悲劇と知恵による希望。『失われたアートの謎を解く』と、レオナルド・ダ・ヴィンチ「夢の実現」展


復元された「東方三博士の礼拝

聖ヒエロニムス」は着色されることなく放置されその後数奇な運命を辿ることになった作品。「東方三博士の礼拝」はこれほど大きな作品の下絵まで描いたにも関わらず、注文主の修道院との齟齬から中断されてしまった作品です。

共に彩色されていないのものを美術館やWebなどで目にしているので、あらためてこれが本当の色だよと言われると何やら落ち着かないものがあります。

少なくともこの2点は、事前にどんな作品なのかをwebの画像でも構わないので確認しておくことが大事かと。



レオナルドが下描きで筆を置いてしまった「東方三博士の礼拝」は、その後ボッティチェリの弟子、フィリッピーノ・リッピがピンチヒッターに起用され修道院に納品しました。

現在、ウフィツィ美術館所蔵のリッピが描いた「東方三博士の礼拝」を、今回、レオナルド版「東方三博士の礼拝」の復元に際し彩色を参考としたそうです。

レオナルドとも親交のあったリッピです。彼から作品の構想を直接聞いていた可能性も十分に考えられます。一枚の復元された作品を前にし、様々な妄想や物語が頭の中を駆け巡ります。


フィリッピーノ・リッピ「東方三博士の礼拝」1492年

さて、レオナルドといえば絵画だけでなく、建築、彫刻などまさに万能の天才に相応し活躍をした人物です。

その中から、手稿にアイディアを記したものの実現しなかった機会や建造物をこの展覧会では現実のものとして作り上げています。

3DプリンターやCGなど最新のテクノロジーを惜しみなく用いています。東京造形大学のデザイン学科の各先行領域の先生方や学生たちの活躍の成果は「天晴れ」の一言に尽きます。



レオナルド・ダ・ヴィンチのスケッチに基づく「集中式聖堂」(建築模型と3DCG)

それにしてもレオナルドの妄想の如き創造力の源は一体何に由来するものなのでしょう。エジプトのピラミッドと同サイズの「大墳墓計画」を立案してみたり、巨大な騎馬像を作る!と張り切ってみたり。

大人になればなるほど、年を重ねれば重ねるほど人は行動や考えが慎重になってゆくものですが、レオナルドに関してはどうやらその逆だったようです。


「オルフェオ」劇のための舞台装置

ミラノ時代に何度か結婚式の祝祭演出を依頼され、舞台設営や席の配置、舞台背景画、はたまた衣装デザインなど手広く手掛けたとのこと。

一生に一度のイベントをレオナルドに演出してもらえるなんて羨ましくもあり、妬ましくもあり。

祝祭演出はとても好評だったとのこと、彼が生前に実現できた業績の中でこれが最も快く多くの人を喜ばせたものと言えるでしょう。絵は途中で止めちゃうし、彫刻は夢のまた夢だし。


第2会場
VR『最後の晩餐のあと』

第2会場では、インタラクティブにレオナルドの世界観を楽しめる空間となっています。お手伝いの学生さんたちが丁寧に解説・サポートしてくれます。

VRゴーグル「オキュラス」を装着し「最後の晩餐」の絵の中へ!そこには一体何が待っているのでしょう。そして目の前に飛び出してくるものの正体とは?!

こうしたコンテンツも無料で体験できます。


レオナルド・ダ・ヴィンチ「ラ・ジョコンダ(モナ・リザ)」

右が現在の「モナ・リザ」です。ニスが変色しスフマート技法で描かれた艶々の肌も経年劣化しひび割れだらけです。特に背景は折角、空気遠近法で描かれているのに残念な色合いになっています。

何層も薄く絵具を重ね合わせ描くスフマート技法は完成して間もなく、劣化が始まったそうです。1505年頃ほぼ完成してから500年経過した今、科学の力で当時の姿に蘇らせたのが左半分となります。

会場では復元されたものが展示されています。


復元された「ラ・ジョコンダ(モナ・リザ)」

こうして画像だとさほど違いが分からないものですが、実際に会場で観るとこれまで目にしていた「モナ・リザ」は何だったのだ?!と思うと同時に、これが真の姿とされても納得できない自分がいるはずです。

「ダ・ヴィンチの絵画全16点を本来の姿で見てみたい」「当時の技術では実現できなかった発明品を500年後の今の技術で実現したい」という願いでスタートした東京造形大学「Zokei Da Vinci Project」。

思っていたよりも何倍も良い展覧会に仕上がっていました。写真撮影も可能です。是非足を運んでみて下さい。

ダ・ヴィンチ没後500年 「夢の実現」展は、1月26日までです。会期が短いので今すぐにでも会期中無休で毎日夜の8時30分まで開館しています(8日は15時まで)。是非是非〜


ダ・ヴィンチ没後500年 「夢の実現」展

会期:2020年1月5日(日)〜2020年1月26日(日)
会期中無休
会場:代官山ヒルサイドフォーラム(代官山ヒルサイドテラスF棟内)
開館時間:11:00〜20:30(入館は20:00まで)
※1月5日(日)は12:00開館、1月8日(水)は15:00閉館となります。
主催:学校法人桑沢学園 東京造形大学
後援:イタリア大使館、イタリア政府観光局、イタリア文化会館、公益財団法人日伊協会
観覧料:無料
公式サイト:http://leonardo500.jp/



展覧会会期中には、サカナクションの山口さんや、ヤマザキマリ氏(東京造形大学客員教授)のトークイベントのほか、茂木健一郎氏が参加するシンポジウム、アントネッロによる音楽イベントなど、レオナルドが生きた時代やルネサンス美術など、ダ・ヴィンチに関連した多数のイベントも予定されています。詳細は公式サイトでチェックです。
公式サイト:http://leonardo500.jp/

ヒルサイドテラスお隣の代官山蔦屋書店にてトークイベントを行います。お時間のある方是非お越し下さい!

池上英洋×原基晶×takトークイベント
2020年01月14日(火) 19時〜
代官山 蔦屋書店 1号館 2階 イベントスペース


レオナルド・ダ・ヴィンチ: 生涯と芸術のすべて』 (単行本)
池上英洋(著)

【祝】日本語で書かれたイタリアに関する優れた著作に対して贈られる「フォスコ・マライーニ賞」を池上英洋先生が受賞されました。


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ぐろ〜かるCM大賞2019を山口県立美術館が受賞。

2019年の優れたローカルCM・地方PR動画に贈られる「ぐろ〜かるCM大賞」

2018年12月〜2019年11月の期間に同サイトにノミネートされたCMおよびPR動画181素材のなかから、ぐろ〜かるCM大賞2019を何と美術館のCMが受賞しました。


「岸田劉生展」山口会場TVCM「弁当篇(音違い)/Myway篇(音違い)」

ぐろ〜かるCM大賞2019
山口県立美術館(山口県)/「岸田劉生展」CMシリーズ

https://www.youtube.com/watch?v=AfQMMr32khU

「“日本一有名な少女”を日本一インパクトあるCMで紹介することにこだわった」という「弁当」篇。岸田劉生の描いた印象的な絵画「麗子像」を驚異的なクオリティの「キャラ弁」にすることで、見事に強烈なインパクトを生み出しています。

「不気味さ」の再現にこだわり、構想1年、試行錯誤2ヶ月を経てつくられたお弁当は迫力満点。実際に食べられる点も驚きです。同時展開した「Myway」篇は、画家・岸田劉生の生き様にフォーカス。テロップの活用とフックの効いたテンポ感ある展開で、美術展への興味が喚起されます。



<授賞理由>
本素材は、「綺麗」「荘厳」「アカデミック」といった美術展に対する“ありきたり”なイメージを覆し、幅広い層に美術展への興味を喚起させるクリエイティブが高く評価されます。

特に「弁当」篇は、斬新なアイデアとクオリティへのこだわりによって、シンプルながらも一度みたら忘れないほど強烈な印象を残すことに成功しています。加えて、岸田劉生の生き方や芸術性を伝える正統派な「Myway」篇を同時展開することで、インパクトだけに偏らず、CMシリーズ全体として美術展への興味を醸成しています。

山口県立美術館は、オリジナリティある発想で継続的に企画展CMを展開し続けており、その点も注目されます。


【CM】「明治150年記念特別展 激動の幕末 長州藩主 毛利 敬親」 SNS篇


山口県立美術館開館40周年記念「扇の国、日本」CM スマホ篇web


特別展「超絶技巧!明治工芸の粋 ─これぞ、明治のクールジャパン!!」 2015年2月21日(土)〜4月12日(日)山口県立美術館にて開催。

これまでにも山口県立美術館独自のCM色々と作っているようで、どれも秀逸です。

「岸田劉生展」は12月22日まで開催しているので、お近くの方是非是非〜


「没後90年記念 岸田劉生展」

会期:2019年11月2日(土)〜12月22日(日)
休館日:月曜日(11月4日、12月2日は開館)
開館時間:9:00〜17:00(入場は閉館の30分前まで)
会場:山口県立美術館
〒753-0089 山口県山口市亀山町3-1 TEL.083-925-7788
https://www.yma-web.jp/


カフェのある美術館 素敵な時間をたのしむ

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『ルネサンス庭園の精神史』『〈雅楽〉の誕生』 サントリー学芸賞受賞

第41回「サントリー学芸賞」(公益財団法人サントリー文化財団)が11月12日に発表になりました。



サントリー学芸賞は「政治・経済」「芸術・文学」「社会・風俗」「思想・歴史」の4部門から成り、毎年、前年1月以降に出版された著作物を対象に選考されます。

今年度は8名の受賞が決定しました。芸術・文学部門においては『ルネサンス庭園の精神史』と、『〈雅楽〉の誕生』が選ばれました。

〔芸術・文学部門〕
桑木野 幸司(大阪大学大学院文学研究科准教授)
『ルネサンス庭園の精神史 ― 権力と知と美のメディア空間』(白水社)


ルネサンス庭園の精神史:権力と知と美のメディア空間


鈴木 聖子(パリ・ディドロ(パリ第七)大学東アジア言語文化学部助教)
『〈雅楽〉の誕生 ― 田辺尚雄が見た大東亜の響き』(春秋社)


〈雅楽〉の誕生: 田辺尚雄が見た大東亜の響き

選考委員の顔ぶれからも分かる通り、国内でもっともとるのが難しい賞に選ばれることは、研究者冥利に尽きるものと言えるでしょう。

<選考委員>芸術・文学部門
池上裕子氏(神戸大学准教授)
大笹吉雄氏(演劇評論家)
沼野充義氏(東京大学教授)
三浦 篤氏(東京大学教授)
三浦雅士氏(文芸評論家)
渡辺 裕氏(東京音楽大学教授)

選評はこちらで読むことが出来ます。



<選考経過>
2018年1月以降に出版された日本語の著作を対象に「政治・経済」「芸術・文学」「社会・風俗」「思想・歴史」の4部門において各選考委員より優れた作品が推薦され、2回にわたる選考委員会での審議を経て、受賞者および作品が決定されました。

選考に際しては、個性豊かで将来が期待される新進の評論家、研究者であること、本人の思想、主張が明確な作品であることに主眼が置かれています。また、代表候補作品だけでなく、これまでの一連の著作活動の業績を総合して選考の対象としています。



芸術部門以外の6名の受章者及び作品は以下の通りです。

〔政治・経済部門〕
善教 将大(関西学院大学法学部准教授)
『維新支持の分析 ―― ポピュリズムか,有権者の合理性か』(有斐閣)

山口 慎太郎(東京大学大学院経済学研究科准教授)
『「家族の幸せ」の経済学―― データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実』(光文社)

〔社会・風俗部門〕
小泉 悠(東京大学先端科学技術研究センター特任助教)
『「帝国」ロシアの地政学 ―― 「勢力圏」で読むユーラシア戦略』(東京堂出版)

藤原 辰史(京都大学人文科学研究所准教授)
『分解の哲学 ―― 腐敗と発酵をめぐる思考』(青土社)

〔思想・歴史部門〕
板東 洋介(皇學館大学文学部准教授)
『徂徠学派から国学へ ―― 表現する人間』(ぺりかん社)

古田 徹也(東京大学大学院人文社会系研究科准教授)
『言葉の魂の哲学』(講談社)

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ラジオ版課外授業プログラム「学問ノススメ」に出演します。

ラジオ版課外授業プログラム「学問ノススメ」に出演します。


https://park.gsj.mobi/program/show/24652

「学問ノススメ」は、学校では教えてくれない、または教わったけれど忘れてしまったことを、学校の授業よりも楽しく聞いて学べるというコンセプトで放送されている朝の人気番組です。

全国32のFM局でネットされ、気軽に楽しく教養を身につけることができる金曜朝の人気FMラジオ番組で、普段の美術鑑賞の様子や新著『失われたアートの謎を解く』(ちくま新書)について肩の力を抜いて語っています。



DJの蒲田健さんが、とにかく素晴らしい声なのでそちらも是非楽しみにして下さい。
蒲田健 (@gamadaken) | Twitter

「FUTURESラジオ版 学問ノススメ」放送配信スケジュール

放送日時:2019年11月8日金曜日、AM5:30〜6:00


配信日時:2019年11月8日金曜日、AM7:00頃
       
ネット局:FM青森、FM岩手、FM秋田、FM山形、FM仙台、FM福島、FM群馬、FM栃木、TOKYO FM、K-MIX(静岡)、FM長野、FM新潟、FM富山、FM石川、FM福井、FM岐阜、FM三重、FM滋賀、KISS-FM(兵庫)、FM岡山、FM山陰、広島FM、FM山口、FM香川、FM徳島、FM高知、FM佐賀、FM長崎、FM熊本、FM大分、FM宮崎、FM鹿児島、FM沖縄、
以上32局で放送予定 



※docomoの 「ドコデモFM」
※auの「LISMO WAVE」でも聴取可能。
※アプリWIZ RADIO
http://mail.omc9.com/l/02DVj2/HVbOOOS2/)にて日本全国放送エリア外でも聴取可能です。

(放送ではお届けしきれなかった部分 を含むノーカット版はnoteにて 以下の通り有料配信)
http://mail.omc9.com/l/02DVj2/DAW6KqiO/


『失われたアートの謎を解く』 (ちくま新書)



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日本各地を巡回!ライデン国立古代博物館所蔵「古代エジプト展」

オランダのライデン国立古代博物館所蔵「古代エジプト展」が来年(2020年)に開催されます。


https://www.leidenegypt.jp

今回の「古代エジプト展」では、ライデン国立古代博物館の古代エジプト・コレクションから、人のミイラ5体、動物のミイラ8体や10数点の棺などを含む、約250点で構成。

かなり見応えのある展示内容が期待できます。



単にミイラや古代エジプトコレクションを陳列するだけの展覧会ではありません。ヨーロッパにおける古代エジプトへの関心の高まりがどのようにして現地での調査へ連なっていったかを提示します。

そこから、発見された遺物から古代エジプト人の生活や社会、死生観といったさまざまな文明の側面を紹介。



さらに、最新の科学技術を通して医学的な知識やミイラ作りの過程、色やかたちに対する人びとの美意識といったこれまでに知られていなかった面を解き明かす、従来のエジプト展とは一線を画した、新たな展覧会となります。


【ライデン国立古代博物館について】
https://www.rmo.nl/ja/

オランダ最古の大学都市ライデンの中心部にあるライデン国立古代博物館は、オランダ王国の初代国王ウィレム1世によって1818年に設立された、世界で最も古い国立博物館の一つです。古代エジプト、ギリシャ、ローマなど総数約20万点(2018年末現在)のコレクションを有し、中でもエジプト・コレクションは約2万5千点にのぼり、ヨーロッパでは大英博物館、ルーヴル美術館、ベルリン・エジプト博物館、トリノ・エジプト博物館と合わせて5大エジプト・コレクションに数えられる世界有数の量と質を誇ります。

また、同館は今日にいたるまで60年以上にわたり、エジプトでの発掘調査を行なっていることでも良く知られています。1960年代にアスワン・ハイ・ダムが建設された際、オランダはユネスコとともに周辺地域の考古学調査の支援を行いました。その活動を通してエジプト政府との良好な関係が生まれ、遺物の一部を持ち帰ることが許されたほか、ダムの底に沈む運命にあったタフェー神殿はオランダに贈られ、現在ライデン国立古代博物館の一階ロビーに移築されています。

以後、博物館はカイロの北西に位置するアブー・ロアシュ村付近などで発掘調査を行い、また1970年代からはカイロの南に位置するサッカラでの発掘調査を現在にいたるまで実施し、ツタンカーメン王の側近であったマヤの墓の調査など、世界をリードする研究も多数進められています。




今回の展覧会に出品されるミイラの中から人間のミイラ3体と動物のミイラ1体を選び、本展のために最新のCTスキャン技術で調査を実施。その成果を世界初公開するそうです。

また近年、新装となったライデン国立古代博物館の常設展示をイメージし、12点の棺を特別に立てた状態で立体的に展示予定。これまで目にしたことのない、一挙に棺が並ぶ幻想的かつ圧巻の空間が日本でも観られます。



17世紀前半にライデン大学が所蔵していた遺物を基盤としたライデン国立古代博物館のエジプト・コレクションは実に2万5千点!!

古代エジプト・コレクションの中からミイラや棺のほか、ヨーロッパの調査団などによる遺跡のスケッチや写真、11の時代につき代表的なスタイルの石碑やさまざまな副葬品の数々など、約250点が今回の「古代エジプト展」で展示されます。

来年から再来年にかけ日本全国を巡回。今から待ち遠しいですね。さてどの会場で観ましょうか。


ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展

会期・会場(予定):
福岡展 2020年4月25日(土)〜6月21日(日) 九州国立博物館
札幌展 2020年7月4日(土)〜9月6日(日)  北海道立近代美術館
愛知展 2020年9月19日(土)〜12月6日(日) 愛知県美術館
静岡展 2020年12月19日(土)〜2021年3月31日(水) 静岡市美術館
東京展 2021年4月16日(金)〜6月27日(日) Bunkamura ザ・ミュージアム
仙台展 2021年7月9日(金)〜9月5日(日)  仙台市博物館
山口展 2021年9月中旬〜11月上旬 山口県立美術館
兵庫展 2021年11月下旬〜2022年2月下旬 兵庫県立美術館
公式サイト:https://www.leidenegypt.jp


ヒエログリフを書いてみよう 読んでみよう(新装版) :古代エジプト文字への招待

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公開シンポジウム2019「複製がひらく文化財の未来」

「複製がひらく文化財の未来」をテーマに、東京国立博物館において公開シンポジウムが開催されます。主催は国立文化財機構 文化財活用センター〈ぶんかつ〉です。


https://cpcp.nich.go.jp/

〈ぶんかつ〉公開シンポジウム2019「複製がひらく文化財の未来」

日時:令和元年11月23日(土・祝) 13:00 開会(12:30 開場予定)
会場:東京国立博物館 平成館大講堂(東京都台東区上野公園13-9)
https://www.tnm.jp/
参加料:無料 ただし、当日の観覧券(総合文化展または特別展)が必要
*総合文化展観覧料:一般620円(520円)、大学生410円(310円)
*シンポジウム当日、東京国立博物館は21:00まで開館

WEB申し込みはこちら
*定員:380名(事前参加申し込み制、先着順。空席がある場合には、当日受付を行ないます)

12:30 −開場・受付開始
13:00 −開会の辞
13:15 −文化財複製をめぐる〈ぶんかつ〉のめざす〈新しい展示〉
松嶋 雅人(文化財活用センター企画担当課長)
13:40 −3Dプリンター製「お身代わり仏像」の活用と文化財保護
大河内 智之(和歌山県立博物館主任学芸員)
14:05 −休憩(10分)
14:15 −セラミックアーカイブの可能性
大杉 栄嗣(大塚オーミ陶業株式会社代表取締役社長)
14:40 −模写と複写
山口 晃(画家)
15:05 −休憩(15分)
15:20 −発表者によるパネルディスカッション
[モデレーター]小林 牧(文化財活用センター 副センター長)
16:00 閉会


『春風亭一之輔のおもしろ落語入門 おかわり!』
山口 晃、春風亭 一之輔 (著)

趣旨:
文化財をどのように守り、未来に伝えるか。文化財の保存と活用という観点を踏まえた文化財保護法の改正や、観光立国政策の推進に文化財が果たす役割が位置づけられるなど、近年文化財をめぐる国の施策が大きな転換点を迎えたといわれています。そんななか、昨年、国立文化財機構に文化財活用センター〈ぶんかつ〉が発足しました。

〈ぶんかつ〉は、文化財の活用を多くの人が文化財に親しむ機会をつくることと定義し、その有効な手段のひとつとして、文化財の複製に注目しています。日本の文化財はぜい弱な素材でできているものが多く、積極的な展示活用が期待されるものの、保存の観点ではそれが難しいのが現状です。しかし複製であれば、期間や場所の制限無く展示を行なったり、オリジナルの文化財では不可能な活用を行なったりすることができます。また昨今のデジタル技術の飛躍的な向上は、複製製作の過程で、文化財の持つ情報や魅力を今まで以上に引き出すと同時に、複製の鑑賞体験の質や意味をも変えつつあると言えるでしょう。

先端技術を用いて精巧に作られた複製が、これまでにない活用法によって、多くの人の目に触れるとしたら、オリジナルの文化財の魅力を一層広く伝えることができるのではないでしょうか。このシンポジウムでは「文化財の複製」について、さまざまな立場の方から発表いただくとともに、その「活用」がもたらす可能性や未来について議論します。


8Kで文化財 国宝「聖徳太子絵伝」

こちらも国立文化財機構 文化財活用センター〈ぶんかつ〉さんのお仕事です。

東京国立博物館 法隆寺宝物館に国宝「聖徳太子絵伝」[第6室]が展示される期間にあわせ、映像アプリケーション〈8Kアートビューアー〉日本語版・英語版が体験できる特設コーナー[資料室]が設けられます。


11歳、雲のように浮かぶ(部分拡大 位置関係)

・英語版アプリケーションを制作、一般初公開!
 日本語版・英語版の2か国語で、8K映像アプリケーションをお楽しみいただけます。
・国宝「聖徳太子絵伝」の見どころを凝縮したダイジェスト映像を制作!
 8K画質のダイジェスト映像で、はじめてご鑑賞いただく方でも、作品の魅力がわかりやすい!


16歳、父の用明天皇を見舞う(部分)

<8Kで文化財 国宝「聖徳太子絵伝」>

会期:令和元年10月29日(火) - 11月24日(日)
会場:東京国立博物館 法隆寺宝物館
時間:9:30 - 17:00/毎週金曜、土曜、11月3日(日・祝)、4日(月・休)は21:00まで開館
*入館は閉館の30分前まで
主催:東京国立博物館、文化財活用センター
https://cpcp.nich.go.jp/



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「山下裕二の隠し球」

日本橋三越本店 本館6階 美術 特選画廊・アートスクエアで開催中の
「新人からカリスマ作家まで。渾身の16球 山下裕二の隠し球」展に行って来ました。


https://www.mitsukoshi.mistore.jp/nihombashi.html

何事も長く続けることは根気と体力が要るものです。明治学院大学教授の山下裕二先生は、月刊誌『美術の窓』(生活の友社刊)誌上にて、2005年より「山下裕二の今月の隠し球」という連載記事を一度も〆切に遅れることなく現在まで書き続けています。

「山下裕二の今月の隠し球」で取り上げるのは、ほとんど知られていない言わば無名のアーティストたちです。自らギャラリーに足を棒のようにしてながら、通い見つけた「金の卵」たちの晴れ舞台が今回の展覧会です。


山口英紀

2005年から現在までの14年間で連載は実に170回を超え、山下先生の超厳しいお眼鏡に叶い、そこで取り上げた作家も80名以上に。

その中には、美術館で開催される展覧会にも主役級の作家として今や当たり前のように登場している作家もいます。


前原冬樹(一本の木から作られている木彫です、これ!信じられないかもしれませんが…)

連載2回目の2005年に「隠し玉」として登場した、前原氏も今では飛ぶ鳥を落とす勢いの大活躍。今年の春にウッドワン美術館で「"超絶技巧の木彫アート"前原冬樹 木彫 一木に刻む時の記憶」と題した展覧会も開催されました。

三井記念美術館での「超絶技巧展」で前原氏の作品に度肝を抜かれた方も多いのではないでしょうか。


蒼野甘夏

日本美術を研究されている山下先生の目に「これは!」と思わせる日本画家は滅多にいないそうですが、蒼野甘夏さんの作品は一目で「これぞ日本画!」と唸らせるものがあったそうです。

自身の本の装幀(カバー)に早速、甘夏さんの日本画を用いたほどです。


驚くべき日本美術』 (知のトレッキング叢書)
山下 裕二 (著), 橋本 麻里 (著)

山口さん、前原さん、蒼野さんなど今では制作したそばから飛ぶように売れていく売れっ子作家さんから、まだまだ「新人」の作家さんまで、16人で「山下裕二の隠し球展」は構成されています。

出品作家(敬称略)
浅羽保治、前原冬樹、石田徹也、牧野邦夫、篠原愛、古池潤也、山口英紀、渡邊希、大川心平、近藤智美、蒼野甘夏、星野有紀、中里勇太、山本温、盛田亜耶、尾慶子


メジャーな作家を除き、今回の中で個人的に欲しい!と思った作家さんは盛田亜耶さんと尾慶子さん。共に「隠し玉」で取り上げられたのが2017年です。


盛田亜耶

遠目からでは描かれた絵画のように見えますが、ぐっと近寄るとこれが実に細かい切り絵であることに驚かされます。

解剖学的な見解から身体性や生命を制作のテーマとし表現しているとあって、切り絵という言葉からイメージされるものとはまるで違う点も驚異の理由の一つです。


盛田亜耶

こんなヤバイものを天下の三越画廊で目にするとは。もう目が離せませんよ!


尾慶子

「遅咲きの完全専業主婦、昭和レトロを描く」と題し「隠し玉」で紹介された尾崎さんの作品の実物を今回初めて目にしました。

山下先生が良いと推すからではなく、観た瞬間に「欲しい」と思わせる魅力に溢れた油彩画。写実なのですが、それがやり過ぎてないというか、どこか少し抜けた感じがしいい塩梅となっています。

美大ではなく國學院大學文学部を卒業後、一般企業に就職、結婚し長らく専業主婦。絵を描き始めたのがつい最近のことだそうです。そんな事って…と狐につままれたようでした。


大川心平

この勢いで全員紹介したくなるほど、粒ぞろいの展覧会です。行って絶対損なし。美術の世界の面白さもそこにはあります。

今日、会場でトークショーが行われましたが、会期中の10月26日(土) 午後5時からも山下先生と作家によるトークが予定されています。参加は無料です。


左から、編集者の功刀知子氏、山下裕二先生、作家の渡邊希、大川心平

「新人からカリスマ作家まで。渾身の16球 山下裕二の隠し球」展は10月28日までです。開催期間がとても短いのでもう明日にでも是非!

『美術の窓』掲載時の文章も掲載されている展覧会図録も用意されています。

16人の超個性派!日本橋三越本店の「山下裕二の隠し球」展で驚きの作品を見つけよう!


「新人からカリスマ作家まで。渾身の16球 山下裕二の隠し球」

会期:2019年10月23日(水) 〜 10月28日(月)
開館時間:午前10時〜午後7時(最終日は午後5時まで)
会場:日本橋三越本店 本館6階 美術 特選画廊・アートスクエア
監修:山下裕二
協力:月刊「美術の窓」
https://www.mitsukoshi.mistore.jp/nihombashi.html


未来の国宝・MY国宝
山下 裕二 (著)

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日本芸術院創設100周年記念切手

日本芸術院が令和元年9月に創設100周年を迎えたのを記念し、特殊切手「日本芸術院創設100周年」が販売されています。



10枚の切手に用いられている絵画は以下の通り。いずれも日本芸術院蔵です。

(1)結城素明「炭窯」
(2)山口花楊「白い馬」
(3)東山魁夷「光昏」
(4)伊東万燿「無言」
(5)中村岳陵「窓辺」
(6)濱田観「樹映」
(7)小山敬三「婦人像」
(8)西山眞一「サンジャック通りの壁」
(9)鈴木千久馬「てっせん」
(10)木下孝則「室内婦人」




現在、上野にある日本芸術院では「近代日本芸術の100年―日本芸術院創設百周年記念展」を開催しています。この展覧会に、中村岳陵「窓辺」が展示されていました。

折角なら、この特殊切手の10点を発売にあわせ展示すれば良かったのにな〜


「近代日本芸術の100年―日本芸術院創設百周年記念展」

会期:令和元年9月20日(金)〜10月6日(日)
会期中無休
開館時間:午前10時〜午後5時
会場:日本芸術院会館展示室
観覧料:無料
主催:日本芸術院
http://www.geijutuin.go.jp/

因みに、「近代日本芸術の100年−日本芸術院創設百周年記念展」の第2回展は来年5月に日本橋三越本店で開催されます。こちらの方が作品多く出るはずです。

日程:令和元年5月1日(水)〜5月13日(月)
会場:三越本店

「近代日本芸術の100年−日本芸術院創設百周年記念展」はその後も、令和3年までに計6回開催が予定されています。(3回〜6回は日本芸術院にて)。


日本芸術院

上野の森美術館のすぐ脇にあります。

入場は無料です。何かの展覧会ついでにでも観に行くと思わぬ作品に出会えるかもしれません。

功績顕著な芸術家を優遇するための栄誉機関である日本芸術院が、1919年9月に創設されてから2019 年で100周年の節目を迎えることを記念して、特殊切手「日本芸術院創設100周年」を発行します。
※本郵便切手の料額は、10月1日(火)からの郵便料金に対応しています。
日本芸術院に所蔵されている作品と日本芸術院の外観をデザインしました。
切手デザイン:丸山 智(切手デザイナー)


『日本美術のことばと絵』 (角川選書)
玉蟲 敏子 (著)

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「岸田劉生展」

東京ステーションギャラリーで開催中の
「没後90年記念 岸田劉生展」に行って来ました。


http://www.ejrcf.or.jp/gallery/

38歳の若さでこの世を突然去ってしまった岸田劉生の大回顧展が、東京駅丸の内北口改札前にある東京ステーションギャラリーで始まりました。

正直、岸田劉生の作品を目にし心を揺さぶられたりする感動を得たことが一度もないので、とてもフラットな気持ちで初期から晩年までのバラエティーに富んだ作品と向き合うことが出来ました。


岸田劉生「麗子八歳洋装之図」1921年9月27日
個人蔵

劉生といえば、「麗子像」。今回も展示替えを含め10点以上の麗子像が展示室の一角を占めます。

この麗子像を描いた時、劉生は誰を念頭に置きながら描いたのだろう?と考えてみるのは面白い見方かもしれません。

岸田劉生ほど、西洋絵画とりわけポスト印象派(展覧会図録では「後期印象派」)の画家たちから強い影響を受け、自身の画風・スタイルを常に変えて行きました。


岸田劉生「自画像」1921年4月27日 
泉屋博古館分館

麗子像以上に多く手掛けているのが自画像です。マティス風、セザンヌ風であったり、硬質な感じのデューラー風であったりと、その目まぐるしい変遷はさしてイケメンでもない顔を時間をかけて観る基因となります。

麗子像にしても自画像にしても対象物の変遷を追求したのではなく、新たな画風を試す対象物として近くにあったものだったからなのでしょう。


岸田劉生「木村荘八像」1913年8月14日 横須賀美術館
岸田劉生「Kの肖像(荘太像)」1913年8月23日 刈谷市美術館

また、劉生宅にやってくる人たちもみな、モデルにされ劉生の飽くなき探究の「犠牲者」になりました。

周囲の人々をかたっぱしから描いたので、いつしか「首切り劉生」と言われるほどに。

描かれた日付も残されているので、キャプションや展覧会作品リストにもそ制作年月日が記載されています。上記2点の肖像画はほぼ同時期に描かれたものだということが分かります。


岸田劉生「道路と土手と塀(切通之写生)」重要文化財 1915年11月5日 
東京国立近代美術館

展示順もほぼ制作年代順に並べてあるので、この作品の数日後にはこれを描いたのか〜といった、他の画家の展覧会では味わえない愉しみがあります。

サイトに「日本近代絵画史上に輝く天才画家」とあるのはいま一つピンときませんが、確かに観に行くだけの価値は十分にあります。

明治末から大正、昭和初期にかけて活躍した絵師の展覧会を開催するの美術館が都内では少ない中で、東京ステーションギャラリーはとても大事なよい仕事をしています。

「不染鉄展」「『月映(つくはえ)』田中恭吉・藤森静雄・恩地孝四郎」「木村荘八展」等々。



「岸田劉生展」展覧会の構成は以下の通りです。

第一章:「第二の誕生」まで:1907〜1913
第二章:「近代的傾向…離れ」から「クラシックの感化」まで:1913〜1915
第三章:「実在の神秘」を超えて:1915〜1918
第四章:「東洋の美」への目覚め:1919〜1921
第五章:「卑近美」と「写実の欠除」を巡って:1922〜1926
第六章:「新しい余の道」へ:1926〜1929


さてさて、一度にまとめて劉生作品を観てみると、中にはこれは!と思う作品も幾つかあるものです。


岸田劉生「雨の街路」1908年3月18日 水彩、鉛筆/紙
東京国立近代美術館

劉生が弱冠17歳の時に描いた水彩画です。フランス近代絵画の影響を受ける前の水彩画が第一章に展示されています。ここがもしかして一番の見どころかもしれません。

キリスト教会の牧師を志しながら、独学で水彩画を描いていた頃の作品たちです。水彩画ならではの質感がとてもいい塩梅です。


岸田劉生「満鉄総裁邸の庭」1929年11月
ポーラ美術館

今回の展覧会でも最も最後に展示されている一枚です。これまでなかった明るさが画面いっぱいに表されています。ルノワールの風景画かと見まごうばかりです。

細かな筆致で明るい戸外を描く。重文指定されている「道路と土手と塀(切通之写生)」と比較して誰が同じ作家のものと思うでしょうか。新たな風景画の萌芽を劉生自身も強く実感していたに違いありません。

しかし、そんな高揚感に包まれた劉生ですが、この作品を描いた満州旅行から帰国してすぐに山口県徳山で体調を崩し突然の死を迎えることになります。

さぞかし無念だったことでしょう。


岸田劉生「竹籠含春」1923年4月9日 個人蔵

『第四章:「東洋の美」への目覚め』にあった一枚です。小さく目立たない作品です。でもこれが一番気に入りました。

振り子の揺り戻しではありませんが、西洋絵画を追い求め、時に日本画に対しこんな辛辣なことまで述べていた劉生。
「要するに、結局は今日の日本画は殆ど凡て駄目、今日の日本画家の大半は西洋画にうつるべし、さもなければ通俗作家たれ。日本画は日本人の美の内容をもてる一つの技法としてのこり、装飾想像の内容を生かす道となり、そういう個性によりて今後永久に生かされるべし。以上。」
岸田劉生『想像と装飾の美』
途中に何枚もあった静物画はみなセザンヌ風で面白くないものでした。この「竹籠含春」や「冬瓜」を描いた作品はとても惹かれるものがありました。


岸田劉生「黒き土の上に立てる女」1914年7月25日 
似鳥美術館

先月、小樽芸術村にある似鳥美術館(あのニトリが運営する美術館です)で観たこちらの作品も出ていました。

さて、これは誰の影響を受けているのでしょうか。

「岸田劉生展」は10月20日までです。山口県立美術館(2019/11/2〜12/22)、名古屋市美術館(2020/1/8〜3/1)に巡回します。


「没後90年記念 岸田劉生展」

会期:2019年8月31日(土)〜10月20日(日)
休館日:月曜日[9月16日、9月23日、10月14日は開館]、9月17日(火)、9月24日(火)
開館時間:10:00〜18:00
※金曜日は20:00まで開館
※入館は閉館の30分前まで
会場:東京ステーションギャラリー
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/
主催:東京ステーションギャラリー[公益財団法人東日本鉄道文化財団]、東京新聞
協賛:大日本印刷、トヨタ自動車
特別協力:東京国立近代美術館


もっと知りたい岸田劉生

来年開催!こちらの展覧会も待ち遠しい!!

「神田日勝 大地への筆触」
会期:2020年4月18日(土)〜6月28日(日)

十勝の大地で農業をしながら制作を続けた神田日勝(かんだにっしょう・1937-1970)。その没後50年を記念した本展は、東京での40年ぶりの本格的な回顧展となります。日勝は、NHK連続テレビ小説「なつぞら」の山田天陽のモチーフとなった画家です。


【Amazon.co.jp 限定】【Amazon.co.jp 限定特典/A5サイズクリアファイル付き】連続テレビ小説「なつぞら」LAST PHOTO BOOK

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「花・Flower・華」

山種美術館で開催中の
山種美術館 広尾開館10周年記念特別展「花・Flower・華―四季を彩る―」に行って来ました。


http://www.yamatane-museum.jp/

新元号「令和」が発表となり、一躍時の人となってしまった大伴旅人。元号が今回ほど注目を集め多くの人が関心を寄せたのは、長い歴史の中でも初めてのこと。

同時に『万葉集』がニュースで何度も連呼される日が来るとは、何とも不思議な気がします。まぁでもこうしたおめでたいことに関連し『万葉集』や万葉歌人に目が行くのは、個人的にとても嬉しいことです。


酒井抱一「月梅図」19世紀(江戸時代)
山種美術館所蔵

わが園に梅の花散るひさかたの天より雪の流れ来るかも」大伴旅人

「花・Flower・華」展冒頭に抱一の描いた梅の絵を持って来ることは、「令和」が発表される前から決まっていたことでしょうが、それにしても何というタイミングの良さでしょう。

文学と絵画と展覧会が目に見えない糸で有機的に繋がっているようです。同じことは、抱一のこの作品の下地に伊藤若冲の「梅花皓月図」や「月下白梅図」があり、また後に渡辺省亭に影響を与えたといった繋がりを観て取れる一枚です。


小茂田青樹「春雨」大正6年頃
渡辺省亭「桜に雀」20世紀(明治-大正時代)
山種美術館所蔵

世間も常にしあらねばやどにある桜の花の散れるころかも」久米女郎

江戸時代になって品種改良されたソメイヨシノのような派手さは万葉や古今集の時代の桜にはありませんでした。

小茂田青樹「春雨」、渡辺省亭「桜に雀」共に所謂ヤマザクラを描いているため、現代の我々の目からすると地味な印象を受けるかもしれません。

前者はトリミングが絶妙であり、後者はやはり江戸絵画の影響を色濃く反映しているスタイルにそれぞれ見どころがあります。


横山大観「寒椿」昭和24年
山種美術館所蔵

わが門の片山椿まこと汝わが手触れなな土に落ちもかも」物部廣足

同じような富士山ばかりを大観は描いていたわけではありません。時折この「寒椿」のようなビックリするような鋭利に作品を描きやはり只者ではないということを見せつけたのでしょう。

右後に描かれている長谷川等伯ばりのぼんやりとした竹の表現に対し、画面手前にでんと構える輪郭線バキバキの椿。見事なコントラスを魅せてくれます。

椿の花を単眼鏡を使うと更にそこに見えてくるものがあります。

展覧会の構成は以下の通りです。

1章:春から夏、輝く季節
2章:秋と冬の彩り、再び春へ
・花のユートピア
・花と人



川崎小虎「春の訪れ」大正13年
山種美術館所蔵

民俗学者の柳田國男や歌人・国文学者の井上通泰を兄に持つ松岡映丘の描く復興やまと絵のリアルさとは違い、ゆるふわっとした天平時代を描いた川崎小虎「春の訪れ」。

色合い的にも画面全体の雰囲気もとても穏やかで多幸感あふれる作品です。彼の親戚が元オリエンタルランド社長に就いていたのも納得です。それにしても、小虎がこんなちゃんとした作品を描いていたとは驚きでもあり、嬉しくもあります。


小茂田青樹「水仙」大正8年頃
山種美術館所蔵

祇園井特が描くくどいデロリ系の女性が水仙に化けたようです。西洋絵画の影響なのでしょう、無駄に陰影がつけられています。葉は一本一本が意志を持ちうごめく触手のようにも見えます。

爽やかな水仙のイメージとはかけ離れていますが、こうした「別の顔」に人は得てして惹かれるものです。美しく花を描くことだけが画家の役割ではありませんからね。


渡辺省亭「御殿山観花図」19世紀(明治時代)
個人蔵

さて、最後はやはり桜の花で終わることにしましょう。渡辺省亭の人物画です。現在の原美術館あたりは御殿山と呼ばれ江戸時代の桜の名所でした。

この作品の面白い点は、女性二人の前を狩野山雪ばりの太い枝が横切っている構図です。折角の着物が隠れてしまっています。

それに対抗するかのように女性は桜の枝を折り手に持っています。はじめ桜の花をあしらった模様の着物かと思いましたが、よく見ると違います。中々ユニークな描き方をしている作品です。


「Cafe 椿」今回も展示作品をモチーフにした和菓子を提供しています。老舗菓匠「菊家」が作る「花・Flower・華 ―四季を彩る―」展オリジナル和菓子。

そうそう、書き忘れました。画像はありませんが、福田平八郎が描いた「花菖蒲」は必見です。

特別展「花・Flower・華―四季を彩る―」は6月2日までです。是非是非〜


山種美術館 広尾開館10周年記念特別展
「花・Flower・華―四季を彩る―」


会期:2019年4月6日(土)〜6月2日(日)
開館時間:午前10時〜午後5時 (入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜日(但し、4/29(月)、4/30(火)、5/6(月)は開館、5/7(火)は休館)
会場:山種美術館
主催:山種美術館、朝日新聞社


明治東亰恋伽(めいこい)×山種美術館「花・Flower・華」


横山大観《山桜


菱田春草《白牡丹※写真撮影可能


明治東亰恋伽(めいこい)×山種美術館「花・Flower・華」限定グッズ。この中に横山大観と菱田春草がいます。。。


Kenko 単眼鏡 ギャラリーEYE 4倍 12mm口径 最短合焦距離19cm 日本製 001400

山種美術館で実際に単眼鏡を用いて鑑賞した際のレポートはこちらです。

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「アートフェア東京2019」

東京国際フォーラムで開催中の
「アートフェア東京2019」(AFT2019)に行って来ました。


https://artfairtokyo.com/

アートフェア東京( AFT )とは
アートフェア東京は、毎年春に東京で開催されている国内最大級の国際的なアート見本市。国内外の厳選されたギャラリーが出展し、古美術・工芸から、日本画・近代美術・現代アートまで、幅広いジャンルの作品が展示・販売される。会期中は、歴史に紐づいた日本のアートを発信するだけでなく、東京のアートシーンやマーケットの“今”を伝える企画展示、関連するシンポジウムやパーティーを都内各所で開催する。国際的で多様なアートマーケットのプラットフォームであるアートフェア東京は、アートファンやアート関係者のみならず、各国大使、行政関係者、経済界の主要な人々の情報交換・社交の場として、多くの来場者が訪れる。(2018年実績:60,026人)
毎年恒例となったアートフェア東京。いつも新たな発見や驚きに満ち溢れた熱気ある会場。今年も存分に愉しんで参りました!

気になった作品、作家、ギャラリーをランダムにご紹介して行きますね!




スパゲッティの空き箱の中に美術館があったらいいな〜杉山健司さんがそんな夢を叶えてくれました。名古屋から出展のギャラリーSTANDING PINEには他にも「どうなっているの??」的な作品があります。


ギャラリーアンザイのブースでライブペイントをMr.Doodle(ミスター・ドゥードゥル)が行っていました。下書きなしにすらすらと上下左右に描いていく様は圧巻。服もいいですよね〜

動画はこちらに


昭和初期に描かれた北野恒富「花嫁」と現代作家・岡本東子の美人画が同時に観られるのもアートフェアならでは。秋華洞のブースには他にも池永康晟さん、中原亜梨沙さんの美人画も勢揃いしています。


向かいの画廊たづでは、河本真里さんの綺麗な日本画が観られます。


鎌倉時代の仏像と戸田浩二さんの水瓶のコラボ。祥雲ブースは他にも驚きの作品が!ライティングにも注目です。


鳩ノ森美術ブースで見つけたゆるふわ作品。美術太郎と名乗る男性によって描かれたキャラはそれぞれ名前が付いています。


こちらは詫摩昭人さんの高級マンションのリビングに似合いそうなスタイリッシュな作品。大阪のYoshiaki Inoue Galleryブースで観られます。


今年の一押しは川人綾さん。ただのストライプではありません。京都のイムラアートギャラリー(imura art gallery)に連絡入れないと!!


古美術 鐘ヶ江で、鈴木祥太さんの金工に酔う。ブースが狭いので危険危険。


アートフェア東京2度目の単独展示となる山口藍さん。今回は焼物に絵付けした作品が多く出ています。ミヅマアートギャラリーです。


ロビーギャラリー展示で一押しは何と言っても小野川直樹さん。ex-chamber museumブースでその目で確かめて下さい。今がお買い時かも。

「アートフェア東京2019」は3月10日までです。


「アートフェア東京2019」

開催日程:2019年3月7日(木)〜3月10日(日) 4日間 
(最終入場は各日終了30分前)
会場:東京国際フォーラム・ホールE
(東京都千代田区丸の内3-5-1)
主催:一般社団法人アート東京、テレビ東京、BSテレビ東京、イープラス
後援:内閣府、外務省、 経済産業省、 厚生労働省、 文化庁、 観光庁 他
協賛:寺田倉庫、株式会社モリモト、ザ・ペニンシュラ東京、積水ハウス株式会社、クレディ・スイス、住友不動産株式会社
特別協力:MHD モエヘネシーディアジオ株式会社
パートナーエアライン:全日本空輸株式会社
オフィシャルファニチャー:株式会社イロコデザインジャパン
協力:株式会社羽田未来総合研究所、株式会社寺岡精工、獺祭、 サンペレグリノ社、 ミネベアミツミ株式会社、アークヒルズクラブ、六本木ヒルズクラブ
企画協力:株式会社八紘美術
特別協力美術館:出光美術館、エスパスルイ・ヴィトン東京、群馬県立近代美術館、国立新美術館、サントリー美術館、東京オペラシティアートギャラリー、東京国立近代美術館、東京都現代美術館、東京都美術館、戸栗美術館、原美術館、ポーラ美術館、三菱一号館美術館、森美術館、横浜美術館 
パートナーイベント:ART in PARK HOTEL TOKYO 2019/3331 アートフェア2019/Asian Art Award supported by Warehouse TERRADA
公式サイト:https://artfairtokyo.com/

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「六本木クロッシング2019展」

森美術館で開催中の
森美術館15周年記念展「六本木クロッシング2019展:つないでみる」に行って来ました。


https://www.mori.art.museum/

2004年以来、森美術館が続けてきた「六本木クロッシング展」では、多くの現代アーティストを知ることが出来ました。

3年に一度、日本の現代アートを紹介する「六本木クロッシング展」も今回で第6回目となります。今回は、1970-80年代生まれを中心とした日本のアーティスト25組の作品が並びます。



「六本木クロッシング2019展」のテーマは「つないでみる」。様々な場面で「分断」を強く意識させられる現代人が、今最も求めているのが「つながり」です。

孤独や分断はひとりでは感じることはありません。他者の存在があって初めて露見してくるものです。

言うまでもなくSNSがこれだけ盛況なのは誰もが「つながり」を求めているからに他なりません。その盛況ぶりはどう考えても異常としか思えない状況にあるのは数字を示す必要も特にないかと。


津田道子「王様は他人を記録するが」2019年

『鏡の国のアリス』の主人公のように、次々と起こる不条理な出来事に対して寛容に受け止める心の余裕など、現代人には欠片も残されていないばかりか、疑心暗鬼を日々募らせる一方です。

「つながり」は求めれば求めるほど指先から遠ざかる、風がなく晴れた暑い日に見える「逃げ水」のようです。

現代アート作品は観てもよく分からないかもしれませんが、「六本木クロッシング2019展」では「つながり」を念頭に置いておけば、分からないどころか、めっちゃ面白い展覧会となります。

25組のアーティスト作品の中には意味不明の作品もありますが、それはスルーで。皆と分かり合えないのと同じことです。


花岡伸宏

【出展アーティスト】※アーティスト、アーティスト・グループの姓のアルファベット順
アンリアレイジ(2003年設立、東京拠点/森永邦彦:1980年東京生まれ)
青野文昭(1968年宮城生まれ、宮城在住)
万代洋輔(1980年東京生まれ、東京在住)
土井 樹+小川浩平+池上高志+石黒 浩×ジュスティーヌ・エマール
(土井 樹:1989年兵庫生まれ/小川浩平:1982年愛知生まれ/池上高志:1961年長野生まれ/石黒 浩:1963年滋賀生まれ/ジュスティーヌ・エマール:1987年クレルモン=フェラン〔フランス〕生まれ)
毒山凡太朗(1984年福島生まれ、東京在住)
榎本耕一(1977年大阪生まれ、神奈川在住)
花岡伸宏(1980年広島生まれ、京都在住)
林 千歩(1988年愛知生まれ、神奈川在住)
平川紀道(1982年島根生まれ、東京在住)
ヒスロム(2009年結成、京都拠点)


目「景体」2019年

飯川雄大(1981年兵庫生まれ、兵庫在住)
今津 景(1980年山口生まれ、バンドゥン〔インドネシア〕在住)
磯谷博史(1978年東京生まれ、東京在住)
川久保ジョイ(1979年トレド〔スペイン〕生まれ、ロンドン在住)
前田征紀(1971年生まれ、京都在住)
前谷 開(1988年愛媛生まれ、京都在住)
目(2012年結成、埼玉拠点)
佐藤雅晴(1973年大分生まれ、茨城在住)
杉戸 洋(1970年愛知生まれ、愛知/東京在住)
竹川宣彰(1977年東京生まれ、埼玉在住)
田村友一郎(1977年富山生まれ、静岡在住)
土屋信子(神奈川生まれ、神奈川在住)
津田道子(1980年神奈川生まれ、神奈川/東京在住)
佃 弘樹(1978年香川生まれ、東京在住)
山内祥太(1992年岐阜生まれ、神奈川在住)

さてさて、気になった作家・作品を何点かご紹介しておきますね。


磯谷博史「花と蜂、透過する履歴」2018年
磯谷博史「母親の子、祖母の孫」2019年

六本木ヒルズを支える柱に2600メートルもの真鍮製のチェーンを巻き付けています。一部には母親と祖母が使っていたネックレスも用いられており、本来起こり得ない巨大建造物との交わりが鈍い輝きと共に不思議と観る者を魅了します。

そしてもう一点、床に置かれた夜釣りで使用する灯り。オレンジ色に輝く中身は何と蜂蜜!イカ釣り漁船が海上で使う明りに蜂蜜を満たし地上約230m(53階)に置くとクマでなく人が吸い寄せられていきます。


飯川雄大「デコレータークラブ―ピンクの猫の小林さん―」2017年

蛍光ピンクが塗られた巨大な猫。これは写真映えするといざiPhoneを構えてどこから撮ろうとしても、必ず「邪魔」が映り込んでしまい、ピンク猫の全体像をスッキリ収めることができません。

部分だけしか見聞きせずに全体を語るようなことは、日常会話レベルだけでなく学問の世界にも及んでいる昨今。また他人に自分の全ては決して見せない我々の借りの姿がこの不敵な笑みをもらすピンク猫です。


竹川宜彰「猫オリンピック:開会式」2019年

猫好きには1300匹もの猫が集う「猫オリンピック」も必見。この作品が制作された背景や経緯は、さして深いものはありませんが、数の力は絶大です。


川久保ジョイ「アステリオンの迷宮―アステリオンは電気雄牛の夢をみるか?」2019年

アステリオンとはアメリカ最大の新興企業向け株式市場、ナスダック指標の今後20年の予測グラフだそうです。人工知能によってはじき出されたその予測グラフが巨大な森美術館の壁面いっぱいに描かれています。

「描かれている」というのは、間違いであるとキャプションを見て気が付きました。このグラフは壁を削って作り出したものなのです。


川久保ジョイ「アステリオンの迷宮―アステリオンは電気雄牛の夢をみるか?」(部分)

「ちょっと何言ってるか分からない」と思われますが、これまで森美術館で開催され色を塗り重ねられてきた壁を削り「色」や「模様」を出しています。そう絵画ではなく、研磨されたギャラリーの壁面自体なのです。


林千歩「人工的な恋人と本当の愛-Artificial Lover & True Love-」2016/2019年
「社長室にみたてた空間に、陶芸教室を営む既婚のAIロボット「アンドロイド社長」が、人間の女生徒と恋に落ちるというユーモア溢れる設定の映像が流れるインスタレーションです。」
石黒浩と池上高志によるアンドロイド「オルター2」が近くに展示してあるので、比較せずにはいられませんが、圧倒的に今回はこちらに惹かれました。

一見、荒唐無稽な設定ですが「アンドロイド社長」という語呂や非常に性的なイメージがあちこちに散見する作品は、堅苦しく難解な現代アートとは一線を画しています。

渋谷慶一郎さんが同作品内のメイン映像の音楽の作曲を担当しているのもこれまた佳し。


アンリアレイジ「A LIVE UN LIVE」2019年

サカナクション、ライゾマティクス・リサーチとのコラボなどを展開するアンリアレイジの新作。この服、生きているように変化します。あることがきっかけで。

「六本木クロッシング展」にどの作家を出すか学芸員さん自身が、実際に個展やギャラリーに足を運んで選んだだけあり、25組それぞれ見応えがあります。

現代アートはとても身近なテーマを扱っているので、ハマってしまうとこれほど面白いものはありません。心動かされる作品・作家たちに必ず出逢えるはずです。

「六本木クロッシング2019展:つないでみる」は5月26日までです。是非是非〜


森美術館15周年記念展
「六本木クロッシング2019展:つないでみる」


開催期間:2019年2月9日(土)〜 5月26日(日)
会期中無休
開館時間:10:00〜22:00(最終入館 21:30)
※火曜日のみ17:00まで(最終入館 16:30)
※ただし4月30日(火)は22:00まで(最終入館 21:30)
※「六本木アートナイト2019」開催に伴い、5月25日(土)は翌朝6:00まで(最終入館 5:30)
会場:森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
https://www.mori.art.museum/
主催:森美術館
協賛:株式会社大林組、公益財団法人現代芸術振興財団
協力:シャンパーニュ ポメリー
制作協力:株式会社 七彩
企画:椿 玲子(森美術館キュレーター)
山拓一(森美術館アソシエイト・キュレーター)
熊倉晴子(森美術館アシスタント・キュレーター)


音声ガイドナビゲーターは秋元梢さんです。


[アンリアレイジ]トートバッグ A LIGHT UN LIGHT TOTE BAG Black

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山口晃『親鸞全挿画集』刊行記念展

銀座 蔦屋書店にて、山口晃『親鸞全挿画集』刊行記念展が開催されています。


山口晃 親鸞 全挿画集
山口 晃 (著)

2019年2月1日(金)〜2月24日(日)の期間、新刊販売にあわせて作品の展示を行われているので、山口晃さんのファンは勿論、アート好きなら迷うことなく足を運ばねばなりません。



念のため、この『親鸞』についての予備知識を書いておきますね。ご存知の方は読み飛ばして下さいませ。

五木寛之作による小説『親鸞』は全国の主要地方紙約40紙(最大時)に配信という、新聞小説連載史上空前の規模で、『親鸞』『親鸞 激動篇』『親鸞 完結篇』の三部作として2008年9月に始まり、2014年7月に完結するまで足かけ7年に渡り連載されました。

連載にあたり、五木寛之のテキストに加え掲載されたのが、山口晃による挿画です。

その数なんと全1052回分!筆が決して速くない山口さんが新聞連載という毎日毎日が締切のような仕事をよく受けたな〜と不思議に思うと同時に、描き続けたこともまたミラクルです。



新聞連載終了後、ただちに単行本として刊行された『親鸞』ですが、山口晃さんの挿画は大幅にカットされてしまいました。


親鸞 完結篇(上) (講談社文庫)

山口晃さんが血反吐を吐きながら?!毎日描いた挿画の全てを一冊の本として観たいという願望は、単行本が出た時からの「願い」のようなものでした。

しかし、思い続けていれば夢は叶うものです。五木寛之著『親鸞』の挿画全1052点すべてに書き下ろし「絵解きコメント」をつけ、初公開の下描き、描き損じ、差し替え図版とともに収録した作品集『山口晃 親鸞 全挿画集』が青幻舎より遂に刊行となったのです。


こんな挿画も


挿画は、カット、漫画、版画調から、新キャラ、駄洒落ネタなど、山口ワールド炸裂し、必見の内容となっています。

銀座蔦屋では、親鸞のオリジナル挿画の展示の他にも、既存の版画作品の販売やオリジナルコラボグッズの販売も行っています。
https://store.tsite.jp/ginza/

大河ドラマ「いだてん」でタイトルバッグの画を担当するなど、これまで以上に注目を集める画家・山口晃さん待望の新刊です!『山口晃 親鸞 全挿画集


山口晃 親鸞 全挿画集
山口 晃 (著)

挿画1052点。すべてに書き下ろし「絵解きコメント」付。圧倒的筆力とユーモアを武器に“挿画”に新風を吹き込んだチャレンジの集大成。ラフプラン、スケッチ、描きさし、描き損じ、差し替え、予備…作家の思考の軌跡を明かす初公開資料等も収録。



<山口晃 『親鸞全挿画集』刊行記念展 >
会期:2019年2月1日(金)〜2月24日(日)
時間:10:00〜22:30 /無休
会場:銀座 蔦屋書店 アートウォールギャラリー
内容:親鸞挿画の展示、作品販売、書籍、グッズの販売
主催:銀座 蔦屋書店
協力:ミヅマアートギャラリー
https://store.tsite.jp/ginza/



山口 晃 (やまぐち あきら)
1969年東京生まれ、群馬県桐生市に育つ。1996年東京芸術大学大学院美術研究科絵画専攻(油画)修士課程修了。2001年第4回岡本太郎記念現代芸術大賞優秀賞。2013年自著『ヘンな日本美術史』(祥伝社)で、第12回小林秀雄賞受賞。2017年桐生市初の藝術大使に就任。
日本の伝統的絵画の様式を用い、油絵という技法を使って描かれる作風が特徴。都市鳥瞰図・合戦図、新聞小説や書籍の挿絵・装画などの絵画のみならず、成田国際空港や大分駅のパブリックアート、富士山世界遺産センターシンボル絵画等を手がける。NHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』のオープニングタイトルバック絵を担当する。
主な展覧会に、2011年「Bye Bye Kitty!!!」展(ジャパンソサエティ、NY)、2012年個展「望郷TOKIORE(I)MIX」(銀座メゾンエルメスフォーラム、東京)、2013年個展「山口晃展 画業ほぼ総覧 —お絵描きから現在まで」(群馬県立館林美術館)、2015年個展「山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ」(水戸芸術館現代美術ギャラリー、茨城)等。
近著に『山口晃 大画面作品集』(青幻舎)、『探検!東京国立博物館』(藤森照信・山口晃 共著/淡交社)。



現在、横浜能楽堂にて、山口晃「昼ぬ修羅」を開催中。
横浜能楽堂企画公演「風雅と無常−修羅能の世界」に併せ、「修羅」をテーマに絵画やインスタレーションを展示します 山口晃と能楽堂がつくりだすこれまでにないコラボレーションをお楽しみください。
http://ynt.yafjp.org/news/?p=652

【開催期間】
2019年1月19日(土)〜3月23日(土)

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美術館休館・リニューアルオープン情報

日本各地に点在する美術館147館が加盟している組織「美術館連絡協議会(美連協)」


https://event.yomiuri.co.jp/jaam/

これまでも、何度かこのブログで話題にしてきた美術館連絡協議会ですが、手元に届いた『美連協ニュース』(141号)にアッと驚くような記事が掲載されていました。

美術館連絡協議会 加盟美術館 休館・リニューアルオープン情報」と銘打たれたページには現在、そして今後数年内に改修工事等の理由で休館する美術館のリストがずらりと。

その数何と31館!!

何が何でも少し多すぎる気がしますが、理由として考えられることが幾つかあります。地方の公立美術館が建てられた時期がほぼ重なることや、2020年という何かと区切りのよい年に向けてのリニューアルを計画しているのでしょう。


東京都現代美術館
http://www.mot-art-museum.jp/renewal2019/

北から順に、休館期間とリニューアルオープンの日程を一覧にして掲載しておきます。よく行く美術館も入っているはずです。チェックしておきましょう!

北海道立旭川美術館(点検・補修)
休館期間:2019年1月26日 〜 2月21日
リニューアルオープン:2019年2月22日

札幌芸術の森美術館(改修工事)
休館期間:2018年11月26日 〜2019年4月26日 改修工事
リニューアルオープン:2019年4月27日

八戸市美術館(同館は閉館。 新美術館を建設中。)
休館期間:2017年4月3日 〜2021年夏頃(予定)
リニューアルオープン:2021年夏頃(予定)

群馬県立館林美術館(改修工事)
休館期間:2019年12月中旬〜2020年4月上旬
リニューアルオープン:2020年4月下旬

千葉市美術館(拡張工事)
休館期間:2020年1月 〜6月 (予定)
リニューアルオープン:2020年7月中旬(予定

東京都現代美術館(改修工事)
休館期間:2016年5月30日 〜2019年3月下旬
リニューアルオープン:2019年3月下旬

板橋区立美術館(改修工事)
休館期間:2018年4月16日 〜2019年6月頃
リニューアルオープン:2019年6月下旬(予定 )

府中市美術館 (改修工事)
休館期間:2018年9月3日〜 2019年3月15日
リニューアルオープン:2019年3月16日

神奈川県立近代美術館鎌倉別館(改修工事)
休館期間:2017年9月4日〜2019年9月 (予定)
リニューアルオープン:2019年10月 (予定)

新潟県立近代美術館(改修工事)
休館期間:2017年7月2日 〜2019年8月31日
リニューアルオープン:2019年9月中旬(予定)

長野県信濃美術館(改築工事)
休館期間:2017年10月1日 〜2021年度(予定)
リニューアルオープン:2021年春(予定)

長野県信濃美術館 東山魁夷館(改修工事)
休館期間:2017年5月31日〜2019年度(予定)
リニューアルオープン:2019年秋(予定)

松本市美術館(改修工事)
休館期間:2021年4月 〜 2022年3月 (予定)
リニューアルオープン:2022年4月 (予定)

岐阜県美術館(改修工事)
休館期間:2018年11月4日〜 2019年11月2日
リニューアルオープン:2019年11月3日

愛知県美術館(改修工事)
休館期間:2017年11月 20日 〜2019年4月1日
リニューアルオープン:2019年4月2日

名古屋市美術館(改修工事)
休館期間:2020年11月 〜2021年3月末(予定)
リニューアルオープン:未定

豊田市美術館(改修工事)
休館期間:2018年7月17日 〜 2019年5月31日
リニューアルオープン:2019年6月1日

碧南市藤井達吉現代美術館(増築。改修工事)
休館期間:2020年4月1日 〜2021年9月30日
リニューアルオープン:2021年10月 (予定)

滋賀県立近代美術館(改修工事)
休館期間:2017年4月1日 〜(未定)
リニューアルオープン:未定

京都市美術館(改修工事)
休館期間:2017年4月10日 〜2019年度中(予定)
リニューアルオープン:2019年度中

大阪市立東洋陶磁美術館(改修工事)
休館期間:2019年2月12日 〜3月31日
リニューアルオープン:2019年4月6日

神戸市立小磯記念美術館(改修工事)
休館期間:2018年11月 26日 〜2019年5月頃(予定)
リニューアルオープン:未定

姫路市立美術館(改修工事)
休館期間:2018年8月1日 〜 2019年2月25日
リニューアルオープン:リニューアルオープン:2019年2月26日

伊丹市立美術館(改修工事)
休館期間:2020年9月(予定)〜 2022年3月 (予定)
リニューアルオープン:2022年4月 (予定 )

和歌山県立近代美術館(改修工事)
休館期間:2019年1月21日〜 4月26日
リニューアルオープン:2019年4月27日

山口県立萩美術館・浦上記念館(改修工事)
休館期間:2018年11月26日 〜2019年3月31日
リニューアルオープン:2019年4月2日

下関市立美術館(改修工事)
休館期間:2018年11月1日 〜11月30日
リニューアルオープン:2018年12月1日

周南市美術博物館(改修工事)
休館期間:2018年12月29日 〜2019年4月1日
リニューアルオープン:2019年4月2日

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(改修工事)
休館期間:2018年12月25日 〜2020年3月31日 (予定)
リニューアルオープン:2020年4月 (予定)

高知県立美術館(改修工事)
休館期間:2019年4月1日 〜 2020年1月1日
リニューアルオープン:2020年1月2日

福岡市美術館(改修工事)
休館期間:2016年9月1日 〜 2019年3月
リニューアルオープン:2019年3月21日


美術館と建築
美術館連絡協議会 (監修)

先月発売となった『カフェのある美術館』第2段で取り上げた美術館も含まれています。リニューアル後のカフェはどうなるのかな〜


カフェのある美術館 感動の余韻を味わう
青い日記帳 (著)

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「隈研吾が暮らす、神宮の杜」プロジェクト

世界的アーティスト・文化人のポートレート撮影で知られる写真家のベンジャミン・リー氏による2019年の新プロジェクトがスタートします。

2020年東京五輪で新国立競技の設計・総合デザインを手がけた隈研吾氏とパートナーを組み、未来の東京を描く「隈研吾が暮らす、神宮の杜(もり)」プロジェクト。


ベンジャミン・リーとFCCJの個展で展示している隈研吾氏のポートレート

現在、ベンジャミン・リー写真展「PORTRAITS from my IMAGINATION」が日本外国特派員協会(FCCJ)で開催中です。
1985年に英国デザインアート・ディレクション賞を受賞した作品をはじめ、ポートレートを中心に40点の作品を展示しています。今回の個展は、新たに撮り下ろした隈研吾氏のポートレートのほか、丹下健三氏(縦約2.7メートル、横約1.2メートル)、磯崎新氏、「六本木ヒルズ」の建築デザインを手がけたウィリアム・ペダーセン(William Pedersen)氏ら世界的に著名な建築家のポートレートを多く展示しているのも特徴です。
ベンジャミン・リー写真展「PORTRAITS from my IMAGINATION」

期間:2018年12月12日〜2019年1月11日まで
場所:日本外国特派員協会(FCCJ) 東京都千代田区丸の内3-2-3 丸の内二重橋ビル5階
電話番号:03-3211-3161(FCCJ受付)
協賛:株式会社ミント・カンパニー
https://mint-company.amebaownd.com/
時間:午前10時から午後7時まで(2019年1月1日、2日は休館)
※写真展を鑑賞する際は日本外国特派員協会(FCCJ)の入り口にある受付で「ベンジャミン・リーの写真展を鑑賞しに来た」旨をお伝えください。セキュリティー上の確認のためにも必要ですので、ご協力をお願いいたします。


左から丹下健三氏、磯崎新氏、山口小夜子氏、ヘンリー・ムーア氏のポートレート

「隈研吾が暮らす、神宮の杜」プロジェクトについて

神宮の杜をこよなく愛し、世界を舞台に活躍する建築家・隈研吾氏。その神宮の杜に威容を見せはじめた「東京オリンピック/パラリンピック2020」のメイン会場である新国立競技場をはじめ、隈研吾氏が設計した東京都心にある美術館やランドマーク建築を舞台に、ポートレート写真の巨匠ベンジャミン・リーが写真を通して隈研吾と神宮の杜の魅力を解き明かす。

・主な撮影地:新国立競技場「杜のスタジアム」/明治神宮/根津美術館/国立代々木競技場/サントリー美術館ほかを予定
・撮影取材:月1回ベース 計24回(2018年7月〜2020年6月)


建築家の隈研吾氏と写真家ベンジャミン・リー

撮影した内容は2019年から複数のメディア(新聞・雑誌、展覧会など)を通じて公開していくそうです。今年は隈研吾氏の露出が更に増えることになりますね。


隈研吾という身体 ―自らを語る (建築・都市レビュー叢書)

ベンジャミン・リー(フォトグラファー)について
 1969〜72年、トロント(カナダ)のライアーソン・ポリテクニカル・インスティテュートで写真を学ぶ。1977年、英国ロンドンのソーホー地区にベンジャミン・リー・スタジオを設立。企業の広告写真を手がける一方で、欧米の著名人の肖像を撮影。1987年、日本に拠点を移す。日本の文化人たちの肖像を撮り始め、1989年から佐藤忠良氏を撮影。1996年、東京フジタ・ヴァンテで「彫刻家佐藤忠良の世界」開催。2002年、写真集「Odyssey(オデッセイ)」出版。カナダ大使館、草月会館などで個展。2010年、宮城県美術館にて写真展開催。2012年、ムック本「草間彌生を知りたい」メイン・フォトグラファー。
 世界各地を取材した「トラベルストーリー」シリーズともに、雑誌『Pen』に「創造の現場」と題して100人の世界のトップ・アーティストを撮影し連載。英国デザインアート・ディレクション賞2度受賞。その他受賞多数。著作に写真集「Odyssey」(朝日新聞出版サービス刊)と「創造の現場。」(CCCメディアハウス刊、2014年)などがある。

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「国宝 雪松図と動物アート」

三井記念美術館で開催中の
「国宝 雪松図と動物アート」展に行って来ました。

キャッチーな動物たち勢ぞろい!国宝、超絶技巧、屏風、能面、切手なんでもありのすごい展覧会。


http://www.mitsui-museum.jp/

全てに動物をモチーフとした100点近い作品で構成された展覧会。その99%が館所蔵の作品というのですから驚きです。

それにしても、動物が描かれたり、形取られたりする作品が実際にそんな多くあるのでしょうか?観に行くまでは少し疑心暗鬼でした。

江戸時代以来300年に渡る三井家の歴史の中で蒐集された膨大な作品をもってすれば、そんなことは朝飯前のことだったようです。


円山応挙「梅花双鶴図小襖」江戸時代・18世紀
円山応挙下絵「朱塗鶴亀蒔絵三重盃」江戸時代・19世紀
共に北三井家旧蔵

三井家と円山応挙の深いつながりについては、あらためて説明する必要もありません。良い応挙作品沢山持っています。

北家は京都画壇とのつながりも深く、特に円山応挙の作家活動を援助していたことから、応挙をはじめとする円山四条派の作品も多く見受けられる。
三井にまつわる施設:三井記念美術館より。

しかも、今回が初めて公開される作品もあるとのことで、蔵の深い三井家に対し要らぬ憂慮をしたものです。


円山応挙「雲龍図」江戸時代・1784年
北三井家旧蔵

北三井家の江戸時代の蔵帳に、応挙から直接入手した作品との記載があるそうです。輪郭線を用いず墨の濃淡と地紙の余白を活かした応挙お得意の技法。

同じ展示室にある「国宝 雪松図屏風」と見比べてみると、共通点も多く「雪松図屏風」が何も際立って特殊な作品でないことがよく分かります。

その「雪松図屏風」ですが、何度も観ても毎回新たな発見があります。一見シンプルなのに深い味わいを湛えています。こういう「味」を出せる日本食のお店に行きたいものですね。

思い切って観る角度を極端に変えてみるのもよろしいかと思います。


円山応挙「国宝 雪松図屏風」6曲1双
江戸時代・18世紀 北三井家旧蔵

正面から見ると6扇(面)ありますが、横から3扇(面)しか見えない角度で観るとこんな別の表情になります。と同時にこれでも作品として成立するのが凄くありませんか。


円山応挙「国宝 雪松図屏風」6曲1双
江戸時代・18世紀 北三井家旧蔵

反対側に移動して同じような角度で3扇だけ見るとこんな感じとなります。

応挙は今でいうVR的な飛び出す絵画をで描くことの出来た先駆者です。これくらいのことはお茶の子さいさいだったはずです。と言うか、完全に遊んでいますよね。この絵で。

元々「国宝 雪松図屏風」がどんな作品であったか、リンク先で確かめてみて下さい。見方を少しだけ変えるだけでもこんなに違った表情となるのです。是非試してみてください。



展示構成は以下の通りです。

1:茶道具
2:絵画
3:茶道具と工芸品
4:切手
5:絵巻・仮面・能装束・漆絵額

この他、茶室「如庵」展示ケースには、「国宝 志野茶碗 銘 卯花墻(うのはながき)」が鎮座し場を寿いでいます。


国宝 志野茶碗 銘卯花墻
桃山時代・16〜17世紀 室町三井家旧蔵

国宝中の国宝2点とこんなにゆったりと対峙できるなんて幸せです。「国宝展」の賑やかで華やかな空間でも輝きを放っていましたが、やはりホームで静かに鑑賞するに尽きます。自宅に帰るとほっとするのと同じで。

さてさて、動物アートです。絵画だけでなく茶道具や工芸品にもさりげなく多くの動物が描かれています。

山口素絢「雪中松に鹿図屏風」のように画面の中心に動物を描いた作品から、一見しただけではどこに動物モチーフがあるのか分からないようなものまで、実に多種多様な作品が会場いっぱいに展開されています。

可愛らしいものもあれば、おやっ?と首を傾げたくなるものまで。これだけ多彩だと必ず幾つか自分のお気に入りの作品が見つかるはずです。


樂旦入「黒樂兎絵茶碗」江戸時代・19世紀
北三井家旧蔵


酒井抱一「秋草に兎図襖」江戸時代・19世紀
森狙仙「岩上群猿図屏風」江戸時代・18〜19世紀
共に北三井家旧蔵


高瀬好山「昆虫自在置物」明治〜昭和時代
北三井家旧蔵


新南蘋「花鳥動物図」清時代・1750年
北三井家旧蔵

如何です。そのほとんどが和み系のほっこりするような作品ですよね。中にはどこに動物モチーフがあるのか分からないなぞなぞのようなこんな作品もあります。


惺斎「竹置筒花入 銘 白象」大正時代
北三井家旧蔵

「白象」と銘のある花入。その名前の由来はこの花入れの重量感ある下部が、象の足を想起させることから付けられたものだそうです。

所謂、見立ての一種なのですが、面白いことに一度「象の足」と刷り込まれてしまうと、もう竹には見えなくなってしまいます。象の足以外の何物でもありません!近寄ってみると「肌感」もそっくりです。夜中に展示ケースの中闊歩していたりして…

さてさて、象が出てきまたので、やはりこの作品についても触れておきましょう。


長沢芦雪「白象黒牛図屏風」6曲1双
江戸時代・18世紀
個人蔵

特別出品で新出・初公開となります。エツコ&ジョー・プライスコレクションと島根県立美術館にこれと瓜二つの屏風絵があります。今回の初進出となるこちらの作品を含めると同じものが3点存在することになります。

当時人気がありリクエストに応えて芦雪が複数同じ作品を描いたのでしょうか。


長沢芦雪「白象黒牛図屏風」6曲1双
江戸時代・18世紀
個人蔵

巨大な白象と小さな鳥、黒い牛と白い仔犬といったこの絵の一番の魅力である大小の動物たちの競演もそのままです。

来年(2019年)に東京都美術館で開催される「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」にプライスさんの「白象黒牛図屏風」が出るので、まずはこちらの新たに出てきた3枚目の屏風絵をじっくりと観察しておきましょう。

年末年始の慌ただしさを一時忘れ、のんびりと美術鑑賞に浸るには最適な展覧会です。「国宝 雪松図と動物アート」は2019年1月31日までです。休館日の確認お忘れなく。


「国宝 雪松図と動物アート」

開催期間:2018年12月13日(木)〜2019年1月31日(木)
開館時間:10:00〜17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(12月24日、1月14日、1月28日は開館)、12月26日〜1月3日、1月27日
会場:三井記念美術館
http://www.mitsui-museum.jp/
主催:三井記念美術館

眼鏡お忘れなく!


今橋先生の名著も。

兎とかたちの日本文化
今橋 理子 (著)

「かわいい」だけじゃ、ダメなんです。
日本美術から、和歌や俳諧、染織や工芸、グッズや和菓子、現代アートまで、親しき動物の表象から見えてくる日本文化の特質とは? これまでの美術史や民俗学の枠に収まらない、広汎な分野を渉猟した方法によって、文化の伝承あるいは創造という現代の問題にまで迫る。写真105点を収録。見ていて楽しくなる一冊。


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「吉村芳生 超絶技巧を超えて」

東京ステーションギャラリーで開催中の
「吉村芳生 超絶技巧を超えて」展に行って来ました。


http://www.ejrcf.or.jp/gallery/

吉村芳生(1950−2013)の全貌を紹介する中国・四国地方以外の美術館では初めて開催される展覧会がいよいよ始まりました。会場は東京駅丸の内北口改札前にある東京ステーションギャラリー。

好立地であることを活かし、印象派や素直な日本画の展覧会を毎回開催すればさぞかし入館者も多いだろうと思うのですが、ここの美術館はそんな打算的な展覧会には目もくれず、他館が取り上げないような作家や難解な現代アートの展覧会を積極的に行っています。

前回の「横山華山展」や今後予定されている「アルヴァ・アアルト展」「メスキータ展」「坂田一男展」等々常に攻めの姿勢を崩さない東京ステーションギャラリー。

今回の「吉村芳生展」も攻めに攻めまくった企画展です。なにせ目玉の一つがこれですからね。


吉村芳生《ドローイング 金網》(部分)1977年、個人蔵

街中にある金網を延々と17メートルに渡り忠実に描いた作品です。17メートルに何らかのメタファーを読み解こうとするのが現代アートファンですが、単に画廊の壁が17メートルだったからその長さに合わせただけ。

仮に展示会場が森美術館であったらさらに倍どころか描けるだけ延々と続けたはずです。何かしらの深淵な意味を吉村の作品から読み解こうとすると軽く足元さらわれてしまいます。

意味はありません。描きたいから描いただけのこと。しかも誰かに指図されるのではなく、自分で描くと決めたから。そこがスゴイところであり、恐ろしいところでもあるのです。


吉村芳生「365日の自画像 1981.7.24-1982.7.23」(一部)1981-90年
山口県立美術館蔵

この365枚から成る作品を描き始めた1981年7月24日は、吉村の誕生日だそうです。それから1年間毎日自分自身を写真に撮り、9年かけて絵画化したのがこの作品です。

毎日欠かさず自分の写真を撮るって…9年かけて365枚の自画像を描くって……ねぇ驚きと共に恐ろしくなるでしょ。

世の中には、とてつもなく凄い人(怖い人)がいることを実感させられる吉村の作品は今流行りの「超絶技巧」の遥か先どころか、常識の遥か斜め上を突き進んでいます。


吉村芳生《新聞と自画像2008.10.8 毎日新聞》2008年、個人蔵

新聞紙をキャンバス代わりに自画像を描いたのではありません。タイトルをよく見ましょう「新聞と自画像」です。そうつまり新聞紙も吉村が描いた(書いた)ものなのです。

にわかにそんな事を言われても信じ難いと思うので、ぐっと近寄って細部を見てみましょう。


吉村芳生《新聞と自画像2008.10.8 毎日新聞》(部分)

活字やお天気記号も全て作家が描いた(書いた)ものだとご理解いただけましたでしょうか。先ほど怖い人と言いましたが、もうここまでくると単にヤバイ人です。

それ以外の形容詞が見つかりません。残念ながら。

展覧会の構成はシンプルに以下の通りです。

ありふれた風景
自画像の森
百花繚乱


もし、金網やジーンズを描いた「ありふれた風景」や鬱陶しくなるくらいの「自画像の森」だけだと、吉村の評価は偏狭的・偏執的な画家で終わりでしょうが、「百花繚乱」を観ればそれに美しさという魅力が加わります。

この展覧会の白眉は金網や新聞紙でなく間違いなく「百花繚乱」です。


吉村芳生「無数の輝く生命に捧ぐ」2011-13年


吉村芳生「未知なる世界からの視点」2010年

自画像を描くにも、あれだけ微細な表現力を有しているのですから対象を花に向ければ、それはそれは美しい姿を描き出すことは容易に想像がつきます。

ただ、花を描くにあたり色鉛筆を吉村は用いています。これがまたポイントでもあります。



油彩画では彼が求める閾値を超えた緻密な表現にはどうしても限界があります。そこで用いたのが色鉛筆だったのです。

こうして実際に吉村が用いた色鉛筆まで展示されるとそれで納得してしまいかねません「色鉛筆で描いた」に過ぎないと。自分の鑑賞法などとてもいい加減なものですぐにそうした副次的な要素に騙されてしまいます。

目の前に本物の絵があるのに。


吉村芳生《バラ》2004年、みぞえ画廊

改めて吉村の花の絵を観てみましょう。どうです?これが色鉛筆で描いた作品に思えますか?絶対にそうは見えないはずです。画像でも会場でも。

吉村のこの言葉では説明不可能な圧倒的な画力と精緻な描写は見る者全てをくぎ付けにします。年末年始の慌ただしい時期にこんな展覧会やっちゃう東京ステーションギャラリーがニクイでしょ!

観に行かねば何も始まりません。


吉村芳生「コスモス」(絶筆)2013年

2007年、57歳で注目の現代アーティストを紹介する「六本木クロッシング2007」展で注目を集めた超遅咲きの吉村。2013年に急逝するまでの短い間に描かれた作品も含めて紹介されています。

吉村芳生の回顧展が、都内で開催されるのは勿論初めてです。満を持して開催となった吉村展。一見の価値ありありです。

「吉村芳生 超絶技巧を超えて」展は2019年1月20日までです。是非是非。


「吉村芳生 超絶技巧を超えて」

会期:2018年11月23日(金・祝)〜2019年1月20日(日)
休館日:月曜日[12月24日、1月14日は開館]、12月25日(火)、12月29日(土)−1月1日(火・祝)
開館時間:10:00 − 18:00
※金曜日は20:00まで開館
※入館は閉館の30分前まで
会場:東京ステーションギャラリー
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/
主催:東京ステーションギャラリー[公益財団法人東日本鉄道文化財団]、毎日新聞社
企画協力:アートワン


「自画像の森」展示風景


まるごと東京ステーションギャラリー

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注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。
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「皇室ゆかりの美術」

山種美術館で開催中の
特別展「皇室ゆかりの美術―宮殿を彩った日本画家―」に行って来ました。


http://www.yamatane-museum.jp/

三の丸尚蔵館は行けても、皇居宮殿へはどう転んでも無理です。しかし、そこには近代日本画家が持てる力を全て出し切った渾身の一枚が飾られています。

東山魁夷「朝明けの潮」、山口蓬春「楓」、橋本明治「桜」などなど。(宮内庁のサイトで一部観られます。)

ところが、山種美術館にはそれらと似た作品があります。例えばこちらの東山魁夷の「満ち来る潮」(1970年)と題された横幅9メートル以上もある巨大な作品。


東山魁夷「満ち来る潮」1970年
山種美術館蔵

皇居宮殿「波の間」にある東山魁夷「朝明けの潮」と同じ日本海の荒波を描いた魁夷の力作です。波しぶきに白色(胡粉)を用いずに高価な金やプラチナで荒波を表現しています。

魁夷自らフットライトで下から照明をあてるようにと指示があったそうで、金やプラチナの輝きが一層増してただならぬ魅力を湛える一枚になっています。

山種美術館の創立者山種二氏は幸運にも皇居宮殿を彩る日本画の名品を目にする機会に恵まれたそうです。そしてそれらを広く来館者にも観てもらいたいとの思いから、画家に直接依頼し同じような作品を描いてもらったのが「昭和新宮殿の作品にちなんで制作された作品」たちです。

新宮殿完成から50年の節目の年にそれらをまとめて公開しています。皇居宮殿には伺うこと叶いませんが、その場にある絵を山種美術館「皇室ゆかりの美術展」で堪能できるのです!平成最後の年に相応しい展示です。


竹内栖鳳「皇居造営下絵 土筆に仔犬
東京国立博物館蔵

青山御所(離宮)の御寝殿の杉戸下絵。竹内栖鳳や川合玉堂ら計11名がご下命を受け手掛けたが、建物が消失してしまった今、この下絵は御所の室内装飾を知る上で大変貴重な作品といえるでしょう。

展覧会の構成は以下の通りです。

第1章 皇室と美術―近世から現代まで
第2章 宮殿と日本画―皇居造営下絵と宮殿ゆかりの絵画
第3章 帝室技芸員―日本美術の奨励


近年、俄然注目を集めている帝室技芸員の作品を紹介する第3章は、この展覧会の一番の見どころかもしれません。


並河靖之「花鳥図花瓶」「菊に蝶図花瓶

明治の超絶技巧として並河靖之をはじめ多くの工芸作家たちの作品を目にする機会が増えました。しかし、帝室技芸員は日本画家もそして洋画家も任命され作品を残しているのです。

展覧会初お披露目となる前田青邨「豊公」や何度観ても安定した清らかな美しさを誇る上村松園「牡丹雪」など、帝室技芸員というフィルターを通して観ることで、新たな発見に出会えるはずです。


黒田清輝「湘南の海水浴」1908年
山種美術館蔵

今でこそ珍しくもなんともないですが、明治時代に西洋から「輸入」された海水浴は当時の人にとってとてもハイカラな遊びでした。だからこそ絵画の題材として成立するのです。

夏目漱石の『こころ』でわたしが先生と初めて出会うのも鎌倉の海水浴でのこと。まだ庶民の娯楽ではなかった時代の海水浴を黒田が選んだのも納得できます。

明治時代といっても今からもう100年も前のことであり、価値観も考え方もまるで違っています。ある意味で西洋の宗教画を観るよりも知識が必要かもしれません。

そうした意味からも、石原千秋先生の『百年前の私たち――雑書から見る男と女』は、是非読んでおきたい一冊です。



また、皇室と言えばボンボニエールです!

渡辺省亭が迎賓館の為に描いた作品なども出ており大変見応えのある展示内容となっています。

「皇室ゆかりの美術展」は2019年1月20日までです。これは是非観ておきたい展覧会です。


特別展「皇室ゆかりの美術―宮殿を彩った日本画家―」

会期:2018年11月17日(土)〜2019年1月20日(日)
※会期中、一部展示替えあり(前期:11/17-12/16、後期:12/18-1/20)
開館時間:午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜日[但し、12/24(月) 1/14(月)は開館、12/25(火) 1/15(火)は休館、12/29(土)〜1/2(水)は年末年始休館]
会場:山種美術館
http://www.yamatane-museum.jp/
主催:山種美術館、日本経済新聞社
協賛:SMBC日興証券


下村観山「老松白藤」1921年
山種美術館蔵

今回の展覧会では、こちらの作品が写真撮影可能となっています。全体をカメラに収めるのもよし、藤の花をクローズアップして撮るのもよし。

よく画面全体を見渡してみると、翅をブーンといわせ威勢よく飛んでいる一匹のクマバチ(クマンバチ)が見つかるはずです!



今最も明るく美術館での鑑賞に適している単眼鏡「Kenko 単眼鏡 ギャラリーEYE 4倍 12mm口径 最短合焦距離19cm 日本製」こちらお持ちになるのお忘れなく!



山種美術館 広尾開館10周年記念特別展 7展覧会セット前売り券 数量限定販売のお知らせ


色から読み解く日本画
三戸 信惠 (著), 山種美術館(特別協力)

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雑誌『サライ』の付録は「奇想の日本美術カレンダー」

小学館発行の月刊誌『サライ』12月号。今月は、創刊29周年特別付録第3弾として「奇想の日本美術 2019年サライ特製カレンダー」がついています。


サライ 2018年12月号



「奇想の日本美術 2019年サライ特製カレンダー」の表紙は伊藤若冲『虎図』。来年東京都美術館で開催される「奇想の系譜展」に出る作品で構成されています。

そのほか狩野山雪、長沢芦雪、鈴木其一、歌川国芳の絵画を収録。カレンダーは日々の予定をたっぷり書き込める大判サイズです。



「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」開催は2019年2月9日からですが、既に各所から熱い注目が集まっています。

早くも記念のトークイベントまで開催されるほどの人気ぶり。初公開作品や海外から初めて帰国する作品を含めいやが上にも期待の高まる展覧会です。


11月10日に日経ホールにて行われた、日本美術応援団 奇想の系譜展を応援する<山下裕二×山口晃トークイベント

そんな大注目の展覧会を小学館が後押ししないわけがありません。まずは軽いジャブ程度に(と言ってもとても良く出来ているのですが…)『サライ』の特別付録にカレンダーを付けてきました。


日本美術全集14 若冲・応挙、みやこの奇想 (日本美術全集(全20巻))

こうした本を出してきた信頼感がありますよね。

また、最近では本物の日本文化の魅力を毎日紹介する『和樂』編集部発のWEBマガジン「INTOJAPAN」(イントゥジャパン)でも積極的に日本美術を紹介しています。

因みに『和樂』は、「若冲&其一 名作カレンダー」が付録です。


和樂(わらく) 2018年 12 月号 [雑誌]

ついつい小さい頃からのクセで付録ばかりに目が行ってしまいますが、雑誌の中身もそれぞれちゃんとしています。

最近あまり雑誌を買ってない方も多いかもしれませんが、webでは得られない厳選・編集されたプロの記事をしっかり読めます。そうそう画像(写真)もフリー素材などではなくきちんとカメラマンが撮影した撮り下ろしです。

webに慣れてしまうとそんな当たり前のことが、新鮮に感じてしまうかもしれません。年末年始の時間がある時には、スマホを手放しじっくりと雑誌を読んでみてはいかがでしょうか。


『サライ』12月号特別付録「奇想の日本美術カレンダー」


サライ 2018年12月号

本誌特集は「“魚料理“大全」。魚は見た目が9割!な見極め方・賢い買い方、さんまは焼く前に冷蔵庫でひと晩寝かす、油・塩・トマトだけで充分!究極のアクアパッツア、市販の塩鯖で極上の燻製、など21レシピをその道のプロに教わります。

サライ.jp https://serai.jp/


サライ 2018年 11 月号 [雑誌]

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渡辺おさむ「お菓子の石膏像」のカプセルトイ発売記念展

樹脂を用いて様々なものにお菓子のデコレーションをする現代美術作家、渡辺おさむによる作品、「お菓子の石膏像シリーズ」が、カプセルトイのフィギアとして全国発売されます。

2014年にポーラミュージアムアネックスで開催された渡辺おさむ「Sweets Sentiment」展


http://watanabeosamu.tokyo/

渡辺おさむ本人が原型を制作し、1年以上かけて精巧なフィギアを完成させた紛れもないアート作品です。

今回の発売を記念して、カプセルトイのモデルになった実物大(高さ50〜80cm)のお菓子の石膏像作品(5点)を、日々石膏デッサンが行われている、美術予備校、新宿美術学院内にある新美ギャラリーにて展示するそうです。



勿論、ギャラリーにガチャのマシンも設置し!その場でカプセルトイを購入できます。実物大の大きな石膏像作品と、カプセルトイのミニチュアサイズの石膏像を見比べて楽しむことができる貴重な機会です。



「渡辺おさむ石膏スイーツミュージアム」発売記念展&お菓子の石膏像デッサン大会
日時:2018年12月8日(土)〜23日(日)9時〜20時
会場:新美ギャラリー
アクセス:〒160-0023 東京都新宿区西新宿3丁目3−16−6
http://www.art-shinbi.com/event/shinbi-gallery/

イベント: 新宿美術学院生徒によるお菓子の石膏像デッサン大会
2018年12月10日(月)〜11日(火)見学自由 9時〜20時
入場料:無料
主催:渡辺おさむアトリエ
協力:新宿美術学院、堀石膏制作


渡辺おさむについて

生クリームやフルーツなどのフェイクフードを駆使し、様々な作品を制作する渡辺おさむ。近年は海外での展覧会をはじめ、日本の各美術館にも作品がコレクションされています。2015年に開催された、故郷山口県での大規模な個展では過去最高の入場者数30,000人を動員し、美術に疎遠になりがちな人々にも好評を得ました。また文化勲章を受賞した美術評論家、高階秀爾氏の著書「ニッポン・アートの躍動」(講談社)にて、作品について評論されるなど、美術界においても注目が高まっています。

2014年にポーラミュージアムアネックスで開催された渡辺おさむ「Sweets Sentiment」展


渡辺おさむのスイーツデコメソッド

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若冲、蕭白、芦雪、又兵衛 揃い踏み!「奇想の系譜展」

2019年2月9日より、東京都美術館にて「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」が開催されます。

https://kisou2019.jp/



過日、観世能楽堂(GINZA SIX)で行われた報道発表会に参加して来ました。
1970年に刊行された美術史家・辻惟雄による『奇想の系譜』に基づく、江戸時代の「奇想の絵画」の決定版です。岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳に、白隠慧鶴、鈴木其一を加えた8人の代表作を一堂に会し、重要文化財を多数含む展示を予定しています。豊かな想像力、奇想天外な発想にみちた江戸絵画の魅力を紹介。現代の目を通した新しい「奇想の系譜」を発信します。

奇想の系譜―又兵衛-国芳 (1970年)


辻惟雄先生
秋の受勲、喜びの声 東大名誉教授の辻惟雄氏

1970年に刊行された『奇想の系譜』の存在なくして、現在の日本画(特に江戸絵画)ブームはあり得ません。

およそ50年前の日本美術史の中では、伊藤若冲や曽我蕭白は存在こそ知られてはいましたが、誰も見向きもしないいわばゲテモノでした。

しかし、そのゲテモノたちにこそ、日本美術の本流があると目を付けた辻先生の慧眼ぶりは、幾ら称賛してもしきれないものがあります。

著作『奇想の系譜』で取り上げた、岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳らは、今では押しも押されぬ日本美術界のスーパースターです。

今回開催される「奇想の系譜展」には彼らの作品(しかも国内外から優品のみを厳選!)が勢揃いします。「若冲展」に匹敵する圧倒的な破壊力を有した2019年代注目の展覧会であること間違いありません。


岩佐又兵衛《山中常盤物語絵巻 第四巻(十二巻のうち)》 紙本着色 一巻 34.1×1259.0cm 
江戸時代初期(17世紀前半) 静岡・MOA美術館 重要文化財 【展示期間:2月9日〜3月10日】


狩野山雪《梅花遊禽図襖絵》 紙本金地着色 四面 各184.0×94.0cm 寛永8年(1631) 
京都・天球院 重要文化財


伊藤若冲《紫陽花双鶏図》 絹本着色 一幅 139.4×85.1cm 江戸時代中期(18世紀) 
米国・エツコ&ジョー・プライスコレクション


曽我蕭白《雪山童子図》 紙本着色 一幅 169.8×124.8cm 明和元年(1764)頃 
三重・継松寺


長沢芦雪《白象黒牛図屏風》 紙本墨画 六曲一双 各155.3×359.0cm 江戸時代中期(18世紀) (部分)
米国・エツコ&ジョー・プライスコレクション


歌川国芳《宮本武蔵の鯨退治》 大判錦絵三枚続 弘化4年(1847)頃 
個人蔵

もし、仮にこの6点だけの展覧会であったとしても十分観に行く価値があります。今回出る蕭白の作品など滅多に展覧会ではお目にかかれないですしね。

やはり、辻惟雄先生プレゼンツ「奇想の系譜展」だからこそ実現した豪華な布陣。普段は開催したくても出来ない内容です。

東京大学で教鞭を執っていらした時代の教え子である、山下裕二先生が全面的にバックアップし監修を務められるのも実に心強い点です。



さらに、今回の展覧会開催に向け調査を行った際に新たに発見された伊藤若冲と長沢芦雪の作品もこの展覧会で初お披露目となります。

 
伊藤若冲《梔子雄鶏図》 絹本着色 一幅 85.8×43.1cm 江戸時代中期(18世紀) 個人蔵
長沢芦雪《猿猴弄柿図》 絹本着色 一幅 104.0×37.7cm 江戸時代中期(18世紀) 個人蔵

心待ちにしている展覧会山ほどありますが、この「奇想の系譜展」は中でもダントツ、来年最も注目が集まる展覧会であること間違いありません。

だって、今すぐにでも観たいですよね。夢のような展覧会を。


鈴木其一《百鳥百獣図》 絹本着色 双幅 各138.0×70.7cm 天保14年(1843) 
米国・サンアントニオ美術館

アメリカの美術館へ所蔵されてから初めて日本に帰国し、「奇想の系譜展」でお披露目となる鈴木其一の「百鳥百獣図」や、こちらの岩佐又兵衛《妖怪退治図屏風》個人蔵など、早くこの目でじっくりと観たい作品も出ます!



逸る気持ちを抑えて、まずはこちらのトークイベントに参加して参ります。(でも鎮火するどころか余計にメラメラと火が…しまいそうです。)

日本美術応援団 奇想の系譜展を応援する
<山下裕二×山口晃トークイベント>


開催日時:2018年11月10日(土)19:00
会場:日経ホール
詳細及び申込は公式サイトから。
https://kisou2019.jp/


「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」

会期:2019年2月9日(土)〜4月7日(日)
休館日:月曜日、2月12日(火)
※ただし、2月11日(月・祝)、4月1日(月)は開館
開館時間:9:30〜17:30(入室は閉室の30分前まで)
夜間開館:金曜日、3月23日(土)、30日(土)、4月6日(土)は9:30〜20:00(入館は開館の30分前まで)
主催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、日本経済新聞社、NHK、NHKプロモーション
共催:朝日新聞社
協賛:凸版印刷、トヨタ自動車、三井物産
https://kisou2019.jp/


奇想の系譜 (ちくま学芸文庫)

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山下裕二×山口晃トークイベント「奇想の系譜展」を応援する

来年(2019年)に開催される日本美術の展覧会で最も注目されている「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」


https://kisou2019.jp/

今では日本美術展の花形スターである、岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳らも、十数年前はとってもマイナーな存在でした。

日本美術史の中で忘れられていた若冲らに復活の魔法をかけた人物が辻惟雄先生です。1970年に刊行された『奇想の系譜』がもし存在していなかったら、現在の日本美術ブームどころか若冲もまだ「わかおき」と呼ばれていたことでしょう。

2019年2月9日より東京都美術館で開催される「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」が数か月も前から注目を集めているのは至極当然のことなのです。
1970年に刊行された美術史家・辻惟雄による『奇想の系譜』に基づく、江戸時代の「奇想の絵画」の決定版です。岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳に、白隠慧鶴、鈴木其一を加えた8人の代表作を一堂に会し、重要文化財を多数含む展示を予定しています。豊かな想像力、奇想天外な発想にみちた江戸絵画の魅力を紹介。現代の目を通した新しい「奇想の系譜」を発信します。

奇想の系譜―又兵衛-国芳 (1970年)

大注目の展覧会だけあり、関連イベントが既に始動しています。まず直近では、2018年11月10日(土)に、山下裕二先生と山口晃さんによるトークショーがあります。

ご存知の通り山下先生は辻惟雄先生の東大時代の教え子であり、日本美術を啓蒙のため日本美術応援団の団長を務めています。山口晃さんに関しては説明は不要でしょう。

日本美術応援団 奇想の系譜展を応援する
<山下裕二×山口晃トークイベント>


開催日時:2018年11月10日(土)19:00
会場:日経ホール
詳細及び申込は公式サイトから。
https://kisou2019.jp/

間違いなく面白く間違いなくためになるトークが展開されます。自分も既に申込ました。トークイベント数多くあれどもこれは絶対に外せません。


『ヘンな日本美術史』
山口晃(著)

「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」 日本美術応援団 奇想の系譜展を応援する<山下裕二×山口晃トークイベント>
https://kisou2019.jp/

来年(2019年)上半期絶対に見逃せない展覧会をしっかりと山下先生と山口さんの息のあったトークで「予習」しておきましょう。


「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」

会期:2019年2月9日(土)〜4月7日(日)
休館日:月曜日、2月12日(火)
※ただし、2月11日(月・祝)、4月1日(月)は開館
開館時間:9:30〜17:30(入室は閉室の30分前まで)
夜間開館:金曜日、3月23日(土)、30日(土)、4月6日(土)は9:30〜20:00(入館は開館の30分前まで)
主催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、日本経済新聞社、NHK、NHKプロモーション
共催:朝日新聞社
協賛:凸版印刷、トヨタ自動車、三井物産
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特別展 「大哺乳類展2」 開催決定!

「大哺乳類展」が再び上野の国立科学博物館で開催されます。その名もズバリ「大哺乳類展2」。潔いです。


https://mammal-2.jp

前回大好評だった「大哺乳類展」から早いもので9年が経ちました。(特別展「大哺乳類展 陸のなかまたち/海のなかまたち」2010年3月13日〜6月13日)

当時、会場で出会った中学生だった子も今では立派な大学生に成長しているはずです。

映画の続編がイマイチ興行的にパッとしないケースがよくありますが、「大哺乳類展」の二匹目のドジョウは果たして大物なのでしょうか、それとも…



現時点で分かっている「大哺乳類展2」のポイントを列挙しておきますね。

※史上最大規模!哺乳類大行進
 会場中央には「哺乳類大行進」として、科博の重要標本群の一つである「ヨシモト・コレクション」をはじめとする哺乳類の?製標本を一堂に展示します。150点以上がずらりとならぶ様は圧巻。「哺乳類大行進」を通して、原始的な特徴をもつ哺乳類とされる単孔類や有袋類から、アフリカや南米を起源とするグループ、我々になじみのある哺乳類である齧歯(げっし)目、霊長目、食肉目、鯨偶蹄(げいぐうてい)目といったものまで、分類群ごとにわかりやすく紹介します。



※哺乳類のロコモーション(移動運動)とは…
 哺乳類のロコモーションは、同じ脊椎動物である魚類や爬虫類とはまったく異なります。哺乳類は多様性と自由度に富み、様々な環境に適応する能力を獲得しました。会場では、チーターの走り方、ブラックバックの跳躍力、テナガザルのブラキエーション(樹上運動)、イルカやラッコの遊泳などを、山口大学共同獣医学部の協力により、最新の解析映像も駆使して紹介します。また、ロコモーション解説には、陸棲哺乳類最大のアフリカゾウの全身骨格や、体長16mのマッコウクジラの半身を模型で再現したユニークな骨格、12mのセミクジラの全身骨格など初公開の海棲哺乳類も登場します。



※哺乳類の「食べる」「産む・育てる」を大公開
 哺乳類がここまで繁栄し、生き残ってきた理由にも注目します。生きるために必要不可欠である「食べる」、すべての生物の目的である子孫を残すための「産む・育てる」。これらには脈々と受け継がれてきた生き残り戦略があります。
 「食べる」では、草食、肉食、昆虫食など、食べるものによって異なる歯やあごの特徴を200点近い頭骨で紹介。「産む・育てる」では、オスがメスへアピールするために獲得した見事な戦略をはじめ、胎盤や哺乳、生まれたコドモの生き残り戦略についても注目し、幅広く哺乳類の生存戦略に迫ります。



同じ、科学博物館で開催された「深海展」の続編が妙にお勉強よりに向いてしまったこともあったので、ちと不安は残るのですが、観に行ってシンプルに面白い!と思える展覧会であることを期待しています。

「大哺乳類展2」は2019年3月21日からです。(またガチャガチャもあるのかな〜)


特別展 「大哺乳類展2」

会期:2019年3月21日(木・祝)〜6月16日(日) 
会場:国立科学博物館(東京・上野公園)  ※巡回展はございません
開館時間:午前9時〜午後5時 
※金曜・土曜は午後8時まで
※ただし、4月28日(日)、29日(月・祝)、5月5日(日・祝)は午後8時まで、4月30日(火)〜5月2日(木)、5月6日(月・休)は午後6時まで
※入場は各閉館時刻の30分前まで
休館日:月曜日、5月7日(火)
※ただし、3月25日(月)、4月1日(月)、4月29日(月・祝)、5月6日(月・休)、6月10日(月)は開館
主催:国立科学博物館、朝日新聞社、TBS
公式サイト:https://mammal-2.jp


くらべてわかる哺乳類 (くらべてわかる図鑑)

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「琉球 美の宝庫」

サントリー美術館で開催中の
「琉球 美の宝庫」展に行って来ました。


https://www.suntory.co.jp/sma/

沖縄観光に訪れる人や沖縄料理、沖縄出身の芸能人を目にする機会はたくさんありますが、沖縄の文化を紹介する展覧会は非常に少なく、地理的距離よりもはるかに文化的距離を感じさせられます。

そんな中でサントリー美術館は定期的に沖縄文化を紹介する貴重な展覧会を開催してきました。6年前の2012年に話題となった「沖縄復帰40周年記念 紅型 BINGATA―琉球王朝のいろとかたち―」はまだまだ記憶に新しいところです。


白地流水蛇籠に桜葵菖蒲小鳥模様衣裳 19世紀 
沖縄県立博物館・美術館

まずは、琉球王国の美の多様性を最も視覚的に表す、琉球の染物と織物がずらりと並びます。梅や竹といった日本的な意匠に混じり、鳳凰や龍など大陸由来のものも見て取れます。

紅型に絣(かすり)などパッと見の華やかさだけでなく、実は細かな部分の装飾も施されていることが分かります。

「紅型展」の興奮がよみがえってきます。

展覧会の構成は以下の通りです。

第1章 琉球の染織
第2章 琉球絵画の世界
第3章 琉球国王尚家の美
第4章 琉球漆芸の煌き


新たな「琉球の美」の発見として漆芸の美しさがありました。


黒漆雲龍螺鈿大盆 18〜19世紀 
浦添市美術館

朱漆塗椿密陀絵沈金椀、黒塗菊花鳥虫沈金丸外櫃、緑塗鳳凰雲沈金丸内櫃といった優品に用いられている、沈金、螺鈿、箔絵、顔密陀絵(みつだえ)といった技法。

とりわけ注目なのが、漆と顔料をまぜた材料を貼って立体的に文様を表す堆錦(ついきん)という技法です。これは琉球特有のものだそうです。


座間味庸昌(殷元良)「雪中雉子之図」18世紀 
沖縄県立博物館・美術館

そして何と言ってもこの展覧会の白眉となる章が「第2章 琉球絵画の世界」です。正直これだけまとまった数の琉球絵画を観られる機会はまずないと思います。
首里王府には国際的なネットワークを通じて中国や日本絵画の優れたコレクションが集められていました。王府の貝摺奉行所に所属した絵師は、中国や薩摩藩の絵画から刺激を受けながら独自の作品を描くとともに、染織・漆芸・室内装飾のデザインを担当したといわれています。また、貝摺奉行所に属さず、王府直属のお抱え絵師(宮廷画家)として活躍するものもいました。
第二次世界大戦により壊滅的な被害に遭い現存する作品は少ない中でよくぞまぁこれほどまで多くの作品を集めたものかと感心してしまいます。


山口宗季(呉師虔)「花鳥図」1715年 
大和文華館

中国に絵師を派遣し絵画を学ばせていただけあり、作品の質も非常に高くこの章だけでもひとつの展覧会が立派に成立するだけのボリュームを備えています。

また、未知の絵師の前に立ちあれこれ考えを巡らす愉悦が何ともたまりません。

雪舟なら夏珪や李唐、若冲なら沈南蘋といった具合に影響を受けた絵師の名前が頭に浮かんできますが、琉球絵画の前では真っ白な状態で絵画と向き合えます。

知識があることは絵画鑑賞で大事なことですが、時にこうして何も持たずに真っ新な気持ちで対峙することも悪くありません。出来そうで実は中々出来ない絵画体験です。


国宝 琉球国王尚家関係資料 玉冠(付簪) 
18〜19世紀 那覇市歴史博物館

8月22日から9月2日までの限定展示である国宝 琉球国王尚家関係資料 玉冠(付簪)も今なら本物が観られます。

会期が迫っていますが、暑い夏の締めくくりはサントリー美術館で琉球王国の未知の美と向かい合うのはいかがでしょう。

「琉球 美の宝庫展」は9月2日までです。是非!!


「琉球 美の宝庫」

会期:2018年7月18日(水)〜2018年9月2日(日)
時間:10:00〜18:00(最終入場時間 17:30)
※金・土は10:00〜20:00
休館日 火曜日 
※8月14日は18時まで開館
※shop×cafeは会期中無休
会場:サントリー美術館
https://www.suntory.co.jp/sma/
主催:サントリー美術館、読売新聞社
協賛:三井不動産、三井住友海上火災保険、サントリーホールディングス
協力:日本航空
後援:沖縄県、沖縄県教育委員会、那覇市歴史博物館
助成:芸術文化振興基金


マンガ 沖縄・琉球の歴史

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山口晃さんの作品がヴェネチア・ビエンナーレで展示されます!

5月26日(土)よりイタリアで開催されている「第16回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展」。


http://www.labiennale.org/

今回の日本館テーマは「建築の民族誌」。貝島桃代氏がキュレーターを務め、自身に加えロラン・シュトルダー、井関悠から成るキュレーターチームを構成して臨んでいます。

「建築の民族誌」では、国内外の大学やデザインスタジオ、建築家から現代美術作家まで42組の作品が紹介されている中に、山口晃さんの「道後百景」(全10点)が展示されています。


山口晃《道後百景 伊佐爾波神社》2016、紙に墨、水彩、25.7 x 18.2 cm ©YAMAGUCHI Akira

「建築の民族誌」は貝島氏がこれまで取り組んできたプロジェクトの延長線上に当たるそうです。貝島氏は、フィールドワークを通じて街中にある建物を観察し、そこにある現代人の暮らしのあり方や都市の現実をドローイングを用いたガイドブックとしてまとめる取組みを行ってきました。

ユーモア溢れる視点で鋭く都市の現実を切り取ったこのプロジェクトは、使用者の視点で建築の本質に議論を投げかけ、国内外で大きな反響を呼びおこしました。またこれらがうまれてきた約20年は、情報化グローバル化が進み、社会が大きく変化した時代でもあります。

今回のヴェネチア・ビエンナーレでは、こうした背景に着目し、この手法に世界中で影響をうけたものや、同時代に世界各地に自然発生した作品、ドローイングを集め、「建築の民族誌」と題し総覧することで、建築と暮らし、建築の役割をはじめとした、わたしたちの社会の未来に関する議論の進化を投げかけています。


山口晃 × 道後温泉 道後アート2016 / YAMAGUCHI Akira × Dogo Onsen DOGO ART 2016

道後温泉まで観に来ましたが、とてもよい「組み合わせ」でした。

「街歩き旅ノ介 道後温泉の巻」山口晃 道後アート2016

山口晃さんと道後アートの相性は抜群だった。

それもしても、まさかまさかヴェネチア・ビエンナーレの日本館をこの絵が飾ることになろうとは!でもとっても魅力的だったのは確かです。ポストカード買い占めちゃいましたからね。

流石にイタリアまでは観に行けませんが、どなたかヴェネチアへ行かれるご用がある方は、是非のぞいて観てきて下さい。感想お待ちしています。


第16回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展
建築の民族誌

コミッショナー:独立行政法人国際交流基金
キュレーター:貝島桃代(スイス連邦工科大学チューリッヒ校建築振る舞い学教授、筑波大学芸術系准教授、アトリエ・ワン)
ローレン・スタルダー(スイス連邦工科大学チューリッヒ校建築理論教授、建築理論・建築史研究所所長)
井関悠(水戸芸術館現代美術センター学芸員)
会場:日本館(ビエンナーレ会場のジャルディーニ地区内)
Padiglione Giappone, Giardini della Biennale, Castello 1260, 30122 Venezia
会期:2018年5月26日〜11月25日
http://www.labiennale.org/


すゞしろ日記 参

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「暁斎・暁翠伝」展へ行こう!

東京富士美術館で2018年4月1日より開催される「暁斎・暁翠伝─先駆の絵師魂!父娘で挑んだ画の真髄─」展。


http://www.fujibi.or.jp/

狩野派絵師として、また様々な画派を貪欲に学びながら幅広い作風と領域で活躍した暁斎と、その長女で、柔らかで色彩豊かな美人画や小児図を得意とし、時には父・暁斎と同様の勇壮な、あるいはユーモラスな作品をも描いた女流画家・暁翠に焦点を当てた展覧会です。

近年の話題として、北斎の娘・応為が注目されるなど、女流画家の活躍が話題ですが、暁斎にも日本画家として活躍した娘・暁翠がいました。

「暁斎・暁翠伝」展では明治30年代に現在の女子美術大学の日本画の初の女性教授となった暁翠を本格的に取り上げる展覧会として注目されています。



ご存知の通り、暁斎は大英博物館展や京都国立博物館展、三菱一号館展など近年大注目の絵師です。三菱壱号館美術館では11万人を超える来場者がありました。

妖怪や幽霊、ユーモラスな風刺画などキャッチーな側面が一般的に広く受け入れられていますが、狩野派の正統派の絵師としての評価が高まっています。



3歳で蛙を写生し、19歳で狩野派の免許皆伝、有名なエピソードに、明治14年、第二回内国勧業博覧会に《枯木寒鴉図》を出品して絵画の最高賞(妙技二等賞)を受賞しました。

この作品を榮太樓總本鋪の主人が破格の100円で買ったため、一躍、「鴉の暁斎」となりました。ちなみに当時の教員の初任給が5円ですから如何に破格であったのかが容易に想像できます。



さて何かと注目を集めるこの「暁斎・暁翠伝」展の開催を記念して、ブロガー内覧会を行うそうです。しかも2回も!

暁斎・暁翠伝 開催記念 ブロガー内覧会<第1回>
2018年3月29日(木)14時〜 暁斎・暁翠伝 開会式 引き続き、ブロガー内覧会

暁斎・暁翠伝 開催記念 ブロガー内覧会<第2回>
2018年3月31日(土)15時30分〜17時30分 ブロガー内覧会(入場受付は17時まで)


参加費は無料です。申込方法や詳細についてはこちらをご確認下さい。八王子まで足を運ぶ価値のあるイベントです。

個人的には、運行を開始したばかりの京王ライナーに乗ってみたいので、前日夜に八王子に前乗りなんてことも考えていたりします。。。5000系乗りたい!


京王ライナー

それはさておき、今回の展覧会では暁斎の作品でも、これまであまり知られていなかったデザインの仕事に、有名ないせ辰の千代紙や榛原のデザインも取り上げ、暁斎と娘暁翠の画業の全貌を300点近い出品作品で紹介するとのこと。これは注目です!

初公開となる作品・資料も60点近くあり、明治維新150周年の本年、幕末・明治を駆け抜けた暁斎・暁翠父娘(おやこ)の足跡をたどるまたとないチャンスです。

ちなみに本年は暁斎の130回忌、暁翠の生誕150周年にあたる記念すべき年です。ブロガー内覧会の他にも会期中、山口晃さんの記念講演会も予定されています。

詳しくはこちらをチェックしてください。そして善は急げ!申し込んじゃいましょう。


「暁斎・暁翠伝─先駆の絵師魂!父娘で挑んだ画の真髄─」

開催期間:2018年4月1日 (日)〜6月24日 (日)
休館日:月曜日(祝日の場合は開館。翌日火曜日が振替休館)ただし、4月2日(月)は開館。
開館時間:10:00〜17:00(16:30受付終了)
会場:東京富士美術館:本館・企画展示室1〜4
http://www.fujibi.or.jp/
主催:東京富士美術館、河鍋暁斎記念美術館、トランズパシフィックエンタープライズ
後援:八王子市、八王子市教育委員会、八王子商工会議所
監修:河鍋楠美(河鍋暁斎記念美術館 館長)


河鍋暁斎・暁翠伝 ─先駆の絵師魂!父娘で挑んだ画の真髄─
KADOKAWA

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【祝100回】銀座メゾンエルメスのウィンドウ

2018年1月18日(水)に、銀座メゾンエルメスのウィンドウが第100回目を迎えました。


100 Window Displays

2001年の竣工以来、銀座の街に開かれた「エルメス劇場」として、エルメスの世界観を紹介してきたウィンドウ。

毎年のエルメスのクリエーションのベースとなる年間テーマを題材に、国内外で活躍するアーティストやデザイナーが自由な発想でデザインするウィンドウに足を止めたこともあるはずです。

2ヶ月ごとに新しく生まれ変わり、それを舞台に主役となる製品が毎回異なる表情を見せています。


吉岡徳仁 「吐息」
2004.5.20-7.20 / 2009.11.19-2010.1.19
風だけでデザインをする 私が最も表現したかったこと − それは、風だけでスカーフの美しさを 表現することでした。スカ−フ本来の美しさは、人が身につけた時に風 になびきながら人の動きと共に変化する、その表情です。日々の生活 の中で自然に生まれる、風による動きが取り入れられたこのデザイン では、目には見えない人の存在を感じることのできる、スカーフと人と の関わりが映し出されます。そして、映像の中の女性が「ふうっ」と吹 きかける吐息が、まるでスカーフにあたり、ひらりと宙に舞う空気の動 きや見えない風そのものを生み出しました。このウィンドウは、私の作 品の真髄でもある ”感覚” そのものをデザインするとても重要な機会 となりました。

マイク・エーブルソン 「Tool Roots」
2017.5.18-7.25
私たちの身体は完璧なのでしょうか?エルメスの年間テーマ「オブジェ に宿るもの」は私がずっと関心を持ってきた道具と身体の機能がどの ように結びつくのかを考える機会を与えてくれました。ものは人が手に した瞬間、道具になります。「ツール・ルーツ」ではエルメスのオブジェ と日用品を並べて、ウィンドウに立体のカラーチャートを作りました。そ れぞれの色は道具の基本的な要素を表し、形は道具の多様性を表す スペクトルを構成しています。それぞれ、身体の完成には何が必要か という考えから成り立っています。私たちの身体は未完成のドローイ ングのようなもので、違う道具を使うたびに違ったものになるのです。 エルメスのオブジェの考え抜かれた形や色、手仕事は、意図せずとも 目を惹きます。それらは身体の美しい完成形なのです。


ミヤケマイ 「雨奇晴好」
2007.5.17-7.17
ギンザの目抜き通り、足早に通り過ぎてゆく忙しい人々、ものすごい 街のノイズを目の前にして、これは挑戦になるなと予感した。ミヤケさ んの展示を見ていると空間把握能力が高いからできると思うんだよね と言われて受けてしまったが、不安だった。自分でも知らない間に、い つの間にか静かに人が作品と対峙する空間を前提に、作品をつくって いたようなことに気づかされた。それから自分が未経験の環境に放り 込まれるのが、怖いけど嫌いじゃないということにも気がつかせてくれ た。今まで美術の業界とは違う沢山の人達と、新しい自分と出会うこと ができ、そのあとの自分の制作に対して影響を内外で与えてくれた。 文字通り私の窓を開けてくれた機会をいただいたと思っている、実現 に関わってくださったみなさんに感謝してます。


ニコラ・ビュフ 「赤ずきんのカレちゃん」
2010.5.20-7.20
「ものがたり」のテーマについて銀座メゾンエルメスのウィンドウをデザ インすることになりとても嬉しかったです。街並みのことも考え、洋の 東西を問わず、大人だけでなく子供たちにも愉しんでもらえるよう「赤 ずきんちゃん」を選びました。スカーフをかぶる少女の姿もテーマにぴ ったりなのではないかと思いました。演劇的な要素を与えようとして、 できたインスタレーションは、レンゾ・ピアノの建築の正面と扉にも飛び 出すものとなりました。パズルのように主に白黒である僕の絵の中で カラフルな製品を入れ込んで効果的な空間をつくりました。そしてスト ーリーを楽しむために、劇場の舞台のようなシーンをそれぞれのミニ ウィンドウに入れました。

【エルメスのウィンドウディスプレイの歴史】
「エルメス劇場」としてのエルメスのウィンドウディスプレイの歴史は1920年代のパリにて始まりました。3代目社長のエミ ール・エルメスは、フォーブル・サントノーレ通りのブティックのウィンドウに独創的な手法でディスプレイされていた手袋 に目を留めます。そしてエルメスの世界観を表現する場としてのウィンドウの可能性に着目したのです。それがきっかけで手袋の販売を担当していたアニー・ボーメルは、ウィンドウディスプレイをその後40年間手がけることとなリ、1978年には愛弟子のレイラ・マンシャリがその後を引き継ぎました。

【銀座メゾンエルメスのウィンドウ】
パリのウィンドウのエスプリは銀座へと受け継がれ、2001年の銀座メゾンエルメス竣工時にはレイラ・マンシャリのクリエーションがウィンドウディスプレイの幕開けを飾りました。その後は、レンゾ・ピアノ設計によるガラスブロックの現代的な 建築に呼応するように、東京・銀座の今、そしてエルメスの今を表現すべく、国内外で活躍するアーティストやデザイナ ーにより新たなものがたりが紡がれてきました。

エルメスの公式サイトでは現在、過去の100の作品を豊富な画像と共に紹介しています。

http://www.maisonhermes.jp/feature/670959/

チェックしてみて下さい!

そういえば、山口晃さんも担当していましたね〜

山口晃「みにくいアヒルの子」
2012.1.18〜3.21


すゞしろ日記 参
山口晃

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トークイベント「空海に会いにいく―現代に考える密教の教え」

銀座 蔦屋書店にて、トークイベント《銀座 美術夜話会―もっと展覧会を楽しむために 第6話》「空海に会いにいく―現代に考える密教の教え」が開催されます。


https://store.tsite.jp/ginza/event/art/1555-1104200118.html

東京国立博物館にて開催中の特別展「仁和寺と御室派のみほとけ―天平と真言密教の名宝―」。一見地味な展覧会かと思いきや豈図らんや、お宝満載の超充実した展覧会であること、既に観に行かれた方のツイートなどでご存知かと思います。

自分も期待値3割程度でトーハクへ伺ったのですが、いやはやこれが凄いこと。天皇直筆の書である「宸翰(しんかん)」から普段は年に一日しか開扉しない秘仏中の秘仏まで、平成館の会場をびっしりと埋め付くしています。



こちらの仁和寺の仏像群、何と写真撮影が可能です。

トーハク平成館のお寺関係の展覧会で、こういった思い切ったこと今まで無かったかと思います。展覧会については後日ゆっくりと感想を書くとして、今日は銀座 蔦屋書店で開催されるトークイベントのご紹介です。

この展覧会をしっかりと鑑賞するに欠かせない3つの大事なキーワードがあります。それが「空海」「密教」「御室派」です。

仏教に関する著書を多数刊行されている作家の田口ランディさんをインタビュアーとしてお迎えし、仁和寺の瀬川執行長、そして葛井寺の森住職に、それぞれのお寺やご本尊、御室派のこと、さらに弘法大師 空海の生き方や教え、仏像の起源についてなどの視点から、密教そして仏教について考え、学ぶトークイベントです。

申込及び詳細はこちらから。
https://store.tsite.jp/ginza/event/art/1555-1104200118.html



「密教」そして「空海」の教えについて理解を深めることで、出展される秘仏や名宝の美しさをさらに深く感じることができること間違いなしです!

銀座 美術夜話会―もっと展覧会を楽しむために 第6話》
仁和寺と御室派のみほとけ展開催記念
空海に会いにいく―現代に考える密教の教え


出演:瀬川 大秀 、森 快隆 、田口ランディ

日時:2018年1月25日19:30〜21:00/19:00open
場所:銀座蔦屋書店内  BOOK EVENT SPACE
定員:50名さま

申込及び詳細はこちらからです。
https://store.tsite.jp/ginza/event/art/1555-1104200118.html


「仁和寺と御室派のみほとけ展」

会期: 2018年1月16日(火)〜 2018年3月11日(日)
開館時間:9:30〜17:00(入館は閉館の30分前まで)
(ただし、金曜・土曜は21:00まで開館)
休館日:月曜日(ただし2月12日(月・休)は開館、2月13日(火)は休館)
会場:東京国立博物館 平成館(上野公園)
主催:東京国立博物館、真言宗御室派総本山仁和寺、読売新聞社
特別協力:仁和会
協力:サビア
協賛:光村印刷
公式サイト:http://ninnaji2018.com/


人気漫画家・おかざき真里さんの「阿・吽」とコラボレーションしたグッズが素敵過ぎます。


阿・吽(7) (ビッグコミックススペシャル)

展覧会の見所や、あの展覧会の舞台裏。美術家や美術史についてなど、さまざまなテーマから展覧会にアプローチする人気のトークイベント「銀座美術夜話会」は、「仁和寺展」のような大規模展覧会だけでなく、大学博物館で開催されている展覧会も時として取り上げます。

國學院大學博物館で開催中の「いのちの交歓−残酷なロマンティスム−」

このタイトルは岡本太郎の言葉から採ったものです。
「動物と闘い、その肉を食み、人間自体が動物で、食うか食われるか、互いにイノチとイノチの間をきりぬけ、常に生命の緊張を持続させながら生きて行く。このいのちの交歓の中に、動物と人間という区別、仕切りはなかった。あの残酷なロマンティスム。動物だけではない。自然のすべて、雨も風も、海も樹木も、あらゆるも のと全体なのである。」
( 岡本太郎『神秘日本』中央公論社、1964年)

いのちの交歓−残酷なロマンティスム−

会期:2017年12月16日(土)〜2018年2月25日(日)
開館時間:午前10時〜午後6時(入館は午後5時30分まで)
会期中休館日:12月26日(火)〜1月5日(金)、2月2日(金)
会場:國學院大學博物館 企画展示室+ホール
主催:國學院大學博物館
http://museum.kokugakuin.ac.jp/
協力:岡本太郎記念館



こんな展覧会を企画しちゃう学芸員は石井さん以外にいません。その石井学芸員と医師の稲葉俊郎さんによるトークイベントも銀座蔦屋書で予定されています。

詳細はこちら。
https://store.tsite.jp/ginza/event/art/1530-1057530112.html

《銀座美術夜話会―もっと展覧会を楽しむために 第7話》
稲葉俊郎×石井匠
『いのちを呼びさますもの』刊行&「いのちの交歓」開催記念
芸術はいのちを呼びさます


出演:稲葉俊郎(医師)、石井匠(國學院博物館 学芸員)

日時:2018年2月9日19:30〜21:00/19:00open
場所:銀座蔦屋書店内  BOOK EVENT SPACE
定員:50名さま

石井さんとても話が上手く、しかも面白いので絶対にこれはおススメです。

詳細及びお申込みはこちらから。
https://store.tsite.jp/ginza/event/art/1530-1057530112.html

「銀座美術夜話会」は毎回聴きに行きたくなるトークを実現させてくれます。年間会員でも作ってくれないかしら。


https://store.tsite.jp/ginza/

今、一番アート充しているのは間違いなく銀座蔦屋であること異論ないはずです。

YAMAGUCHI Akira(山口晃)×銀座 蔦屋書店 限定コラボレーショングッズフェアも今月25日まで開催しています。


YAMAGUCHI Akira(山口晃)×銀座 蔦屋書店 限定コラボグッズ発売記念フェア
会期:2017年12月26日(火)– 2018年1月25日(木)
時間:9:00〜23:30(営業時間)
会場:銀座 蔦屋書店 BOOK
主催:cdx
https://store.tsite.jp/ginza/event/art/1364-1027591212.html


すゞしろ日記 参

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「アートのなぞなぞー高橋コレクション展」

静岡県立美術館で開催中の話題の展覧会「アートのなぞなぞー高橋コレクション展 共振するか反発するか?」の会場写真が届きました。



現代アートコレクターとして最も名の知れた存在の高橋龍太郎氏。そのコレクションの数は2500以上にもなるというのですから驚きです。

書籍だとしても2500冊あったら家に入りきれません。一体どうやって管理維持しているのでしょう。そしてその膨大なコレクションは現在でも増え続けています。



高橋コレクションをまとめて観る機会として、2008年より2010年に全国の7美術館を巡回した「ネオテニー・ジャパンー高橋コレクション」に始まり現在に至ります。

恒久的な展示スペースがない代わりに、全国各地の美術館で観られる機会があるのは、嬉しいことです。因みに今回の静岡県立美術館の展覧会は、国内の美術館で18館目となります。



静岡県立美術館というと、どちらかと云うとお堅い感じを受けます。会田誠、村上隆、山口晃、奈良美智、鴻池朋子らの作品とのマッチングはどうなっているかとても気になっていたところ、知人が会場写真を送ってきて下さいました。

青い日記帳で公開しても良いとの了承を得ましたので、どーんと載せさせてもらいます。しかし罪なもので観ちゃうと絶対行きたくなってしまいます…



選りすぐりの高橋コレクションの展示だけでも、何度でも観に行きたいと思わせますが、今回の静岡県立美術館での展覧会では、館所蔵作品とコラボした展示も行われているのです!

静岡県立美術館には質の高い日本画のコレクションがあるのでも有名です。(ロダン館や「ロダン体操」も!)

学芸員が選んだ静岡県立美術館コレクションと、高橋コレクションとの夢の競演が実現しているのです。





日本の古美術と1990年代以降の日本の現代アートとは分かちがたく結びついている」と考える高橋氏の脳内イメージが具現化しているのです!

観る場場所や季節などにより、同じ作品でも見え方、感じ方が変わるものです。空気のめちゃくちゃ美味しい場所にある静岡県立美術館で、日本画のコレクションと共に観ると果たしてどんな感想が得られるのでしょう。


http://spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/

美味しい海産物と静岡おでんが待っています。新幹線「ひかり号」で東京からジャスト1時間で着いちゃいます。日帰りも全然余裕です!

「アートのなぞなぞー高橋コレクション展」は2月28日までです。是非是非〜(って自分も行かなきゃだ!)


アートのなぞなぞー高橋コレクション展 共振するか反発するか?

開催期間:2017年12月23日(土)〜2018年02月28日(水)
開館時間:10:00〜17:30(展示室の入室は17:00まで)
休館日:毎週月曜日
※ 年末年始(2017年12月29日(金)〜2018年1月1日(月))は休館/2018年1月8日(月・祝)、2月12日(月・祝)は開館、翌火曜休館
会場:静岡県立美術館
http://spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/
主催:静岡県立美術館、静岡朝日テレビ
特別協力:高橋龍太郎、高橋コレクション、医療法人こころの会
企画協力:内田真由美、児島やよい/エヌ・アンド・エー株式会社










高橋コレクション展 ミラー・ニューロン —日本の現代アートがここにある。

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「森本草介展」

一関博物館で開催中の
一関博物館開館20周年記念企画展「生誕80年 森本草介展」に行って来ました。


http://www.museum.city.ichinoseki.iwate.jp/

原始から現代までの一関の歴史や文化を紹介する一関博物館で、洋画家・森本草介の展覧会を開催しています。

何故ゆえ、一関で森本草介展?と疑問でしたが、少年期のおよそ6年間をこの地で送ったそうです。父親である森本仁平も画家であったことから、自然と絵の道を選んだのでしょう。


森本草介「微光」1979年
蘭島閣美術館所蔵

静物画や風景画を緻密な写実描写で描く森本ですが、1980年代に入るとその対象を女性に向け多くの美しい作品を描きました。

千葉県にあるホキ美術館でも森本作品が多く展示されていますが、その大半は女性像が占めます。

“億”単位?の新作14作品がごっそり入れ替わる「ホキ美術館」のココがすごい!

チラシに使われているウッドワン美術館所蔵の「ゆかた姿」は、森本写実女性像の到達点と言っても過言ではない一枚です。


森本草介「女性デッサン」2004年
長谷川町子美術館所蔵

個人蔵の「永遠」などの作品の他に、デッサンが数点出ており、これらが観られたことは大きな収穫でした。

2015年にこの世を去られた森本草介の絶筆も今回の展覧会に出ています。


森本草介 絶筆「未完のパンジー」2015年
山口蘭氏蔵

ご遺族の方が大切に持っているとのこと。最期の作品が花の絵なんて森本のやさしい人柄が偲ばれるようです。

ホキ美術館でお会いした時に、緊張してあまりお話できなかったのが悔やまれます。

それでも、旅先で偶然展覧会開催を知り、拝見できたのはとても幸せなことでした。


森本草介「ゆかた姿」1995年
ウッドワン美術館所蔵

私の絵はリアリズムとは違うでしょう。ものを再現しようとしているのではなく、誌を描きたいのです。ありふれた普通のモチーフを借りて、より美しい絵であることを望むだけなのです。

「生誕80年 森本草介展」は12月3日まで開催しています。


一関博物館開館20周年記念企画展
「生誕80年 森本草介展」


会期:2017年9月16日(土)〜12月3日(日)
休館日:月曜日(※祝日の場合は翌日)
開館時間:10時〜17時(入館は16時30分まで)
10/1(日)は19時まで開館
会場:一関博物館
http://www.museum.city.ichinoseki.iwate.jp/


一関博物館
http://www.museum.city.ichinoseki.iwate.jp/


光の方へ 森本草介

17年ぶり、待望の森本草介最新画集。敬虔なる写実--自選作による決定版。現代日本の写実絵画界を牽引してきた油彩画家・森本草介。モチーフを細密に描写する確かな技術、また人物像、静物、風景に通底する独自の穏やかで優しい作風は、多くの芸術愛好者を魅了してきた。特に、女性美の一瞬の輝きを写しとったかのような裸婦の作品郡は高い評価を得ている。本書の掲載作品は作家自身により選ばれ、モチーフを独自の写実技法により極限まで「美」に昇華し、「生きる喜び」を描いてきた作品群には、生への謳歌、未来への讃歌がある。

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『香月泰男 凍土の断層』

東京美術より刊行となった『香月泰男 凍土の断層』を読んでみました。



香月泰男 凍土の断層
安井 雄一郎 (著)

香月泰男(かづき やすお、1911年10月25日 - 1974年3月8日)の作品に初めて強い衝撃を受けたのは、何年、何十年前のことでしょう。

ふと入った東京ステーションギャラリー(現在とは違う場所にあったころです)で目にした香月の「シベリア・シリーズ」は今なお脳裏に強く焼き付いています。


香月泰男「シベリア・シリーズ」涅槃
1960年

香月泰男と「シベリア・シリーズ」

洋画家香月泰男(かづきやすお)は1911年に山口県に生まれる。東京美術学校を卒業後美術教師として勤務するも、42年に召集され、満州に駐屯。敗戦後シベリアに送られ収容所生活をへて47年に帰国した。その後、応召から帰国に至る苛烈な体験を、74年に亡くなるまでの四半世紀にわたって描き続け、残された大連作「シベリア・シリーズ」57点は、画家の代表作となった。


香月泰男 凍土の断層』では、第1回(1969年)日本芸術大賞を受賞した不朽の名作「シベリア・シリーズ」全57点をオールカラーで掲載しています。

それだけだとただの画集ですが、一枚の作品につき4ページを割いて詳細な解説文が加えられています。「観る」部分よりも「読む」部分の方が圧倒的に多い作品集です。


香月泰男「シベリア・シリーズ」黒い太陽
1961年

敗戦日に濃く、緊迫感を増すにつれ、太陽は自ら希望の象徴であることをやめたかのように、その赫光さえ失って中天に暗黒に見えもしよう。

香月の直筆解説文もテキスト化されて掲載されているのも大きな魅力のひとつです。作家自身が自分の作品に開設を付すことありそうでなかったりします。

尤も、「シベリア・シリーズ」は香月の言葉なくしては成立しないのも確かです。

想像を絶する寒さと酷い環境下で、小さなペチカ(ペーチカ)を囲んでじっと時が経つのを待つセーヤ収容所。重い口を開くと決まって語られるのがそれぞれの故郷の思い出だったそうです。


香月泰男「シベリア・シリーズ」海〈ペーチカ〉冬
1966年

戦争の悲惨さや過酷さそして人間を人間として扱わない残虐さを伝える手段はいくつもあるでしょう。その中で最も後世の戦争を知らない人々の心に突き刺さるのは「文学」ではないでしょうか。

映像でも写真ましてやwebを通しての即時性のある「メディア」は翌日にはきれいさっぱり忘れられてしまいます、しかし、時間はかかるもののじわりじわりと心の奥底に染み込んでくる「のろまなメディア」を香月は敢えて選んだのです。

つまり、『香月泰男 凍土の断層』は香月の遺した文学作品なのです。

香月にしか描けない絵画と解説文。それをさらに補うかたちで安井雄一郎の解説がたっぷり加わっています。いま再び「シベリア・シリーズ」に出会う意義を頭の片隅におき、長い時間をかけて読み通して欲しい一冊です。

今年の夏に出てやっと霜月になり読み終えることが出来ました。そうした意味ではたいへんお買い得な一冊だと思います。是非手に取ってみて下さい。


香月泰男 凍土の断層

安井 雄一郎 (著)
戦争の過酷な体験を57点の油彩画に結実。第一回日本芸術大賞を受賞したあの「人類の遺産」が、新たな視点でよみがえる。
反戦プロパガンダとは一線を画した心情の吐露が胸を打つ自筆解説文付き。


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北斎もビックリ!”赤富士”がフードアートに!!

「赤富士」を、宮崎県の名産である「宮崎牛」を使って制作した「宮崎牛赤富士」の画像と動画が公開になりました。


特設サイト:http://wagyu.miyazaki.jp/

富士山が牛肉?アート??何のことだかはじめはさっぱり分かりませんでしたが、百聞は一見に如かず。動画の効果ってインパクトありますね。


宮崎牛赤富士_The red Mt Fuji made of Miyazaki Wagyu
日本一の肉牛、宮崎牛で、日本一の山、赤富士を表現しました。味だけでなく、艶やかで表情も豊かな宮崎牛だからこそ再現できた赤富士のフードアートムービー、ぜひご覧ください!
こちらの動画、意味もなく作られたわけでは決してありません。

宮崎牛が、5年に一度行われる「和牛のオリンピック」で、内閣総理大臣賞3連覇を果たした記念に制作された実に御目出度い動画なのです。

初秋の幸運のシンボル「赤富士」を“日本一”の牛肉を使って、日本一の山、富士山を制作した動画が、本日9/29(肉の日)に公開されたのです。


葛飾北斎の『凱風快晴』(通称:赤富士)


宮崎牛赤富士のフードアートは、「日本一の壮大さ」を表現するスケール感があります。

使用した宮崎牛の総量は、25.6 (テスト撮影分を含む)。撮影は肉が劣化しないよう大型冷蔵室で1日がかりで行ったそうです。

そして注目はここ!


火山口を完全にお肉で再現。場所によってお肉の部位を変える拘りぶりです。

全く知らなかったのですが、和牛オリンピック最高賞「内閣総理大臣賞」を受賞するのは並大抵のことではないそうです。それを3連続受賞したのは宮崎牛だけ!確かに赤富士並みに縁起がよい出来事です。



日本一の肉で作られた日本一の山。これには北斎もさぞかし驚くことでしょうね。

肉の日なのに、お肉食べ損ねてしまったので、この動画を見て我慢します。(無理か〜)


北斎原寸美術館 100%Hokusai! (100% ART MUSEUM)

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「驚異の超絶技巧! -明治工芸から現代アートへ」

三井記念美術館で開催中の
特別展「驚異の超絶技巧! -明治工芸から現代アートへ」へ行って来ました。


http://www.mitsui-museum.jp/

2014年に開催し大好評を博した「超絶技巧!明治工芸の粋」展の第2弾となる展覧会です。

この展覧会後「超絶技巧」という言葉をあちこちで目にするようになりました。それだけエポックな展覧会だったのです。


正阿弥勝義「群鶏図香炉(雄鶏)
清水三年坂美術館蔵

前回の「超絶技巧展」以降、並河靖之や宮川香山、安藤碌山といったかつて海外にも名声が知れ渡っていた明治工芸の匠たちを紹介する機会がぐんと増えました。

渡辺省亭など一躍時の人的な扱いまでされたことはまだ記憶に新しいところです。


精巧山「雀蝶尽し茶碗
清水三年坂美術館蔵

小さなお茶碗の中にびっしりと肉眼では確認できないほどの細かさで蝶が描かれています。単眼鏡どころか単焦点の双眼鏡を持参しないと前回同様に明治工芸の驚きを十分堪能できません。

そうそう、前回の展覧会がきっかけでこれまで死蔵されていた明治工芸の優品がぞくぞく見つかったそうです。とりわけ生没年すら分からない謎多き工人である安藤碌山の作品は、多くが「発掘」され今回の展覧会に出ています。


安藤碌山「胡瓜

これが、象牙から作られているとはどこから見ても何度説明を聞いても納得できません。目の前にあるものは畑で収穫を待つキュウリにしか見えないのです。

どのようにして作ったかも弟子をとらなかった碌山ゆえに謎のままです。今回の展覧会図録に担当学芸員である小林裕子氏が碌山に関する詳細な論文を掲載しています。これは必読です。


安藤碌山「胡瓜

普段は三井記念美術館ご自慢の国宝「志野茶碗 銘卯花墻」の指定席的なこの独立ケースに、碌山の胡瓜が鎮座しています。

知らずに観にいらした方には「なんですか〜これは!!」でしょうね。きっと。ギャップ萌えを楽しみましょう。


加藤巍山「しかみ改

さて、超絶技巧の明治工芸の作品たちにため息をつきながら会場を観ていると、初めて目にするような作家名が出てきます。

今回の展覧会は明治工芸のDNAを現代に引き継ぐ現代作家15名の作品も同時に展示されているのです。15名の現代作家たちの作品が、見劣りするのではないかと正直不安でしたが、それは全くの杞憂でした。


橋本雅也「タカサゴユリ」鹿角
伝小野道風「継色紙」平安時代10〜11世紀

国宝・茶室「如庵」の室内を再現した展示スペースに1978年生まれの橋本雅也が手掛けた「花」が展示されています。

真っ白なタカサゴユリは山で射止めた鹿の角を削り作られたものです。単に美しさを求めただけでなく「命の再生、循環」というテーマが底に流れています。

「いかにも儚い草花の造形を見る人が、失われた鹿の命、摘み取られた草花に思いを致すとき、彼の制作コンセプトが理解されるのである。」と監修者の山下裕二先生が解説されている通り、彼の折れてしまいそうな作品には重層的な深い意味が込められていることを感じ取れます。


鈴木祥太「綿毛蒲公英

1987年生まれの鈴木祥太が作り出したリアルなタンポポの綿毛。今にも風が吹くと飛んでいきそうな柔らかでしなやかな印象を与える作品です。

でも、キャプションを見ると「真鍮、銅、酸化チタン、緑青」とあります。そうこれ、全て金属から出来ているのです。

世の中には実物を目の前にしても信じられないことが沢山ありますが、まさか三井記念美術館の展示室でこんな狐につままれたような体験をするとは思いもしませんでした。

硬い金属で出来ていると知ると、余計にしなやかに見えてくるから不思議なものです。


山口英紀「往来〜丸の内

山口英紀はあらためて紹介するまでもありません。念のため言っておきますと、これ写真ではなく水墨画です!しかも彼は中国へ留学し学んできた筋金入りの水墨画家です。そして同時に書の達人でもあります。

15名の現代作家さんたちはそれぞれ新作をひっさげてこの展覧会に臨んでいます。目を疑う明治工芸と現代アート作品の夢の競演!

アカデミックな美術史における評価とも、いわゆる伝統工芸のヒエラルキーとも無縁の、明治工芸と現代作家のコラボレーションが実現

待ち望んでいた方も多いそうで、初日から大入りだそうです。混雑する前に今すぐにでも観に行きましょう。図録も勿論「買い」です。

「驚異の超絶技巧! -明治工芸から現代アートへ」展は12月3日までです。あの佐藤康宏先生も褒めていました!


驚異の超絶技巧! -明治工芸から現代アート

会期:2017年9月16日(土)〜12月3日(日)
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日、10月10日(火)
※但し、9月18日、10月9日は開館)
会場:三井記念美術館
http://www.mitsui-museum.jp/
主催:三井記念美術館、朝日新聞社
協力:清水三年坂美術館
監修:山下裕二(明治学院大学教授)
企画協力:広瀬麻美(浅野研究所)


別冊太陽217 明治の細密工芸 (別冊太陽 日本のこころ 217)

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注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。
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「和のあかり×百段階段展 2017」へ行こう!

ホテル雅叙園東京で開催中の「和のあかり×百段階段 2017 〜日本の色彩 日本の意匠〜」


http://www.hotelgajoen-tokyo.com/

昭和初期を代表する様々な画家たちが描いた126枚の日本絵画や職人たちの技が光る装飾に囲まれた、色彩豊かな7つの部屋が存在する、当時屈指の芸術が残る建物である、文化財「百段階段」を会場にして開催されています。

2015年から毎年この時季に開催されている「和のあかり展」。今年のテーマは職人やアーティストたちによる“日本の色彩と意匠”。





今年は「SNSで無料キャンペーン」を実施しています。「和のあかり展2017」の展示風景をSNS(Twitter、Facebook、Instagram)のいずれかに投稿して10いいねを獲得すると、2度目の来場が無料になるキャンペーンです。

東京都指定有形文化財「百段階段」は普段は撮影不可ですが、この展覧会期間中は撮影OKとなります。





今年の目玉として、文化財「百段階段」史上初のプロジェクションマッピングを導入しています。

清方の間で老舗の九谷焼窯元「上出長衛門窯」の作品にプロジェクションマッピングを取り入れ、同窯元で80年以上描き続けられている絵柄 “笛吹”が気持ちよく笛を吹いていると、それを邪魔するようにピアノやギターなどが表れて音を掻き鳴らしていく、ちょっぴりシュールなストーリーを展開。

磁器に絵付けされた青い染付を表現した色合いと、変わりゆく風景、そして巨大な湯呑に映し出された笛吹の表情の変わっていく様が楽しめます。



また、エレベーターホールには暗闇の中で美しく照らされる、すみだ水族館の「特設水槽」も設置され涼しさを演出するのに一役かっています。

会場内には、東北三大祭りとして有名な「青森ねぶた祭」や「秋田竿燈まつり」をはじめ、可愛らしい姿が毎年人気の山口県柳井市「柳井金魚ちょうちん祭り」など、日本各地の祭りが大集合しています。

百段階段へ行くだけで幾つもの夏祭りに参加した気分を味わえます。


大門池「秋田竿燈祭り」「柳井金魚ちょうちん祭り」

さて、この「和のあかり2017点」のペアチケットを青い日記帳をご覧の皆さまにプレゼント致します。

チケットをご希望の方は、件名に「和のあかり展ペアチケット希望」。本文には、お名前(氏名)と、お持ちであればブログ名(URL)、Twitter、IGアカウント等を明記しメールでお申し込み下さい。

当選された方にのみメールでご連絡差し上げます。
携帯からお申込みの方は、PCメールを受信可能なように設定しておいて下さい。折角当選のお知らせをお送りしてもはじかれてしまいます。

メールアドレスはこちらに記載されたgmailです。
taktwiアットマークgmail.com

Takeshi Nakamura | バナーを作成

当選された方にはこちらより数日中にこちらよりメールにてご連絡致します。
※Twitter、Facebookのメッセージでは受付けておりません。
※また転売目的でのご応募はご遠慮下さい。

Twitterアカウント→@taktwi

毎回大変多くの申込みがあります。ご希望に添えない場合多々御座いますがご勘弁下さい。


アートイルミネーション
「和のあかり×百段階段展 2017 〜日本の色彩 日本の意匠〜」


開催期間:2017年7月1日(土)〜2017年8月27日(日)
開催時間:月曜日〜木曜日 10:00〜18:00(最終入館17:30)
     金曜日〜日曜・祝日 10:00〜20:00(最終入館19:30)
会場:ホテル雅叙園東京 東京都指定有形文化財「百段階段」
(東京都目黒区下目黒1-8-1)
http://www.hotelgajoen-tokyo.com/
主催:「和のあかり展」実行委員会
ホテル雅叙園東京・青森県青森市・青森ねぶた祭実行委員会・秋田県秋田市・秋田市竿燈会・墨田区・すみだ水族館
江戸川区東京都浴場組合・岐阜県美濃市・美濃市観光協会・滋賀県米原市・山口県柳井市・柳井市地域ブランド推進協議会・柳井金魚ちょうちん祭り協議会・長崎県長崎市
協賛:東芝ライテック株式会社・大日本印刷株式会社
後援:外務省・観光庁・目黒区・めぐろ観光まちづくり協会

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藝「大」コレクション パンドラの箱が開いた!

東京藝術大学大学美術館で開催中の
東京藝術大学創立130周年記念特別展「藝「大」コレクション パンドラの箱が開いた!」に行って来ました。


http://www.geidai.ac.jp/museum/exhibit/2017/collection17/

東京藝術大学が今年で創立130周年を迎えるそうです。これまでも各展覧会で藝大所蔵の作品を目にする機会が度々ありましたが、今回の展覧会ではありとあらゆる所蔵作品を2フロアを使い大々的に公開しています。

「パンドラの箱が開いた!」とあるように、まさに箱の中から四方八方に様々な「芸術作品」が飛び出した感が会場内の至るところで感じられます。

中には、これも藝大の所蔵品なの?と首を傾げたくなるものもあり、単なる名品展とは趣を異にしているのがこの展覧会の大きな特徴です。



マルセル・デュシャン「トランクの中の箱」と鏑木清方の「一葉」が同じ視線の範囲内に収まる誰も目にしたことのない展示です。こんな取り合わせが観られるのもまず滅多にありません。

こちらの組み合わせなどまるで三者が相談して制作したかのように思えるほどいい塩梅に作品同士が共鳴し心地よいハーモニーを奏でています。


平櫛田中「灰袋子」と橋本関雪「玄猿」、川端玉堂「墨堤春暁」

実に面白くて興味深い展示が次から次へと現れます。普段の藝大美術館の落ち着いた雰囲気を取り払い、ないまぜ感を前面に出しています。

しかし、そうであっても部分や全体としてしっかり展覧会としてまとめられているのは流石です。自分のところの作品を知り尽くしているから出来ることです。

展覧会の構成は以下の通りです。

名品編
パンドラの箱
美校の仏教彫刻コレクション
「平櫛田中コレクション」展示活動の歩みと関連作品
卒業制作―作家の原点
現代作家の若き日の自画像
真似から学ぶ、比べて学ぶ
石膏原型一挙開陳
藝大コレクションの修復ー近年の取り組み
新収蔵品紹介
藤田嗣治資料
記録と制作ーガラス乾板・紙焼き写真資料から見る東京美術学校


東京藝術大学大学美術館は1996年に開館していますが、それ以前から藝大に収められてきた貴重な作品のお蔵出し状態です。

こちらの話題の本ほどではありませんが、結構何でもありの展示となっています。


最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常

卒業制作や学生時代に描いた自画像を紹介しているコーナーは必見です。今では飛ぶ鳥を落とす勢いの現代アーティストたちの若き時代の作品群。


山口晃「自画像」平成6年
福田美蘭「自画像」昭和60年

それにしても自画像の雰囲気って今の作品と大きく変わらないというか、もうすでに学生時代から今のスタイルを確立していた証左でもあります。

会田誠さんの自画像なんて…笑っちゃいますよ。


町田美菜穂「首都っ娘―首都高速道路擬人化プロジェクト―」平成27年

重文・国宝らに交じってついこの前制作されたばかりのこうした作品が違和感なく展示に組み込まれているのです。面白そうでしょう〜「首都っ娘―首都高速道路擬人化プロジェクト―」は映像も必見です。

そして、一見地味ながらも大事な展示として「石膏原型一挙開陳」と「藝大コレクションの修復ー近年の取り組み」があげられます。ここはじっくり時間をかけて見ましょう。こうした取り組みもとても大事なことです。


アリナリ製特別写真(小)」1880年頃

藝大に遺されていた未公開の写真資料がここ数年で整理が始まり、やっと一部公開に漕ぎつけました。アリナリ製特別写真は当時としては貴重な美術品の複製写真。

イタリアで買い付けてきたラファエロの素描写真を当時の学生たちは、どんな眼差しで見入ったことでしょう。

そうそう、藝大には「写真科」が大正時代に僅か数年だけですが存在したそうです。会場内の資料をよく見ると確かにちょっとだけの間開講していたことが分かります。

「藝「大」コレクション パンドラの箱が開いた!」は、前期と後期でかなり作品が入れ替わります。出来れば両方とも足を運びたいものです。

「藝「大」コレクション」展は9月10日までです。是非!


東京藝術大学創立130周年記念特別展
「藝「大」コレクション パンドラの箱が開いた!」


会期:
第1期:2017年7月11日(火)〜8月6日(日)
第2期:2017年8月11日(金)〜9月10日(日)
開館時間:午前10時〜午後5時(入館は閉館の30分前まで)
※ただし、7月11日(火)は午後6時まで開館
休館日:毎週月曜日(7月17日、8月14日は開館)、7月18日
会場:東京藝術大学大学美術館 本館 展示室1、3、4
http://www.geidai.ac.jp/museum/
主催:東京藝術大学、読売新聞社
協賛:有限会社丸栄堂
助成:公益財団法人 アサヒグループ芸術文化財団、公益財団法人 花王芸術・科学財団、公益財団法人 野村財団、 公益財団法人 文化財保護・芸術研究助成財団、藝大フレンズ賛助金
特設サイト:
http://www.geidai.ac.jp/museum/exhibit/2017/collection17/


日本画 名作から読み解く技法の謎
東京藝術大学大学院保存修復日本画研究室 (監修)

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注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。
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「片山正通的百科全書」

東京オペラシティ アートギャラリーにて開催中の
「片山正通的百科全書 Life is hard... Let's go shopping.」に行って来ました。


https://www.operacity.jp/ag/

部屋にモノがあふれ収拾がつかない状況に陥っている方に朗報です。初台にあるオペラシティ アートギャラリーの「片山正通的百科全書 Life is hard... Let's go shopping.」へ行けば、モノが捨てられずにいるあなたも救われるどころか、自分は正しいのだ!と思えるはずです。

インテリアデザイナー片山正通氏(ワンダーウォール代表)がこれまで集めた美術品(それ以外のモノも含め)が会場内に一見無造作に所狭しと展示されています。

片山氏自身「節操がない」と語っているので、遠慮せずに言えますが、ほんと集めすぎですあらゆるモノを。これらに一貫性を見出すことは不可能です。


ウォーホルとドナルド

ウォーホルに村上隆の作品から多肉植物やアンティーク家具まで、ありとあらゆるものが展示されています。

東京オペラシティ アートギャラリーの展示室は大きな空間を生かした余裕のある展示をすることが多いのですが、今回はこれまでできっと一番多い出展作品数を誇っているのではないでしょうか。ある意味で足の踏み場もないくらいです。



しかし、これらの数えきれないほどの大量のアート作品やモノが。片山氏の発想の全て源となっていると考えると無駄なものは一つとして存在しないどころか、どれもかけがえのない宝物です。

片山氏がデザインを手掛けた店舗に一度も入ったことがない人はいないほど、至るところの様々な業態のお店を手掛けています。それは日本国内にとどまらず世界展開をしてます。

どんなに才能がある作曲家、作詞家でもアイディアが枯渇することがあるそうです。とくにヒット作を連発していると猶更。そんな時、ある人は活字を読み、ある人は映画を観、ある人は山へ登り新たなインスピレーションを得ています。片山氏の場合はたまたまそれがアート作品だったのです。


佐々木憲介

NHKの番組「プロフェッショナル 仕事の流儀 インテリアデザイナー 片山正通の仕事 人気ショップは、こうして生まれる」では、伝えきれなかった彼の発想の源泉を初台に観に行きましょう。きっと大なり小なり強い刺激を受けるはずです。それは今の自分を変える何かかもしれません。

無造作に展示されているようで、きちんとカテゴライズされているので作品鑑賞も思ったよりもすんなり出来ます。

・ワンダーウォール・オフォス・ツアー
・出版物
・音楽
・多肉植物
・人と動物
・白と黒
・アプストラクト・アート
・ランドスケープ
・山口一郎
・骨董、オブジェ、その他
・ミッドセンチュリー家具
・コンセプチャル・アート
・剥製
・大竹利絵子
・カウズ
・船江泰治
・ポップアップ・ストア


現代アートの支援者としての側面も忘れてはいけません。



それにしても、とんでもない展示です。観終えると再びあのモノがあふれる迷宮のような展示室へ舞い戻りたくなります。そう、自分も身の回りにモノが溢れていないと落ち着かない性格の人間でした…

「片山正通的百科全書 Life is hard... Let's go shopping.」は6月25日までです。是非会場で体感してください。500点以上の作品が手ぐすね引いて待っています。

会場内は写真撮影可能です。


片山正通的百科全書
Life is hard... Let's go shopping.
The Encyclopedia of Masamichi Katayama "Life is hard... Let's go shopping."


会期:2017年4月8日(土)-6月25日(日)
開館時間:11:00〜19:00 (金・土は11:00〜20:00/いずれも最終入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜日
会場:東京オペラシティ アートギャラリー[3Fギャラリー1, 2]
https://www.operacity.jp/ag/
主催:公益財団法人 東京オペラシティ文化財団
協賛:NTT都市開発株式会社
企画協力:アート&パブリック株式会社


片山正通的百科全書 Life is hard... Let’s go shopping. バーチャルツアー


プロフェッショナル 仕事の流儀 インテリアデザイナー 片山正通の仕事 人気ショップは、こうして生まれる [DVD]

片山正通
インテリアデザイナー
ワンダーウォール代表

ユニクロ グローバル旗艦店(NY、パリ、ロンドン、銀座ほか)、INTERSECT BY LEXUS(青山、ドバイ、予定:NY)、THE BANK(鎌倉)、NIKE原宿、PASS THE BATON(丸の内、表参道、京都祇園)、代々木 VILLAGE、THOM BROWNE. NEW YORK AOYAMA、ザ リッツ カールトン香港OZONE、colette(パリ)、Samsung 837(NY)、ユナイテッドアローズ(六本木)、ピエール・エルメ・パリ 青山など、ヨーロッパ、北米、オセアニア、アジア、中東における多彩なプロジェクトを手掛ける。2009年11月NHK総合『プロフェッショナル 仕事の流儀』に出演。2016年8月にはドイツの出版社Die Gestalten Verlagから作品集『Wonderwall Case Studies』が刊行された。現在、世界的に最も注目を集めるインテリアデザイナーの一人である。

ワンダーウォール
http://www.wonder-wall.com


WONDERWALL ARCHIVES 01

ユニクロの海外グローバル旗艦店、国内最大規模のNIKE原宿といった超大型店舗から、60店舗を超えたA BATHING APE、PASS THE BATON、パリのコレット、ピエール・エルメ・パリ青山のようなオーナーの個性あふれるショップまで。ワンダーウォール片山正通が手がける空間は、消費者を引き寄せる強い力と、インテリアデザインのさらなる可能性を感じさせる期待感にあふれている。豊富な写真と図面、テキストによって構成された、これからのインテリアデザインを見据えるために必携の一冊。

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『BRUTUS [死ぬまでにこの目で見たい 西洋絵画100] 』

マガジンハウス社から刊行となった『BRUTUS(ブルータス) 2017年 6/15号[死ぬまでにこの目で見たい 西洋絵画100]』を読んでみました。


BRUTUS(ブルータス) 2017年 6/15号[死ぬまでにこの目で見たい 西洋絵画100]

BRUTUS『西洋美術総まとめ。』から5年。再び山口晃さんが指南役となり、西洋絵画の世界をナビゲートする特集が組まれました。

これまでのブルータスの美術特集で正直つまらなかったものって記憶にありますか?ひとつもないですよね。どれを取っても当たりどころの騒ぎではありません。

Webで何でも情報が手に入ると勘違いしている若い人には、是非今回の『BRUTUS』を手に取ってもらいたいものです。


クロード・モネ「睡蓮」
オランジェリー美術館

人と時間とお金とそして労力を使い、これだけ読み応えのある一冊に仕上げた編集の方々に今すぐお礼状をしたためたいほどです。

画家・山口晃さんの目を通しての世界名画鑑賞術は、「『何が描かれているか』よりも『どう描かれているか』を見る方が良い」という視点で画集やWebではなく現地へわざわざ行って観るべき100の作品を紹介しています。

「こんな見方があったのか!」と目から鱗の、すぐにでも展覧会で実践したくなる山口晃流鑑賞術はとにかく必読です。

ただ漠然と100の作品を紹介するのではなく、以下のジャンルにカテゴライズしそれぞれ何点かを取り上げて行っています。意外な作品から超定番の作品までパラパラとページをめくるだけで楽しくなってきます。

人物の描写
自画像
日常生活
キリストの生涯
最後の審判
時禱書
フレスコ画
モザイク画
中世の写本
建築との共鳴
絵の中の空間
ヌード
ギリシャ&ローマ神話
光と影
寓意
静物
風景
幻想の世界
抽象




因みに表紙を飾る貴族の邸宅のようなつくりの美術館は、パリ郊外約40kmのシャンティイにあるコンデ美術館です。作品の貸し出しが禁止されているため、ここへ行かないと珠玉の美術コレクションはお目にかかれません。

コンデ美術館−シャンティイ城

まさに、絵画を観るために飛んで行かねばならぬ美術館なのです。

今回の『BRUTUS[死ぬまでにこの目で見たい 西洋絵画100]』のためにあつらえたような美術館ではないですか。しかもご覧の通り写真映えもしますしね。

山口晃さんもいつもの3倍増しで画家っぽく見えます。


クロード・モネ「睡蓮」
オランジェリー美術館

山口晃さんが選ぶ100の西洋絵画だけでなく、こんな充実した読み物もあり、もうお腹いっぱいです。

2つの美術館物語 .ランジュリー美術館
Book in Book Paris, envie-t-il? パリが驚く。嫉妬する。この日本のコレクション。
2つの美術館物語◆.屮螢促好肇麋術館
画伯、この名画家と名画、お忘れじゃないですか?
あのアート好きが、この目で見たい、この絵画。


「画伯、この名画家と名画、お忘れじゃないですか?」では鈴木芳雄氏と藤原えりみさんが画伯の選考にもれてしまった名画について語り合っています。これすごく面白い!

ブルータスのweb版でも一部読むこと可能です。でもこれはしっかり買って読まないとね。何年経っても色あせない永久保存版です。

不肖私も「あのアート好きが、この目で見たい、この絵画。」の中で今年国内&国外で開催される展覧会で観られる作品の中からそれぞれ1点ずつ選んでコメントと共に載っています。

是非、お手に取ってご覧くださいませ!


BRUTUS(ブルータス) 2017年 6/15号[死ぬまでにこの目で見たい 西洋絵画100]

本物の絵を見る醍醐味はどこにあるのでしょうか? 山口晃画伯が「死ぬまでにこの目で見たい西洋絵画」約100点をセレクトし、独特の視点と語り口で評します。「料理を味わうように、絵画を味わいたい」という画家の目を通して語られる言葉は、絵画鑑賞に一石を投じること間違いありません。


西洋名画ズバリ101!: 巨匠たちの7つの誘惑

こちらは小学館より刊行となった千足伸行先生編集の西洋名画101点を紹介する一冊。山口さんのセレクションと比べながら読んでみます。

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「奈良 西大寺展」

三井記念美術館で開催中の
特別展 創建1250年記念「奈良 西大寺展 叡尊と一門の名宝」


http://saidaiji.exhn.jp/

南都七大寺の一つである奈良の西大寺は、奈良時代に称徳天皇によって創建された由緒ある寺です。

大仏がある東大寺は奈良駅からも近く行かれる機会も多いと思いますが、対する西大寺はなかなか思い切らないと伺うことのない寺院です。近鉄奈良線「大和西大寺駅」から徒歩数分ですが…

創建1250年を記念し、西大寺に伝わる仏像・肖像彫刻・仏教絵画・密教法具など工芸品の名宝の数々と、元興寺・浄瑠璃寺・白毫寺さらには東国の極楽寺・称名寺など、真言律宗一門の珠玉の美術作品を一堂に展示する展覧会が東京、大阪、山口でそれぞれ開催されます。


重文 塔本四仏坐像 釈迦如来坐像 奈良時代 奈良・西大寺
画像提供:奈良国立博物館(撮影 森村 欣司)

西大寺は女帝であった称徳天皇(孝謙上皇重祚)により造営されました。創建は765年にまでさかのぼるこの出来る長い歴史を有する寺院です。

創建後まもなく建てられた東塔・西塔の2基の塔のいずれかに安置されていたといわれる釈迦如来坐像も今回の展覧会に出ています。

平安時代に入ると西大寺は荒廃し復興は鎌倉時代まで待つことになりますが、そんな苦難の時代を辛うじて生き延びてきた貴重な奈良時代の仏像は、これ一体でも拝みに行く価値があります。


国宝 興正菩薩坐像 鎌倉時代・弘安3年(1280) 奈良・西大寺
画像提供:奈良国立博物館 (撮影 森村 欣司)

鎌倉時代に西大寺存亡のピンチを救ったのが、興正菩薩叡尊(えいそん)です。「西大寺展」のポイントはこの叡尊がいかにして寺を立ち直らせたのか、どのような仏像を作らせ、教えを説いていったのかにあります。

現在でも春と秋に行われている西大寺恒例のイベント「大茶盛」を発案し始めたのもこの叡尊です。


コレド室町3「橋楽亭」にて「西大寺展」関連イベントとして開催された「大茶盛」の様子。

展覧会の構成は以下の通りです。

第1章:西大寺の創建
第2章:叡尊をめぐる信仰の美術
第3章:真言律宗の発展と一門の名宝



重文 文殊菩薩騎獅像及び四侍者立像のうち文殊菩薩坐像 鎌倉時代・正安4年(1302)
奈良・西大寺 画像提供:奈良国立博物館(撮影 森村 欣司)

先週、奈良博や大阪市美術館でさんざん仏像は拝見してきたのですが、慣れた環境の美術館で観ると心を落ち着けてより静かに向かい合うことが出来ます。

三井記念美術館さんの展示スペースは仏像を置くと若干位置が高くなるので、少々見上げる形になるのですが、それもまた一興です。


国宝 金銅透彫舎利容器 鎌倉時代 奈良・西大寺
画像提供:奈良国立博物館(撮影 佐々木香輔)

一番大事な展示品を紹介するのを危うく忘れるところでした。あぶないあぶない。舎利容器の傑作中の傑作「国宝 金銅透彫舎利容器」が展示されているのです。

てっぺんには火焔宝珠をいただき、まわりを龍などの透かし彫が囲みます。

仏舎利の信仰を簡単に調べるだけでも日本における仏教の受容の歴史を知ることが出来ます。以前少し興味を持っていたので「国宝 金銅透彫舎利容器」を三井記念美術館の展示室2で目にしいたく感動しました。


重文 吉祥天立像(6/6〜6/11展示) 鎌倉時代 京都・浄瑠璃寺
画像提供:奈良国立博物館(撮影 佐々木 香輔)

6月6日から11日までの期間限定で、吉祥天像が公開となります。これに合わせてもう一度足を運ぶつもりでいます。

これだけ充実した仏教美術をまとめて観たのは、都内では久しぶりのことです。「西大寺」について詳しく知らなくても是非観ておきたい展覧会です。

「奈良 西大寺展」は6月11日までです。是非是非!


特別展 創建1250年記念
「奈良 西大寺展 叡尊と一門の名宝」


会期:2017年4月15日(土)〜6月11日(日)
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(但し、5月1日は開館。)
会場:三井記念美術館
http://www.mitsui-museum.jp/
主催:三井記念美術館、真言律宗、総本山西大寺、 日本経済新聞社、BSジャパン
協賛:損保ジャパン日本興亜、大伸社、三井不動産
特別協力:神奈川県立金沢文庫
展覧会公式サイト:http://saidaiji.exhn.jp/

あべのハルカス美術館、山口県立美術館へも巡回します。


マンガでわかる仏像: 仏像の世界がますます好きになる!

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「京都のみやびとモダン」

群馬県立館林美術館で開催中の
「京都のみやびとモダン −京都国立近代美術館所蔵 日本画・工芸名品展−」に行って来ました。


http://www.gmat.pref.gunma.jp/

京都国立近代美術館所蔵の名品約120件を紹介する展覧会が群馬県館林美術館で開催されています。

西洋絵画の名品を欧米のメジャー美術館から借りて開催される展覧会は、それこそ毎年何本もありますが、国内の美術館所蔵の作品をまとめて借りてくる展覧会は多くありません。

オルセー美術館やメトロポリタン美術館所蔵の西洋絵画(油彩画)でしたら、基本的にいつ行っても現地で観ることはできますが、日本画となるとそうはいきません。


福田平八郎「牡丹」1936年頃
京都国立近代美術館蔵

自然の辰砂、孔雀石、藍銅鉱などを砕いたものを顔料(絵具)として使用している日本画は、光に弱く年間を通して展示することが出来ません。

国宝や重要文化財に指定されるとなおさらで、年間に何日と展示可能な日数が決められています。

今回の展覧会にも約50点の日本画が出ていますが、前期後期で入れ替えとなります。お目当ての山口華楊「白露」が後期展示だったのでまた期間中足を運ぶことになりそうです。


池田遙邨「あすもあたたかう歩かせる 星が出てゐる 山頭火」1987年
京都国立近代美術館蔵

京都国立近代美術館へは何度も足を運んでいますが、こんな作品を持っていたとは良い意味で驚きでした。もうひと世代前の日本画にどうしても興味関心が行ってしまうので見落としていたのかもしれません。

日本昔話の一場面を描いたような作品です。画面左下のちょっと不格好な猫や夜空に輝く日本地図のような星々が描かれた世界は、身近なようでいてどこにも存在しない独自の世界観を醸成しています。

平安神宮の大鳥居の前にある美術館で観るのと、のどかな自然に囲まれた館林美術館で観るのとでは受け止め方がまるで違ってくる作品です。


群馬県立館林美術館
http://www.gmat.pref.gunma.jp/

「京都のみやびとモダン」展示構成は以下の通りです。

第I章 日本画 −京都画壇の作家たち−
第II章 工芸 −伝統と創造の磁場としての京都−
漆芸
七宝
金工
木工芸
陶芸
染織


今回の展覧会は絵画だけでなく、工芸作品も数多く見られるのがポイントです。実際2章の方が作品数は多く出ています。


森口邦彦「友禅着物 雪明り」1969年

画像右上から左下にかけての対角線状にトーンが違って見えるのはモニタや画面の不具合からではなく、実際にこうした意匠を敢えて用いているからです。

小さな三角形を円状にした模様です。三角形の大きさの変化でグラデーション効果を出しているのです。

トーハクなど大きな博物館、美術館にこれが出ていたとしてもあまり時間をかけずに観てしまいその模様の違いに分からずにスルーしてしまう可能性大です。


北大路魯山人「色絵金彩椿文鉢」1955年

何気に驚いたのがこの作品で、画像で目にした限りでは、「茶の湯展」に出ている茶碗程度の大きさのような感じを受けました。(茶碗の展覧会ばかりここのところ観ているからかもしれません…)

ところが、会場で実物を目にして吃驚仰天。とても大きいのです。と言っても西大寺の「大茶盛式」で用いられるような頭がすっぽり入るほどの大きさはありません。せいぜい径25cmほどです。

にも拘わらず「大自然」を網羅したような大きさ迫力を有し観る者を圧倒させます。これに一体どんなものを盛ればつり合いが取れるのかしばし考えたのですが答えが出ませんでした。

しがし熟考を重ねていると、これって何を盛っても絵になるのではとの答えに達しました。器に合わせて食べ物を盛りつけるのではなく、どんなものを盛っても様になるそんな「器の大きな」ものだったのです。

京都まで行ってもこれだけまとめて観られることはありません。巡回もしないそうですので館林まで足をのばし観に行く価値は十分あります。(まだ暑くないですしね。)

「京都のみやびとモダン」展は6月25日までです。是非!!


「京都のみやびとモダン −京都国立近代美術館所蔵 日本画・工芸名品展−」

会期:2017年4月22日(土)〜6月25日(日)
前期展示:4月22日(土)〜5月21日(日)
後期展示:5月24日(水)〜6月25日(日)
時間:9:30〜17:00(最終入場時間 16:30)
休館日:月曜日 
※ただし5月1日は開館、5月23日(火)は休館
会場:群馬県立館林美術館
(群馬県館林市日向町2003)
http://www.gmat.pref.gunma.jp/
主催:群馬県立館林美術館
特別協力:京都国立近代美術館


京の美人画 100年の系譜 -京都市美術館名品集

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「パロディ、二重の声」

東京ステーションギャラリーで開催中の
「パロディ、二重の声 ――日本の一九七〇年代前後左右」展に行って来ました。


http://www.ejrcf.or.jp/gallery/

パロディ(英語: parody、ギリシア語: παρωδια)は、現代の慣用においては他の芸術作品を揶揄や風刺、批判する目的を持って模倣した作品、あるいはその手法のことを指す。(Wikiより)



会場内で提示されたパロディの解説。チープな立て看板風の解説がより味わいを醸し出しています。で、読んでみるウィキペディアからのまんま引用。この展覧会解説までパロディなのか?!と思わせるつかみとしては申し分ない出来です。

1970年前後とサブタイトルにあるように、展示されている作品はどこか懐かしい感じのするものばかり。実際に遠い昔に目にしたことのあるポスターや雑誌なども出ています。


岡本信治郎「月夜星」1969年

ゴッホの有名な作品のパロディ。パロディって単にアイロニカルに表現するだけだと、ともすれば下品で粗野な作品に陥ってしまいます。

岡本信治郎はその辺のコントロールをわきまえていた感があり、見た目ポップで楽しそうな画面に仕上げています。もちろん裏に隠された意味もあるのでしょうが、えぐみを出していないのが良き点です。


平田実「DISCOVER JAPAN 美しい田子の浦の私」1971年

今日で国鉄からJRになって30年が経ったそうですが、国鉄時代の個人旅行拡大キャンペーン「ディスカバー・ジャパン」を揶揄した作品。

キャンペーンの副題「美しい日本の私」をもじってタイトルにしているところも秀逸です。

そもそも、JRが運営する東京ステーションギャラリーでこの作品を見せるということ自体がパロディに他なりません。

因みに、山口百恵がキャンペーンソングを歌った「いい日旅立ち」は1978年から開始、郷ひろみが歌う『2億4千万の瞳』が今でも耳に残る「エキゾチック・ジャパン」キャンペンは1984年から。



展覧会の構成は以下の通りです。

第1部:国産パロディの流行前夜〜季節のポップアートのアイロニー風味
第2部:肥大するパロディ〜複製メディアの噴出に読者参加を添えて
第3部:いわゆるパロディ裁判〜引用と偽作をめぐる判決の盛り合わせ


フレンチのメニューを元ネタにした展示構成タイトルに注目です。


本を実際に手に取って読むことも出来ます。

1970年前後のパロディ作品に妙な懐かしさを覚えるのは、今の我々の置かれた環境との違いがあまりにも大きいからかもしれません。

ネット上のものを簡単にコピペ出来てしまうデジタルな世の中では、「パロディ」という言葉が持つ意味を1970年代とは違えてしまっています。

また「第3部:いわゆるパロディ裁判」を観ていると、DeNAまとめ問題や現在ネット上で噴出している様々な著作権絡みの問題をあらためて考えさせられます。

他の美術館が開催しないような展覧会を積極的に見せてくれる東京ステーションギャラリーならではの好企画です。再度言いますが、決して品を欠くようなパロディ作品が無い点もお勧めの理由です。

「パロディ、二重の声」展は4月16日までです。是非!


「パロディ、二重の声 ――日本の一九七〇年代前後左右」

会期:2017年2月18日(土)〜4月16日(日)
休館日:3月20日をのぞく月曜日、3月21日
開館時間:10:00〜18:00
※金曜日は20:00まで開館
※入館は閉館30分前まで
会場:東京ステーションギャラリー
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/
主催:東京ステーションギャラリー(公益財団法人東日本鉄道文化財団)
特別協力:Special Cooperation with Cappellini Point Tokyo_Team Iwakiri Products

※会場内は一部の作品を除き写真撮影が可能です。


パロディと日本文化

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『カフェのある美術館』

監修をつとめた『カフェのある美術館 素敵な時間を楽しむ』世界文化社より刊行となりました。


カフェのある美術館 素敵な時間を楽しむ
青い日記帳 (監修)

美術館ガイドブックはこれまで何冊もの充実した内容のものが出されてきましたが、美術館のカフェ、レストランに焦点をあてた本はこれが初めてです。

執筆、監修のご依頼を頂いた際、まさに「待っていました!」と小さくガッツポーズを取ったことを告白しておきます。

これまで拙ブログ(青い日記帳)では美術館カフェの担当者にインタビューを行い記事としてまとめると同時に担当しているコラム(「ぶらり、ミュージアム」・「いまトピ」)等でも話題としてきました。

【カフェ担当者インタビュー記事】

ブリヂストン美術館カフェ「ジョルジェット」
山種美術館カフェ「椿」
根津美術館カフェ「NEZUCAFE」
原美術館「カフェ ダール」
三菱一号館美術館「Café 1894」



根津美術館 NEZU CAFÉ

ここ10数年の間に新たに開館したり、リニューアルオープンを遂げた美術館が数多くありました。いずれも新たにカフェスペースを設け、美術館へ行く楽しみが増えました。

一昔前の「おまけ」的なミュージアムカフェとは打って変わり、美術館と同レベルで時にカフェ(レストラン)目当てに足を運ばれる方も現れるようになりました。
美術館に併設されている「美術館カフェ」への注目が高まっています。非日常的な空間でゆったりとした時間を過ごすことができるのが美術館の大きな魅力。その余韻を楽しめるようメニュー、インテリア、景色など、“美術館カフェ”にはさまざまな趣向、魅力が詰まっています。

神奈川県立近代美術館 葉山館 レストラン オランジュ・ブルー

編集するにあたり、北から南まですべての美術館カフェを網羅するのではなく、テーマを決めある程度掲載するカフェを絞り込むことにしました。より魅力的になるように。

また、カフェ情報だけでなく母体である美術館についてもページ数を割いてしかっりと紹介しています。常設展示で観られる作品などを出来るだけ多く掲載しました。

つまり、カフェを導入にして美術館(所蔵作品)の魅力に迫る!そんなイメージでまとめてみた一冊です。

【目次】
第1章 レトロな美術館カフェ・レストラン
三菱一号館美術館 Café 1894
アサヒビール大山崎山荘美術館 喫茶室
箱根ラリック美術館 LE TRAIN
京都文化博物館 前田珈琲
三井記念美術館 ミュージアムカフェ

第2章 緑と陽だまりの美術館カフェ・レストラン
根津美術館 NEZU CAFÉ
ホキ美術館 イタリアンレストランはなう
神奈川県立近代美術館 葉山館 レストラン オランジュ・ブルー
ポーラ美術館 レストラン アレイ
山口県立美術館 La Plume Bleue
世田谷美術館 ル・ジャルダン

第3章 一度は訪れたい個性的な美術館カフェ・レストラン
原美術館 カフェ ダール
山種美術館 Cafe 椿
ワタリウム美術館 オン・サンデーズ
那珂川町馬頭広重美術館 JOZO CAFÉ 雪月花
金沢21世紀美術館 カフェレストラン "Fusion21"
大分県立美術館 café Charité
細見美術館 CAFÉ CUBE

第4章 料理が美味しい美術館カフェ・レストラン
菊池寛実記念智美術館 レストラン ヴォワ・ラクテ
横須賀美術館 ACQUA MARE
石川県立美術館 ル ミュゼ ドゥ アッシュ KANAZAWA
京都国立近代美術館 Cafe de 505
コラム、その他


菊池寛実記念智美術館 レストラン ヴォワ・ラクテ

どうしても都内の美術館カフェが多くなりがちなので、その辺も配慮し東京以外の有名なカフェや穴場的なレストランを紹介しています。

まだ訪れたことのない美術館もあるかもしれません。この本がきっかけで出かけてみたいと思って頂ければ喜ばしいことこの上なしです。

「石川県立美術館 ル ミュゼ ドゥ アッシュ KANAZAWA」や「山口県立美術館 La Plume Bleue」は特にお勧めです!


三菱一号館美術館 Café 1894

前述したように全ての美術館カフェを紹介する形は敢えてしませんでした。掲載されていないお店やこんな穴場もあるよ等皆さんおススメのお店もまだまだたくさんあると思います。

是非、そうしたお店のことをハッシュタグ「#カフェのある美術館」を付けてTwitterやInstagramで紹介してください。

カフェのある美術館』を足掛かりとして皆さんとともにwebで続編を作っていければこの上ない幸せです。

どうぞ宜しくお願い申し上げます。


カフェのある美術館 素敵な時間を楽しむ
青い日記帳 (監修)

これまでに類書がなかった、カフェに惹かれて行きたくなる美術館のガイド本です。
カフェの特徴別に、レトロな雰囲気、緑と陽だまりが素晴らしい、個性的なたたずまい、料理が美味しい、22の美術館(コラム扱いの施設を含めると29か所)をじっくり紹介しています。
展覧会を巡った後は、お洒落なカフェでアートの余韻に浸る…。至福の時間を過ごすための情報満載。




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『日経WOMAN』に「美術館に行くのが楽しくなるアート本」を紹介させて頂きました。

日経WOMAN2017年2月号』の特集「人生で大切なことを学べる名著一気読み」で猗術館に行くのが楽しくなるアート入門”を紹介させて頂きました。


日経WOMAN2017年2月号

毎日楽しく過ごしていても、誰しも、仕事やプライベートで、ふと悩んでしまうことがあるものです。名著にはそんな時を乗り切るヒントがたくさんあります。

人生の要所要所で大事な本とこれまでも出会ってきたはずです。

今回の『日経ウーマン』の特集「人生で大切なことを学べる名著一気読み」では、小説、エッセイ、歴史本や古典など、生きるヒントが詰まった人生に役立つ60冊が紹介されています。



多方面で活躍されている人々に、おすすめの名著を紹介してもらう今回の企画に何と私も参加させて頂きました!正直自分なんかで良いのか掲載されてしまってから気が付いた次第。。。

だってこの顔ぶれですよ!

・大森美香さん(脚本家)
・マキヒロチさん(漫画家)
・山崎まどかさん(コラムニスト)
・イザベラ・ディオニシオさん(翻訳家)
・佐藤優さん(作家)
・小川仁志さん(哲学者・山口大学国際総合学科学部准教授)
・勝間和代さん(監査と分析 取締役共同事業パートナー)
・藤野英人さん(レオス・キャピタルワークス代表取締役社長・最高投資責任者)
・池上彰さん(ジャーナリスト)
・増田ユリヤさん(ジャーナリスト)
・出口治明さん(ライフネット生命保険代表取締役会長)

この11人に加えて自分ですからね。。。とっても場違いな感じ否めません。



それでも、こんな素敵なイラストや見た目も美しいレイアウトに仕上げてくれてもう感動です。ご協力して良かった〜

「もっと楽しみたいけれど、なんとなくハードルが高い美術館。素人でも楽しめる美術の話を知りたい」との読者からの要望に応える形で「美術館に行くのが楽しくなるアート本」を6冊紹介しています。

さて、どんな本が掲載されているのか『日経WOMAN2017年2月号』チェックしてみて下さい!


そうそう、「2017年こそ1000万円貯める!増やす!」が付録ですよ!

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2016年 展覧会ベスト10

年末にその年に観た展覧会の中から恣意的にベスト10を決め、発表し始めてから今年で12年目を迎えることが出来ました。

これもひとえに支えてくれた家族と駄文を読んで下さる皆さんあってのこと。いつもいつも感謝の気持ちでいっぱいです。

式部輝忠

今年は仕事が馬鹿みたいに忙しいのに加え、色々な頼まれごとをひょいひょいと引き受けてしまい展覧会の紹介記事を書く時間がだいぶタイトでした。一番手抜き記事の多かった一年かもしれません。

それでも、無理することな身の丈にあったことを継続して行ければ、光明は見えて来るものです。支えて下さった方々にあらためてお礼申し上げます。

昨年から始め、とても好評を得ている「あなたが選ぶ展覧会 2016」や「プロが選ぶ展覧会」「かみさんが選ぶ展覧会」と合わせてお楽しみ下さい。

皆さんもご自身のブログで同じように今年の展覧会を振り返るような記事書かれた方いらっしゃいましたら是非是非トラックバック送って下さい!

Facebookページ「青い日記帳」でも大歓迎です。

それでは、私が選ぶベスト展覧会2016を僭越ながら発表させて頂きます。

王冠22016年 私が観た展覧会ベスト10王冠2

1位:「クラーナハ展」

「クラーナハ展―500年後の誘惑」
会期:2016年10月15日(土)〜2017年1月15日(日)
会場:国立西洋美術館
http://www.nmwa.go.jp/jp/index.html

2008年にロンドン、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツで「ルーカス・クラナハ(父)(Lucas Cranach the Elder)の展覧会を観に行けず悶々とした日々を過ごしていた自分にとってこれ以上の僥倖はもうないんじゃないかと思わせるほど西美で開催されたこと自体に幸せを感じた展覧会。更にロンドンやヨーロッパ各地で過去に開かれたどの「クラーナハ展」より出品作品数が多いという奇跡。待てば海路の日和あり。1月15日まで開催(その後大阪へ巡回)しているので、年明け早々に必ず再訪します。
http://www.tbs.co.jp/vienna2016/

2位:「大妖怪展」

「大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで」
会期:2016年7月5日(火)〜8月28日(日)
会場:東京都江戸東京博物館
https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/

よくぞこれだけ集めて来たものだと心底感心感服してまった展覧会。滅多に表に出ない国宝や地方の寺社が所蔵している作品をこの規模で集めて見せることは最初で最後でしょう。画集でしか観たことのなかった作品(本物)が目の前にある幸せ。久々に存分に味わえました。また「六道絵」が多数出展され比較しながら観られたのもとても勉強になりました。「萬美術屋」安村敏信先生の本領が如何なく発揮された充実した内容であったと共に、祖父江慎さんの会場デザインにも唸りました。

3位:「岩佐又兵衛展」

福井移住400年記念「岩佐又兵衛展―この夏、謎の天才絵師、福井に帰る―」
会期:2016年7月22日(金)〜8月28日(日)
会場:福井県立美術館
http://info.pref.fukui.jp/bunka/bijutukan/bunka1.html

まとめて紹介されることが困難なゆえに非常に少ない岩佐又兵衛の展覧会。日本美術の人気が高まってきている昨今ですが、又兵衛の魅力までは中々まだ目が向いていないようです。きっとあと10年、20年後に「又兵衛っていう凄い絵師がいるらしいよ」と人口に膾炙することでしょう。「血みどろ又兵衛」のイメージとはまた別の側面、深い教養を携えた又兵衛に出会えた展覧会でもありました。福井名物ソースカツ丼を発祥の店であるヨーロッパ軒総本店で食べてきたのも良い思い出です。

4位:「初期浮世絵展」

「初期浮世絵展−版の力・筆の力−」
会期:2016年1月9日(土)〜2月28日(日)
会場:千葉市美術館
http://www.ccma-net.jp/

北斎や広重、国芳といった江戸時代晩年に活躍した浮世絵師だけがことさら脚光を浴びていますが、何事にも始まりはあるわけで彼らからさかのぼること200年前に誕生した「初期浮世絵」だけを集めた展覧会。当然現存している数も少なく、所在が分からないものも多くあります。色もせいぜい使われていて2色。観ていて派手さはありませんが、新しい芸術表現を創り出した悦びのようなものが作品から伝わってきました。これまで原本の所在が確認されていないとされていた菱川師宣『伽羅枕』がアメリカの個人コレクターの手にあったことが判明し初公開されていたりと、派手さはありませんが、非常に貴重な機会を与えてくれた展覧会でした。

5位:「円山応挙展」

「円山応挙「写生」を超えて」
会期:2016年11月3日(木・祝)〜12月18日(日)
会場:根津美術館
http://www.nezu-muse.or.jp/

丁度仕事が佳境に入り慌ただしかった時だったことや、2013年に愛知県立美術館で「円山応挙展 ―江戸時代絵画 真の実力者―」を観ているので、会期中1度観に行けたらいいかな程度に思っていた展覧会でしたが、「前期展示も後期展示も見逃しては絶対にダメ!」との天の声に従い出かけました。前期展示「雨竹風竹図屏風」、後期展示「雲龍図屏風」(共に重要文化財)に前後期で巻替えをした「七難七福図巻」(重要文化財)それぞれ単品で観られることも滅多に叶わないものがリストに並んでいたのです。若冲と比べ外連味の少ないと思われがちな応挙ですが、当時は良い意味でこんなおかしな絵師他にいないと観る人々に強く印象付けたことでしょう。

6位:「若冲展」

「生誕300年記念 若冲展」
会期:2016年4月22日(金) 〜 5月24日(火)
会場:東京都美術館

待ちに待った「若冲展」。2000年に京都国立博物館で「若冲展」が開催されてから約15年。みんなの願いが叶い始めて東京で開かれた「若冲展」です。若冲作品はどの展覧会でも人気の的ですが、数多い作品の中からベストオブベストの作品だけを集めたこれ以上文句の付けどころがない内容の展覧会でした。関連書籍やテレビ番組も多く放送され普段展覧会に関心の無い方にまで知れ渡り、『日経TRENDY』が発表した2016年 ヒット商品ベスト30にランクイン(16位)するなど展覧会として初の快挙を成し遂げました。出展作品の保存の観点から会期が1か月となり入場までに長い行列が出来きそちらも話題となりました。美術ファンを称する一部の人から待ち時間に対する苦言が噴出したことは滑稽なことでした。

7位:「禅 心をかたちに」

臨済禅師1150年・白隠禅師250年遠諱記念 特別展「禅―心をかたちに―」
会期:2016年10月18日(火)〜11月27日(日)
会場:東京国立博物館
http://www.tnm.jp/

禅がもたらした美術、芸術がこれほど多岐に渡っていることを再認識させられた展覧会でした。今回の「禅展」では、臨済宗・黄檗宗15派本山がすべて足並みを揃え展覧会に協力しており、もうこんなことはこの先二度とないでしょう。禅というとどうしても地味なイメージを抱いてしまいますが、展覧会会場は全くそんなことありませんでした。逆に戦国武将から仏像、襖絵、屏風絵、それに茶道具など重文・国宝のオンパレードで目移りしてしまい、何周もしてしまいました。前後期で展示替えも多く見応え十分でした。視点を変えることで違った見え方が出来ることを教えてくれた展覧会でもありました。

8位:「カラヴァッジョ展」

「日伊国交樹立150周年記念 カラヴァッジョ展」
会期:2016年3月1日(火)〜6月12日(日)
会場:国立西洋美術館
http://www.nmwa.go.jp/

2001年に庭園美術館で開催された「カラヴァッジョ展」ではただひたすら圧倒されて終わってしまいましたが、年も重ねある程度養われた観る力をもって対峙した今回の「カラヴァジョ展」は、ところどころに新鮮な驚きが待っていました。カラヴァッジョと追随者であるカラヴァジェスキの同テーマの作品を比べて観せることで、何故、カラヴァッジョが西洋美術史上最大の革新者であったのかが解説無しでも解るよう構成されたとても丁寧な作りでした。ドラマチックな人物表現だけでなく、群を抜いた表現・描写力を誇る静物画も目を見張るものがありました。また作家が起こした事件に関する歴史的資料も初展示されるなど、一段掘り下げ西洋絵画の革新者の素顔に迫る展覧会でした。

9位:「小田野直武と秋田蘭画 」

「世界に挑んだ7年 小田野直武と秋田蘭画」
2016年11月16日(水)〜2017年1月9日(月・祝)
会場:サントリー美術館
http://www.suntory.co.jp/sma/

未見のものに触れることの喜びを存分に味わうことのできた展覧会でした。小田野直武(おだのなおたけ・1749〜1780)の描いた作品は一見奇妙なものに映ります。西洋絵画の遠近法や陰影法を見よう見まねで取り入れ新たな絵画の可能性を見つけ出そうとした小田野を中心とする秋田蘭画の世界。初めてまとめて観る機会に恵まれこんなに興味関心を惹かれるとは思いもしませんでした。平賀源内を中心とする人物ネットワークの中で『解体新書』の挿絵を描いたことや、彼の作風が秋田藩主・佐竹曙山や角館城代の佐竹義躬にも影響を与えたことなど、非常に限定された僅かな時期にこれだけ特異な作風が開花したことは、江戸時代の多様性のひとつとも言えます。南蘋派の作品も多く観られたのも良かったです。僅か7年で急速に衰退してしまうミステリアスな部分も含めてよく検証された展覧会でした。

10位:「馬鑑 山口晃展」

会期:2016年3月26日(土)〜5月29日(日)
会場:馬の博物館 
http://www.bajibunka.jrao.ne.jp/uma/

山口晃さん初の博物館での展覧会。新作はまだ完成していないと思われますが、過去に描いた「馬」をテーマとした作品を関連する古画や古美術と共に展示して見せる試み。平面作品だけでなく、山口晃作品を取り囲むように刀剣や甲冑なども展示され、世界観を見事作りあげていました。過去と現在とが混在し、どこか懐かしい雰囲気を醸し出す山口晃の作品世界を、馬の博物館展示室で立体的に再構成しているようで、非常に楽しめた展覧会でした。「街歩き旅ノ介 道後温泉の巻」山口晃 道後アート2016やミヅマアートギャラリーでの山口晃展 「室町バイブレーション」らと合わせて今年も山口さんに魅了された一年だったように思えます。



以上、独断と偏った嗜好により選んだベスト10です。ギャラリーでの個展やイベント系の展覧会はランキングから除外しました。またグッズ制作など個人的に関わりを持った展覧会もベスト10から除外しました。

最期の最後まで悩んだ末にベスト10圏外とした「次点」の展覧会も紹介しておきます。今年はほんと悩みに悩みました。(順位不同)

・「セラミックス・ジャパン」(渋谷区立松濤美術館)
・「ボッティチェリ展」(東京都美術館)
・「速水御舟展」(山種美術館)
・「鈴木其一展」(サントリー美術館)
・「PARIS オートクチュール」(三菱一号館美術館)
・「レオナール・フジタとモデルたち」(川村記念美術館)
・「メアリー・カサット展」(横浜美術館)
・「木々との対話」(東京都美術館)
・「宇宙と芸術展」(森美術館)
・「はじめての古美術鑑賞」(根津美術館)
・「Seed 山種美術館 日本画アワード2016」(山種美術館)
・「ポンペイの壁画展」(森アーツセンターギャラリー)
・「広重ビビッド」(サントリー美術館)
・「黄金のアフガニスタン」(東京国立博物館)
・「頴川美術館の名品」(渋谷区立松濤美術館)
・「ジョルジョ・モランティ展」(東京ステーションギャラリー)
・「佐藤雅晴ー東京尾行」(原美術館)
・「デザインの解剖学」(21_21 DESIGN SIGHT)

来年(2017年)もたくさん素晴らしい展覧会が待っています。今からワクワクしながら指折り数え待ちたいと思います。引き続き、青い日記帳をどうぞ宜しくお願い申し上げます。

あなたが選ぶ展覧会 2016



【バックナンバー】
2004年 展覧会ベスト10
2005年 展覧会ベスト10
2006年 展覧会ベスト10
2007年 展覧会ベスト10
2008年 展覧会ベスト10

2009年 展覧会ベスト10
2010年 展覧会ベスト10
2011年 展覧会ベスト10
2012年 展覧会ベスト10
2013年 展覧会ベスト10
2014年 展覧会ベスト10
2015年 展覧会ベスト10

こちらもご参考までに。
かみさんが選ぶ「2007年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2008年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2009年 展覧会ベスト10」

かみさんが選ぶ「2010年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2011年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2012年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2013年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2014年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2015年 展覧会ベスト10」

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プロが選ぶ「2016年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2015年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2014年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2013年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2012年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2011年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2010年 ベスト展覧会」
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かみさんが選ぶ「2016年 展覧会ベスト10」

気が付けば今年もあと今日を入れて残り3日となりました。昨年に比べると幾分か余裕のある年末ですが、慌ただしく何かと用事があることには変わりありません。

さて、毎年恒例となっております展覧会年間ベスト10を発表したいと思います。



毎年のことですが、自分が選んだベスト10やプロが選ぶ「2016ベスト展覧会」よりも人気の、うちのかみさんが直観だけで選んだ今年のベスト展覧会を発表します。

今年一年を振り返りつつ楽しんでいただければ幸いです。

ぴかぴかかみさんが選ぶ「2016 展覧会ベスト10」ぴかぴか

1位:「ルノワール展」


「オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展」
会期:2016年4月27日(水)〜8月22日(月)
会場:国立新美術館

2位:「若冲展」


「生誕300年記念 若冲展」
会期:2016年4月22日(金) 〜 5月24日(火)
会場:東京都美術館

3位:「クラーナハ展」


「クラーナハ展―500年後の誘惑」
会期:2016年10月15日(土)〜2017年1月15日(日)
会場:国立西洋美術館

4位:「オラファー・エリアソン展」


「オラファー・エリアソン:この世の全ての可能性」
会期:2016年9月28日〜2017年2月26日
会場:Leeum, Samsung Museum of Art
サムスン美術館リウム
http://leeum.samsungfoundation.org/





5位:「広重ビビッド」


「原安三郎コレクション 広重ビビッド」
会期:2016年4月29日(金・祝)〜6月12日(日)
会場:サントリー美術館

6位:「鈴木其一展」


「鈴木其一 江戸琳派の旗手」
会期:2016年9月10日(土)〜10月30日(日)
会場:サントリー美術館

7位:「速水御舟の全貌」


「速水御舟の全貌―日本画の破壊と創造―」
会期:2016年10月8日(土)〜12月4日(日)
会場:山種美術館

8位:「岩佐又兵衛展」


福井移住400年記念「岩佐又兵衛展―この夏、謎の天才絵師、福井に帰る―」
会期:2016年7月22日(金)〜8月28日(日)
会場:福井県立美術館

9位:「ラスコー展」


「世界遺産 ラスコー展 〜クロマニョン人が残した洞窟壁画〜」
会期:2016年11月1日(火)〜2017年2月19日(日)
会場:国立科学博物館

驚きの演出!国立科学博物館の「ラスコー展」がすごい

10位:「街歩き旅ノ介 道後温泉の巻」山口晃 道後アート2016


山口晃×道後温泉 道後アート2016
http://dogo-art.com/

展示期間:2016年4月29日〜2017年8月31日
会場:道後温泉およびその周辺エリア

山口晃さんと道後アートの相性は抜群だった。

今年のかみさんが選ぶ展覧会ベスト10いかがでしたでしょうか。

美術館・博物館で開催されるメジャーな展覧会とは別に、旅先で観たものはより深く記憶に刻まれるものです。その中でも韓国ソウルで観た「オラファー・エリアソン展」は群を抜いて良かったです。

2月まで開催しているので、これだけでも観に行く価値は十分にあります。

ベスト10には惜しくも入らなかった展覧会も紹介しておきますね。

「ボッティチェリ展」(東京都美術館)
「ポンピドゥー・センター傑作展」(東京都美術館)
「ほほえみの御仏」(東京国立博物館)
「メアリー・カサット展」(横浜美術館)
「宇宙と芸術展」(森美術館)


来年もまた素敵な展覧会に数多く出逢えますように。



【バックナンバー】
かみさんが選ぶ「2007年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2008年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2009年 展覧会ベスト10」

かみさんが選ぶ「2010年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2011年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2012年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2013年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2014年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2015年 展覧会ベスト10」

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プロが選ぶ「2016年 ベスト展覧会」
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プロが選ぶ「2009年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2008年 ベスト展覧会」

あなたが選ぶ展覧会 2015

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「風景との対話」

東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で開催中の
「風景との対話 コレクションが誘う場所」展に行って来ました。


http://www.sjnk-museum.org/

東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館のコレクションというと真っ先に思い浮かぶのがゴッホの「ひまわり」。ゴーギャン、セザンヌの優品と共に3点いつもの場所に展示されています。

(ゴーギャン「アリスカンの並木路、アルル」は現在「ゴッホとゴーギャン展」(東京都美術館)に貸出のため展示されていません。)

ともすれば、ここの美術館が持っている作品ってこの3点だけなんて勘違いされてもおかしくありません。


東山魁夷「潮音」1966年
山口華楊「幻化」1979年

そんな誤りを払拭すべく(違う)「風景の対話展」は損保美術館所蔵作品における風景に関する作品だけで構成しています。

違った見方をするなら「知られざる損保美術館の名品展」といった趣きの内容です。

それが、実に良いのです。どうして今まで持っていながら出す機会がなかったのか不思議なくらいの作品が、まさにお蔵出し状態で展示されているのです。


藤野一友「遊ぶ子供たち」1962年

シュルレアリスムや瀧口修造の影響を受け幻想的な作品を描いた藤野。キャプションには「秘められた性的欲望を暗示した。」とありましたが、それでどうしてこの絵になるのか描いた本人のみぞ知る。

因みに映画『ブレードランナー』の原作者フィリップ・K・ディックのSF小説『ヴァリス』の表紙(「抽象的な籠」)を描いたのも藤野だそうです。

西洋絵画、日本画、そしてこうしたシュールな作品まで実に幅広いコレクション。風景画の展覧会と思いきや良い意味で予想を裏切られます。


矢元政行「極楽塔」1992年

展覧会の構成は以下の通りです。

第1章 フランスのエスプリ
第2章 東郷青児の旅
第3章 日本の風土
第4章 異国の魅力
第5章 意識の底の地
第6章 日常の向こう側
第7章 世界の感触
第8章 思い出のニューヨーク州


更に、近年損保ジャパン美術館が主催している公募展FACE受賞者の作品もリストに含まれています。ユトリロからこれから羽ばたかんとする若い作家の作品まで、実に豊かな展示内容となっています。

前回の「カリエール展」がセピア色一色だったことを思うと、今回はなんと豊かな色に満ち溢れていることでしょう。


宮里紘規「WALL」2014年

画像が小さくて分かりにくかもしれませんが、作品の左下に人が壁に向かって立っています。彼が見つめる壁は実に多彩でありながらパターン化された模様ではないようです。

さて、壁は何でできているのでしょう。会場でぐいっと近寄って見て下さい。きっとご自宅に何枚かあるもので形作られています。

展覧会のチラシです。

作品画像や作品名、展覧会の解説なども細切れに見えたりします。若い作家さん自身なのでしょうね、左下に立つのは。これからいよいよ踏み入れる美術の壁に向かい自分自身を鼓舞しているかのようです。


東郷青児「古城」1970年

最期に、見どころをもうひとつ。東郷青児の作品が第2章にまとめられているのですが、これが良いんです。水彩や油彩で風景を描いた作品は、東郷のトレードマーク的女性像を全く感じさせません。

つまり、新鮮な気持ちで東郷の作品と向かい合えるわけです。これってありそうでないことですよね。特に水彩がいい感じで力が抜けていて好きになってしまいました。

東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館が所蔵する風景をテーマとした作品約80点からなる展覧会。お蔵出し期間は短く会期は一か月のみです。

師走の慌ただしい時期ではありますが、新宿の近くまで来たら観に行ってみて下さい。決して損はさせない内容どころか、掘り出し物とたくさん出会えます。

「風景との対話展」は12月25日までです。


「風景との対話 コレクションが誘う場所」

会期:2016年11月26日(土)〜12月25日(日)
休館日:月曜日
開館時間:午前10時−午後6時(入館は閉館30分前まで)
会場:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
http://www.sjnk-museum.org/
主催:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
協賛:損保ジャパン日本興亜

【次回展】

「クインテット掘仝泙沈韻虜邁箸燭繊
会期:2017年1月14日(土)〜2月19日(日)


日本一美しい風景

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注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。
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『日本美術応援団』

小学館より刊行となった『日本美術応援団: 今度は日本美術全集だ!』を読んでみました。


日本美術応援団: 今度は日本美術全集だ!
山下 裕二 (著), 井浦 新 (著)

日本美術応援団を山下裕二先生や赤瀬川原平さんや南伸坊さんと共に日本美術応援団を結成したのが1996年のこと。今から丁度20年前です。

記念すべき一冊目が日経BP社より刊行されたのが2000年。今でも文庫本(ちくま文庫)として書店やAmazonで販売されています。きっとこのブログをお読みの方は持っていることでしょう。


日本美術応援団』 (ちくま文庫)

その後も『日本美術応援団』は精力的に活動を続け、合計6冊の本を送り出して来ました。今回小学館から発売になった『日本美術応援団: 今度は日本美術全集だ!』がシリーズ7作目となります。

最も大きく変わったことと言えば、赤瀬川さんがお亡くなりになり、新たなメンバーとして日曜美術館で司会を務める俳優の井浦新さんが加わったことです。

山下裕二&井浦新、日本美術応援団入団記念トークショー

今更説明する必要もないかと思いますが、井浦新さんは映画、ドラマ、ナレーションなどに幅広く活躍する一方で、一般社団法人「匠文化機構」にも従事し、日本の美を国内のみならず世界へ向け発信すべく活動されています。
https://www.facebook.com/takumibunkakikou/
https://www.facebook.com/takuminokoto



いつもは優しいお顔でテレビに出られているので、応援団員らしく?!ちょいと強面で撮影に応じてもらいました。腕には「日本美術応援団」の文字が刺繍されている腕章をまいています。

刺繍と言えば、『日本美術応援団: 今度は日本美術全集だ!』の表紙タイトルもなんと刺繍された文字です。



立体的な題字だな〜と思ってよく見たら刺繍でした。なかなかどうして芸が細かいです。

さて、肝心の中身ですが、想像していたものよりも何十倍も良い出来栄えとなっています。日本美術の通史を学びたい人や日本美術の流れを知りたい人にとっては必携です。

今、発売されているどんな日本美術の本よりも優れた内容です。

テキスト数やページ数の多さであれば、辻惟雄先生の『日本美術の歴史や、山下裕二先生の『日本美術史 JAPANESE ART HISTORY』に軍配が上がります。

しかし、日本美術をより身近に分かりやすく多彩で美麗なビジュアルと洗練されたテキストで学ぶとするならこの本に勝るものは現在のところ他にないかと。

日本美術史の最も手頃で最も分かりやすい教科書が『日本美術応援団: 今度は日本美術全集だ!』なのです。



【目次】
第1章:「日本美術応援団、前へ」対談 井浦新×山下裕二
第2章:「旅と美術」
第3章:「日本美術全集で知る日本美術の3万年」
第4章:「山下裕二選 日本美術《極私的50》&《なんじゃこりゃ11》」
第5章:「日本美術を語る」辻惟雄×山下裕二、山口晃×山下裕二


とりわけ注目したいのが、第3章:「日本美術全集で知る日本美術の3万年」です。これは全20巻刊行済の『日本美術全集』の各巻ごとタイトルに合わせ日本美術史を過去から現在まで通観しているのです。
http://www.shogakukan.co.jp/pr/nichibi/

つまり、20巻で綴られた最も新しい日本美術史が『日本美術応援団: 今度は日本美術全集だ!』にまとめられているわけです。他に類を見ないまさに敵なしの日本美術の「教科書」なのです。

日本美術が全く振り替えられず、展覧会をやっても閑古鳥が鳴いていた頃に赤瀬川さんと始めた日本美術応援団も20年目を迎え、世の中の日本美術に対する意識・関心が大きく変わってきました。

これからは、単に面白く変てこなものだけを紹介するのではなく、少し真面目に正面から日本美術について学ぶ時期に来ています。「流れ」が分かると若冲や琳派だってもっと深く観ることが出来るはずです。

日本美術ブームの機が熟した今このタイミングだからこそ、新たな高みを目指しさらに応援を続けて行くべく編集されたのがこの一冊なのです。



日本美術(絵画・仏像)を観る上で欠かせない基本的な知識もこうしてまとめられています。知っているようで知らない用語もまだまだあるはずです。

実に160点もの美術作品のカラー写真が掲載されいます。中には贅沢に見開きの写真や『日本美術全集』の為に新たに撮り下ろした写真も中には含まれています。

本は値段と関係なく欲しいものはすぐに購入してしまうのですが、この内容・クオリティーで1600円はちょっと信じられない安さです。超お買い得な日本美術の教科書です。

一家に一冊ではなく、一人一冊!この本持ってないと日本美術語れません!!

因みに「国宝件数の最も多い作家」って誰だか分かります?答えは『日本美術応援団』95ページ「数字で知る日本美術」でチェックです!


日本美術応援団: 今度は日本美術全集だ!
山下 裕二 (著), 井浦 新 (著)

掲載した美術作品のカラー図版106点とともに、ふたりの軽快なトークとわかりやすい内容で構成。日本美術3万年の魅力が凝縮されています。


『日本美術全集』完結記念文化講演会特別対談
「日本画の未来へ向けて」山下裕二×松井冬子
300名様ご招待!


日本美術全集 Eセット 17-20巻(4巻セット) (日本美術全集))


公式Facebookページ『日本美術全集 編集戦記』
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萬美術屋 安村敏信の私的日本美術

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青い日記帳 出前ブログ

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トーハクに秋を見つけに行こう!

みんな大好き酒井抱一の重要文化財「夏秋草図屏風」が10月30日(日) まで東京国立博物館本館で公開中です。


酒井抱一 重要文化財「夏秋草図屏風」1821年頃

今年は9月に入ってからも真夏のような暑い日が続きましたがここへきてぐっと秋らしくなってきました。朝晩は半そででは肌寒いほどです。

「秋に観たくなる作品ランキング」なるものを調べたとしたら、まず間違いなく1位はこの「夏秋草図屏風」となるはずです。これほど日本人に愛され万人受けする作品もそう多くはありません。



グッと近寄ってみると、かなり下の方はごちゃごちゃと描かれていますね。この少々偏執的な描き込みがあるにも関わらず全体では非常にすっきりと見せてしまうのが抱一流。今話題の其一は前者を前面に押し出している作品が多く見られます。

トーハクの常設展、普段はとても空いているので、こんな有名な作品でも独り占め出来ちゃいます。なんて贅沢なことでしょう〜

でも、せっかくだから他のフロアでも「秋」を探してみましょう。

まずは1階の工芸の展示室から。


秋草蒔絵見台」桃山時代〜江戸時代

高台寺蒔絵」と呼ばれる一般的な蒔絵とはちょっと違うテイストのものです。

びっしりと秋草が描き込まれていますが、決して窮屈で嫌味な感じがしません。レオナルドの「受胎告知」にはめ込んでみたら意外と合うかも…


秋草に鹿図大小鐔」江戸時代・19世紀

刀の鐔(つば)など本来他人に見せる機会もないはずなのに、武士たちはこぞって意匠を極めんとしました。学生が学ランの裏側にわけのわからぬ刺繍を入れるのと同じ感覚と云ったら失礼かもしれませんが、どことなくそんな臭いを感じさせます。

しかし、お洒落で粋ですね!


赤坂離宮花鳥図画帖」明治39年(1906)

荒木寛畝と渡辺省亭による迎賓館の花鳥の間(大食堂)の壁面に飾られた七宝焼きの下絵が現在公開中です。渡辺省亭については、こちらの記事で紹介しました。

来年以降あちこちで渡辺省亭の名前を耳にする機会が増えるはずです。今のうちにじっくりと観ておくことお勧めします。

さて、2階にに上がりましょう。


唐織 濃茶浅葱段秋草麻葉模様」江戸時代・19世紀

お能についてはあまり詳しくありませんが、お能の衣裳にしてはちょっと地味に見えます。

表着である唐織は、紅色を入れる「紅入」と入れない「紅無」という2つの種類に分かれるそうです。



退色を避けるため照度を落としていますが、近寄ってみると驚くほど鮮やかで、華やかな秋草が目の中に飛び込んできます。

最後にとっておきの作品をご紹介して終わりにしますね。


俵屋宗雪 重要文化財「秋草図屏風」江戸時代・17世紀

俵屋宗達の後継者である宗雪の傑作。抱一の「夏秋草図屏風」も勿論素晴らしいですが、今回はそれと合わせて宗雪のこの作品まで観られるのですから日本美術ファンにとってはたまりません。

薄っすらと下半分が緑かかって見えますが、目の錯覚ではありません。

わざわざ緑色を入れてからその上に金をのせているのです。緑の地がシースルー的気に金地に浮かんで見えます。たまらなくセクシー良いです。



写真だと良さが伝わらないのが残念ですが、めちゃめちゃ良いです。透けた緑のラインが秋の花が咲き乱れている立体感と奥行きを生み出しています。

秋の空気感さえもガラス越しに伝わってきます。

まだまだ他にも秋を感じさせる作品が沢山展示されています。トーハクに秋を見つけに行きましょう!!

そうそう、東洋館では凄い展示もやってますよ〜


「博物館でアジアの旅」
〜東博(トーハク)×上博(シャンポー) 夢のコラボ〜

開催期間:2016年8月30日(火)〜10月23日(日)

詳しくはこちら


藤森照信×山口 晃 探検! 東京国立博物館

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「街歩き旅ノ介 道後温泉の巻」山口晃 道後アート2016

松山市道後温泉で開催中の
「街歩き旅ノ介 道後温泉の巻」山口晃 道後アート2016に行って来ました。

山口晃さんと道後アートの相性は抜群だった。


山口晃×道後温泉 道後アート2016
http://dogo-art.com/

Ingressの世界規模の大会が今回、高松・岡山を舞台とした「瀬戸内」で開催され、当然のように今回もわが軍、Enlightened(エンライテンド)が勝利でおさめた翌日。


INGRESS BURST REPORT | #VIALUX FINALE: ASIA RECAP - October 03 2016

うどん県に来たなら朝食からやっぱりうどんでしょう!と迷わず朝から営業している有名店「手打十段うどんバカ一代」へ。

前日アノマリー前にうどんや2件はしごして散々食べたにも関わらずいくらでも食べられてしまうから不思議。朝はさっぱりとぶっかけでもという思いとは裏腹に、「肉温玉お願いします。」と言わせてしまううどん県マジック。


https://twitter.com/taktwi/status/779812615052603392

うどんだけでなく、念願の骨付鳥「一鶴」にも行けたし、戦いと食は十分過ぎるほど堪能し、満足した高松。このまま帰ってしまうのは流石にもったいないので、レンタカーで松山まで。

そう、松山の道後温泉では丁度タイミングよろしく山口晃さんを招いての芸術祭が行われているのです。

芸術祭はここのところ、日本中あちこちで開催されていますが、だいたいが日本人メジャー作家と海外招聘アーティストで構成され、展示エリアも広範囲に渡るのが一般的です。

ところが、道後温泉アートは2014年のスタート時こそ他の芸術祭と同じテイストでしたが、翌年つまり2015年から、今年2016年と単独の作家で作り上げる手法をとっています。

2015年が蜷川実花さん。
http://dogo-art.com/2015/list
そして今年2016年が山口晃さんなのです。
http://dogo-art.com/


道後商店街正面入口に設置された「鈴生り門」

筆の遅い山口さんを期間限定の芸術祭のメインアーティストにするなんて大丈夫との杞憂をよそに、しっかりと作品を作り上げていました。

こちらのコラムにも書いたのですが、山口晃さんと道後温泉アートの相性は抜群だと現地へ行って見て強く感じました。


手前が山口晃さんの作品、奥は道後温泉。

歴史と伝統そして様式美を兼ね備えた道後温泉の雰囲気、佇まいを考慮しての作品たちが、街中に配置されています。

温泉目的で訪れたお客さんには、すぐ目の前に山口作品があることに全く気がつかないかもしれません。それほど溶け込んでいるのです。




完全に景色と一体化している「要電柱」

インスタレーションだけではなく、勿論新作絵画もちゃんと?!描いています。その名も「道後百景」。10枚の新作は実際に山口さんが道後の街を歩くグッときたスポットをいつもの緻密さとウィットに富んだ筆で描き上げています。


「道後百景」

「街歩き旅ノ介 道後温泉の巻」山口晃×道後アート2016 は、まだまだ開催中です。

先日も新作の襖絵が公開となりました。


山口晃さんが道後をイメージして描いたふすま絵で飾られた「ホテル椿館」の一室
https://www.ehime-np.co.jp/article/news201609291317


「街歩き旅ノ介 道後温泉の巻」山口晃 道後アート2016

会場:道後温泉およびその周辺エリア
展示期間:2016年4月29日〜2017年8月31日
第一弾オープン 2016年4月29日
第二弾オープン 2016年7月30日
第三弾オープン 2016年9月予定
※会期中に展開作品が徐々に増えていく予定です
主催:道後アート実行委員会

山口晃さんと道後アートの相性は抜群だった。

こちらも忘れずに!


「山口晃展 松山シフト 〜道後に関する作品から代表作まで〜」

会期:2016年9月1日(木)〜11月20日(日)
会場:愛媛県美術館
http://www.ehime-art.jp/

「道後アート2016」のメイン・アーティストである画家・山口晃は、俯瞰で描かれた近世の風俗図屏風を思わせる人物や街並みの卓越した細密描写や、機知に富んだ作風で高く評価されています。
「道後アート2016」の興隆期に合わせ、『道後エトランゼマップ』の原画や未実現のプランも含めたスケッチなど、道後に関連する作品とともに、山口氏の学生時代の作品から近作まで展示し、幅広くその画業を紹介します。


 

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「美の巨人たち」夏休み特別企画・日本の建築シリーズ放映

美術・アートな作品(絵画や彫像、工芸品、建築物)や作者等にスポットを当て、そこに秘められたドラマや謎を探る美術エンターテインメント番組「KIRIN ART GALLERY 『美の巨人たち』」。


http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/

毎年恒例の夏休み特別企画・日本の建築シリーズを、今年も8月6日より4週にわたって放送されます。

注目のラインナップですが、世界遺産登録が決定した国立西洋美術館や、昨年晴れて国宝に返り咲いた松江城など、今、国内だけでなく海外からも熱い視線が向けらている建築物が4週連続で登場します。

以下、放送日と取り上げられる建築物は以下の通りです。

8/6 ル・コルビュジエ
「西洋美術館+世界遺産作品群」

8/13 山口仙之助・正造
「富士屋ホテル」

8/20 奈良
「春日大社」

8/27 堀尾吉晴
国宝「松江城」



第1弾/8月6日放送  ル・コルビュジエ『国立西洋美術館』 ほか、コルビュジエの作品群

7月に世界文化遺産への登録が決定した「ル・コルビュジエの建築作品」全17施設の中から数々の名建築を紹介します。
「国立西洋美術館」は、1959年、東京・上野に完成しました。1955年の秋、コルビュジエは日本政府の招きで来日。約1年半後、パリに戻ったコルビュジエから届いた設計図は一切寸法が記されてないという風変わりなものでした。その謎を解く鍵は、番組では御馴染のあのモデュロールだったのです。
また、スイス・レマン湖畔の『小さな家』、現代建築の原点とされるパリ郊外の『サヴォワ邸』、マルセイユの集合住宅『ユニテ・ダビタシオン』、最高傑作とされるアルザス地方の『ロンシャン礼拝堂』などもご紹介します。


世界遺産に登録された国立西洋美術館を10倍楽しむ5つの方法。


第2弾/8月13日放送  山口仙之助・正造『富士屋ホテル』

1878年、神奈川・箱根に日本初の本格的リゾートとして誕生した『富士屋ホテル』。1万2千坪の敷地に6棟の建物を擁する、日本を代表するクラシックホテルです。
設計者は富士屋ホテル創業者の山口仙之助と、その娘婿で三代目の山口正造。仙之助は本館や洋風の宿泊棟・西洋館を手掛けました。文明開化の時代、ホテルを国づくりの礎にと考えた仙之助の設計の指針とは…?
また、正造は和風の宿泊棟・花御殿や食堂棟の建設を指揮。来館者に満足してもらおうと取り入れた、和でも洋でもない“第3の要素”とは…?
箱根を一大観光地へと導いたホテルの魅力に迫ります。



第3弾/8月20日放送  『春日大社』

768年、平城京の守護と国家繁栄祈願のために創建された奈良の世界遺産『春日大社』。その社殿のほとんどが国宝や重要文化財に指定されています。
国宝の本殿は4つの社が並んでいます。社を彩る鮮やかな赤は本朱(ほんしゅ)と呼ばれる顔料。輝くばかりに鮮やかな色の秘密とは…?
春日大社の特徴は色だけではありません。回廊の窓や扉をよく見ると、平行四辺形になっています。一体どうしてなのでしょうか?
20年に一度の「式年造替」が11月に終了するのを前に、今しか見られない春日大社の魅力をたっぷりお届けします。


春日大社の宝物殿が「国宝殿」としてリニューアルオープンします。


第4弾/8月27日放送  堀尾吉晴 国宝『松江城』

島根県の国宝『松江城』は織田信長、豊臣秀吉、徳川家康に仕えた名将・堀尾吉晴が1611年に完成させました。
天守の高さ約30メートル、地下1階・地上5階建ての城には多くの巧妙な仕掛けがあり、かつては“鉄壁の城”と呼ばれました。籠城する場合に備え、吉晴が天守の中に整備したものとは…?
天守は昨年国宝に指定されましたが、実は戦前にも国宝だった時期があり、近年発見されたある資料がきっかけで再び指定されたのです。さらに今年、17世紀半ばに描かれた松江城の図から新たな謎が…。奥深い魅力に満ちた城の秘密をひもときます。


2000年4月にスタートし、今年6月にはついに放送800回を突破した「美の巨人たち」。アート系の番組が非常に少ない中、孤軍奮闘している感があり、応援したくなる番組です。

今回の建築特集も普段とはちょっと違う切り口で紹介。長い時を経てなお愛され続ける名建築の数々テレビでしっかり予習し実際に出かけてみましょう!


国立西洋美術館 ール・コルビュジエの無限成長美術館ー

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「トーハクキッズデー」 東京国立博物館にて8月15日開催!

東京国立博物館(トーハク)にて、夏休みのファミリー向け企画「トーハクキッズデー」が、2016年8月15日(月)に開催されます。


トーハクキッズデー

子ども向けのイベントではありますが、無料で参加出来るギャラリートークを行ってくれる研究員(学芸員)さんたちの顔ぶれが豪華!

子どものためのギャラリートーク
仏像も刀も古い時代の絵画も、やさしく読み解くとくべつな解説会。

10:30 仏像のお話/浅見 龍介(当館企画課長)/本館1階11室
11:00 美術のうら側のお話/三田 覚之(当館教育普及室・工芸室研究員)/
   本館2階特別2室
11:30 刀剣・武士の装いツアー/ボランティア/本館1階エントランス
13:00 動く置物のお話/末兼 俊彦(当館平常展調整室研究員)/本館1階13室
14:00 地獄と極楽のお話/沖松 健次郎(当館絵画彫刻室主任研究員)/
   本館2階2室
14:30 考古展示室ガイド/ボランティア/平成館考古展示室




古代から縄文人や弥生人がやってくるお芝居仕立てのガイドツアー、子どもを対象とした研究員によるギャラリートークなど、展示をやさしく読み解く企画も盛りだくさんです。

お芝居仕立てのガイドツアー「トーハク劇場へようこそ!」
縄文人、弥生人、古墳人がやってきて、自分たちの暮らしや道具についてお話をする演劇形式のツアー。
10:00〜11:00、13:30〜14:30
会場:平成館考古展示室
出演:原田 亮、古舘 一也 演出:大谷 賢治郎(company ma)


これはいくらお日さまの日差しが眩しく暑くとも、出かける価値のあるイベントです。

因みに、ガイドツアーだけでなく、勾玉つくりやぬり絵などのワークショップも充実しています。普段から「みどりのライオン」でこうしたことを地道に行っているトーハクだから出来ることでもあります。



「勾玉つくり」
滑石を磨いて勾玉をつくる定番ワークショップ。
11:00〜12:00、14:00〜15:00
会場:本館地下 みどりのライオン(教育普及スペース)
対象:小学3年生〜中学生
※本館エントランスで整理券を配布(各回25名程度)


「勾玉つくり」は自分も参加したことがありますが、綺麗に形を整えるには結構根気が要るものです。そんな苦労して作った勾玉に紐を通してもらい、首からさげて帰る時の気分の良さは格別です。

美術館・博物館ではいち早く託児サービスを導入したトーハクだけあって、その辺のサポートも万全です。

◆キッズコーナー開設
小さなお子様のために、キッズマットでのびのび遊べるキッズコーナー。ミルクや離乳食のためのポット、電子レンジを設置。授乳コーナーも開設
10:00〜16:00
会場:本館地下 みどりのライオン(教育普及スペース)


◆託児サービス
事前予約制、有料の託児サービスを実施。余裕があれば当日申込もOK!
12:30〜15:30
料金:0〜1歳児=2,000円 2歳児以上=1,000円

【ご予約・お問合せ】
株式会社明日香
電話番号:03-6912-0015(受付時間 平日9:00〜17:00)




トーハクの敷地内にもポケストップ点在しています(Ingressのポータルやメダルがもらえるミッションも!)。レアなポケモンをゲットしに、今年の夏は東京国立博物館へGO!!


トーハクキッズデー基本情報
日時:8月15日(月)10:00〜16:00 
※当日の開館時間は9:30〜17:00

他にも色々イベントが用意されています。詳しくはこちらのページでチェックです!→トーハクキッズデー


藤森照信×山口 晃 探検! 東京国立博物館

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山口はるみ展「Hyper! HARUMI GALS!!」開催

パルコの初期広告を手がけたイラストレーター山口はるみの個展を一時休業前の渋谷パルコで開催されます。


山口はるみ展「Hyper! HARUMI GALS!!」
http://www.parco-art.com/web/museum/

1973年6月に開業した渋谷PARCO。長きにわたり渋谷のランドマークであったパルコですが、2016年8月7日(日)より一時休業しビル建替えに入ります。

常に、ファッションをはじめアート、カルチャー、ライフスタイルの情報発信拠点であったパルコが3年間休業するなんてちょっと想像つきませんが、また3年後には一層パワーアップして我々を魅了することでしょう。

渋谷パルコ クローズキャンペーン 特設ページはコチラ



さて、渋谷パルコの初期広告を手掛けたイラストレーター山口はるみの展覧会が、渋谷・パルコミュージアムで開催されます。

70年代にエアブラシを用いて描かれたスーパーリアルな”HARUMI GALS”の原画およそ20点を展示されるほか、’88〜’97年にかけて「自由を求めた女たち」をテーマに多様な表現で実在の女性を描いた「のように」シリーズポスターなど、山口はるみが手掛けたパルコの代表的なポスターおよそ70点が公開されます。



懐かしい〜と当時を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

また、山口はるみのイラストに初めて触れる10代・20代の方にとっては、一周回って今見るととても新鮮で斬新な絵として捉えられるはずです。

時代のメッセージが鮮烈に画面から伝わってきます。


1977年パルコポスター(AD長谷川好男)

今回の展覧会では、山口はるみへの深い敬意を共有する3人のクリエイター(古田泰子、カミーユ・ヴィヴィエ、テセウス・チャン)と山口はるみのコラボレーションも実現。
コラボレーターを迎えて新たに制作した映像作品を公開します。実写とイラストを組み合わせた70〜80年代のパルコTVCFの形式を踏襲しつつ、映像ディレクターにフランスの写真家・映像作家カミーユ・ヴィヴィエ、衣装・演出監修にファッションブランド「TOGA」のデザイナー古田泰子、グラフィックデザインにテセウス・チャンを迎え、描き下ろした新作イラストを元に、新たな女性像を表現した映像作品を作り上げました。

1994年パルコポスター(AD小西啓介 C沢口敏夫)

関連イベント(トークショー)も要チェックです!

TALK SHOW 1
山口はるみ × テセウス・チャン(アートディレクター)
日時:2016年7月9日(土)14:00〜

TALK SHOW 2
山口はるみ ×椹木 野衣(美術批評家)
日時:2016年 7月16日(土)14:00〜

会場:山口はるみ展「Hyper! HARUMI GALS!!」会場内
料金:無料(但し、展覧会へのご入場が必要です)
参加方法:事前のお申し込みは不要。会場へ直接お越しください。
※各イベントは1時間程度を予定。



そしてもうひとつのお楽しみの会場内ショップでは、最新の作品集『HARUMI GALS』や、オリジナルポスター・雑貨などの本展オリジナル商品を販売。

また、本展の開催を記念し、ファッションブランド「TOGA」とのコラボレーションアイテムを展覧会場内ショップ及びミツカルストア(渋谷パルコPART1・1F)で展開されます。


Tシャツ(左:ミツカルストア限定/右:パルコミュージアム限定)

2020年を念頭に、建替えラッシュの様相を見せている東京都内。新しいパルコもとっても楽しみですが、慣れ親しんだこれまであったあのビルが無くなってしまうのはやはり淋しいものがあります。

因みに最後の最後の展覧会は、パルコ縁のアーティスト達による集合展を予定しているそうです。(会期:2016年7月29日(金)〜8月7日(日)入場無料)。

その前にまず、山口はるみ展ですね!会期が短いのでしっかり行く日を今から決めておきましょう。


山口はるみ展「Hyper! HARUMI GALS!!」

会期:2016年 7月 8日(金) - 7月 25日(月)
開館時間:10:00 – 21:00 (最終日は18:00閉場 / 入場は閉場の30分前まで)
会場:パルコミュージアム(渋谷パルコ PART1・3F)                                                                   
主催:パルコ  
協力:NANZUKA  
後援:読売新聞社                  
特別協力:トーガ アーカイブス  
映像制作:カミーユ・ヴィヴィエ             
アートディレクション:テセウス・チャン&WORK
企画制作:亜洲中西屋/パルコ


山口はるみ
島根県松江市生まれ。東京藝術大学油画科卒業。西武百貨店宣伝部デザインルームを経てフリーランスとなり、1969年、PARCOのオープンと同時にその広告制作にイラストレーターとして参加。1972年よりエアブラシを用いた女性像を描く。「マンズワイン」「KRIZIA」などの広告、『Apache』『話の特集』などの雑誌の挿絵を制作。主な展覧会に、「女の70年代 1969-1986 パルコポスター展」(2001年/東京都写真美術館)、個展「Yamaguchi Harumi meets Seibu Shibuya」(2011年/西武渋谷)、個展「HARUMI GALS」(2015年/NANZUKA) など。ニューヨーク近代美術館、CCGA現代グラフィック・アートセンターに作品が収蔵されている。
http://www.yamaguchiharumi.com

作品画像コピーライト
© Harumi Yamaguchi / Courtesy of NANZUKA

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「声ノマ 全身詩人、吉増剛造展」

東京国立近代美術館で開催中の
「声ノマ 全身詩人、吉増剛造展」に行って来ました。


http://www.momat.go.jp/

現在なお意欲的に制作を続けている詩人、吉増剛造(1939 ‒)の50年に渡る活動の足跡を多面的に紹介する展覧会が竹橋の近代美術館で開催されています。

美術館(しかも国立の美術館)で詩人の展覧会を開催する理由について、企画した主任研究員の保坂健二朗氏はインタビューで次のように語っています。

美術館で詩人を紹介する理由詩人たちの「近代」は必読)


「吉増剛造展」展示風景

詩人にせよ、音楽家、小説家、そして画家にせよ、まず何らかの作品を作り上げるには、その作品の元となる「種」が必要です。

その「種」を一般的に「想像力」と呼んでいます。

「吉増剛造展」では吉増が書き上げた詩をメインに展示しているわけではありません。作品の立ち上がりとでも言うべき想像力が主として展示されています。


日記

何十冊、あるいは何百冊あるのか見当もつかない吉増が日々の出来事を綴った日誌・覚書の山。そこには3.11大震災の記述やあるいは展覧会を観た感想など、ありとあらゆる「種」が小さな文字でしっかりと書き留められています。

これらが、吉増の場合は最終的に詩になるだけで、人によっては音楽に、物語に、そして絵画になっていくだけの違いです。


声ノート

また、吉増は紙にメモを残すだけでなく、カセットテープに自分の声メモを残しています。その数合計1100本!(この音源の一部は、カタログに付いてくる二枚組CDにも収録されています。)

たとえ、これまで吉増氏の詩を一遍たりとも読んだこと、聴いたことがなかったとしても、この膨大な紙と声のメモの前では、言葉を失いつつも、ただただ凄い展覧会に足を踏み入れてしまったものだと喜びを感じること間違いなしです。

人知を超えた存在を前にした時に、果たして自分の身体がどのような反応を起こすのかこの展覧会で試してみると良いかもしれません。他にこの類の展覧会ありませんからね。


銅板

展覧会の構成は以下の通りです。

1. 日記 [ note ]…22歳の頃から2011年まで
2. 写真 [ photo ]…多重露光写真を中心に
3. 銅板 [ copper ]…文字を銅板に打刻したもの
4.声ノー ト [ voice note ]…録音した自らの声
5. 原稿・メモ [ autograph ]…吉増に影響を与えた3人の原稿
6. 映像 [ gozoCiné ]…吉増版ロードムーヴィー
7. 怪物君 [ drawing ]…自筆生原稿
8. シアタースペース [ theater ]



吉増剛造氏

詩人、吉増剛造が作品をこの世に産み落とす、想像力の数々。これらが立ち上がることにより彼の作品となって世に放たれるのです。

それなら、この「種」(想像力)をたとえば、山口晃さんや奈良美智さんだったらどんな作品としてキャンバスに描くことでしょう。途中そんなことを思いつつ日記に目を通しました。

と同時に詩が絵画に与えた大きな影響についても考えるなど、楽しめるかどうか不安でしたが、普段の絵画展では味わえない感覚や思いを巡らすことが出来ました。これは大きな収穫です。

「詩は絵のように、絵は詩のように」


怪物君

3.11大震災後に取り組んでいる「怪物君」シリーズは詩としても絵画としても鑑賞可能。そしてそこからは経験したことのない声の塊が観る者に飛びかかってきます。

川村記念美術館で2010年に開催された「ジョゼフ・コーネル×高橋睦郎 箱宇宙を讃えて」という展覧会は覚えていますでしょうか。

全く同じではありませんが、ちょっとした追体験をしたような気分で会場を後にしました。詩人の展覧会というのは得てして心地よいものだったりします。

「声ノマ 全身詩人、吉増剛造展」は8月7日までです。こんな体験二度と出来ません。


声ノマ 全身詩人、吉増剛造展

会期:2016年6月7日(火)〜2016年8月7日(日)
開館時間:10:00-17:00 (金曜日は10:00-20:00)
※入館は閉館30分前まで
休館日:月曜(7/18は開館)、7/19(火)
会場:東京国立近代美術館
http://www.momat.go.jp/
主催:東京国立近代美術館

「MOMATコレクション」(4F-2F)、「奈良美智がえらぶ MOMAT コレクション:近代風景 〜人と景色、そのまにまに〜」(2Fギャラリー4)も「吉増剛造展」のチケットで観られます。

そうそう、こちらもあわせて是非〜

「鳥獣戯画」の動物たちを美術館に連れて行ってみた。



我が詩的自伝 素手で焔をつかみとれ! (講談社現代新書)

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注:展示室の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。
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アートイルミネーション「和のあかり×百段階段」展

昨年(2015年)、約1カ月間の展示期間で、初開催にも関わらず6万人の来場者数を記録した「和のあかり」展を、2016年も7月1日(金)〜8月28日(日)の期間、今年も目黒雅叙園百段階段にて開催されます。


アートイルミネーション「和のあかり×百段階段」展
http://www.megurogajoen.co.jp/event/wanoakari/

今年(2016年)は「祭り」「アート」「職人」「伝統芸能」の4つの切り口から、日本ならでは“和のあかり”と“色彩”をテーマに前回の倍を上回る、30を超える出展者が日本全国から集合します。
《日本全国の祭りが大集合!》
「和のあかり」展では、東北三大祭りである「青森ねぶた祭」「秋田竿燈まつり」「仙台七夕まつり」をはじめ、北海道函館市「南かやべひろめ舟祭り」、青森県五所川原市「五所川原立佞武多祭り」、岐阜県美濃市「美濃和紙あかりアート展」、山口県柳井市「柳井金魚ちょうちん祭り」と、日本各地の祭りが文化財に集います。


この展覧会に合わせて、文化財「百段階段」これまで非公開であった第8の部屋が81年ぶりに一般初公開されます。

過去17年間の文化財「百段階段」の企画展では、99段の階段と7つの部屋のみの公開でした。今年、初の試みとして99段目の階段の突き当りにある、8番目に位置する部屋が81年ぶりに期間限定で初公開されるのです。一体どんな部屋なのでしょう…



因みに年間で、この期間限定で「百段階段」の撮影が全時間帯可能という貴重な機会でもあります。

2009年には東京都の指定有形文化財にも指定された百段階段(実は数自体は99段だったりします)と7つの部屋。荒木十畝や板倉星光による四季の花鳥画や鏑木清方の美人画が各部屋に彩を添え、美術館で観るのとはまた違った趣きがあります。



会の喧騒からちょっと雲隠れし気分をリフレッシュするにも持ってこいの場所です。

目黒駅から徒歩数分の場所にある“アミューズメントパーク・百段階段”へ今年の夏は是非!


君は百段階段を知っているか!?



アートイルミネーション「和のあかり×百段階段」展
〜日本の色彩、日本の祭り〜


開催期間:2016年7月1日(金)〜2016年8月28日(日) 59日間
開催時間:日曜日〜木曜日 10:00〜18:00(最終入館17:30)
     金曜日・土曜日 10:00〜19:00(最終入館18:30)
     夜の文化財ガイドツアー…受付18:15/見学18:30〜19:30
                 その後食事
会場:目黒雅叙園 東京都指定有形文化財「百段階段」
http://www.megurogajoen.co.jp/
主催:「和のあかり展」実行委員会 目黒雅叙園・北海道函館市・青森県五所川原市・青森県青森市・秋田県秋田市・秋田市竿燈会・宮城県仙台市・仙台七夕まつり協賛会・富山県富山市・富山ガラス工房・石川県金沢市・東京都・墨田区・すみだ水族館・江戸川区・東京都浴場組合・松竹衣裳・岐阜県美濃市・美濃市観光協会・福井県・滋賀県米原市・島根県浜田市・浜田市観光協会・山口県柳井市・柳井金魚ちょうちん祭り協議会・福岡県みやま市・みやま市観光協会
協賛:東芝ライテック・ソニーPCL・大日本印刷
後援:外務省・観光庁・北海道・青森県・秋田県・宮城県・目黒区・めぐろ観光まちづくり協会・すみだ地域ブランド推進協議会・滋賀県・島根県・山口県・福岡県

http://www.megurogajoen.co.jp/event/wanoakari/

目黒雅叙園では、2016年6月〜9月まで「夏の竜宮城フェア2016」も開催しています。


http://www.megurogajoen.co.jp/

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青花の会 骨董祭2016

青花の会 骨董祭2016」が来る2016年6月4日(土)、5日(日)に開催されます。


http://www.kogei-seika.jp/

「青花の会」は2014年に新潮社の菅野康晴氏がスタートさせた会員制の美しいものを愛でる人たちの会です。

青花の会について

「青花の会」では、年に3冊『工芸 青花』という本を刊行しています。一般の書店やAmazonには並ばない会員向けの贅沢な作りの本です。

編集委員には、美術史家の金沢百枝さんや、茶人の木村宗慎氏らが名を連ねています。

毎回宝物のような一冊が届いた日は、仕事でどんなに疲れていても『工芸 青花』を触れただけで、幸せな気持ちになるものです。


『工芸 青花』5号

「青花の会」は、出版だけでなく、魅力的な大人向けのイベント・講座が多く用意されています。たとえば、「中村好文 住宅設計入門」、「金沢百枝 キリスト教美術をたのしむ」、「工芸と私 山口信博 地と図の消息」等など。

そんな「青花の会」のイベントの特別編が6月4日・5日に行われる「青花の会 骨董祭2016」です。
6月4日と5日、東京神楽坂で骨董市を開催します。出展者は26軒。ベテランから新鋭まで、東北から九州まで、眼利きばかり、青花の会ならではの顔ぶれです。講座や茶席もありますので、ぜひお運びください。

「青花の会 骨董祭2016」

日時:
6月4日(土)11−19時
6月5日(日)11−18時

会場:
1:la kagu 2F soko
2:新潮講座/神楽坂教室
3:AYUMI GALLERY
4:AYUMI GALLERY CAVE

関連企画:
講座|工芸と私4|山本野人|骨董40年
6月4日(土)14時@MGP矢来スタジオ(神楽坂)
定員30名|会費3500円
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=82

講座|工芸と私5|内田鋼一|茶碗と私
6月5日(日)14時@MGP矢来スタジオ(神楽坂)
定員30名|会費3500円
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=83

主催:新潮社青花の会
共催:大塚美術|la kagu
協力:かもめブックス|芳心会|AYUMI GALLERY

「青花の会 骨董祭2016」の詳細については、こちらから。

万障お繰り合わせの上、「青花 骨董市2016」まで是非是非。


ロマネスク美術革命 (新潮選書)
金沢百枝(著)

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岩佐又兵衛「洛中洛外図屏風」特別公開は5月8日まで!

東京国立博物館所蔵の岩佐又兵衛筆「洛中洛外図屏風(舟木本)」が、国宝に指定されることになりました。


国宝 紙本金地著色洛中洛外図(舟木本) 右隻 東京国立博物館蔵
岩佐勝以(又兵衛)筆 江戸時代・17世紀
京都市中から下京あたりの景観を描いた六曲一双から成る屏風で、特に人物を生き生きと表現している点が特徴です。近年、洛中洛外図や岩佐又兵衛に関する研究が進展し、文化史的、美術史的重要性が再認識され、国宝に指定される運びとなりました。
現在、平成28年(2016)に新たに指定される国宝4件、重要文化財46件と、追加指定された重要文化財5件のうち、4件の国宝を含む52件が東京国立博物館常設展示室にて特別公開されています。

中でも最も感心度の高い作品である、岩佐又兵衛筆「洛中洛外図屏風(舟木本)」がトーハクで公開されるのは、2013年開催の特別展「京都―洛中洛外図と障壁画の美」以来となります。


国宝 紙本金地著色洛中洛外図(舟木本) 左隻 東京国立博物館蔵
岩佐勝以(又兵衛)筆 江戸時代・17世紀

毎年観られるようで、意外と観られないものなのです。しかも国宝に指定されたとなると展示期間などに制約が設けられ今後より展示される日数も少なくなることが予想されます。

また、トーハクの公式サイトでは、国宝指定決定記念として、人物や京の風俗をクローズアップして観られる「洛中洛外図 舟木本 あなたがいちばん見たいシーンは?」のアンコール投票を実施しています。


祝・国宝指定決定記念 洛中洛外図 舟木本 あなたがいちばん見たいシーンは?
http://www.tnm.jp/modules/r_poll/

トーハクで「洛中洛外図屏風(舟木本)」が公開されるのは、2016年中は本展示のみとなります。5月8日(日)まで毎日開館していますので、この機会にぜひお見逃しなく。

特集「平成28年 新指定 国宝・重要文化財」

会期:4月19日(火)〜5月8日(日) 
※4月27日(水)〜5月8日(日)は無休
会場:東京国立博物館 本館8室・11室
開館時間:4月27日(水)〜28日(木)は9時30分〜17時、
     4月29日(金)と5月6日(金)は〜20時、
     上記以外は〜18時
http://www.tnm.jp

【主な出品作品】

国宝 紙本金地著色洛中洛外図(舟木本) 岩佐勝以(又兵衛)筆 江戸時代・17世紀 東京国立博物館蔵
国宝 木造叡尊坐像/納入品 善春作 鎌倉時代・弘安3年(1280)/13世紀 奈良・西大寺蔵
国宝 黒韋威胴丸 兜、大袖付 室町時代・15世紀 奈良・春日大社蔵
国宝 称名寺聖教 金沢文庫文書 平安〜明治時代・12〜19世紀 神奈川・称名寺蔵
重要文化財 漣 福田平八郎筆 昭和7年(1932) 大阪新美術館建設準備室蔵
重要文化財 矜羯羅童子 制吒迦童子(木造不動明王及脇侍像 銅造倶利迦羅竜剣のうち) 江戸時代・17世紀 奈良・宝山寺蔵
重要文化財 銹絵寒山拾得図角皿 尾形乾山作、尾形光琳画 江戸時代・18世紀 京都国立博物館蔵
重要文化財 藤原俊成自筆書状(三月六日、左少弁殿宛) 藤原俊成筆 鎌倉時代・12世紀 兵庫・香雪美術館蔵
重要文化財 静岡県登呂遺跡出土品 弥生時代後期・1〜3世紀 静岡市蔵
重要文化財 和歌山県大日山35号墳出土品 古墳時代後期・6世紀 和歌山県蔵
重要文化財 臨時全国宝物調査関係資料 明治時代・19世紀 東京国立博物館蔵


特別展「黄金のアフガニスタン−守りぬかれたシルクロードの秘宝−」
表慶館  
2016年4月12日(火) 〜 2016年6月19日(日)
http://www.gold-afghan.jp/


特別展「生誕150年 黒田清輝─日本近代絵画の巨匠」
平成館 特別展示室
2016年3月23日(水) 〜 2016年5月15日(日)
http://www.seiki150.jp/

「黄金のアフガニスタン展」や「黒田清輝展」をご覧になった後は、忘れずに本館2階へ!


藤森照信×山口 晃 探検! 東京国立博物館

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『若冲ワンダフルワールド』

新潮社(とんぼの本)より刊行された『若冲ワンダフルワールド』を読んでみました。


若冲ワンダフルワールド
辻惟雄/著 小林忠/著 狩野博幸/著 太田彩/著 池澤一郎/著 岡田秀之/著

敷居の最も低い若冲本『若冲Walker』を読んだあとは、迷わずとんぼの本のこの一冊でしょう。

執筆陣が実に豪華です。

奇想の系譜』にて若冲の再評価の礎を築いた辻惟雄先生(元MIHO MUSEUM館長)

「動植綵絵」の守り神である太田彩氏(宮内庁三の丸尚蔵館学芸室主任研究官)

2000年の京都国立博物館「若冲展」を企画し今の若冲ブームに火をつけた狩野博幸先生(同志社大学文化情報学部教授)

「若冲展」の監修者である小林忠先生(岡田美術館館長)

漢詩と江戸時代の人物関係ならこの人!池澤一郎先生(早稲田大学文学部教授)

サントリー美術館「若冲と蕪村展」や「若冲ワンダーランド展」を担当した若手若冲研究家、岡田秀之氏(MIHO MUSEUM学芸員)

一歩踏み込んだ若冲の魅力を6名の専門家たりが熱く、丁寧に解説しています。勿論カラー図版も満載で、まず手にしたら一度パラパラと最後まで一通り目を通すだけでも内容の濃さが分かるはずです。

本当なら、これに佐藤康宏先生が加われば申し分ないんのですが…


象と鯨図屏風

『芸術新潮』2015年4月号をベースに大幅に新たにテキストも加え再編集された若冲本。展覧会を観てもう少し若冲について知りたいという方から、かなりコアなファンまで満足できる一冊です。

個人的には池澤一郎先生による、若冲と大典顕常によるコラボ作品「乗興舟」に丁寧な書き下し文と口語訳を付け全巻図版と共に解説されている「伏見から大坂天満橋まで 6時間の春の旅 乗興舟アートブック」はツボでした。

他にも初見のものがこんなに沢山!太田氏の「《動植綵絵》三十幅 鑑賞のポイント」、狩野先生の「若冲、ここが見どころ 著色画名品20」、そして岡田氏の「初公開!京都 石峰寺“若冲ギャラリー”」。



若冲がデザインした五百羅漢像が裏山に点在する京都・石峰寺所蔵の水墨画8点を紙面で公開するのは『若冲ワンダフルワールド』が初めてのこと。

「カワハギとシュモムザメ」の双幅は実に大胆でユーモアあふれる作品です。それぞれ岡田氏による解説も付いています。こういうの読んでしまうと実際に観てみたくなるんですよね〜

そうそう「版画家若冲を知っていますか?」も若冲の多面性、マルチな才能を知る上で必読です。「若冲展」にも出ていますしね!



金刀比羅宮宮の奥書院「花丸図」91点にものぼる花々は現地へ行っても特別公開時以外は観られません。山口晃×道後温泉 道後アート2016行くので今年は観られるかな〜(公開して欲しいな〜)

テレビの特番では知ることのできない、若冲の深くて広い魅力を碩学の徒が語りつくしています。鞄に入れても邪魔にならない、サイズのとんぼの本。電車の中で読むのに最適な若冲決定版です。


若冲ワンダフルワールド
辻惟雄/著 小林忠/著 狩野博幸/著 太田彩/著 池澤一郎/著 岡田秀之/著

生誕300年、これぞJAKUCHU決定版! 《動植綵絵》全幅から初公開水墨画まで名品75点を特別収載。

絵が奇なら人生もまた奇なり。若冲っていったいナニモノ? こんなすごい絵どうして描いたの? 当代一流研究者が勢ぞろい、最新知見も加えて、この稀有な絵師の魅力と見どころを丁寧に解き明かす決定版。《動植綵絵》全30幅はもちろん、著色画、水墨画、版画の名品を一挙紹介。ゆかりの寺秘蔵の水墨画8点も初公開します!



芸術新潮 2016年 05月号

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横浜でアート三昧のお供に「ヨコハマ・アートナビ」

展覧会を観に行きたくても、一緒にいく彼女・彼氏がアートに興味がないと中々美術館・博物館に足が向かないものですよね。

でも、行き先が横浜ならミュージアム周辺に観光スポットやお買い物エリアがわんさか。それに美味しいものもよりどりみどりです。


ヨコハマ・アートナビ
http://yan.yafjp.org/

公益財団法人横浜市芸術文化振興財団が運営している「ヨコハマ・アートナビ」は使い勝手のとてもよいアートに特化した検索サイトです。

展覧会以外にもおすすめのイベント、コンサート、舞台、寄席、ワークショップなどがトップページにピックアップされているのでひと目で興味関心のあるものを見つけられます。

また、カレンダーの日付をクリックすると、その日に開催される全てのアートイベント情報がリストアップされるのも便利です。


ヨコハマ・アートナビ
http://yan.yafjp.org/

ヨコハマ・アートナビには、鑑賞するだけでなく、子ども向け&子どもと一緒に楽しめるワークショップや陶芸などの1日体験、横浜トリエンナーレのボランティア活動など、参加できるイベントも盛りだくさん!

これで、美味しいお店情報でもあればまさに鬼に金棒ですね!

横浜ゴールデン・ウィークのおすすめアートイベント



【横浜美術館】
4富士ゼロックス版画コレクション×横浜美術館 
「複製技術と美術家たち−ピカソからウォーホルまで」
http://yan.yafjp.org/event/event_35711

横浜美術館コレクション展 2016年度第1期
「しなやかさとたくましさ―横浜美術館コレクションに見る女性の眼差し  
アメリカ写真の展開:1860年代−1940年代」
http://yan.yafjp.org/event/event_35719

5/3 複製技術と美術家たち展 アーティスト・トーク
「ゼログラフィー・科学・美術・芸術」
http://yan.yafjp.org/event/event_35713

【横浜にぎわい座】
4/29 第3回 若手漫才大行進 
http://yan.yafjp.org/event/event_35347

5/1〜7 横浜にぎわい寄席
http://yan.yafjp.org/event/event_35509(5/1)

【大佛次郎記念館】
磯貝宏國コレクションvol.2「鞍馬天狗ワンダーランドー昭和のあそび」
http://yan.yafjp.org/event/event_35328       

【横浜赤レンガ倉庫1号館】
4/28〜5/1 赤レンガクラフトフェスタ2016&第4回TDAテキスタイルフェスタ   http://yan.yafjp.org/event/event_35713

開催中〜5/5  横浜ファッションウィーク2016
http://yan.yafjp.org/event/event_35304

【ブリリアショートショートシアター】
4/29〜5/8 親子で楽しめるアニメーション上映&無料ワークショップ開催  
http://yan.yafjp.org/event/event_35503
             
CGアニメーションショートフィルムプログラム(全8作品)
http://yan.yafjp.org/event/event_35502



【神奈川県近代文学館】
特別展「100年目に出会う 夏目漱石」   
http://yan.yafjp.org/event/event_34664

【横浜都市発展記念館】
横浜・山下公園−海辺に刻まれた街の記憶−
http://yan.yafjp.org/event/event_35090

【馬の博物館】
企画展「馬鑑 山口晃展」   
http://yan.yafjp.org/event/event_35310


「馬鑑 山口晃展」展示風景

※日付がないものは4/29〜5/8の期間中、開催しています。



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学芸員ならぬ肉芸員がおススメする都内の美味しいお肉のお店ベスト5

ぴあのWeb情報情報サイト「ウレぴあ総研」に楽しくためになるアートコラムの連載始めました。第一回目は「フェルメールをもっと深く楽しめる“3択クイズ”を作ってみた」でしたが、第二回目はがらりと趣向を変えてグルメ記事を書いてみました。


【肉】いい店は美術館の学芸員に聞け!“名物肉芸員”が選ぶ都内必食店5+@

美術館・博物館にお勤めの学芸員さんとお話していると、とにかく美味しいお店をよく知っています。美を求める人は食でも美を追求するようで、いつかはまとめてみたいな〜と思っていました。

学芸員さんやスタッフさんに、ランチで利用しているお店や仕事帰りに立ち寄っているミュージアム近隣の美味しいお店を紹介して頂く企画「ミュージアムごはん」も好評でしたが、もう少し突っ込んだグルメなお話を聞くべく白羽の矢を立てたのが、三井記念美術館の小林祐子学芸員です。



ウレぴあ総研には「うまい肉」というカテゴリーがあることを知り、キラリと目を輝かせつつ早速、小林さんにアポを入れ、取材させてもらいました。

「学芸員」じゃなくて、最近では「肉芸員」なんて呼ばれているの〜と笑顔を見せつつ、次から次へと美味しいお肉のお店情報が。こちらはお腹を鳴らしながら必死にメモを取るのが精いっぱいの辛い(笑)インタビューでした。


小林さんイチオシのお店「カルネヤ」

行かれたことのあるお店もあるかもしれません。5店だけでは収まりきらず、プラスアルファも書き加えてあります。中には山口晃さんの作品でも登場したあのお店も含まれています。

【肉】いい店は美術館の学芸員に聞け!“名物肉芸員”が選ぶ都内必食店5+@



美術館で目と心の保養をしたあとは、美味しいお肉を食べに行けば幸せ3倍増しになります。美術館の近くのお店も紹介されています。しっかり「うまい肉」メモしておきましょう!

たまにはこんな記事も良いですよね!

そうそう、三井記念美術館では現在、美食家・魯山人の展覧会を開催中です。美術館真向かいにあるコレド室町に新しくオープンしたお肉のお店も紹介されています。展覧会が先か、お肉が先か…


特別展 ユネスコ無形文化遺産登録記念
北大路魯山人の美 和食の天才

会期 2016年4月12日(火) – 6月26日(日)
開館時間 午前10時 – 午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 月曜日 但し、5月2日(月)は開館
会場:三井記念美術館
http://www.mitsui-museum.jp/


【肉】いい店は美術館の学芸員に聞け!“名物肉芸員”が選ぶ都内必食店5+@

他にも面白くてためになるコラム満載です。ウレぴあ総研要チェックです!

ウレぴあ総研http://ure.pia.co.jp/
ウレぴあ総研Twitterhttps://twitter.com/urepia


肉の店BEST 首都圏版 (ぴあMOOK)

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「馬鑑 山口晃展」

馬の博物館で開催中の
根岸競馬場開設150周年記念・(公財)馬事文化財団創立40周年記念 企画展「馬鑑 山口晃展」に行って来ました。


http://www.bajibunka.jrao.ne.jp/uma/

これまで幾度となく「山口晃展」を観て来ましたが、その中でもこれだけ企画力の優れた展覧会には出会ったことがありません。個人的に一位二位を争うほどの内容でした。初っ端から何ですが、超絶おススメ展覧会です。

12年ぶりの新作「「厩圖(うまやず)」はいつ完成するか分かりませんが、滋賀県立美術館所蔵の「厩圖2004」を初めとし、山口作品にしばしば登場する「馬」を主軸として展示しています。

細かく描き込まれた人々や馬そして風景を、いつまでも観ていられる良い頃の山口作品が多数出品されています。水戸芸術館で肩透かしを喰った方も今回の展覧会は安心して出かけられます。


山口晃「厩図」2001年 高橋コレクション
厩図屏風」桃山期 馬の博物館
山口晃「厩圖 2004」2004年 滋賀県立近代美術館

馬の博物館は馬に関する多くの美術品も所蔵しています。今回は山口晃作品とそれらを並べて展示するチャレンジングな試みをしています。

企画展の成功の可否は担当学芸員さんの情熱に左右されるものであるということを教えてくれる展示内容そして展示方法です。



平面作品だけでなく、山口晃作品を取り囲むように刀剣や甲冑なども展示され、世界観を作り上げることに成功しています。

過去と現在とが混在し、どこか懐かしい雰囲気を醸し出す山口晃の作品世界を、馬の博物館展示室で立体的に再構成しているようです。



江戸時代、天保年間に建造された遠野地方の曲り家が、展示室内に移築され常設展示されています。これを山口さんが見逃すはずはなく、曲り家全体を使ってのインスタレーション作品に仕上げています。

外見からも山口ファンなら、「あれっ?!」と気が付くはずですが、中に入るともっと面白い仕掛けが待っています。そうそううるさいくらいのキャプションにも注目です。

さて、多数山口作品と博物資料のコラボレーションが存在する中で、最も感心したのがこちらでした。


山口晃「九相圖」2003年 高橋コレクション
馬の頭骨」馬の博物館

平成27年度(第66回)芸術選奨文部科学大臣新人賞(評論等部門)を受賞した、山本聡美氏の著書『九相図をよむ 朽ちてゆく死体の美術史』にも登場する山口晃「九相圖」。

「九相図」に関しては説明は不要かと思いますが、生きている馬の作品は数多くあれども、死んで朽ち果てていき、そして最後は骨となる馬の様子が描かれた作品を目にすることはまずありません。いわんや馬の頭骨をや。

通常観ることのない姿を「九相図」という日本人の死生観が如実にあらわれた図様を利用し、山口流に描いています。これだけでもお腹いっぱいですが、それに本物の馬の骨をあわせて展示するとは恐れ入りました。

間違いなく今回の展覧会により、多面的な意味を持つ山口晃作品にもうひとつ大きな側面が視点が加わるはずです。



室町、桃山、江戸時代の馬が描かれた作品は展示ケースに、山口晃作品は展示ケースの外に観やすいようにボードを設置し展示する、鑑賞者にとっても嬉しい心遣いもされています。

馬の博物館、廣瀬薫学芸員さんの山口晃さんへ対する思いが現れている「学芸員便り」も必読です。

博物館で初めて開催となる「山口晃展」これは必見です!入館料200円は安すぎます!!

「馬鑑(うまかがみ) 山口晃展」は5月29日までです。是非是非。


「馬鑑 山口晃展」

会期:平成28年3月26日(土)〜5月29日(日)
開館時間:10時〜16時30分(入館は16時まで)
休館日:毎週月曜日 
※ただし3月28日、4月4日、5月2日は開館
会場:馬の博物館 第2・3展示室
http://www.bajibunka.jrao.ne.jp/uma/
主催:公益財団法人馬事文化財団
後援:株式会社ミヅマアートギャラリー、神奈川新聞社、株式会社共同通信社、横浜市教育委員会、JRA 日本中央競馬会

因みに「馬鑑」とは…馬鑑の意味 展覧会開催にあたり山口晃さんが考案した新語です。

馬鑑【umakagami】1:馬の図鑑。2:馬の手本、模範。3:馬の姿やものの形を映し見る道具。4:ばかん。「いやんー。」


山口晃 大画面作品集

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注:展示室の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。
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「はじまり、美の饗宴展」

国立新美術館で開催中の
「はじまり、美の饗宴展 すばらしき大原美術館コレクション」に行って来ました。


http://hajimari2016.jp/

西洋美術、近代美術を展示する美術館としては日本で最初に出来た大原美術館。美術愛好家を名乗る上で大原美術館は一度は訪れなくてはならぬ「聖地」。

自分も美術に興味を持ち始めた大学生の頃、長い休暇を利用し倉敷まで出かけて行ったものです。


エル・グレコ「受胎告知」1590年頃-1603年

第二次大戦後、日本にも西洋近代美術を主体とした美術館が数多く誕生したが、日本に美術館というもの自体が数えるほどしか存在しなかった昭和初期、一地方都市にすぎなかった倉敷にこのような美術館が開館したのは画期的なことであった。ニューヨーク近代美術館の開館が1929年であったことを考えれば、創設者大原孫三郎の先見性は特筆すべきであろう。(Wikiより)

大原美術館の凄いところは、モネやルノワールなど教科書でもおなじみの作品から、現代アートや民芸作品まで幅広く収集している点にあります。それぞれ別棟で作品に合わせた環境で拝見出来ます。


福田美蘭「安井曾太郎と孫」2002年

大原家旧別邸の有隣荘特別公開に合わせて現代作家による個展を開催しています。平成17年春の有隣荘特別公開では、会田誠・小沢剛・山口晃の三人による展示が行われました。

21世紀に入ってからも積極的に現代アートの収集を行っている点も大原美術館が他のどんな美術館よりも、「先輩」であり現在でも「先駆者」であり続ける理由のひとつです。

展覧会の構成は以下の通りです。

古代への憧憬
西洋の近代美術
日本の近代洋画
民芸運動ゆかりの作家たち
戦中期の美術
戦後の美術
21世紀へ



セザンヌ「風景」1888–90年

如何せん、倉敷まで出かけたのがはるか昔のことですので、今回展示されている作品の中には「こんなもの観たかな〜」という作品や、新たに所蔵した作品もあり、とても新鮮な気持ちで観て回りました。

それにしても何と贅沢なことでしょう。

これだけの優品を国内の美術館が有しているとは。指さし確認しながら、本やサイトで目にしたことのある作品を一点一点確認していくだけでも自然と笑みがこぼれてしまいます。


アメデオ・モディリアーニ「ジャンヌ・エビュテルヌの肖像」1919年

20世紀美術も見ごたえがあります。ジャン・フォートリエ「人質」、「雨」、ジャクソン・ポロック「カット・アウト」、ジョゼフ・コーネル「無題( ホテル:太陽の箱)」、ジャスパー・ジョーンズ「灰色の国旗」、ルチオ・フォンタナ「空間概念 期待」、マーク・ロスコ「無題(緑の上の緑)」等など。

フォートトリの「人質」やポロックの「カット・アウト」、フォンタナの「空間概念」を大原美術館で初めて目にした時の感動が鮮やかに蘇ります。ロスコも良かったな〜


関根正二「信仰の悲しみ」1918年

日本の近代洋画も負けてはいません!また大原美術館の懐の広さを実感できる点として、柳宗悦が主唱した民芸運動にも肩入れしていることがあげられます。濱田庄司、バーナード・リーチ、富本憲吉、河井寛次郎と、版画家の棟方志功、染色家の芹沢げ陲どーんとまとめて展示されています。

これだけまとめて民芸作品を観られる機会滅多にないかと。派手な六本木という場に不釣り合いなところもまとをかし。

それにしても展覧会タイトルを「はじまり、美の饗宴展」にせずにストレートに「大原美術館展」(もしくは「大原美術館名品展」)とした方が良かったような気がします。展覧会タイトル見ただけでは何の展覧会か分かりませんでした。せっかく素晴らしい作品が大挙してやってきているのですから。

「はじまり、美の饗宴展」は4月4日までです。


はじまり、美の饗宴展 すばらしき大原美術館コレクション

会期:2016年1月20日(水)〜2016年4月4日(月)
休館日:毎週火曜日
開館時間:午前10時〜午後6時
金曜日は午後8時まで
※入場は閉館の30分前まで
会場:国立新美術館 企画展示室1E
http://www.nact.jp/
主催:国立新美術館、公益財団法人大原美術館、NHKプロモーション
協賛:大日本印刷
協力:クリスティーズ ジャパン


フェルディナント・ホドラー「木を伐る人」1910年

岡山県倉敷市の大実業家・大原孫三郎が創設した大原美術館は、西洋美術を紹介する日本初の本格的な美術館。西洋近代美術の他日本近代洋画エジプトやオリエント東洋の古代美術など同コレクションの各部門から選ばれた数々の逸品が一堂に会する同展の公式図録。


はじまり、美の饗宴: すばらしき大原美術館コレクション

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『日本美術全集』完結記念文化講演会開催のお知らせ。

来る2016年2月27日配本の「日本美術の現在・未来」(『日本美術全集』第20巻)をもって全20巻全て出揃うことになる小学館『日本美術全集』

第1回配本「法隆寺と奈良の寺院」2012年12月5日に刊行されてから3年の歳月をかけ堂々の完結を迎えます。


小学館『日本美術全集』


『日本美術全集』完結を記念して、京都と東京で豪華ゲストを迎え特別文化講演会が開催されます。事前申し込み制ですが、聴講は無料です。

辻惟雄先生や山口晃さんと、『日本美術全集』の編集委員を務める山下裕二先生との対談が拝聴出来るまたとないチャンスです!

『日本美術全集』完結記念文化講演会その1


山下裕二先生と山口晃さんの対談  
「日本美術放談会」ー日本美術はこんなに楽しいー


日時:2016年3月6日(日) 13時半開場 14時開演
場所:京都教育文化センター(京都市左京区)
締切:2月19日(金)24:00(招待状は2月24日頃発送予定)
抽選により300名様をご招待。
主催:小学館・一ツ橋綜合財団



お申し込みはこちらから。



日本美術全集20 日本美術の現在・未来 (日本美術全集(全20巻))

草間彌生、村上隆、杉本博司、森村泰昌らグローバルに展開するアーティストを追いつつ、混沌とした時代相のなかで、何を表現するかを日々悩みながら、「今」の実相を表現し、果敢に表現し続ける美術家群像を紹介します。美術家は今の世の中をどのように受けとめ、表現し、そして、何を未来に託したのか。絵画、彫刻のみならず、工芸、写真、建築、デザイン……、時代を捕らえるのに多様化する表現形式を踏まえ、今の実相と未来への希望を多くの作品を通じて描き出します。また、東日本大震災に直接関わる美術表現も巻末に特集し、未だ閉じることのない「日本の現代美術」に未来を託します。

『日本美術全集』完結記念文化講演会その2


辻惟雄先生と山下裕二先生対談 
「書き換えられる日本美術史」


日時:3月21日(月・祝) 13時半開場 14時開演
場所:丸ビルホール
締切:3月4日(金)24:00(招待状は3月8日頃発送予定)
抽選により300名様をご招待。
主催:小学館・一ツ橋綜合財団



お申込みはこちらから。


昨年、山下先生の書斎を訪問した時に行ったインタビュー。青い日記帳出前ブログにまとめてあります。→山下裕二先生書斎訪問 書斎編

生誕300年の記念イヤーを迎え、俄然注目度が高まっている伊藤若冲も、辻惟雄先生が著書で紹介するまでは、歴史の中に埋もれた絵師でした。

それが、今では日本で最も知名度のある絵師にまで。僅か数十年で「歴史」はこうも変わるものかと肌で実感させられます。

辻惟雄先生や山口晃さんとそれぞれ親交の深い山下裕二先生がナビゲートする2つの記念対談。時間が許せば京都と東京どちらも足を運びたいものです。

『日本美術全集』完結記念文化講演会の詳細、お申込みは、『日本美術全集』公式サイトからどうぞ。

※『日本美術全集』は1巻からでも購入可能です。「選べる全集」です。
  


公式Facebookページ『日本美術全集 編集戦記』
https://www.facebook.com/nichibi.shogakukan

萬美術屋 安村敏信の私的日本美術

http://nichibi.webshogakukan.com/yorozu/

青い日記帳 出前ブログ

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『MIZUMA 手の国の鬼才たち』

求龍堂より刊行となった『MIZUMA 手の国の鬼才たち』を読んでみました。


MIZUMA 手の国の鬼才たち
三潴 末雄 (著)
求龍堂

ミヅマアートギャラリー所属のアーティストは皆、寡作な作家ばかりです。

三潴氏自身本書で「残念ながら、現在ではこうした作家たちの作品は市場では高い評価を受けられない。半ばコモディティ化された画一的な大量生産の作品がもてはやされる時代なのだ。」と述べている通り、資本主義経済の鬼子のような現代アートマーケットにはミヅマ所属のアーティストは確かに不向きであることは間違いありません。

しかし、それでも「手の仕事」にこだわるアーティストだけ(青山悟は足踏みミシンだが)が自然とミヅマアートギャラリーには集う。その理由が一通り読むとすーと理解出来ます。



そんなミヅマ所属のアーティストの作品を紹介しつつ、三潴氏自身が作家ひとりひとりに対し思いを語ります。賑やかで華やかな個展のオープニングでは中々聞くことのできない「本心」が読めた気がしてなりません。

現在のようなアート物質主義の世界では、作品を多く売る(お金儲け)ことの出来ない、ミヅマの作家たちは「落第者」ばかりです。

ただ、そんな時流に軽々に乗ることなく、自分の信じた(または好きな)「手の仕事」にこだわるアーティストたちに対する言葉の端々には尊信の念があふれています。

【掲載作家】

会田誠、青山悟、池田学、O JUN、ジュン・グエン=ハツシバ、棚田康司、天明屋尚、宮永愛子、山口晃、山本竜基、天野喜孝、アルベルト・ヨナサン、宇佐美雅浩、岡田裕子、岡本瑛里、金子富之、熊澤未来子、近藤聡乃、筒井伸輔、堀浩哉、真島直子、松蔭浩之、森淳一、山口藍、山本昌男、米谷健+ジュリア、インディゲリラ、スーザン・フィリップス、杜昆(ドゥ・クン)、ナジルン。
ギャラリスト三潴末雄氏が見出した彼らに共通するのは、日本という土壌を意識し、寡作と言われようともみずからの手を動かし、黙々とひとりで制作する姿勢。

彼ら「手の国」ニッポンの鬼才たちと、どのようにして出会い、どこに注目し魅かれているのか、三潴氏みずから所属作家30名を語る。
シンガポールにもMizuma Galleryを開廊した三潴氏。今回刊行された『MIZUMA 手の国の鬼才たち』も日本語と英語のバイリンガル表記となっています。

紹介されている30名の作家に130点ものカラー図版。残念ながらまだ一度もお目にかかったことのない作品もチラホラ。極細付箋を未見の作品に貼りつけながらページをめくる楽しさも。



現代アート作品はどうも好きになれないという方にもお勧めの一冊です。居丈高な表現を用いないのが三潴氏のテキストの特徴のひとつでもあります。

ちょっと距離を置いていたアーティトもぐっと身近に感じるはずです。そして何より彼らの色々な意味で用意周到な作品制作の一端を垣間見られます。

是非、手にとってみて下さい。画集でもない展覧会図録とも違う、これまでになかったタイプの美術書です。そして「手の仕事」職人集団を紹介するだけあり、高いデザインセンス印刷技術が用いられた一冊でもあります。


MIZUMA 手の国の鬼才たち
三潴 末雄 (著)
求龍堂

【朗報】
ミヅマアートギャラリーの作家30名との出会いや魅力を三潴末雄さんが語る『MIZUMA 手の国の鬼才たち』(求龍堂)の刊行を記念し、美術史家の山下裕二氏を招き、トークショーが青山ブックスクールにて行われます。

三潴末雄連続トーク「日本再再再発見」番外編
『MIZUMA 手の国の鬼才たち』(求龍堂)刊行記念

山下裕二 × 三潴末雄
鬼才に迫る 手の国再再再発見


日程:2016年2月11日 (木)
時間:18:00〜20:00+サイン会
開場:17:30
定員:110名様
会場:青山ブックセンター本店内・大教室

詳細・お申込みはこちらから。
http://www.aoyamabc.jp/culture/rerere-japan-discover-kisai/

自分も早速申し込んじゃいました!
三潴さんと山下先生のダブルサインもらうぞ!!

会田誠、青山悟、池田学、OJUN、天明屋尚、宮永愛子、山口晃など、三潴さんはギャラリストとして、日本の現代美術を語る上で欠かすことのできない名だたる作家たちを見出してきました。三潴さんのもとに集まってきた作家たちはもくもくと手を動かし、ひたむきに制作を続け、その技術力と情熱、そして美学をもって人々を圧倒します。

三潴さんは作家たちとの出会いを通じ、「日本や東南アジア(中略)、このアートの辺境の、その地層の中に、欧米が作り出した現代アートをひっくり返す程のエネルギーが潜んでいる(本書8頁)」と「手の国」の「鬼才」たちの力を確信されています。そして今もなお、作家の魅力を発信するとともに、まだ見ぬ才能に出会うために、日本とアジアを中心に世界中を駆け回り、挑戦し続けています。

今回は、古今の壁を飛び越えて日本美術の魅力を発信し続ける美術史家の山下裕二さんをお迎えし、三潴さんと作家の出会いをお話しいただきながら、古の日本美術を参照することでミヅマアートギャラリーの作家の魅力、そして手の国の底力を掘り下げて考えていくとともに、鬼才を見出してきた三潴さんの審美眼、先見力にも迫ります。



アートにとって価値とは何か
三潴 末雄 (著)

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今年は上野動物園にも入れるよ!「UENO WELCOME PASSPORT」

上野地区の文化施設の共通入場券「UENO WELCOME PASSPORT」が発売中です。


「UENO WELCOME PASSPORT」

このパスポート一冊で、東京国立博物館、国立科学博物館、国立西洋美術館、上野動物園、下町風俗資料館、旧岩崎邸庭園、東京都美術館、東京藝術大学大学美術館の合計8施設の常設展等に、利用期間中各1回入場できます。

また東京文化会館、国立国会図書館国際子ども図書館、上野の森美術館の3館では、パスポート持参者に先着でポストカードを配布。



全施設を回ると入場料は合計で最大4,400円になり、何と2,400円もお得です。

昨年(2015)JR東日本「上野東京ライン」の開業を記念して発売された共通入場券「UENO WELCOME PASSPORT」は1000円で、東京国立博物館、国立科学博物館、国立西洋美術館の3館に入場可能でしたが、今年は上野の杜全ての施設が対象にパワーアップしています。

昨年の記事はこちら



また、今年の「UENO WELCOME PASSPORT」には、楽しみながら各施設を回れるよう、江戸時代に流行した、イラストをヒントに言葉を連想して当てるなぞなぞ「判じ絵」を模したスタンプラリーも付いています。

5施設以上を回ると先着でスタンプラリーオリジナルプレゼント「立版古」がもらえます!



上野「文化の杜」新構想実行委員会が自信を持って発売した2016年度版「UENO WELCOME PASSPORT」片手に、一足お先に春を見つけに上野にでかけてみませんか。


「UENO WELCOME PASSPORT-上野地区文化施設共通入場券-」

販売および利用期間:2016年1月2日(土)〜5月31日(火)
※限定10,000冊、売切次第販売終了
販売場所:利用対象施設のチケット窓口(一部を除く)及びエキュート上野、松坂屋上野店、浅草文化観光センター、東京国立博物館ミュージアムショップ
(インターネット販売のみ)、東京都美術館ミュージアムショップ、東京藝術大学大学美術館ミュージアムショップほか
販売価格:2,000円(税込)
発行:上野「文化の杜」新構想実行委員会
主催:上野「文化の杜」新構想実行委員会、アーツカウンシル東京 (公益財団法人東京都歴史文化財団)
利用対象施設:東京国立博物館、国立科学博物館、国立西洋美術館、上野動物園、下町風俗資料館、旧岩崎邸庭園の常設展/総合文化展、東京都美術館 (「都美セレクション 新鋭美術家2016」(2月19日-3月15日)、「公募団体ベストセレクション美術2016」(5月4日-5月27日)のうち1つ)、東京藝術大学大学美術館(「藝大コレクション展」(4月2日-5月8日))
ポストカード配布:東京文化会館、国立国会図書館国際子ども図書館、上野の森美術館(先着順、なくなり次第終了)


藤森照信×山口 晃 探検! 東京国立博物館

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かみさんが選ぶ「2015年 展覧会ベスト10」

今年も残すところあと僅かとなりました。大掃除に年賀状書き、お節の準備と何かと慌ただしい時期ではありますが、毎年恒例となりました展覧会年間ベスト10を発表したいと思います。

鳥高斎栄昌

最後の忘年会も無事?終えましたのでまずは、自分が選んだベスト10やプロが選ぶ「2105ベスト展覧会」よりも人気の、うちのかみさんが選んだ今年のベスト展覧会を発表します。

今年から始めた「あなたが選ぶ展覧会 2015」と合わせてお楽しみ下さい。

ぴかぴかかみさんが選ぶ「2015 展覧会ベスト10」ぴかぴか

1位:「光琳アート

MOA美術館
http://www.moaart.or.jp/
2015年2月4日〜3月3日

ブルーノ・タウト「熱海の家」と隈研吾「水/ガラス」を見学しながらの日帰り大人の遠足。琳派と現代アートの組み合わせがよかった。薄暗い空間に浮かんでいるような杉本博司さんの新作が印象的。

2位:「マグリット展

国立新美術館
http://www.nact.jp/
2015年3月25日〜6月29日

みんな知ってるマグリット。どこかで目にしたことある作品(本物)がたくさん見られた。元々マグリットが好き!ショップも素敵でした(店員さんのコスプレ?も!!)

3位:「プラド美術館展

三菱一号館美術館
http://mimt.jp/
2015年10月10日〜2016年1月31日

小さい作品だけどきっちり丁寧に描いてあるものばかりで珍しく魅入ってしまいました。日本で中々お目にかかれないボスやメムリンクが観られた。ゴヤのイメージがこの展覧会で変わりました。

4位:「ラファエル前派展

Bunkamura ザ・ミュージアム
http://www.bunkamura.co.jp/museum/
2015年12月22日〜2016年3月6日

どうしてこの人たちこんな絵を描いたのかな〜と思うと面白い。深く観るよりもふわりと軽く観られるのが好き。ある意味で春画に近い要素があるのではないかと。ラファエル前派=マイルド春画。

5位:「村上隆の五百羅漢図展

森美術館
http://www.mori.art.museum/
2015年10月31日〜2016年3月6日

とにかく圧倒的だった。興奮しました。好きか嫌いかでいえば好きじゃないけど、凄いものはスゴイ!現代の狩野派ここにあり!(山下先生も同じこと仰っていてびっくりした。)

6位:「山口晃展

水戸芸術館 現代美術ギャラリー
http://arttowermito.or.jp/
2015年2月21日〜 5月17日

山口さんのファンなので当然ランクイン。来年ももっといろんな作品が観たいです。活躍期待していまーす!みんなで車で行く水戸芸はいつも楽しい。

7位:「若冲と蕪村

サントリー美術館
http://suntory.jp/SMA/
2015年3月18日〜5月10日

若冲もさることながら、蕪村の良さに目覚めた展覧会。文人画の人というイメージだったけど、蕪村の作品ってとってもチャーミングなことに気が付き好きになりました。来年の「若冲展」も楽しみ!

8位:「クラゲ展」

千葉県立中央博物館分館 海の博物館
http://www2.chiba-muse.or.jp/?page_id=60
2015年2月14日〜5月6日

たまたま犬連れで行った勝浦で、たまたまやっていた展覧会だったけど、学芸員さんが丁寧に説明してくれたり、餌やりを見せてもらったりと大満足でした。熱帯魚やめてクラゲ飼いたくなりました。

9位:「藤田美術館の至宝 国宝 曜変天目茶碗と日本の美

サントリー美術館
http://suntory.jp/SMA/
2015年8月5日〜9月27日

大阪の藤田美術館で観た曜変天目はイマイチだったのに、この展覧会ではキラキラ!照明の違いでこれほどまで見え方変わるとは。それと茶筅の痕までくっきりと。使われていた証。それにしてもこの茶碗で白いご飯を食べてみたい。

10位:「鴨居怜展」

東京ステーションギャラリー
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/
2015年5月30日〜7月20日

作品も生き方もブレがない点に強く惹かれた。格好いいのに生き方が下手(不器用)な人なんだな〜と。葛藤が作品に現れていた。赤レンガの壁との相性がばっちり。

そう言えば、上野で開催された展覧会がひとつも入っていませんね。

【番外】
大塚国際美術館

http://www.o-museum.or.jp/

君は「行ってよかった美術館ランキング」1位の大塚国際美術館を知っているか。
鳴門の渦潮は自然が作り出すケタ違いの雄大なアート作品だった!

展覧会ではありませんが、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」は興奮したそうです。あと2回は観に行く予定とのこと。

http://starwars.disney.co.jp/movie/force.html

これまた展覧会とは関係ありませんが、うちの愛犬が「日めくりワンコ! 2016カレンダー 卓上」に載りました〜



【バックナンバー】
かみさんが選ぶ「2007年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2008年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2009年 展覧会ベスト10」

かみさんが選ぶ「2010年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2011年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2012年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2013年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2014年 展覧会ベスト10」

【関連エントリー】
プロが選ぶ「2015年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2014年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2013年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2012年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2011年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2010年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2009年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2008年 ベスト展覧会」

あなたが選ぶ展覧会 2015

※皆さんもご自身のブログで同じように今年の展覧会を振り返るような記事書かれた方いらっしゃいましたら是非是非トラックバック送って下さい!

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プロが選ぶ「2015年 ベスト展覧会」

新聞各紙に掲載された、“プロが選んだ「今年のベスト展覧会」”をまとめてご紹介するのも今年で8回目となりました。各紙掲載日順にご紹介します。果たして、どんな展覧会が美術の専門家の心を捉えたのでしょう。

歌川広重

讀賣新聞 2015年(平成27年)12月10日(木曜日)朝刊

回顧2015 文化(アート)
戦争の記憶 見る者に訴え
国内初の「春画展」異例の人気
新国立、エンブレム出直し

3氏が選ぶ展覧会ベスト4

☆建畠晢(多摩美大学長、埼玉県立近代美術館館長)
・「石田尚志 渦まく光」(横浜美術館)
・「堂島リバービエンナーレ2015」における池田亮司の作品(大阪・堂島リバーフォーラム)
・「琳派 京(みやこ)を彩る」(京都国立博物館)
・「九州派展」(福岡市美術館)

石田尚志と池田亮司は対極的な方法で映像と音楽、音響との直接的な関係を探究する作品を発表し、瞠目すべき成果を上げていた。

☆椹木野衣(美術批評家、多摩美術大学教授)
・「山口小夜子 未来を着る人」(東京都現代美術館)
・高橋伸行「旅地蔵ー阿賀をゆく」「同、浜松の家」(新潟市の「水と土の芸術祭2015」)
・「特集 藤田嗣治、全作品展示。」(東京国立近代美術館)
・「武蔵美×朝鮮大 突然、目の前がひらけて」(東京都小平市の武蔵野美大、朝鮮大)

戦後70年、新潟水俣病公式確認50年、「在日」という不透明な存在を喚起するそれぞれの手法が見事。山口展は美術館展の未来を示唆。

☆蔦谷典子(島根県立美術館学芸課長)
・「グエルチーノ展」(国立西洋美術館)
・「レオナルド・ダ・ヴィンチと『アンギアーリの戦い』展」(東京富士美術館など)
・「スペインの彫刻家 フリオ・ゴンザレス展」(長崎県美術館)
・「浮世絵から写真へ」(江戸東京博物館)

日本初のグエルチーノ展。2012年、画家の故郷チェントを大地震が襲い、市立絵画館の震災復興事業として開催。画家の本領を示す大作群は圧巻。




続いて同日に掲載された朝日新聞と毎日新聞をそれぞれ紹介。

朝日新聞2015年(平成27年)12月16日(水曜日)夕刊

回顧2015 美術
「境界」の存在を問い直す
専門家から非専門家へ
既成の枠組みを越える

私の3点

☆北澤憲昭(美術評論家)
・「高松次郎 制作の軌跡」(国立国際美術館)1
・「近代日本彫刻展」(武蔵野美術大学美術館)2
・Re:play 1972/2015−『映像表現'72」展、再演」(東京国立近代美術館)3

1は美術展の啓蒙主義的臭気を脱したミニマルな展示センスにおいて、2は大胆な切り口で小規模展ゆえの大きな可能性を示してみせた点において、3は過去の展覧会を、その痕跡や記録から出来事として再現する発想において、それぞれ注目すべき展覧会であった。

☆高階秀爾(美術史家・美術評論家)
・「天才陶工 仁阿弥道八」(サントリー美術館)
・「戦争と平和展」(広島県立美術館)
・「スサノヲの到来ーいのち、いかり、いのり」(渋谷区立松濤美術館)

いずれの社会背景、美意識、思想史などとの関連・検証に基づいて多くの珍しい作品を揃えた企画展。充実した論文、解説が印象に残る。

☆山下裕二(美術史家)
・「没後100年 五姓田義松ー最後の天才ー」展(神奈川県立歴史博物館)
・「村上隆の五百羅漢図展」(森美術館)
・「春画展」(永青文庫)

1は周到な調査・研究が、素晴らしいかたちで結実。2は日本美術の伝統と現代美術の最先端が実質的な親和性を示した。3は特に肉筆画作品が充実し、社会的にも大きな問題を提起した。




同じ日に発売となった毎日新聞では…

毎日新聞2015年(平成27年)12月16日(水曜日)夕刊

この1年 美術
「盗作」問題、深まらなかった議論
戦争との関係見直す企画、各地で

2015年の3選

☆高階秀爾(大原美術館館長・美術評論家)
・「夜の画家たちー蝋燭の光とテネブリスム」(ふくやま美術館ほか)1
・「グエルチーノ展 よみがえるバロックの画家(国立西洋美術館)2
・「没後100年 五姓田義松ー最後の天才ー」展(神奈川県立歴史博物館)3

いずれも珍しい優品をそろえて見応えの十分。特に1は卓抜な発想と充実した図録、2はバロック絵画を効果的に見せる展示構成、3は史料集も含めて、多年の調査研究が光る。

☆三田晴夫(美術ジャーナリスト)
・「中村宏展」(浜松市美術館)1
・「小池隆英展」(アキライケダギャラリーと上野の森美術館)2
・「名和晃平展」(スカイ・ザ・バスハウス)3

戦後70年、東京国立近代美術館の保管する戦争画の公開点数は過去最高に。絵画における主題と表現を考える上で、戦争画は避けては通れない重要なテクストである。




最後は産経新聞。2015年12月24日(木曜日)

【回顧 平成27年】
美術 春画、戦争画、障害者アート…壁を乗り越えて

1ページ目 http://www.peeep.us/835976f4
2ページ目 http://www.peeep.us/4ce16ce6
3ページ目 http://www.peeep.us/efaa674d






いかがでしたでしょうか。毎年思うところそれぞれありますが、展覧会の存在すら知らなかったものから、大型展まで今年はかなりバラエティーに富んだ選出だったのではないでしょうか。

今年から始めた美術の専門家ではなく、一般の方々に選んで頂く「あなたが選ぶ展覧会 2015」をはじめて設けました。こちらのランキングとの比較も是非してみて下さい。

【バックナンバー】
プロが選ぶ「2014年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2013年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2012年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2011年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2010年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2009年 ベスト展覧会」
プロが選ぶ「2008年 ベスト展覧会」

ところで、何故日本で開催される展覧会には新聞社(大手メディア)が主催者となっているのでしょう。それには日本特有の展覧会の成り立ちに理由があります。

美術館の舞台裏: 魅せる展覧会を作るにはでは、「日本独自の海外美術展の作り方ー美術館と新聞社の深い関係」と題し、その仕組みや歴史はたまた弊害について言及されています。


美術館の舞台裏: 魅せる展覧会を作るには』 (ちくま新書)
高橋明也(著)

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「あなたが選ぶ展覧会 2015」

今年から始めた「あなたが選ぶ展覧会 2015」。こちらの予想を大きく上回る大勢の方に参加頂きました。まずはお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。


http://arttalk.tokyo/

今年観た展覧会で良かったものをまず順位不同で1から3つあげて頂き、その中から得票集の多かった上位25の展覧会を「決選投票」とし一つだけ投票して頂きました。

決選投票では実に552票も集まり、心底驚くとともに冒頭で申し上げた通り、感謝の念でいっぱいです。専門家もで美術史家でもない一般の方々が選んだ正真正銘の今年のベスト展覧会です。

12月20日(日) 18:00〜19:00 スペシャルゲストに美術ジャーナリストの藤原えりみさんさんをお招きし、恵比寿ガーデンプレイスよりライブwebイベントとして「あなたが選ぶ展覧会 2015」を発表致しました。

webイベントの様子や最終順位は、公式サイトからご覧いただけます。
http://arttalk.tokyo/



1位 グエルチーノ展 よみがえるバロックの画家
  国立西洋美術館
2位 マグリット展
  国立新美術館
3位 SHUNGA 春画展
  永青文庫
4位 生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村
  サントリー美術館
5位 鳥獣戯画─京都 高山寺の至宝─
  東京国立博物館
6位 没後30年 鴨居玲展 踊り候え
  東京ステーションギャラリー
7位 No Museum No Life?―これからの美術館事典 国立美術館コレクション
  東京国立近代美術館
8位 画鬼・暁斎―KYOSAI 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル
  三菱一号館美術館
9位 蔡国強展 帰去来
  横浜美術館
9位 燕子花と紅白梅 光琳アート 光琳と現代美術
  MOA美術館
11位 ヘレン・シャルフベック―魂のまなざし
  東京藝術大学大学美術館
11位 開館120年記念特別展 白鳳ー花ひらく仏教美術ー
  奈良国立博物館
13位 コレクション展 ベスト・オブ・ザ・ベスト
  ブリヂストン美術館
14位 ニキ・ド・サンファル展
  国立新美術館
15位 鴻池朋子展「根源的暴力」
  神奈川県民ホール
16位 山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ
  水戸芸術館
17位 ボッティチェリとルネサンス フィレンツェの富と美
  Bunkamuraザ・ミュージア
18位 山口小夜子  未来を着る人
  東京都現代美術館
19位 『月映(つくはえ)』田中恭吉・藤森静雄・恩地孝四郎
  東京ステーションギャラリー
20位 村上隆の五百羅漢図展
  森美術館
20位 生誕110年 片岡球子展
  東京国立近代美術館
20位 シンプルなかたち展:美はどこからくるのか
  森美術館
20位 ボストン美術館×東京藝術大学 ダブル・インパクト 明治ニッポンの美
  東京藝術大学大学美術館
24位 マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展
  東京都美術館
24位 微笑みに込められた祈り 円空・木喰展
  そごう美術館
26位 プラド美術館展 ―スペイン宮廷 美への情熱
  三菱一号館美術館


得票数はこちらで



来年以降も継続していきたいと思っております。ご意見、ご要望などございましたらメールでお寄せ下さい。来年も見逃せない展覧会が控えています。

美術鑑賞という素晴らしい趣味に巡り合えたことに感謝しつつ、2016年も皆さんと共に愉しんで参りたいと思います。至らぬ点多々あるとは思いますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

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もう投票はお済ですか?「あなたが選ぶ展覧会2015 ベスト展覧会」

約ひと月前から拙ブログや、はろろどさんのブログで告知し、皆さんに選んで頂いた展覧会の中から、得票数の多かった上位25展(同数があり実際は26展)も決まり、いよいよ12月20日(日)の結果発表に向け決選投票がまさに行われています。

投票はこちらから。受付締切は12月19日18時です。
(お名前はハンドルネームでもOKです)


公式サイト:http://arttalk.tokyo/

決選投票に残った今年開催された26展の中から、「これだ!」という心に残った展覧会を一つを選んで下さい。(もう投票もお済の方も多いかと思います。現時点で「総投票数:328」をカウントしています。悩みつつも選んで下さった方、有難うございました。)

投票はこちらから。
(お名前はハンドルネームでもOKです)

「あなたが選ぶ展覧会2015 一次エントリー集計結果] 
(五十音順です。)

青い旗「画鬼・暁斎ーKYOSAI 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル」 
 三菱一号館美術館
青い旗「燕子花と紅白梅 光琳アート 光琳と現代美術」 
 MOA美術館
青い旗「鴻池朋子展 根源的暴力」 
 神奈川県民ホールギャラリー
青い旗「グエルチーノ展 よみがえるバロックの画家」 
 国立西洋美術館
青い旗「コレクション展 ベスト・オブ・ザ・ベスト」 
 ブリヂストン美術館
青い旗「蔡国強展 帰去来」 
 横浜美術館
青い旗「SHUNGA 春画展」 
 永青文庫
青い旗「シンプルなかたち展:美はどこからくるのか」 
 森美術館
青い旗「生誕110年 片岡球子展」 
 東京国立近代美術館
青い旗「生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村」 
 サントリー美術館
青い旗「鳥獣戯画ー京都 高山寺の至宝」 
 東京国立博物館
青い旗「『月映(つくはえ)』田中恭吉・藤森静雄・恩地孝四郎」 
 東京ステーションギャラリー
青い旗「ニキ・ド・サンファル展」 
 国立新美術館
青い旗「No Museum, No Life?ーこれからの美術館事典」 
 東京国立近代美術館
青い旗「プラド美術館展ースペイン宮廷 美への情熱」 
 三菱一号館美術館
青い旗「白鳳ー花ひらく仏教美術」 
 奈良国立博物館
青い旗「ヘレン・シャルフベックー魂のまなざし」 
 東京藝術大学大学美術館
青い旗「ダブル・インパクト 明治ニッポンの美」 
 東京藝術大学大学美術館
青い旗「没後30年 鴨居玲展 踊り候え」 
 東京ステーションギャラリー
青い旗「ボッティチェリとルネサンス フィレンツェの富と美」 
 Bunkamuraザ・ミュージアム
青い旗「微笑みに込められた祈り 円空・木喰展」 
 そごう美術館
青い旗「マグリット展」 
 国立新美術館
青い旗「マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展」 
 東京都美術館
青い旗「村上隆の五百羅漢図展」 
 森美術館
青い旗「山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ」 
 水戸芸術館
青い旗「山口小夜子  未来を着る人」 
 東京都現代美術館


公式サイト:http://arttalk.tokyo/

「あなたが選ぶ展覧会2015」:今年は皆さんの投票で決めましょう!(11月13日)
「あなたが選ぶ展覧会2015 ベスト展覧会」を決めて下さい!(11月28日)

王冠「あなたが選ぶ展覧会2015」発表イベント:
12月20日(日)18時〜


イベント(視聴)ご希望の方は、こちらの受付フォームからお手数ですがお申込み頂ければ幸いです。

最終的な投票結果つまり「あなたが選ぶ展覧会2015」で、どの展覧会が1位を獲得したのか、気になるあの展覧会の順位はetc…を、12月20日(日)18時〜にライブでwebイベントを開催し、その場で発表致します。

当日(12月20日)は、不詳Takと、この企画の共同立案運営者である、はろるどさん。それに特別ゲストとして、美術ジャーナリストの藤原えりみさんをお招きし、開催致します。どうぞ奮ってご参加ください。


公式サイト:http://arttalk.tokyo/

如何せん、初めての試みですので、至らぬ点や紛らわしい点も多々あるかと思いますが、はろるどさんと共に一生懸命取り組んで参ります。年間300展以上も観歩いた人から数展しか観られなかった人まで、幅広いご参加お待ちしております。

多くの皆さんの参加があってこそ成り立つイベントです。次年度以降も継続していけるよう何卒、皆さまのご協力のほどよろしくお願い申し上げます。尚、ご要望や改善すべき点などお気づきの点ございましたらご遠慮なくメールにてお知らせ下さい。

決選投票はこちらから
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「東北画は可能か?」:『地方之国現代美術展』&『地方之国構想博物館』

東北芸術工科大学教授の三瀬夏之介さんが中心となり2010年より東北を中心に開催されている展覧会「東北画は可能か?」。


「東方画は可能か?」公式サイト:http://tohokuga.com/

今月(11月)下旬から、都内で開催されることになりました。これまで行きたくても観に行けなかった方には朗報かと。

しかも、東京都美術館とT-Art Galleryの2か所で開催されます!


「東北画は可能か?〜地方之国現代美術展〜」
https://www.facebook.com/terrada.art.award/

会場:T-Art Gallery
住所:東京都品川区東品川2-6-10 寺田倉庫本社ビル2Fギャラリースペース
会期:2015年11月28日(土)〜12月11日(金)月曜休廊
時間:火〜水 11:00〜18:00 / 木〜日11:00〜19:00
オープニングパーティー トーク&ライブイベント:11月28日(土)17:00〜

<出品作家>
青山ひろゆき、浅野友理子、あるがあく、石原葉、近江谷沙里、金子富之、金子朋樹、木村 良、鴻崎正武、齋藤正和、坂本大三郎、瀬川千晶、瀬島匠、眦長平、睫邁炭據高橋洋一、高松和樹、多田さやか、多田由美子、田中望、長沢明、ハタユキコ、久松知子、福崎翼、三瀬夏之介、山口裕子、山田正一郎、ほか

「地方之国」で生まれる作品が並ぶ現代美術展を興します。「地方之国」の複雑なカタチがそこには透けて見えるでしょう。東京からは遠く離れた、ここからしか見えない風景の数々をご覧ください。


「東北画は可能か?〜地方之国構想博物館〜」
https://www.facebook.com/touhokuga?

会場:東京都美術館 ギャラリーB
住所:東京都台東区上野公園8-36
会期:2015年11月26日(木)〜12月6日(日)
休館:休館日なし
時間:9:30〜17:30 (入室は閉室の30分前まで)
但し金曜日(11月27日、12月4日)は20時まで

・音楽+ライブイベント「でんでらでん」:11月27日(金)17:00〜19:00

<出品作家>
青木みのり、石原葉、海藤千紗音、金子拓、辛遊里、川合南菜子、鴻崎正武、小堀実穂、是恒さくら、サイトウケイスケ、坂本大三郎、佐々木優衣、佐藤和佳子、佐々木綾子、塩澤清志、武田卓、高橋洸平、多田さやか、番場三雄、久松知子、三瀬夏之介、渡辺綾、ほか /キュレーション:石原葉、久松知子

2011年に東日本を襲った大震災は、それ以前は朧げであった地方と中央の関係性を露にし、この地に古くから伝わる文化を見直すきっかけともなりました。私たちは一つの理想郷としての東北像の提示を試みます。



T-Art Gallery「東北画は可能か?〜地方之国現代美術展〜」、 東京都美術館「東北画は可能か?〜地方之国構想博物館〜」共に入場無料です。

会期中開催されるギャラリートークやライブパフォーマンスも受付不要。参加費無料で楽しめます。お時間ある方是非是非!

「東方画は可能か?」とは?
2009年より活動を開始した、東北芸術工科大学チュートリアノレ「東北画は可能か?」。東北芸術工科大学の教員、三瀬夏之介と鴻崎正武をはじめ、在学生、卒業生、思いを同じくする作家たちを中心に活動しています。山形を拠点に、福島や青森でのフィールドワークを重ね、東北のみならず東京、京都などでも作品を発表し、東北の多様なあり方を、全国から集まったメンバーで議論と制作を重ねながら模索しています。


三瀬夏之介作品集 日本の絵

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「俯瞰の世界図」@広島市現代美術館に注目です!

広島市現代美術館で開催中の被爆70周年:ヒロシマを見つめる三部作 第2部「俯瞰の世界図」が、とても興味深い内容となっています。


http://www.hiroshima-moca.jp/

「ヒロシマを見つめる三部作」とは:
被爆70周年を迎える2015年、広島市現代美術館では「ヒロシマを見つめる三部作」と題し、原爆被害をうけた広島の過去を振り返り、復興の軌跡を見つめ、「今」そして「これから」を考える、3つの異なる視点に基づいた展覧会を連続開催します。

第1部:ライフ=ワーク
会期:2015年7月18日〜9月27日
第2部:俯瞰の世界図
会期:2015年10月10日〜12月6日
第3部:ふぞろいなハーモニー
会期:2015年12月19日〜2016年3月6日


山口晃《倉敷金刀比羅圖》 2005年
©Yamaguchi Akira, Courtesy of Mizuma Art Gallery, Photo by Kei Miyajima
大原美術館蔵

真横から神々や人々を描き残したエジプト。天空にも届かんばかりの大きなピラミッドを作っても、ついぞ上から地上を見下ろす構図で描かれることはありませんでした。

かたや日本では、「源氏物語絵巻」を例に出すまでもなく、そのほとんどの作品が上(斜め上)からの視線、で描かれてきました。

そう、つまり俯瞰図(鳥瞰図)です。


丹下健三《平和記念公園平面図》写真 1949年
Courtesy of Hiroshima Municipal Archives

鳥たちにはお馴染みでも、我々には普段見ることの出来ない街の姿が高みからの絵や写真によって明らかになります。

「Google Earth」の画像が、どこか無機質に感じてしまうのは、我々日本人が古来より「鳥の眼」を持っていた証なのかもしれません。

さて、広島市現代美術館で開催中の「俯瞰の世界図」は、そんな高みからの絵や写真を紹介する大変ユニークな視点の展覧会です。そして広島で開催するに深い意味のある展覧会でもあります。


林重男「広島商工会議所屋上から南」1945年
©The Estate of Shigeo Hayashi, Courtesy of Hiroshima Peace Memorial Museum

1945年(昭和20年)8月6日午前8時15分に投下された原子爆弾。一体何が起こったか誰も分からなかったはずです。街の惨憺たる姿を伝えたのが林重男の写真です。

それから、70年後の現在の広島の街の様子を、松江泰治がエノラ・ゲイと同じ高さから撮影しています。


松江泰治《JP-34 01》2015年
©TAIJI MATSUE, Courtesy of TARO NASU
本展では、空から見つめた喪失と再生、二つの広島の姿を出発点として、ある対象を高みから一望する「俯瞰」の視点でとらえた都市や場所の過去を振り返り、現在を見つめる表現を紹介します。
山口晃さんの作品が展覧会チラシ・ポスターに使われているので、気軽にこんなツイートしてしまいましたが、実はとても深いテーマを内包している、この土地でしか出来ない展覧会であったのです。

サイトを拝見すると、「俯瞰」をテーマにその場所・土地の過去と現在そして未来をも見通して行かんとする非常に意欲的な展覧会のようです。

目の付けどころと企画力に拍手!

俯瞰の世界図」は、12月6日までです。お近くにお住まいの方、広島へ行かれる予定のある方、これは観ておくべき展覧会かと思います。


被爆70周年:ヒロシマを見つめる三部作 第2部
俯瞰の世界図

会期:2015年10月10日(土)〜12月6日(日)
開館時間:10:00〜17:00 
※入場は閉館の30分前まで
休館日:月曜日 [ただし、10月12日(月・祝)、11月23日(月・祝)は開館。10月13日(火)、11月24日(火)は休館]
会場:広島市現代美術館
http://www.hiroshima-moca.jp/
主催:広島市現代美術館、中国新聞社
後援:広島県、広島市教育委員会、広島エフエム放送、尾道エフエム放送



Shinkirou
本城 直季

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「メガ恐竜展2015」

幕張メッセ 国際展示場 11ホールで開催中の
「メガ恐竜展2015」に行って来ました。


メガ恐竜展2015 −巨大化の謎にせまる
http://mega2015.jp/

夏と言えばやっぱり恐竜!
子供の頃から何度も何度も観ているのに飽きるどころか、観に行くたびにワクワクしちゃいます。

男子だけなのかな〜と思いきやFBコメントには女子からの「私も観に行きたい!」といった熱いメッセージも多数。


会場内は基本写真撮影OK!iPhoneやスマホ忘れずにね!!

展覧会に出かける前に準備しておきたい5つのこと。

今年の恐竜展のテーマは「巨大化」

様々な恐竜の存在が確認されていますが、その中でも長い首と尾が特徴の植物食恐竜「竜脚類(りゅうきゃくるい)」は全長数十メートルの巨体で地球上を闊歩していたわけです。


会場内数か所に設置されたセクションを示す、バナーには高さを示す目盛りが付けられています。目の前の恐竜がだいたい何メートルくらいあったのか一目で分かります。これは良いアイディアです。

展示構成は以下の通りです。

1:地球には巨大生物がくらしていた
2:太古の海にすむ巨大生物たち
3:地球史上、最も大きな陸上動物「竜脚類」
4:竜脚類の起源「三畳紀」
5:竜脚類が大繁栄した「ジュラ紀」
6:巨大恐竜研究ラボ〜巨大化の謎を解明する
7:世界中に放散、そして絶滅した「白亜紀」
8:哺乳類は超巨大化できなかったのか?
9:巨大化と人類



全長約30メートルと推定されるヨーロッパ最大の恐竜「トゥリアサウルス」

係りのお姉さんが特段小さいわけでなありません。スペインで発見された「トゥリアサウルス」があまりにも大き過ぎるのです。

それにしても、展示や見せ方が今回は特段に上手かったと思います。展示会場自体の作り込みはよい意味でアバウトな感じなのですが、それにより恐竜たちが生き生きと見えてきます。

そして、壁で仕切っていないので、基本的にぐるりとどこの角度からも観られるのがまた好し。



要所要所ではイラストを交え巨大化の謎について迫っていきつつ、身近な疑問にも応えてくれます。


開場内には友人の質問コーナーも設けられているのも、こうした展覧会では珍しいことではないでしょうか。これは他の展覧会(絵画展)も含め、もしかして広げられるかもしれません。



時代や恐竜の種別でただ漠然と見せるだけの恐竜展ではありません。最後にあった哺乳類が何故巨大化の道をとらなかったのか(取れなかった)などは子供向けというよりも、大人向けのセクションです。

竜脚類を中心に紹介しつつ、同じく巨大なクジラやマンモスといった恐竜以外の生物も展示紹介されています。

テーマがしっかり絞られた最近では最も見応えのある恐竜展でした。

「メガ恐竜展2015」は8月30日までです。


メガ恐竜展2015 −巨大化の謎にせまる

会期:2015年7月18日(土)〜8月30日(日) 
※会期中無休
開場時間 9:30〜17:00(入場は閉場30分前まで)
会場:幕張メッセ 国際展示場
http://www.m-messe.co.jp/

主催:読売新聞社、幕張メッセ、中央宣伝企画
後援:スペイン大使館、ドイツ連邦共和国大使館、東京ドイツ文化センター ドイツ観光局、千葉県、千葉市、千葉県教育委員会、チバテレ、bayfm78
協賛:スターツコーポレーション、トヨタ自動車、Z会
学術協力:
ディノポリス(スペイン)、ディノパーク(ドイツ)、ボン大学、北海道大学総合博物館、北海道立北方民族博物館、札幌市博物館活動センター、ミュージアムパーク茨城県自然博物館、栃木県立博物館、群馬県立自然史博物館、千葉県立中央博物館、国立科学博物館、福井県立恐竜博物館、豊橋市自然史博物館、三重県総合博物館、兵庫県立人と自然の博物館、鳥取県立博物館、山口県立山口博物館、徳島県立博物館、宮崎県総合博物館
協力:
全千葉県私立幼稚園連合会、千葉市幼稚園協会、千葉県保育協議会、千葉県民間保育振興会、千葉市保育協議会、千葉市民間保育園協議会、JR東日本 千葉支社、京成電鉄、新京成電鉄、北総鉄道、東葉高速鉄道、京成バス、船橋新京成バス、千葉中央バス、千葉海浜交通、ちばシティバス、ちば国際コンベンションビューロー

メガ恐竜展2015 −巨大化の謎にせまる
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『かわいい絵巻』

東京美術より刊行された『かわいい絵巻』を読んでみました。


かわいい絵巻
上野 友愛 (著), 岡本 麻美 (著)

今から1000年も前に記された清少納言による『枕草子』中の「うつくしきもの」と題する短い段があります。古語「うつくし」は「美しい」や「綺麗」よいう意味よりも、当時は「かわいい」「愛らしい」という意味合いの強いことばでした。

また「らうたし」という古語も「うつくし」同様に「かわいい」「愛らしい」という意味で使われたことばです。

「をかしげなる児(ちご)の、あからさまに抱(いだ)きて遊ばしうつくしむほどに、かい付きて寝たる、いとらうたし」(『枕草子』)

「愛らしい赤ん坊が、ちょっと抱いてあやしてかわいがっていると、(そのまま私に)しがみついて寝てしまったのは、とてもかわいらしい。」


雀の小藤太絵巻」室町時代(16世紀)
サントリー美術館所蔵

「『すずめの子を犬君が逃がしつる。伏籠の中にこめたりつるものを』とて、いと口惜しと思へり。」(『源氏物語』若紫)

かの光源氏が若紫を初めて垣間見する場面ですが、こんな「うつくし」くて、いと「ろうたし」な場面に遭遇してしまったら源氏でなくてもイチコロのはずです。

雀や鼠といった身の周りにいた、小さな生き物に対して1000年以上も前から「かわいい」という感情を抱いてきたのです。今でも小さなものに心惹かれることしばしばあります。我々のDNAがそうさせているのです。


平治物語絵巻」鎌倉時代(13世紀)
ボストン美術館蔵

さて、独自の発展を遂げた日本の絵巻物。戦の場面や、仏の凄技や歴史的な事件など、詞書きと共に何百年前の出来事を今に伝える大事な役割を担っています。

絵巻に対しあまり(ほとんど)「かわいい」という印象はお持ちでないかと思います。

ところがどっこい、絵巻こそ「かわいい」の宝庫なのです。そもそも掌サイズですから大きさ的に「かわいい」の基準をクリアしています。

かわいい絵巻』では、学友でもある上野友愛(サントリー美術館学芸員)さんと、岡本麻美(山口県立美術館学芸員)さんの若手女子がテンポ良く「かわいい絵巻」について紹介。



サントリー美術館で2012年に開催された「お伽草子 -この国は物語にあふれている-」展を担当された際に上野学芸員にインタビューしました。

かわいい絵巻』【目次】

はじめに
序章 「かわいい絵巻?」
第1章 「物語る絵」だからこそかわいい
第2章 「想像力」がかわいい
第3章 「小さい」からかわいい
コラム:絵巻とは/詞書を読んで絵巻を楽しむ/絵巻はどう鑑賞されたか?


とっつきにくく、難しいとされる絵巻を二人の軽妙なやり取りを交えつつ、分かりやすく、そして何より絵巻に親しみがわくよう書かれています。

また絵巻のセレクションも秀逸で、「こんな絵巻あったのね!」と思わず嬉しさのあまり声を出してしまいそうな、かわいい絵巻が紹介されています。(日本美術通でも初めて目にするものもあるかと)



「まんまるほっぺ」「ロマンチックモノクローム」「その目はまるで宝塚」「もうお嫁に行けない…」「蟻の引っ越しセンター」「動物LOVE♡」「先生!妖怪になりたいです!」などなど、取り上げている絵巻の『かわいいポイント』だけ読むだけでもOK!

興味を持ったら二人の解説をじっくり読んで、一体どんなことが描かれているのかを知る。決してただのゆるいだけの本ではないのがポイントです。

「かわいい」をメインに据えているので、ややもすれば軽佻浮薄な内容になりがちですが、そこはしっかり二人の若手学芸員が手綱を握りコントロールしているので安心です。

初心者から日本美術に精通している方まで幅広い方にお勧め出来る一冊です。


かわいい絵巻
上野 友愛 (著), 岡本 麻美 (著)

有名な「鳥獣戯画」をはじめ、お姫様や動物たちが活躍する「かわいい」絵巻44点を若手学芸員が楽しく紹介。日本美術がぐっと身近になります。

上野友愛:サントリー美術館学芸員。学習院大学大学院人文科学研究科美術史学専攻博士後期課程単位取得退学。日本学術振興会特別研究員(DC2)を経て現職。「お伽草子―この国は物語にあふれている」展、「生誕250周年 谷文晁」展、「徒然草―美術で楽しむ古典文学」展などを企画担当。

岡本麻美:山口県立美術館学芸員。学習院大学大学院人文科学研究科哲学専攻博士後期課程単位取得退学。「防府天満宮展―日本最初の天神さま」展、「大本山増上寺秘蔵 五百羅漢図―幕末の鬼才 狩野一信」展などを企画担当。


かわいい琳派
三戸 信惠 (著)

以前紹介したこちらも合わせて是非。

人気の高い琳派の名品から、「かわいい」作品のみをセレクトしました。日本美術ってこんなに楽しい、と目からウロコの1冊です。
子どもや若い世代など、日本美術になじみが薄い層にとっても親しみやすい一冊です。



ミュシャ スラヴ作品集

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「明治国家と法制官僚 ―井上毅歿後120年記念―國學院大學学びへの誘い―」

國學院大學博物館にて、印刷する 「明治国家と法制官僚 ―井上毅歿後120年記念―國學院大學学びへの誘い―」が7月11日より開催されます。


國學院大學博物館 特別展・企画展
明治国家と法制官僚 ―井上毅歿後120年記念―國學院大學学びへの誘い―詳細ページ

平成20年度より毎年様々な展覧会を開催している國學院博物館(過去の展覧会一覧)。昨年の企画展「戦国・織豊期の古文書−國學院大學学びへの誘い−」に引き続き今年も「学びへの誘い」展が開催となります。

今年のテーマは「明治国家と法制官僚」。明治の政治家“井上毅”旧蔵資料を主とし、明治憲法の草案書等の、日本の近代化史料が展示されます。

【主な展示資料】
『伊藤博文書翰(井上毅宛)』『辞令(文部大臣就任)』『教育勅語(写)』『山県有朋書翰(井上毅宛)』『山田顯義書翰(井上毅宛)』『憲法試草甲案』『日本帝国憲法草案』



「明治国家と法制官僚 ―井上毅歿後120年記念―國學院大學学びへの誘い―」

開催期間:平成27年7月11日(土)〜8月7日(金)
【開館時間】 午前10時〜午後6時(入館は午後5時30分まで)
※7月27日(月)と8月3日(月)は休館
会場:國學院大學博物館 (渋谷区東四丁目10-28)
主催:國學院大學
後援:渋谷区、毎日新聞社、國學院大學若木育成会、一般財団法人國學院大學院友会
入場料:無料

展覧会開催に先立ち、7月10日(金)にブロガー内覧会も開催されます。

【実施概要】
平成27(2015)年7月10日(金) 17:30〜19:00(90分)
  17:00 受付開始
  17:30 ミュージアムトーク 齊藤智朗神道文化学部准教授(30分)
    ※館内鑑賞
  19:00 内覧会終了

申し込みフォーム及び詳細はこちらです。



企画展だけでなく、常設展示室もとても見応えがあります。

また、道を挟んで向かい側には、実践女子学園 香雪記念資料館も平成26年(2014)4月より開館しました。こちらも入館無料とは思えないほど充実した展示を行っています。


http://www.jissen.ac.jp/kosetsu/index.html

5分ほど広尾方面にテクテク歩けば、山種美術館もある、渋谷とは思えないほど閑静な地区です。

いつもと違った美術館・博物館巡りに繰り出してみませんか。


http://www.yamatane-museum.jp/


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ところで、井上毅って山口晃さんにどことなく似ていますね。


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特別展「花燃ゆ」

東京都江戸東京博物館で開催中の
2015年NHK大河ドラマ特別展「花燃ゆ」に行って来ました。


http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/

大河ドラマ「花燃ゆ」の主人公jである、杉文(のちの楫取美和子)の存在は、兄である吉田松陰をはじめとする幕末の志士、久坂玄瑞や楫取素彦(小田村伊之助)、高杉晋作らに比べ、ほとんど存在の知られていない人物です。

江戸幕府倒幕に奔走していた長州、薩摩出身の攘夷の志士にスポットを当てたドラマは、これまでも大河ドラマだけでなく、多く放映されてきましたが、彼を陰で支えた女性を主人公に据えたドラマが作られた事に、時代の流れを感じます。

少々大袈裟ですが、「転換期」に生きていることを実感させられます。


伊能図にみる周防・長州両国
御両国測量絵図」文政4年(1821)頃
山口県文書館

幕末の激動の時代を紹介する展覧会ですので、艶やかな屏風や洒脱な掛軸など目で楽しむものは、決して多く展示されていませんが、その代わりに数多くの歴史資料が公開されています。

その昔、学生時代に日本史を学んでいた頃、最も興味関心のあった時代がまさに江戸から明治にかけてでした。司馬遼太郎さんの歴史小説をむさぼるように片っ端から読んだ記憶が甦ります。

活字の中の人物たちが、実際に生きた証が目の前に展示されているのですから、もう堪りません!大河ドラマ「花燃ゆ」の主人公、杉文(のちの楫取美和子)の兄、吉田松陰の絶筆はもう感涙モノです。


松陰が処刑の呼び出しの声を聞いて詠んだ最後の和歌
山口県指定「吉田松陰絶筆」安政6年(1859)10月27日

松陰、久坂への村塾の盛んな様子を伝える
山口県指定「吉田松陰書簡 久坂玄瑞宛」安政5年(1858)6月19日
共に、山口県文書館

懐紙に記した松陰最後の一句「此程に 思定めし 出立ハ けふきくこそ 嬉しかりける
57577の第4句の字数が足りないことに気が付くも、直す時間も推敲する時間もなく、「く」の横に「、」を打ち筆を置いたとされるまさに絶筆。

この時、妹の杉文はまだ17歳だったそうです。


松下村塾

前後しますが、松下村塾で使われていた文机や表札も展示され、会場内に再現展示されています。

このように、「花燃ゆ展」派手さは決してありませんが、要所要所に見どころがあり飽きさせません。じわじわと来る展覧会です。

そうそう、こんなモノも。


戦利品として接収された長州の大砲
荻野流壱貫目青銅砲」郡司喜平治/作 天保15年(1844)
アンヴァリッド軍事博物館(フランス、下関市寄託)

萩城下を守るため女性たちも土塁建造に参加
「菊ヶ浜土塁建造図屏風」文久3年(1863)
個人蔵(萩博物館寄託)

イギリス、フランス、オランダ、アメリカの四カ国連合艦隊と長州藩が戦ったなんて、信じられないことですが、こうした歴史資料が、170年前の出来事を鮮明に伝えてくれます。馬関戦争の写真も残されているのですね。

そして中にはこんな珍しい作品も!


小村雪岱「久坂を追うお辰」昭和4年(1929)
霊山歴史館蔵 全期間展示

展覧会の構成は以下の通りです。

プロローグ「文の育った萩」
第一章「兄・松陰と家族たち」
第二章「兄の教えと松下村塾の仲間たち」
第三章「夫・玄瑞との別れ」
第四章「幕府との対決」
第五章「楫取とともに」


大河ドラマの主人公の生涯を縦軸に、日本史の中でも最も大きな転換期であった江戸から明治にかけての時代を、俯瞰する良質な展覧会です。

幕末維新期を生きた長州藩の人たちの人物像と彼らが生きた時代を多角的に紹介しています。


長谷川竹葉「上州富岡製糸場之図」明治9年(1876)
個人蔵 展示期間:6月30日〜7月20日

どうして群馬県の世界遺産に指定された富岡製糸場が??その答えは展覧会で。(アーツ前橋にも巡回します。)

このところ、毎年、江戸博での開催が恒例となっているNHK大河ドラマと連動した展覧会。毎回、意外な作品と出逢える「穴場」的な展覧会です。

歴史に詳しくなくても、キャプションに簡単な一行解説が付けられているので安心です。(今回の記事中、青字で記した箇所がそれです。)

特別展「花燃ゆ」は7月20日までです。


2015年NHK大河ドラマ特別展「花燃ゆ」

会期:2015年6月4日(木)〜2015年7月20日(月・祝)
※会期中に展示品の入れ替えがあります。
開館時間:午前9時30分〜午後5時30分
(土曜日は午後7時30分まで。7月17日(金)は午後9時まで。)
※入館は閉館の30分前まで。
休館日:7月20日を除く毎週月曜日
会場:東京都江戸東京博物館 1階特別展示室
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都江戸東京博物館、 NHK、NHKプロモーション
協賛:ハウス食品グループ本社、みずほ銀行

巡回先:アーツ前橋
会期:2015年8月1日(土)〜9月6日(日)



注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。

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「山口晃展 汽車とかたな」が霧島アートの森で開催されます。

鹿児島県にある霧島アートの森で7月17日〜9月23日まで「山口晃展 汽車とかたな」が開催されます。


http://open-air-museum.org/

昨年から、群馬県館林市、茨城県水戸市など関東近県でも積極的に、寝る間も惜しんで新作を描いてきた山口晃さんの次なる展覧会は鹿児島!

ちょっと遠いから観に行かなくてもいいいかな〜なんて浮気な心を見透かしたかの如く展覧会タイトルに「汽車とかたな」とあります。

琴線に触れるなんとも魅惑的な言葉です。ズルイです。山口さん。



えっ!新作も出るのですか!!

そして当然のように「関連イベント」も盛り沢山です。

1.オープニングセレモニー
7月17日(金)14:00〜

2.山口晃アーティストトーク【定員:90名/要事前申込※】
 1)7月18日(土)13:30〜 2)9月13日(日)13:30〜

3.お絵かき道場【 定員:90名/要事前申込※】
8月23日(日)13:30〜
山口晃が参加者からお題をいただき即興で絵を描きます。

4.ギャラリートーク(学芸員による) 各回13:30〜
 第1回 7月25日(土) /第2回 8月8日(土)/第3回 9月5日(土)/第4回 9月21日(月・祝)

※申込み方法は、新着情報をご確認ください


参考
2007年「山口晃展 今度は武者絵だ!
@練馬区立美術館

2008年 副都心線パブリックアート


「山口晃展 汽車とかたな」

開催期間:2015/07/17〜2015/09/23
観覧時間:9:00〜17:00(入園は16:30まで)
7/20〜8/31の土・日・祝日は9:00〜19:00(入園は18:30まで)
会場:鹿児島県霧島アートの森
http://open-air-museum.org/

http://open-air-museum.org/events/event-33292

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「山名文夫とアール・デコ」

群馬県立館林美術館で開催中の
「山名文夫とアール・デコ−資生堂スタイルの確立者−」展に行って来ました。


http://www.gmat.pref.gunma.jp/

北関東での野暮用を済ませ、直帰するのも勿体ないな〜と思い、栃木や群馬の美術館を検索していたろころ、たまたま「山名文夫とアール・デコ」にヒット!

山名文夫が商業デザインの世界に入る前から、資生堂の顔となった昭和初期の作品まで山名の全てを網羅したと言っても決して過言ではない充実した内容の展覧会です。


山名文夫(デザイン)「資生堂ドルックス化粧品」1951−81年
資生堂企業資料館所蔵

1951年(昭和26)に、当時資生堂の最高級ブランドであった「資生堂ドルックス化粧品」のパッケージデザインの改訂の大仕事が山名に。

1932年に発売された戦前を代表するブランドとして、人気を博していた商品のリニューアルです。さぞかし重圧を感じつつの仕事だったことでしょう。

山名は肥痩をつけた巧みな線描により装飾的で豪華な唐草模様を大きく中央に捉えたデザインへと変えます。会場にはボツになった案も展示されています。

エッフェル塔が描かれていたり、ラデュレのパッケージのようであったりと、様々なアイディア、試行錯誤があったことが分かります。

母親の化粧台で子供のころ見た記憶が鮮明に残っていますが、それも今あらためて考えてみると山名のデザインの巧みさによるところが多いのかもしれません。


山名文夫 《資生堂ドルックス化粧品 新聞広告イラストレーション 原画》 1959年
資生堂企業資料館所蔵 (後期)

展覧会の構成は以下の通りです。

1.アール・デコ様式との邂逅 −プラトン社での仕事−
2.モダン・ガールの誕生 −戦前の仕事−
3.洗練を極める山名様式 −戦後の仕事−
4.資生堂意匠部の歩み −アール・デコを基調とするモダン・スタイル−


「3.洗練を極める山名様式 −戦後の仕事−」での山名の作品、デザインは目にしたことのあるものも、何点か含まれていますが、この展覧会の白眉は何といっても第1章に尽きます(それと第2章も)。


左:山名文夫『女性』第10巻第6号(大正15年12月号)
1926年 神奈川県立神奈川近代文学館所蔵
右:ジノヴィウ「嵐:ヨット乗りのための衣裳」「ガゼット・デュ・ボン・トン」1920年7月号、.6、PL42
1920年 文化学園大学図書館所蔵

山名は貪欲にというか、脇目も振らずに、1910〜20年代のアール・デコ様式のファッション・プレートから写し取ります。鹿島茂コレクションで目にしたジョルジュ・バルビエの作品も勿論、山名に大きな影響を与えています。

「学ぶ」は「まねぶ」であり、西洋のモダンな挿絵を自分のものにしたい(または多くの日本人の目に触れさせたい)との強い欲求を感じ取れます。

また、会場には大変レアな作品も!

山名文夫「私達がリーザと呼んでいた薔薇の女」1929年
山名文夫「金髪の女性」1930年
共に、資生堂アートハス所蔵
https://www.shiseidogroup.jp/art-house/

こちらの2点、油彩画です。昭和3年に大阪の出版社プラトン社の活動停止を機に「主情派美術協会」に参加し、こうした油彩画を出品しました。

視線を下に向けたどこか憂いのある女性像。独特な筆致により、背景と人物との関係性を敢えて曖昧にし「人間味」を抑えています。

これは実物をどうしても実物を見ないとその良さが分かりません。油彩画でも画面構成や人物表現はやはりデザイナーの血が騒ぐようです。

さて、2章、3章と資生堂での山名のデザインが紹介されています。今でも毎月発行されている『花椿』が1937年に創刊されるとその表紙デザインの仕事を山名が担当することに。
 

山名文夫(表紙デザイン)『花椿』昭和13年10月号
1938年
山名文夫(表紙デザイン)『花椿』昭和14年3月号
1939年
共に、資生堂企業資料館蔵

「美しくいたいでしょ〜」と消費者に問いかけるような表紙デザインです。マリー・ローランサン的な女性像などとても眼を惹きます。

山名ほど女性の美に対する憧れや欲求を心得ていたデザイナーもいないのではないでしょうか。だからこそ強く自己主張することない、それでいて個性的な魅惑的なデザインを生み出せのです。


「4.資生堂意匠部の歩み −アール・デコを基調とするモダン・スタイル−」展示風景

最終章では、山名文夫以降、現代まで資生堂で活躍したデザイナーが紹介されています。資生堂パーラー開店当時の椅子やテーブル、それに食器一式も再現された空間。(山口晃展」初期作品が展示されていたのと同じ場所には見えませんよね〜)

「山名文夫とアール・デコ−資生堂スタイルの確立者−」展は6月28日までです。何かのついでではなく、館林まで足を運ぶ価値十分過ぎるほどある展覧会です。是非是非!(巡回はしません)


「山名文夫とアール・デコ−資生堂スタイルの確立者−」

会期:2015年4月25日(土)〜6月28日(日)
時間:午前9時30分−午後5時
※入館は閉館30分前まで
休館日:毎週月曜日
主催:群馬県立館林美術館
http://www.gmat.pref.gunma.jp/
特別協力:株式会社 資生堂


山名文夫 《習作》1938年
資生堂企業資料館所蔵 (後期)

※会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。

【館林美術館次回展】

リサ・ラーソン展〜北欧スウェーデンより、ネコや鳥や少女の陶芸〜

会期:2015年7月18日(土)−8月30日(日)
主催:群馬県立館林美術館/一般財団法人NHKサービスセンター
後援:スウェーデン大使館
出品協力:Bernhard Svensson
協力:フィンエアー、フィンエアーカーゴ
企画:アートインプレッション
企画協力:トンカチ、実業之日本社


新装復刻版 体験的デザイン史
山名 文夫 (著)

女性のイラストレーションを用いた資生堂の広告や、紀ノ国屋のロゴタイプなどで知られるグラフィックデザイナー、山名文夫。初期の商業美術時代から戦後の発展期までデザインの本流を歩みつづけた著者が、自身の見聞をもとに綴る先駆者たちの道のり。

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「高橋コレクション展 ミラー・ニューロン」特別シンポジウム 6月7日(日)急遽開催決定!

東京オペラシティ アートギャラリーで好評開催中の展覧会「高橋コレクション展 ミラー・ニューロン」にあわせ、特別シンポジウム開催が急遽決定しました!

展覧会レビュー


特設サイト:https://www.operacity.jp/ag/exh175/

「高橋コレクション展 ミラー・ニューロン」出品作家の会田誠氏、西尾康之氏、山口晃氏ら多彩なパネラーがアニメ、サブカルチャーと現代アートをめぐる対話を繰りひろげる贅沢なシンポジウムです。

特別シンポジウム
「ミラーニューロンで占う:アートとアニメの未来シンクロ率?」


日時:2015年6月7日[日]14:00−16:00
会場:東京オペラシティビル7階 第1・2会議室(定員160名/全席自由)

[出演者]
【パネリスト】(五十音順)
会田誠(美術家)
岩渕貞哉(『美術手帖』編集長)
佐伯知紀(映画・メディア芸術研究者、前文化庁芸術文化調査官)
西尾康之(彫刻家)
山口晃(画家)

【モデレータ】
橋本麻里(ライター、エディター)


会田誠作品展示風景

参加費:無料(展覧会の入場は別料金)
要整理券
*当日11:00よりアートギャラリー受付にて整理券を配布します、お一人1枚のみ。
定員に達し次第終了。


山口晃作品他展示風景

主催:高橋コレクションによる日本現代美術発信プロジェクト実行委員会/公益財団法人 東京オペラシティ文化財団
協力:niconico
企画:児島やよい
平成27年度 文化庁 地域の核となる美術館・歴史博物館支援事業


西尾康之「Crash セイラ・マス」2005年
© 創通・サンライズ

2005年に上野の森美術館他で開催された「GUNDAM―来たるべき未来のために」展以来、10年ぶりに展示されている巨大なセイラさんには注目です。


高橋コレクション展 ミラー・ニューロン
TAKAHASHI COLLECTION: Mirror Neuron


期間:2015年4月18日(土)〜 6月28日(日)
会場:東京オペラシティ アートギャラリー[3Fギャラリー1, 2]
https://www.operacity.jp/ag/

開館時間:11:00〜19:00
(金・土は11:00〜20:00/いずれも最終入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(ただし5月4日は開館)
主催:公益財団法人 東京オペラシティ文化財団/朝日新聞社
協賛:日本生命保険相互会社
協力:相互物産株式会社
特別協力:高橋龍太郎/高橋コレクション/医療法人こころの会
企画協力:内田真由美/児島やよい

同時開催「収蔵品展051 3O+A」「project N 60 富田直樹」

展覧会特設サイト:https://www.operacity.jp/ag/exh175/


名和晃平、塩保朋子作品展示風景

注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。

【アートギャラリー2015年度の展覧会ラインナップ】
http://www.operacity.jp/ag/exh/lineup_exhibitions/2015_index.php

2015年4月18日[土]─ 6月28日[日]
高橋コレクション展 ミラー・ニューロン
http://www.operacity.jp/ag/exh175/
同時開催:収蔵品展051 3O+A
/project N 60 富田直樹

2015年7月18日[土]─ 9月23日[水・祝]
鈴木理策写真展 意識の流れ
http://www.operacity.jp/ag/exh178/
同時開催:収蔵品展052 水につながる/project N 61 西村有

2015年10月10日[土]─ 12月23日[水・祝]
UNDERCOVER(仮題)
同時開催:収蔵品展053 寺田コレクションにみる笑いとユーモア(仮題)/project N 62 鈴木星亜

2016年1月16日[土]─ 3月27日[日]
サイモン・フジワラ(仮題)
同時開催:収蔵品展054 寺田コレクションの陶(仮題)/project N 63 金子拓


山口晃  前に下がる 下を仰ぐ

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山下裕二先生書斎訪問その2

小学館『日本美術全集』の編集委員を務めていらっしゃる明治学院大学教授の山下裕二先生の書斎にお邪魔し、インタビューをしてきました。
山下裕二先生書斎訪問その1


http://www.shogakukan.co.jp/pr/nichibi/

前回の「書斎編」では貴重な本を見せて頂きましたが、今回の「コレクション編」では、書斎にある驚きのアート作品の数々をご紹介します。

とにかく超超超多忙な山下先生に時間を割いて頂いたので、できるだけ色んなお話をお聞きしようと伺ったにも関わらず、驚きのコレクションの数々に目を奪われてしまうことに。

だって、無造作に床に置いてあったりするんですもの。気になって気になって。


山口英紀さんの作品

ギャラリーを巡っていて「これは!」という作品に出会うと購入してしまうそうです。しかし、ありとあらゆる作品を精力的に観ていらっしゃる山下先生のお眼鏡にかなう作品とは一体どんなものなのでしょう。

山下裕二先生書斎訪問(2) コレクション編


牧野邦夫の作品


縄文土器

矢継ぎ早に、縄文時代の土器から現代アーティストの作品まで、多種多様な作品が目の前に現れてきます。

一見すると共通点が無さそうに見えるのですが、今回山下先生のコレクションを見せて頂き、お好きな作品の傾向が分かったように思えます。

多分、インタビューをお読みになると、なるほど〜とお気づきになられるはずです。

山下裕二先生書斎訪問(2) コレクション編

今回見せて頂いたのは時間の都合でごく一部に過ぎませんが、余裕で「山下裕二コレクション展」が開催出来るほど、質・量ともにまとまったコレクションをお持ちです。

この他にも、切手やカメラなどのコレクションも!「男子」らしい蒐集癖ですね。次回の詳細訪問記事もどうぞお楽しみに。


http://www.shogakukan.co.jp/pr/nichibi/


公式Facebookページ『日本美術全集 編集戦記』
https://www.facebook.com/nichibi.shogakukan

萬美術屋 安村敏信の私的日本美術

http://nichibi.webshogakukan.com/yorozu/

青い日記帳 出前ブログ

http://nichibi.webshogakukan.com/bluediary/

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Instagram投稿用の撮影スポットが「ダブル・インパクト展」に登場。

東京藝術大学大学美術館にて開催中の「ダブル・インパクト 明治ニッポンの美」展会場に、ユニークな記念撮影スポットが設置されています。

展覧会レビュー:http://bluediary2.jugem.jp/?eid=3932


展覧会公式サイト:http://double-impact.exhn.jp/

正面の看板(ボード)は、これまでも他の展覧会で時折撮影スポットとして目にすることはありましたが、Instagram(インスタグラム)に投稿したくなるような床のパネルを設置したのは、展覧会史上初の試みではないでしょうか。


「ダブル・インパクト展」会場に設けられたInstagram用の撮影スポット

Webの流行廃りは、ほんとうに早く、今ではTwitterよりもInstagramでコミュニケーションを取る人が増えています。文章をあれこれ書くより、写真であれば言葉は不要。言葉の壁を超え気軽に発信出来ます。

この気軽さが受け入れられたことや、海外の有名人が使っていることもInstagram人気に拍車をかけました。(特に若い人に多いのが特徴です。)

(参考)InstagramがTwitterを上回ったのはナゼ?
http://toyokeizai.net/articles/-/55870


使っている人ならお馴染みのInstagram投稿画面。因みに自分もtaktwiのアカウントで利用しています。

展覧会を訪れ、感想を言葉で表すのは、意外と労力を要するものです。言葉は少なめで、気軽に写真をInstagramに投稿したくなるような画像が撮影できる「撮影スポット」(しかも自分の足元を写し込める!)があればいいのにな〜と前々から思っていました。

(参考)InstagramがTwitterよりも強い理由
http://www.seojapan.com/blog/instagram-over-twitter


「自撮り」「セルフィー」が日本でも浸透してきましたが、まだまだ顔をネット上に出すのには抵抗を感じる人も多くいます。顔はNGでも自分がその場所に行った何か証が欲しいのも事実です。

Instagramで投稿される写真を観ていると足先だけ入れて撮影する(その日の靴やパンツのコーディネイトがさり気なく写せる)パターンをしばしば見かけます。

海外では、Instagramユーザーだけを集めたイベントも開催されています。

Toyota RAV4 InstaMeet
Toyota USAが RAV4のプロモーションとして#LetsGoPlacesIM(InstaMeet)を開催した際の様子。



美術館・博物館ではこんなに派手なことは出来ないかもしれませんが、逆に限られた空間、制約の多い場所だからこそ可能なこともあるはずです。

普段展覧会に興味関心のない方のインスタ画面にインパクトのある写真が現れ、少しでも面白そうだな〜と思ってもらえれば「初めの一歩」は十分にクリアされます。

またInstagramはFacebookやTwitterとも簡単に紐付けられるので、ハッシュタグ等を効果的に用いてより拡散させることも出来ます。

それにしても、展覧会で初めてInstagramを用いたプロモーションを行ったのが藝大美術館であるというのも趣深いものがありますね。

そうそう、別件ですが、藝大美術館の敷地内には、Ingress(イングレス)のポータルも数多く存在しています。


「岡倉天心の像」portal(ポータル)

美術館・博物館で作品をじっくり鑑賞した後は、戦いが待っています。上野は「約束の地」ですからね!

「ダブル・インパクト 明治ニッポンの美」展は、5月17日までです。iPhone片手に是非是非!


ボストン美術館×東京藝術大学
「ダブル・インパクト 明治ニッポンの美」


会期:2015年4月4日(土)〜5月17日(日)
開館時間:午前10時 〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜日(4月6日、5月4日は開館)
会場:東京藝術大学大学美術館
http://www.geidai.ac.jp/museum/

主催:東京藝術大学、ボストン美術館、日本経済新聞社
特別協力:名古屋ボストン美術館
後援:アメリカ大使館
協賛:大伸社、東レ、トヨタ自動車
協力:日本航空

公式サイト: http://double-impact.exhn.jp/
展覧会レビュー:http://bluediary2.jugem.jp/?eid=3932

《巡回先》
名古屋ボストン美術館
2015年6月6日(土)〜8月30日(日)
http://nagoya-boston.or.jp/



この展覧会をご覧になられた方も、これからの方も、山口晃さんの著書『ヘンな日本美術史』を再読されることをお勧めします。

近代日本美術史を語る上で、欠かせない黒田清輝、横山大観を敢えて割愛し、川鍋暁斎、月岡芳年、川村清雄で最終章である第5章を締めくくっています。「「日本美術」はどのように生み出されたか」をちょっとだけ引用しておきますね。
近代日本の法整備は、洋服の寸法を直して一張羅に仕立てた感がありますが、近代日本画は、「和装を通すために語学に長ぜしむる」の感がなくもありません。絵が喋る訳はありませんから、この場合、「美術の文法にのせる」と云うのが語学云々に当たりましょうか。つまり、西洋美術の向こうを張った、多分に対外的な「日本美術」を打ち出したと云う事なのです。
そして明治の日本美術史をがっつり学びたい方にはやはり、この一冊。


日本美術全集16 激動期の美術 (日本美術全集(全20巻))

江戸時代、独自の文化を成熟させてきた日本。開国とともに西洋から強烈な刺激が押し寄せる。油絵や写真技術などがもたらされ、横浜や長崎などの外国人居留地からその技術が全国へひろめられた。明治維新後には、お雇い外国人による教育を受けるものも出てくる。「美術」という言葉がつくられ、教育制度が整えられていった。

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「高橋コレクション展 ミラー・ニューロン」

東京オペラシティ アートギャラリーで開催中の
「高橋コレクション展 ミラー・ニューロン」に行って来ました。


特設サイト:https://www.operacity.jp/ag/exh175/

日本の現代アートを思う存分満喫したいなら、迷わず今すぐ初台のオペラシティ アートギャラリーへ行くべしです。

誰しもが認める日本一のコレクター高橋龍太郎氏の数千もの作品の中から選りすぐられた52作家、約140点で構成されるこれまでの高橋コレクション展の中でも最大の展覧会。

ケチの付けようがないどころか、とにかくその数と質の高い現代アート作品の連続に息つく暇もありません。ただただ圧倒されます。


奈良美智

2004年から神楽坂にアートスペース「高橋コレクション神楽坂」をオープンさせ、コレクションの一部を4年間に渡り公開していました。

しかし、出来るだけ多くの作品をまとめて広く観てもらうべく、内田真由美さん、児島やよいさんらと美術館での展示をすべく準備を進め、晴れて開催されたのが、2008年の「ネオテニー・ジャパン−高橋コレクション展」でした。

ネオテニー・ジャパン−高橋コレクション展」は2008年から2010年にかけ開催され、国内7か所の美術館を巡回しました。(東京では、上野の森美術館で開催)

2013年には「高橋コレクション展 マインドフルネス!」河口湖美術館で「ワンダフル・マイ・アートー高橋コレクションの作家たち」、「マインドフルネス!高橋コレクション展」を霧島アートの森、札幌芸術の森美術館、名古屋市美術館を巡回し開催されました。


決定版 マインドフルネス! 高橋コレクション展 2014

69歳になられた今でも積極的に現代アートを収集している高橋先生です。また数年後には新しいタイトルを冠して展覧会を開催されることでしょうが、取りあえず中締め的にと思い、少々冗長にこれまでの高橋コレクション展の流れを書きました。

そして、今回の「ミラー・ニューロン」にはこれまで他の会場で出ていなかった作品も数多く観られます。

中でも、2005年に上野の森美術館他で開催された「GUNDAM―来たるべき未来のために」展以来、10年ぶりにオペラシティの天井高を生かし、展示されている巨大なセイラさんには注目です。


西尾康之「Crash セイラ・マス」2005年
© 創通・サンライズ

「GUNDAM―来たるべき未来のために」展で初めてこの作品を観た時は、ただただその大きさと二次元セイラさんとのギャップに度肝を抜かれただけでした。でも、10年ぶりに再会し(大きさに圧倒されつつも)作品細部までしかと観て来ました。

いや〜画像で観るよりも何十倍もグロです。特にくり抜かれ洞窟のようになっている腹部を展示台に設置された鏡に映して観る趣味の悪さは、たまらないものがあります。それと注目して欲しいのが足の先です。まさかこんな細工がされていたとは!

高橋コレクションの中でも、まず滅多に出ない(展示スペース限られてしまいますからね)レア作品です。ガンダムとは関係なしに作品単体として十分に愉しめます。

Crash セイラ・マス」以外にもここの広い展示空間だからこそ生きる大きな作品が堂々と展示されています。


塩保朋子「cosmic perspective」2015年


鴻池朋子「第4章 帰還−シリウスの曳航」2004年


加藤泉「102.無題」2007年、「103.無題」2010年

こうした大きな作品に身を寄せるように、橋本雅也「キク」や須田悦弘「雑草」等の小さな作品が、見逃してしまうようなところにさり気なく配置されていたりするなど、ニクイ展示となっています。

これまでの高橋コレクション展と重複する作品も出ているにも関わらず、新たな発見や驚きがあるのは、まさにセレクションや展示の妙。


小谷元彦「Human Lesson(Dress 01)」1996年
やなぎみわ「案内嬢の部屋 3F」1998年

勿論、新作もあります!


名和晃平「PixCell-Lion」2015年

高橋先生近年では「もの派」もコレクションに加えているそうで、菅木志雄、李禹煥などの作品も織り交ぜた、とても贅沢な(元々十分過ぎるほど贅沢ではありますが…)展覧会となっています。

これだけのメジャー作家の代表作をまとめて観ると、かなり体力を要します。体調万全にして日本を代表する現代アーティストたちの作品のシャワーを浴びに初台まで出かけましょう!

「高橋コレクション展 ミラー・ニューロン」は6月28日までです。是非。

[出品作家]
会田誠、青木陵子、青山悟、淺井裕介、荒木経惟、安藤正子、池田学、伊藤存、井上有一、榎倉康二、大岩オスカール、岡田謙三、小沢剛、小谷元彦、風間サチコ、樫木知子、加藤泉、加藤美佳、金坂健二、草間彌生、鴻池朋子、小林孝亘、小林正人、近藤亜樹、塩保朋子、菅木志雄、須田悦弘、関根伸夫、辰野登恵子、束芋、Chim↑Pom、中村一美、奈良美智、名和晃平、西尾康之、蜷川実花、橋本雅也、舟越桂、町田久美、松井えり菜、丸山直文、Mr.、宮永愛子、村上隆、村瀬恭子、森村泰昌、森山大道、やなぎみわ、ヤノベケンジ、山口晃、横尾忠則、李禹煥


高橋コレクション展 ミラー・ニューロン
TAKAHASHI COLLECTION: Mirror Neuron


期間:2015年4月18日(土)〜 6月28日(日)
会場:東京オペラシティ アートギャラリー[3Fギャラリー1, 2]
https://www.operacity.jp/ag/

開館時間:11:00〜19:00
(金・土は11:00〜20:00/いずれも最終入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(ただし5月4日は開館)
主催:公益財団法人 東京オペラシティ文化財団/朝日新聞社
協賛:日本生命保険相互会社
協力:相互物産株式会社
特別協力:高橋龍太郎/高橋コレクション/医療法人こころの会
企画協力:内田真由美/児島やよい

同時開催「収蔵品展051 3O+A」「project N 60 富田直樹」

展覧会特設サイト:https://www.operacity.jp/ag/exh175/


松井えり菜「食物連鎖 Star Wars!」2008年

注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。

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「ガブリエル・オロスコ展」

東京都現代美術館で開催中の
「ガブリエル・オロスコ展−内なる複数のサイクル」に行って来ました。


http://www.mot-art-museum.jp/

こんな面白い展覧会なら、もっと早くから行っておけば良かったな〜と素直にそう思わせる展覧会。

ガブリエル・オロスコ(1962-メキシコ生)は、1990年代前半から現在まで国際的に活躍している現代美術を代表するアーティストの一人です。

現代アートと耳にしただけで、拒絶反応示してしまう方もいるかもしれませんが、オロスコに限ってはそんな心配は無用です。だって、展覧会会場で卓球が出来るのですから!


ガブリエル・オロスコ「ピン=ポンド・テーブル」1998年
金沢21世紀美術館蔵

四葉のクローバーのような卓球台で4人仲良くピンポンを。と思いきや中々これが難しい。だって中央にネットの代わりに「蓮池」があるんです。これくらい難なく飛び越せると思ったが刹那、ボールは池ポチャ。

かと言って、真剣にラリーの応酬をしてもこれまた興ざめ。

卓球台の形を少し変えただけで、既存のルールもテクニックも通じなる愉快さ。身の回りにある正しいと信じていたことが一夜にして瓦解してしまうこともあり得る今の世の中。何が起きてもおかしくないと、こんな呑気な卓球台がまさか教えてくれるとは…


ガブリエル・オロスコ「島の中の島」1993年

写真作品からまずはじまる展覧会。これがまた愉快というかウィットに富んでいるといいますか。何ともいい感じなのです。

赤瀬川さんの「トマソン」と若干重なる剽軽さがあります。

ほんの少しだけ手を加えるだけで、身の回りにある何気ない景色が、こんなにも変わるなんて。でも突然天から舞い降りてきたわけではなく、オロスコの頭の中では常に「絵になる景色」を探し求めているのでしょうね。


ガブリエル・オロスコ「猫とスイカ」1992年

ポスターやチラシに使われている車を真っ二つにし再び結合させた「La DS カーネリアン」(変形した車)や「ヌードル・フォール」と題された即席麺「どん兵衛」の空き容器を壁に付けただけの作品など、観る者をあっと言わせる作品だけではありません。



最後の展示室にあるドローイングやプリントは、彼のアーティストとしての質の高さを如実に物語っています。

オロスコは2009年から2011年にかけ、ニューヨーク近代美術館を皮切りにテート・モダンほか世界の主要美術館で大規模な個展を開催するなど、現在も変わらぬ評価を得ています。一方で、これまでアジア圏ではあまり展示の機会はなく、今回は待望の国内美術館での初個展となります。

「ガブリエル・オロスコ展」は5月10日までです。今年のGWは東京都現代美術館へ!オロスコ展会場内は写真撮影OKです。

思考や発見を誘発するささやかな介入――「ガブリエル・オロスコ展―内なる複数のサイクル」
東京都現代美術館学芸員・西川美穂子氏インタビュー



「ガブリエル・オロスコ展−内なる複数のサイクル」

会期:2015年1月24日(土)〜5月10日(日)
休館日:月曜日(5/4は開館)、5/7
開館時間:10:00-18:00 ※入場は閉館の30分前まで
会場:東京都現代美術館 (企画展示室3F)
http://www.mot-art-museum.jp/

主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会
協賛:ライオン、清水建設、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜、日本テレビ放送網
協力:メキシコ大使館、日本航空、朝日酒造株式会社

同時開催

「山口小夜子 未来を着る人」
2015年4月11日(土)−6月28日(日)

「他人の時間」
2015年4月11日(土)−6月28日(日)

開館20周年記念 MOTコレクション特別企画 「コレクション・ビカミング」
2015年1月24日(土)−6月28日(日)


ガブリエル・オロスコ 内なる複数のサイクル

ガブリエル・オロスコが自作を語る「決定版」インタビュー「球体、複数の輪、恒久運動──土星に魅せられて」収録

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美術家・森村泰昌氏が山口小夜子の「美」を語るトークプログラム「BinoBa」開催

東京都現代美術館「山口小夜子 未来を着る人」展の関連企画として、美術家・森村泰昌氏が山口小夜子の「美」を語るトークプログラム「BinoBa」が開催されます。


資生堂練香水「舞」ポスター
撮影:横須賀功光 AD:中村誠

「山口小夜子展」の見どころ沢山あるのですが、美術家・森村泰昌氏が、憧れの山口小夜子に捧げる新作「百年の孤独から千年の愉楽まで」は必見中の必見です。

昨年(2014年)「ヨコハマトリエンナーレ2014」のアーティスティックディレクターを務めた森村氏が創り上げる小夜子の神秘的な美の世界と、資生堂が制作協力したメーキャップクリエーションの表現力が存分に味わえます。

また森村氏は、資生堂企業文化誌『花椿』に人気連載「美の毒な人々」も執筆しています(2015年4月号で第34回目)。


森村泰昌氏

「森村泰昌」芸術研究所
http://www.morimura-ya.com/

「山口小夜子 未来を着る人」展会期中の5月10日(日)に、資生堂花椿ホールでトークイベント「BinoBa」が開催されます。

小夜子に扮した森村泰昌氏が、山口小夜子の魅力と、現在から未来に受け継がれる彼女の「美の遺伝子」についてゲストと共に語ります。

<トークプログラム>BinoBa
Vol.6「Bino toBira」 「山口小夜子という美に出会ったとせよ」
日時:5月10日(日)14:00〜16:00
会場:資生堂花椿ホール
(東京都中央区銀座7-5-5 資生堂銀座ビル3F)
参加申込方法:BinoBa公式サイトの専用申し込みフォームで受付
http://www.shiseidogroup.jp/binoba/?rt_pr=tr312

募集期間:3月30日(月)〜4月19日(日)
参加費:無料 定員:200名
※申し込み多数の場合は抽選とさせていただきます。



(クリックで拡大)

◆『花椿』6月号 (5/5発行)
森村氏の作品を花椿バージョンにアレンジして「美の毒な人々」として、皆さまにお届けします。そして、小林康夫氏(哲学者)が、小夜子の「美」、そして森村氏の表現する「美」について探究します(Moment)。
http://www.shiseido.co.jp/hanatsubaki/?rt_pr=tr312

<山口小夜子と資生堂との関係>
山口小夜子は、パリコレに登場した翌年(1973年)から「資生堂シフォネット」のモデルを務め、その後も多くの化粧品ブランドや企業広告を飾り、70〜80年代の資生堂のイメージを体現する存在として活躍。また、世界のトップ・モデルとしての彼女の豊富な人脈が、世界的なイメージ・クリエイター セルジュ・ルタンスと資生堂を取り持つきっかけとなる。ルタンス作品のビジュアルイメージモデルとして、海外における資生堂のイメージを確立した。


「山口小夜子 未来を着る人」

会期:2015年4月11日(土)―6月28日(日)
会場:東京都現代美術館 企画展示室B2F
http://www.mot-art-museum.jp/

休館日:月曜日(5月4日は開館)、5月7日(木)
開館時間:10:00〜18:00 ※入場は閉館の30分前まで
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会
特別協賛:株式会社 資生堂
協賛:ライオン、清水建設、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜、日本テレビ放送網
協力:オフィスマイティー、神戸ファッション美術館、株式会社七彩、多摩美術大学映像演劇学科、株式会社プリズム、株式会社エディスグローヴ、WHITELIGHT.Ltd、株式会社 MGS 照明設計事務所、株式会社 モデュレックス

展覧会構成:山口小夜子の資生堂時代のポスターやCM展示、森村泰昌の新作、山川冬樹、生西康典など彼女の身辺で活動した表現者たちの新作インスタレーションなど。



「山口小夜子展」関連イベント

Be Sayoko! 小夜子になりたい!

1)小夜子メイクを完成させたアーティスト、富川栄によるメーキャップ・ワークショップ&トーク
講師|富川栄 (資生堂 SABFA校長)
日時|5月16日(土) 14:00−16:00

2)小夜子が習ったダンス・メソッド、伊藤道朗の「テン・ジェスチュア」を体感するワークショップ ダンスを学んだことがなくても楽しめます!
講師|柏木久美子
日時|5月31日(日) 14:00−15:30

詳細はこちらから。

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「大ニセモノ博覧会」

国立歴史民俗博物館で開催中の
「大ニセモノ博覧会−贋造と模倣の文化史−」に行って来ました。


https://www.rekihaku.ac.jp/

今、身の回りにあるものの中で「ホンモノ」と呼べるもの何点くらいあるでしょうか。食品の偽装、偽ブランド、コピー商品から情報に至るまで、我々の日常生活の様々な所に「ニセモノ」がかなりの割合で紛れている現代社会。

それでは、全て「ニセモノ」が“悪”なのかと問われれば、答えは勿論NOです。「ニセモノ」=“悪”、「ホンモノ」=“善”と単純に二項対立化出来ないところに、面白味があります。

博物館や美術館にあるのは「ホンモノ」であることが大前提ですが、敢えて「ニセモノ」を集めた展覧会(博覧会)を開催するというチャレンジングな試みは、決して「ニセモノ」=“悪”ではないことを教えてくれます。


慶弔用の花輪

明治時代、欧米より日本にもたらされたリースが「ホンモノ」ですが、生花をリング状にするにはかなり値がはります。そこで廉価版として考えられたのが造花つまり「ニセモノ」の花輪です。

北東北では造花をタオルで作った「タオル花輪」なるものが主流を成し、式に参列した人々が花=タオルを各々持ち帰り家庭で使用したそうです。日常生活に根差した「ニセモノ」からは悪いイメージが全く無いばかりか、人々の豊かな創造性を感じさせられます。


見栄と宴会の世界(宴会場の復原)

池大雅の屏風に狩野永岳の掛軸、高価そうな焼き物すべて「ニセモノ」です。ただし、これらは地主であるN家には無くてなならく大事なアイテムだったのです。

地方の大地主となると、関係者を自宅に招き宴会を開くことも大事な仕事のひとつ。その宴会場は同時に財力を誇示する絶好の場所でもあります。そこには狩野派や雪舟の掛軸、誰しもが知るメジャーな絵師の屏風が欠かせません。


伝池大雅「枯林群鳥」屏風
個人蔵

こうした威信財としての書画には、面白いことに地域性も見られます。例えば現在の山口県では「画聖」と呼ばれた雪舟の作品を所蔵していることがその家のステイタスに直結したため、多くの「ニセモノ」雪舟が存在しています。

全くの素人である自分が観ても、明らかに雪舟ではないという稚拙な作品が並びます。でも…と一抹の不安が心をよぎります。これを例えばトーハクの常設展で観ていたら同じように「ニセモノ」と判断出来たかと。(出来ないばかりか「味のある雪舟です」などと偉そうにブログに書いていたに違いありません)

江戸時代、長州藩の大名屋敷や大地主の屋に飾られたこれらの作品は紛れも無く「ホンモノ」であったのです。(勿論、真っ赤な「ニセモノ」ではあっても。)


伝 雪舟「山水図」
伝 狩野探幽「東坡図」
個人蔵

「大ニセモノ博覧会」の構成は以下の通りです。

プロローグ:安南陶器ニセモノ事件
1暮らしの中のフェイク
2フェイク−偽文書、偽造の世界
3コピー、イミテーションの世界
4ニセモノの創造性
5博物館の「レプリカ」と「コピー」


必要に駆られた決して“悪”でない「ニセモノ」を紹介してきましたが、会場内にははなから人々を騙す目的で巧妙に作られた正真正銘の?!「ニセモノ」も紹介されています。


ニセモノ安南陶器(個人蔵)

安南陶器(ベトナムの陶磁器)は、16、17世紀に日本に渡来し茶道具として珍重されました。そんな安南陶器のニセモノが1980〜90年代に京都を中心に販売され多くの人が騙されました。

その手口が巧妙で、「ミャンマーのカチン族独立運動のため武器購入の資金源として陶磁器を発掘している人物との人脈がある」と騙して売りさばいていたそうです。潮時を見計らいニセモノ販売業者は雲隠れし今はいずこに…

そんな眉唾ものの話しによくぞ騙されたと笑うこと勿れ。京都の東寺の弘法さんの縁日で店を出し、まず信頼させ、更に興味を持った客には発掘の様子を収めたビデオを見せて信じ込ませたのです。そのビデオも会場で流されていますが、実によく出来ています。


酒造伝書茶仕立覚 明治3年(1870)
鴻巣市教育委員会蔵

痛んでとても飲めない日本酒を「ホンモノ」の銘酒に変身させるレシピが記された酒直し法の伝授書。辛子や胡椒、マグネシウムなど様々な薬品を混ぜることにより「正宗」「剣菱」「白雪」などブランド酒の味にする方法が記されています。

江戸時代の日本酒って酔いがまわるのとても早そうですね。。。それにしても今も昔も食品偽装が後を絶たないのは、味よりも産地やブランドばかり重視する我々にも責任はあるのかもしれません。(当然、悪いことであることに違いありませんが、ちょっと考えさせれました。)


人魚のミイラ展示風景
見世物小屋的な作りが雰囲気出しています。人魚姿で自撮りも出来るのでiPhoneお忘れなく!

猿の上半身と鮭を組み合わせて作った人魚のミイラはつい最近まで国内でも作られていたそうです。その秘伝の作り方も今回の展覧会で初公開しています。

それにしても、江戸時代の終わり頃から明治時代にかけて、欧米に日本から多くの「人魚のミイラ」が輸出されていたと初めて知りました。逆輸出品ですよね。アンデルセン童話の「人魚姫」や、ディズニー映画の主人公アリエルもビックリです。


ホンモノはどれだ!(この中の小判、一枚だけホンモノがあります。ニセモノの中には100円のガチャガチャで買える小判まで展示されています。)

こうしたユーモアも忘れずに、「ニセモノ」に対し様々な視点から歴博スタッフ17名で真面目に作り上げた見応えある展示となっています。

自分自身ですら、「ホンモノ」の自分なのか、「ニセモノ」なのか判別出来ず「自分探しの旅」に出てしまう人までいるの現代人にとって必見の展覧会(博覧会)ではないでしょうか。

「大ニセモノ博覧会」は5月6日まで開催中です。是非是非!

「歴博」に歴史あり


大ニセモノ博覧会−贋造と模倣の文化史−

開催期間:2015年3月10日(火)〜5月6日(水・振)
開館時間:9時30分〜17時00分(入館は16時30分まで)
休館日:月曜日(休日の場合は翌日が休館日となります)
会場:国立歴史民俗博物館 企画展示室A・B
https://www.rekihaku.ac.jp/
主催:国立歴史民俗博物館

ニセモノ ゾクゾク!!

・「ニセモノ」の地域性に迫る!
・日本にもミイラがいた!? ペリーの日本来航の日誌に記された真実とミイラの製作法もご紹介!
・奈良県の収集家水木氏のコレクションから、コレクターの世界を垣間見る。
・ジュラ紀から現代までにわたる、「ニセモノ」の数々一挙公開。
・新発見!! 織田信長の「ホンモノ」の書を初公開。

注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。


にせもの美術史―メトロポリタン美術館長と贋作者たちの頭脳戦 (朝日文庫)

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『江戸かわいい動物 たのしい日本美術』

講談社より刊行された『江戸かわいい動物 たのしい日本美術』を読んでみました。


江戸かわいい動物 たのしい日本美術』講談社
金子信久(著)

ちょっと前まで、日本美術を「かわいい」という視点で捉えることなどまずあり得なかったのに、今や日本美術とりわけ江戸絵画を語る上で外せないキーワードとしてすっかり定着しました。

作為的のそう仕向けたわけでもなく、幾つかの展覧会や書籍そしてネットの世界で、いつしか「江戸絵画=かわいい」という図式が自然と成立しました。

府中市美術館で現在開催されている江戸時代に描かれた動物の作品を集めた展覧会「動物絵画の250年」展のサブタイトルが「悩んで萌える江戸絵画」であることに、誰も異を呈しないばかりか、ごく当たり前に受け止めてしまっていますが、10年間では到底考えもしなかったことです。

おでこから眉間にかけて「じょりじょり」したくなる

原在中「睡猫図
大阪市立美術館蔵(田方コレクション)

可愛いは正義とはまさに言い得て妙。こと江戸絵画を語る上でも、もうこの言葉抜きには一歩も前へ進めません。ましてや展覧会を開催するとなれば絶対に外せないキーワードであること間違いありません。

さて、『江戸かわいい動物 たのしい日本美術』の著者である金子信久氏は2013年春、府中市美術館で開催された「かわいい江戸絵画」展を企画担当した学芸員さんです。


かわいい江戸絵画』求龍堂
府中市美術館 (編集)

言うならば江戸絵画カワイイブームの火付け役と言っても過言ではない人です。

伊藤若冲、長沢蘆雪や歌川国芳らのよく知られた可愛らしい動物たちから、こんな作品観たことない!と目を丸くするような驚きの動物絵まで幅広く紹介している一冊です。

美術ファンでなくても、愉しさ可愛らしさを存分に味わえるように、作家(絵師)ごとではなく、動物単位で紹介しています。


山口素絢「朝顔狗子図」寛政4年(1792)
三の丸尚蔵館蔵

目次を見ると「あ行」あざらし、あなぐま、あひる、いたち、いぬ、いのしし、うさぎ、うし、おうむ、おしどりと言った具合に区切られています。

作例が少ない動物だと1ページ、逆に「いぬ」のように多くの絵師が描いている動物の場合は、多くの作品を紹介するために12ページもその紹介にあてています。

このページの多さが、ある意味で江戸時代に絵師たちに愛されたバロメーターともなっています。意外にも雀など人気があったようです。


長澤蘆雪「群雀図」重要文化財 
天明6年(1786年) 和歌山県・成就寺蔵

「Kawaii」「かわいい」「可愛い」が何も現代人だけの専売特許だったわけではないことを、『江戸かわいい動物 たのしい日本美術』が教えてくれます。

そればかりか、今よりももっともっと広くあたたかい視線で動物たちの一挙手一投足を捉えていたのだということが分かります。

ハローキティ、ミッキーマウス、くまモンにふなっしー(ふなっしーは「植物」か…)たちのルーツをこの本の中に発見出来るはずです。

と同時に、江戸時代の人々の身近な動物を愛する深くやさしい気持ちが伝わってきます。美術ファンだけでなく、全ての人に読んでもらいたい一冊です。

ページをめくるたびに、心がほっこりします。


江戸かわいい動物 たのしい日本美術』講談社
金子信久(著)

応挙の子犬、蘆雪の雀、国芳の猫、若冲の象…。およそ250年にも及ぶ江戸時代に生み出された「かわいい動物」の絵を、解説とともに収録する。掲載作品がみられる美術館・博物館・寺社のリスト付き。

ころがる子犬、踊る亀、物言うカタツムリ…。江戸人を「きゅん」とさせた「かわいい」動物たちの楽しい「江戸絵画」動物図鑑!

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アートフェア東京 2015

東京国際フォーラム 展示ホールで開催中の
「アートフェア東京 2015」に行って来ました。


http://artfairtokyo.com/

今回で10回目を数える、日本最大のアートフェア「アートフェア東京 2015」が国内外140以上のギャラリー他が参加し今年も華々しく開幕を迎えます。

「皆勤賞」を目標に毎年この時期だけは予定を入れずに必ず会場へ足を運ぶことにしています。現代アートだけでなく、古美術、工芸から近代日本画・洋画、はたまた肉筆画の浮世絵まで様々なアート作品を間近で観られる年に一度の祭典です。

特に今回第10回目とあり、これまで以上に特別展示が多く、アートファンなら堪らない作品に思わず出会えたりします。


特別企画 アーティスティックプラクティス ヴェネツィアがみた日本の現代アート

これまで「ヴェネツィア・ビエンナーレ」に出展した塩田千春、束芋、宮島達男、森万里子、森村泰昌、米田知子そして2013年に特別表彰を受賞した田中功起らの作品が 「ヴェネツィアがみた日本の現代アート 多様性の中の現在」と題した空間で展示されています。


山本太郎「紅白紅白梅図屏風

また、今年は琳派誕生400年にもあたります。そこで「琳派はポップ/ポップは琳派」 という切り口で、金氏徹平、コシノジュンコ、しりあがり寿、染谷聡、中島克子、蜷川実花、山口藍、山本太郎、矢柳剛らの作品で構成したブースも設けています。


コシノジュンコ「蒔絵花札


山口藍「ことど


染谷聡「おにぎゅり

染谷さんの漆と自然物をゆるやかに融合させた手のひらサイズの小さな作品は、今回のアートフェア東京の中でキラリと光る可能性を秘めた作品です。

特別企画 アーティスティックプラクティスはこれ以外にも「ヴェネツィアがみた日本の現代アート「もの派」から辿る20世紀」などあり、即売会の印象いアートフェア東京ですが、これまでとは違う可能性を示しています。

勿論、各ギャラリーのブースも見逃せません。


ミヅマアートギャラリー 宮永愛子


春風洞画廊 阪東佳代


王様達のTea Bowls 〜Ryota Aoki × arte classica〜
arte classica 青木良太

アルテクラシカのブースは展示台やライティングにも注目です!


をんな絵 展
秋華洞 池永康晟


ARATANIURANO 岩崎貴宏


山下画廊 釘町彰


EUGENE GALLERY Kim,Jea Yong

今年の「アートフェア東京2015」には、これまでにない新たな見どころがあります。「17th DOMANI・明日展plus」がアートフェア東京2015会場内に設置されています。


17th DOMANI・明日展plus

この他、出展者の中にはこんなブランドや企業も含まれていて、文字通り見どころ満載の「アートの祭典」となっています。


FENDI(フェンディ)日本上陸50周年記念して、東京藝術大学との共同チャリティ企画「ピーカブー プロジェクト」をFacebook上で開催している告知ブース。
詳しくはこちら


凸版印刷の特設ブースでは、フェルメールの「牛乳を注ぐ女」の絵を今話題のヘッドマウントディスプレイで観る全く新しい体験も出来ます。
詳しくはこちら

随分と洗練され観やすくなった印象のある「アートフェア東京 2015」。3月22日まで東京国際フォーラムで開催しています。お時間に余裕を持って行かれることお勧めします。


アートフェア東京2015
(英語表記:ART FAIR TOKYO 2015)

主催:アートフェア東京実行委員会
運営:アートフェア東京実行委員会 事務局(aTOKYO株式会社)
会期:2015年 3月20日(金) 11:00-21:00
3月21日(土) 11:00-20:00
3月22日(日) 10:30-17:00
会場:東京国際フォーラム 地下2階 展示ホール

公式サイト:http://artfairtokyo.com/



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「若冲と蕪村」展

サントリー美術館で開催中の
「生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村」展 に行って来ました。


http://suntory.jp/SMA/

正徳6年(1716)にこの世を去った尾形光琳。光琳と入れ替わるようにして、伊藤若冲(京都)と与謝蕪村(大阪)というふたりの天才絵師が生を授かりましました。今から300年前のことです。

2008年に「与謝蕪村展」、2009年に「伊藤若冲展」をそれぞれ開催したMIHO MUSEUM(巡回先)では、いつか二人で一つの展覧会で取り上げてみたいと密かに計画をあたためていたそうです。

辻惟雄館長や岡田秀之学芸員、サントリー美術館の石田佳也学芸部長たちが3年以上に渡り、計画してきただけあり、単に若冲のネームバリューに頼っただけでの展覧会でないどころか、若冲、蕪村それぞれ新発見の作品も展示されている想像以上の内容となっています。


伊藤若冲「糸瓜群虫図」細見美術館蔵
伊藤若冲「紫陽花白鶏図
伊藤若冲「雪中雄鶏図」細見美術館蔵

羽根に薄らと赤味がさしていることでより白色が引き立つ「紫陽花白鶏図」。「動植綵絵」よりも前に描かれた作品ですが、その予見を随所に垣間見ることが出来る初期の名品です。

これらの作品のすぐ近くには与謝蕪村と円山応挙の合筆の「ちいもはゝも」「蟹蛙図」があります。こちらはとても砕けた感じの洒脱の効いた作品です。

現在の「四条駅」「烏丸駅」付近に伊藤若冲、与謝蕪村、円山応挙、松村月渓(呉春)、池大雅らが居を構えていました。しかし、蕪村と若冲の合作はおろか、交流した痕跡も残っていないそうです。

同い年の天才絵師同士互いをけん制し合い、立ち話をする機会もなかったのでしょうか。今で喩えるなら相互フォローはしてなくても、お互いの発言を小まめにTwitterでチェックしているそんな間柄だったのかもしれません。



「若冲と蕪村展」略して「ジャクソン展」の展示構成は以下の通りです。

第1章 京都ルネッサンス
第2章 出発:40歳まで
第3章 画風の確立:40代から50代にかけて
第4章 新たな表現への挑戦
第5章 中国・朝鮮絵画からの影響
第6章 若冲・蕪村クロスロード:交差する交友関係
第7章 翁の時代


先ほども申しましたが、MIHOで開催した「蕪村展」「若冲展」がベースにあるので、出品作品のレベルはとても高く、びっくりするような作品にも出会えます。

若冲の「白梅錦鶏図」は初めて実物観たかも。昨年話題をさらった「桃鳩図」を描いた徽宗皇帝による「芙蓉錦鶏図」(北京故宮博物院)との関連性も指摘されている優品です。


与謝蕪村「子犬図襖

やはりその中でも「第5章 中国・朝鮮絵画からの影響」は最も見どころのあるワンランク上のセクションです。沈南蘋の影響だけでなく中国・朝鮮画や同時代の画家鶴亭と若冲、蕪村の作品を比較しながら観られます。

尚、文正「鳴鶴図」(相国寺蔵)とそれを模写した伊藤若冲「白鶴図」が、4月29日〜5月10日の期間並べて展示されます。これは絶対に見逃せません。展示替えの多い展覧会ですが、会期中3回行けば全ての作品を観られます。

展示リストとにらめっこしスケジュールを立て、年パス片手に通うことになりそうです。


与謝蕪村「蜀桟道図」LING SHENG PTE. LTD
与謝蕪村「鳶・鴉図」北村美術館蔵
伊藤若冲「果蔬涅槃図」京都国立博物館蔵

ニュースでも話題となった92年ぶりに発見された与謝蕪村「蜀桟道図」とポスターにも使用されている蕪村と言えばまずこの絵「鳶・鴉図」が並べて展示してあるだけでなく、隣りに京博の若冲「果蔬涅槃図」が寄り添う贅沢。

若冲作品と初対面の人にとってはこれ以上ない贅沢な名品揃いですし、若冲に比べ蕪村はちょっと…と思っていた人にとっても蕪村の再評価に繋がる作品のオンパレードです。二人とも性格は違えども作品レンジが広く観ていて全く飽きることがありません。


与謝蕪村「山水図屏風」1782年
伊藤若冲「象と鯨図屏風」1797年
共にMIHO MUSEUM蔵

この並びではどんなに若冲が好きであっても蕪村「山水図屏風」に心を動かされてしまうはずです。銀箔がこれほどコンディションよく残っているだけでも凄いことですが、所々青や金に輝いて見える部分もあります。

台座の色が反射しているせいもあるのですが、確かに薄らと青味が差している部分が確認出来るはずです。この名品を観られただけでも大満足です。因みにこの2点の屏風は会期中通しての展示です。いつ行っても観られます。

蕪村と山口晃さんの作品との共通点を探しつつ、合間に若冲で箸休めをする。そんな贅沢な観方も出来る充実し過ぎの内容です。

期待値よりも遥かに良い展覧会に出会うと興奮しワクワクが止まりません。分厚く重い図録もこの展覧会にピッタリです。

「若冲と蕪村展」は5月10日までです。あっと言う間に終ってしまいます。お見逃しなきように。是非是非〜


「生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村」展

会期:2015年3月18日(水)〜5月10日(日)
※作品保護のため、会期中展示替を行ないます
開館時間:10:00〜18:00 (金・土は10:00〜20:00)
※5月3日(日・祝)、4日(月・祝)は20時まで開館
※4月25日(土)は「六本木アートナイト」のため24時まで開館
※いずれも入館は閉館の30分前まで
※shop×cafeは会期中無休
休館日:毎週火曜日
※5月5日(火・祝)は20時まで開館
会場:サントリー美術館
http://suntory.jp/SMA/

主催:サントリー美術館、読売新聞社
協賛:三井不動産、サントリーホールディングス



注:展示室の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。

【サントリー美術館展覧会スケジュール】


着想のマエストロ 乾山見参!
会期:2015年5月27日(水)〜7月20日(月・祝)


藤田美術館の至宝  国宝 曜変天目茶碗と日本の美
会期:2015年8月5日(水)〜9月27日(日)


Pen (ペン) 『特集 史上最強の天才絵師 若冲を見よ。』〈2015年 4/1号〉 [雑誌]

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「笑う美術」

茨城県近代美術館で開催中の
企画展「笑う美術」に行って来ました。


http://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/

江戸絵画から現代アートまで「笑い」を軸とした手づくり感たっぷりの、とてもほっこりさせられる展覧会です。

マスコミが主催についた大型展にはない良さがあります。個人的にこういう展覧会大好きです。無性に応援したくなります。

90点の出品作品のうち、茨城県近代美術館所蔵のものが6割程度を占めます。背伸びをせずに、自分の美術館が持っている作品を再構成し、それを軸とし足りない分は他館から拝借してきて展覧会を成立させています。


伊藤若冲「伏見人形七布袋図」江戸時代 
国立歴史民俗博物館蔵

東京の美術館や博物館とは違う切り口や手段・方法で質の高い企画展を作り上げている恒例です。他の地方美術館さんも見習うべき点が多々あるかと思います。

展覧会の構成は以下の通りです。

プロローグ:近世の笑い
第1章:笑いを描く−アルカイック・スマイルから意味深な笑い、そして大笑いまで
第2章:ほのぼのと笑う−カワイイ動物から、オカシナ妖怪たち
第3章:ユーモア−ズレ、ブレを楽しむ
第4章:笑いのひねり方−風刺、アイロニー、言葉遊び、ブラック・ユーモア
第5章:ナンセンス−驚きと笑い



福田美蘭「大津絵−雷公」2014年 
作家蔵

この展覧会のために、福田美蘭さんが描いてくれた作品が何と3点も出ています。それぞれ違った切り口の笑いが込められたとても好い作品です。とりわけこの「大津絵」にはやられました。そのスケールからして…

一口に「笑い」と言っても中々捉えどころがありませんが、今回は「美術作品に表された笑い」と「見る者の笑いを誘う美術」に大別し、主に後者を中心に構成されています。

特に第3章から第5章までは笑いを誘うもの=「ユーモア」に軸足を置いているので別段美術に詳しくない人や子どもさんでも愉しめるよう企画・構成されている点も高く評価出来ます。


子供から大人まで楽しみながら鑑賞出来るワークシート「笑い成分表」も用意されています。

最終章「ナンセンス−驚きと笑い」に出ている木村太陽さんの“アンケート”や“芳名帳”は是非ともチャレンジ?!して下さい。まさに驚きと笑いが待っています。

水戸芸術館では、主に新作を中心とした「山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ」を開催していますが、「笑う美術展」には過去の山口晃らしい作品4点が出ています。


山口晃「厩圖2004」2004年 
滋賀県立近代美術館蔵

水戸芸の山口晃展では満たされず「山口晃に乾いている」方も、茨城県近代美術館の「笑う美術」へ足を運べばきっと満足されるはずです。

それと何と言っても、地元茨城の誇る日本画家、小川芋銭の作品がたっぷりと観られることが、何よりも心を満たしてくれるはずです。

よく練られた、素晴らしい内容の展覧会です。(図録も1000円代とお手頃価格にも関わらずテキスト充実しています)

「笑う美術」展は4月19日までです。是非是非!!


企画展「笑う美術」

会期:2015年2月21日(土)〜 4月19日(日)
開館時間:午前9時30分〜午後5時(入場は午後4時30分まで)
休館日:4月6日(月)、4月13日(月) 
※梅祭り期間中(2月20日(金)〜3月31日(火))は無休
会場:茨城県近代美術館
http://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/

主催:茨城県近代美術館
後援:水戸市、朝日新聞水戸総局、茨城新聞社、茨城放送、NHK水戸放送局、 産経新聞社水戸支局、東京新聞水戸支局、日本経済新聞水戸支局、毎日新聞水戸支局、 読売新聞水戸支局


白隠「布袋すたすた坊主」江戸時代 
早稲田大学 會津八一記念博物館蔵

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「山口晃氏が描く!選ぶ!語る!」展

アダチ版画、目白ショールームにて「山口晃氏が描く!選ぶ!語る!」展が開催されます。


https://www.adachi-hanga.com/ukiyo-e/

水戸芸術館での「山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ」も始まり、これまで以上に注目を集めている山口晃さんが描く現代の東京。

3月3日よりアダチ版画、目白ショールームで開催される「人気絵師・山口晃氏が描く!選ぶ!語る!」展では、山口さんが手掛けた現代の浮世絵「新東都名所」シリーズ「芝の大塔」と「日本橋改」の2作品及びその制作工程が紹介されます。

山口さんが描いた作品「新東都名所」だけでなく、木版の制作工程や版木そして、復刻さえた浮世絵作品の中から山口晃さん独自の視点で選んだ作品(春信・歌麿・写楽・北斎・広重・国芳)の浮世絵10点も共に観られるそうです。



今回は、完成木版画作品はもちろん、山口氏の描いた線を彫師が忠実かつ繊細に彫った版木なども合わせ展示されます。

絵師・山口晃さんならではのこれまでとはちょっと違った浮世絵の見方を知ることができる好機かと。これは行かなとね!

「山口晃氏が描く!選ぶ!語る!」
現代の浮世絵「新東都名所」&浮世絵傑作10撰


会期:2015年3月3日(火)〜3月15日(日)【月曜・祝日休】
時間:火〜金 10:00-18:00/土・日 10:00-17:00
場所:目白ショールーム >>アクセス
入場無料

詳細はこちらから

アダチ版画
https://www.adachi-hanga.com/ukiyo-e/


会期:2015年2月21日(土)〜 2015年5月17日(日)
開館時間:9:30〜18:00(入場時間は17:30まで)
休館日:月曜日 ※ただし5月4日(月・祝)は開館
会場:水戸芸術館 現代美術ギャラリー
http://arttowermito.or.jp/
主催:公益財団法人水戸市芸術振興財団
協力:アサヒビール株式会社、株式会社信濃屋、集英社 HAPPY PLUS ART、凸版印刷株式会社、ミヅマアートギャラリー
企画:浅井俊裕(水戸芸術館現代美術センター芸術監督)

クラウドファンディング
https://art.flagshop.jp/project/9


山口晃 大画面作品集

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「花と鳥の万華鏡」展

山種美術館「花と鳥の万華鏡」展 ブロガー内覧会を盛況のうちに終了することが出来ました。参加して下さった皆さま、遅くまで残って下さった山種美術館のスタッフの方々、ありがとうございました。

一つの作品から興味を持ったものをどんどんと広げていくと思わぬ発見があるといった趣旨で、スライドトークをさせて頂きました。


速水御舟 《翠苔緑芝》(すいたいりょくし)

全体的にどこか現実感のない、不思議な景色が描かれているこの屏風絵。黒猫や白兎など愛らしい動物にまず目が行きますが、めぐりめぐって最後に辿りつくのはやはり紫陽花。

《翠苔緑芝》に描かれた紫陽花の花は、近寄って観るとでこぼこ、ザラザラしているのが分かります。この独特な表現を生み出す為に、御舟は薬品や重曹を使ったとか、炭で乾燥させたなど諸説あり今でも謎のままです。


《翠苔緑芝》紫陽花部分

NHK日曜美術館「夢の御舟 傑作10選」では、日本画家の中島千波先生がこの紫陽花の再現に重曹を用い、挑んでいたのも記憶に新しいところかと。

それでは、他の日本画家たちは紫陽花をどのように描いているのでしょう。比べたくなりますよね。同じく山種美術館が所蔵している山口蓬春が描いた紫陽花がこちらです。


山口蓬春「梅雨晴

御舟のそれに比べると、我々が一般的にイメージしている紫陽花にとても近い表現となっています。色の変化が楽しめる紫陽花特有の魅力も一枚の絵の中に表されています。

さらに、調べてみると与謝蕪村も紫陽花を描いていることが分かりました。


与謝蕪村「紫陽花郭公図」(部分)
愛知県美術館

いい感じの抜け感です。しかも淡い花の色を輪郭を無視して置きにいっています。岡崎京子さんもびっくりのスクリーントーンのズラシが江戸時代に行われていたのです(笑)

蕪村の場合、葉っぱの占める割合が高くなっているのも特徴的です。一見雑に描いているようですが、かなり葉っぱに対し深いこだわりがあるように見て取れます。

一気に現代に戻り、もう一枚の紫陽花は、浜口陽三の版画作品。


浜口陽三「あじさい

これもしかして、御舟の紫陽花を観ていたかもしれませんね。どこかに記録残っていないのかしら。

さて、絵画以外にも目を転じていくと、意外な場所に紫陽花を発見することが出来ます。例えばこちらなど、言われてみないと気が付きませんが、うまいこと意匠化されています。


網干菊紫陽花模様紅型衣裳」琉球王国時代 19世紀
女子美アートミュージアム

2012年にサントリー美術館で開催された「紅型 BINGATA ― 琉球王朝のいろとかたち ―」展で観た、色鮮やかな「紅型」たちの記憶がよみがえります。

どの部分に紫陽花柄が用いられているか、見えにくい方は、検索かけてみて下さい。大きな画像がヒットします。


鍋島色絵紫陽花文皿」文化庁

こちらに描かれた紫陽花も赤系の花ですね。葉っぱの色が2色あるのは、表裏でしょう。これは御舟の作品でも同じように描かれています。

サクッと調べただけですので、まだまだ他にも紫陽花を描いた作品や図案化されたもの数多くあるはずです。でもこうして一つのことに興味関心を持って調べるだけでも愉しいものですよね。

時として思わぬ作品との出会いにもつながります。

一つの作品を観て「奇麗だ〜」「良かった〜」だけで終りにしてしまうのは、ちょっと勿体ない気がします。何かと関連付けることにより、その感動がより深く記憶に刻まれるはずです。


和菓子になった紫陽花

山種美術館Cafe椿 展覧会オリジナル和菓子。これまで作ってきた特製和菓子が、こちらに全て画像と共に残されています。目の保養にもなります。

「花と鳥の万華鏡」展は、まだ始まったばかり(4月12日まで)です。是非是非!


「花と鳥の万華鏡 ―春草・御舟の花、栖鳳・松篁の鳥―」

会期:2015年2月11日(水・祝)〜4月12日(日)
会場:山種美術館
主催:山種美術館、日本経済新聞社
開館時間:午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜日
http://www.yamatane-museum.jp/

鳥を楽しむ

講師:小宮 輝之 氏〔上野動物園 元園長〕
2015年2月22日(日)14:00〜15:30
会場:國學院大學 学術メディアセンター(AMC) 常磐松ホール


詳細及び申込みはこちらから。



落語入門供淑元討語る"江戸庶民の生活"

講師:古今亭 文菊 氏〔落語家〕
聞き手:藤澤 紫 氏〔國學院大學 教授(特別専任)〕
2015年2月28日(土)14:00〜15:30
会場:國學院大學 学術メディアセンター(AMC) 常磐松ホール


詳細及び申込みはこちらから。


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「山口晃展」@水戸芸術館現代美術ギャラリー クラウドファンディング

2月21日より水戸芸術館現代美術ギャラリーで開催される「山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ」のクラウドファンディングを集英社のアートサイト、HAPPY PLUS ART(ハッピープラスアート)で行っています。


https://art.flagshop.jp/project/9

「山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ」(2015年2月21日〜5月17日・水戸芸術館 現代美術ギャラリー)をより多くの方に見ていただけるよう、東京駅—水戸芸術館 往復バスをチャーターするプロジェクトです。

毎回素晴らしい内容の独自企画展を開催する水戸芸術館ですが、東京駅からですと上野まで出て特急フレッシュひたち号利用しても水戸駅まで1時間30分を要します(3,608円)。

また、水戸駅から徒歩で25分と離れている為、タクシーないしはバスを利用することに。東京駅から高速バス利用するという手や、マイカーで向かうという手段もありますが、いずれにせよ気軽にぶらりと訪れるのにはちとハードルの高い美術館です。


Tokio山水(東京圖 2012)/部分 2012 キャンバスに墨 四曲一双 各162×342cm
Work created with the support of Fondation d’entreprise Hermès 撮影:木奥恵三
© YAMAGUCHI Akira, Courtesy Mizuma Art Gallery

前回の館林美術館もそうでしたが、関東圏でありながらアクセスにやや難がある美術館で個展を開催するのが山口晃さんのトレンドであるのかどうかは別として、いずれにせよ容易に行ける場所ではありません。

しかし、ちと無理をしてでも足を運べばそれこそ満足度200%超えは間違いなし!誰しもが山口晃ワールドの虜になること請け合いです。

そして初期作品から最新作まで精緻に描き込まれた作品を間近に観られる大チャンス!ほとんどか個人コレクションであるため、こうした機会でないと拝見出来ないものばかりです。


九相圖 2003 カンヴァスに油彩 73 x 244 cm 高橋コレクション蔵
撮影:木奥恵三
©YAMAGUCHI Akira, Courtesy Mizuma Art Gallery

因みに次の「山口晃展」は鹿児島県の霧島アートの森での開催(7月17日〜9月23日)ですので、もう辿り着くまでに一苦労。筋金入りの山口ファンでも二の足を踏んでしまいます。

何が何でも、水戸芸術館での「山口晃展」観に行きたいですよね!新作も楽しみですし、あの名作「無残ノ介」も2007年の練馬区立美術館「山口晃展 今度は武者絵だ!」以来のお披露目となります。

もう8年も前の展覧会となるのですね〜(遠い目)。その間に山口晃さんのファンになった方も大勢いらっしゃるはずです。”「無残ノ介」観ずして山口ファンに非ず”と言われます。是非、今回の水戸芸術館での「山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ」で目にしたいですよね!


無残ノ介(部分) 2004 カンヴァスに油彩、水彩 65 x 320 cm 個人蔵 撮影:宮島径
© YAMAGUCHI Akira, Courtesy Mizuma Art Gallery

そこで、多くの方に「山口晃展」@水戸芸術館に気軽に観に行っていただけるよう、東京駅—水戸芸術館 往復バスをチャーターするプロジェクトが先日発足しました!

【プロジェクトの詳細】

東京駅からリーズナブル、快適に水戸芸術館へご来場いただける往復チャーターバス*をご支援の力で運行し、山口晃展を応援しましょう!
チャーターバス(4/11〜GW前運行予定)はご支援者のみならず、どなたでもご利用いただけます。ご支援によって、初めて山口晃作品と出会う方が数多くいらっしゃることも期待しています。
最終的には総勢1000名様の送迎を目標とするプロジェクトです!!


*チャーターバスについて
東京駅−水戸芸術館 往復直行便
8便運行(最終目標 25便)・定員40名・添乗員同乗・乗車客傷害保険付
バス予約料金:1080円(予価)他の高速バスに比べ非常にお得な料金となります


↓詳しくはこちら↓
https://art.flagshop.jp/project/9


子の字引留行形柱 2010 紙にペン、水彩 35 x 24 cm 個人蔵 撮影:宮島径
©YAMAGUCHI Akira, Courtesy Mizuma Art Gallery

自分もすぐさま、支援しました!ハピプラの会員登録もしたので、豊富なコラムやチケットプレゼントなど魅力的なコンテンツ満載の集英社のアートサイトもこれから思う存分楽しめます。
https://art.flagshop.jp/

支援された方には「リターン」があります。
・山口晃《前に下がる 下を仰ぐ》限定エディションポスター
 (本プロジェクトの為に特別に制作致します)
 A3サイズ/プリント作品/エディション 811
・「山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ」招待券 2枚

水戸はちょっと遠いな〜なんて二の足を踏んでいる方、山口晃さんの限定エディションポスターが欲しい方、お金の使い道に困っている方?!自分の為、人様の為、美術の為、「山口晃展」@水戸芸クラウドファンディング是非実現させましょう!

「山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ」(水戸芸術館)が絶対、見たい!
そして、ひとりでも多くの人に見てもらうために、
東京往復のバスをチャーターしてしまおうプロジェクト。

https://art.flagshop.jp/project/9


山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ

会期:2015年2月21日(土)〜 2015年5月17日(日)
開館時間:9:30〜18:00(入場時間は17:30まで)
休館日:月曜日 ※ただし5月4日(月・祝)は開館
会場:水戸芸術館 現代美術ギャラリー
http://arttowermito.or.jp/
主催:公益財団法人水戸市芸術振興財団
協力:アサヒビール株式会社、株式会社信濃屋、集英社 HAPPY PLUS ART、凸版印刷株式会社、ミヅマアートギャラリー
企画:浅井俊裕(水戸芸術館現代美術センター芸術監督)

【展覧会の見どころ】
・小路のような通路を通って、大画面作品から、 作品制作の「種」となっているようなものが集められた部屋まで散策。
・通路の途中にちょっとした仕掛け。
・《忘れじの電柱》を、初発表の時とは違う展示方法、角度で鑑賞。
・大作《続・無残ノ介》を、50mの展示室を生かして一気に展示。
・出口にも新作のインスタレーションが。


山口晃 大画面作品集

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ゆる〜いコラム「青い日記帳の予習帳」もよろしくお願いします。

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「東山魁夷と日本の四季」

山種美術館で開催中の
「東山魁夷と日本の四季」展に行って来ました。


http://www.yamatane-museum.jp/

新聞、テレビでも報道されましたが、去る1月19日(月)「東山魁夷と日本の四季」展を皇太子同妃両殿下がご鑑賞なされました。作品に近づき、御熱心に館長からの言葉に耳を傾けられるお姿が映し出されていました。
その時のご様子はこちら

こちらの東山魁夷の大作「満ち来る潮」をご覧になるご様子が伝えられました。


東山魁夷「満ち来る潮 (みちくるうしお)」 1970(昭和45)年 62歳作
紙本・彩色・額(1面・3枚) 207.5×909.0cm 山種美術館蔵

この作品は、皇室と大変縁が深く、皇居新宮殿(昭和43年完成)を飾る作品に感銘をうけた、当時の山種美術館館長の山種二氏が、そのなかから安田靫彦、山口蓬春、上村松篁、橋本明治、魁夷、杉山寧らに揮毫を依頼し、制作された同趣作品の一つにあたります。

皇居宮殿の魁夷作《朝明けの潮》は穏やかなゆったりした波の動きであるのに対し、山種美術館の「満ち来る潮」は満ち来る潮が、岩にしぶきを上げる動的な構図となっています。

緑青と群青で海の深い色合いを、金とプラチナの箔や砂子により砕け散る波頭を表現し、華やかで装飾性が高い「満ち来る潮」は僅かなライティングの違いでまるで異なる表情を見せてくれます。

タイトルは『万葉集』「葦辺より満ち来る潮のいやましに思へか君が忘れかねつる」(巻4-617、山口女王贈大伴宿祢家持歌五首)からとったものです。

また「満ち来る潮」というタイトルは、企業経営者だった種二氏の希望で、験を担いで「上げ潮」「満ちる」というテーマとなったというエピソードも。商売をなさっている方にとってはとても縁起の良い作品かと。


東山魁夷「満ち来る潮 (みちくるうしお)」 1970(昭和45)年 62歳作
紙本・彩色・額(1面・3枚) 207.5×909.0cm 山種美術館蔵

〔東山魁夷のことば〕
昭和43年、皇居新宮殿の壁画《朝明けの潮》を完成した時、山種二氏(山種美術館初代館長)から、この壁画を偲ぶことの出来る作品を、一般の人々の気軽に見られる場所にも描いてほしいと依頼された。私は、はじめお引き受けすることを躊躇した。なぜなら、同じ構図では、差し障りもあるし、描く場合、情熱も湧いて来ない。また、あまり違うものになっては、依頼の趣旨にそむくからである。

いろいろと思案の末、新宮殿の壁画がゆったりした波の動きを描いたものであるのに対し、満ちて来る潮が、岩にしぶきを上げる動的な構図を考えついた。そこで新しい意欲も生まれ、この作品に着手することになったのである。
壁画というものは、その置かれる建物の様式や構造との、深い結び付きが考えられなければならないが、こんどの場合は、そのような拘束を離れ、タブローとして自由に描いたものである。

緑青、群青を主にし、金とプラチナの箔や砂子を使って描いたことは、新宮殿の場合と同様である。昭和45年6月に完成し、山種美術館に搬入した。画題も万葉集からとって《満ち来る潮》とした。



東山魁夷「朝明けの潮 (あさあけのうしお)」1968(昭和43)年  
386×1434cm 宮内庁

ここから先は、昨年行われたブロガー内覧会時に、山種美術館館長の山崎妙子氏によるギャラリートークで聴かせて頂いたこられの作品にまつわるエピソードです。

尚、次回展「花と鳥の万華鏡」でも好評につきブロガー内覧会を開催致します。(2月15日を予定しています)詳細は山種美術館公式サイト及び、拙ブログで決まり次第お知らせ致します。

【「朝明けの潮」について】
昭和43年、魁夷と美術学校の同期である吉村順三の設計により、昭和の新宮殿が新築されました。この宮殿を飾るために当時活躍していた画家たちに宮内庁から作品の制作が依嘱されたのですが、魁夷が依頼されたのは、その宮殿の中でも最も重要な場所に設置される障壁画《朝明けの潮》でした。

長和殿南溜波の間 は、外国からの賓客などが車で皇居に到着すると、一番最初に入る場所にあたります。この場所の幅15メートルの障壁画《朝明けの潮》を手掛けるということは、「日本へ来た」という感じを与えるものにしたかったと魁夷が語っています。

《朝明けの潮》は、初めは群青を使った作品にしようと思っていたが、下図を作るうちに、群青では強すぎる気づき、緑青に少し群青を混ぜた青緑色にすることにし、岩は緑青を黒味がかるまで焼き、それに少し群青を混ぜて塗ったそうです。(巨大な障壁画であるため、自宅の庭に特設のアトリエを建ててその中にリフトも設置して制作にあたった。)

皇居の作品《朝明けの潮》の6分の1サイズの中下図(山種美術館蔵)を只今展示しています。題名の《朝明けの潮》は『万葉集』「時つ風吹かまく知らず阿胡の海の朝明(あさけ)の潮に玉藻刈りてな」(巻7-1157、読み人知らず) からとったものです。



【「満ち来る潮」について】
創立者の山崎種二は、東山魁夷が自宅庭に建てた仮設のアトリエで制作中の「朝明けの潮」を見ています。また、完成直前の宮殿を訪れる機会もあり、そこに設置された障壁画を見て感銘を受けたため、より広く人々がこの素晴らしい作品を楽しめるようにと魁夷に同趣向の作品の制作を依頼しました。

依頼した当初は、同じような作品を制作するのは無理だと断られました。しかし、種二と、その代理の富治が繰返し、魁夷を訪ねて「国民のために…」とお願いをしてついに承諾してもらうことが出来き、兜町時代の山種美術館に永久設置される障壁画として描かれました。

設営の直後も照明の具合により見え方が異なったということで数時間かけて魁夷夫妻が手直しをしに来てくださったほど、丹念に描かれたもので、金やプラチナの箔を使った砂子や切箔、野毛などの技法が用いられています。

《朝明けの潮》が穏やかな引き潮だったのに対し、当時証券会社の会長も務め、事業家であった種二・富治父子は、「引いてしまっては、縁起が悪い」と験(げん)を担いで、満ちる潮にしてもらったそうです。

題名は『万葉集』「葦辺より満ち来る潮のいやましに思へか君が忘れかねつる」(巻4-617、山口女王贈大伴宿祢家持歌五首)からとったものです。



魁夷自身の言葉や、山崎館長に教えて頂いた“秘密”を知ると「満ち来る潮」をどうしてもこの目で観たくなりますよね。ガラスケース無しの露出展示という贅沢な、日本画を観るには最高の環境で展示されています。

「東山魁夷と日本の四季」展は2月1日までです。

これとは別ですが、25日放送のNHK Eテレ『日曜美術館』本編「夢の御舟 傑作10選」で山種美術館所蔵の御舟作品が紹介されます。山崎妙子館長もご出演されます。必見です!

放送日時:2015年1月25日(日)午前9:00〜9:45
      再放送 2月1日(日)午後8:00〜8:45
番組HP:http://www.nhk.or.jp/nichibi/


特別展「没後15年記念 東山魁夷と日本の四季」

会期:2014年11月22日(土)〜2015年2月1日(日)
※会期中、一部展示替えあり。
前期:11月22日(土)〜12月21日(日)
後期:12月23日(火・祝)〜2月1日(日)
会場:山種美術館
http://www.yamatane-museum.jp/
主催:山種美術館、日本経済新聞社
開館時間:午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜日



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かみさんが選ぶ「2014年 展覧会ベスト10」

今年も残すところあと3日となりました。大掃除に年賀状書き、お節の準備と何かと慌ただしい時期ではありますが、毎年恒例の展覧会年間ベスト10を発表したいと思います。


鈴木春信

今日は、自分が選んだベスト10よりも人気があり好評の、うちのかみさんが選んだベスト展覧会です。(プロが選ぶ「2104年ベスト展覧会」もご一緒にご覧下さい。)

ぴかぴかかみさんが選ぶ「2014年 展覧会ベスト10」ぴかぴか

1位:「ザ・ビューティフル 英国の唯美主義1860-1900

三菱一号館美術館 
2014年1月30日〜5月6日

三菱一号館美術館の展示空間と展示作品がとてもマッチしていました。「これは!」という大きなインパクトのある作品はありませんでしたが、トータルでの満足度が高かったです。同時期に森アーツで開催していた「ラファエル前派展」との合わせ技で堂々の一位です。

2位:「輝ける金と銀―琳派から加山又造まで―

山種美術館
2014年9月23日〜11月16日

日本画の表現技法を再現し、感覚的+視覚的に作品と対峙することの出来た展覧会でした。琳派好きには堪らない展覧会であったと共に、日本画に使用されている顔料(絵具)の美しさにあらためて感心させられました。こうした展示を増やして欲しいです。

3位:特別展「キトラ古墳壁画

東京国立博物館
2014年4月22日〜5月18日

まだ小学生だった私に古代へのロマンを与えてくれたのが、キトラ古墳壁画の発見でした。本物を観る機会に恵まれずにいましたが、なんと東京までやって来てくれるということで、小躍りするほど嬉しかった展覧会でした。覗きこむように観る展示も良かったです。

4位:「チューリヒ美術館展―印象派からシュルレアリスムまで

国立新美術館
2014年9月25日〜12月15日

実はポスト印象派あたりの作品が好きなのでは?と思わせるほど惹かれる作品の多かった展覧会でした。ヴァロットンやホドラーなどスイスの画家の良い作品も豊富にあったのも良かったです。展示の仕方もシンプルで分かりやすかったのも好印象を持ちました。

5位:鈴木康広展「近所の地球」

水戸芸術館 現代美術ギャラリー
2014年8月2日〜10月19日

友人の付き合いで行った展覧会でしたが、これがとても見応えがありました。ここが水戸芸か?と思うほど会場を作り込み、鈴木康広氏の世界観にどっぷりと浸かることができました。(来年の山口晃展はどうなるのでしょう??)

6位:コレクション ♡ リコレクション VOL. 3「コレクションは語る」

DIC川村記念美術館
2014年1月2日〜6月29日

川村記念美術館の所蔵作品で新たな見せ方を試みていた意欲的な展覧会でした。特に「第3章 美術館の国のアリス」は物語の内容に沿った作品を選び展示。見慣れた感のある川村さんの作品がまるで違うものに見えました。これを企画した学芸員さんGJです。

7位:エルメス「レザー・フォーエバー」

東京国立博物館 表慶館
2014年12月2日〜12月23日

クリスマス前に無料でエルメスの魅力をこれでもか〜と見せつけられ、自然とバックが欲しくなるとても危険な展覧会でした。表慶館との親和性が高く、上野に居ながらまるでパリの美術館に紛れこんだような錯覚におちいる、そんな展示でした。

8位:「魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展

国立新美術館
2014年6月18日〜9月1日

バレエには全く興味はありませんが、衣装だけの展示がこんなにも面白いものだとは思いませんでした。会場もいつもの新美とは違い作り込んでいたのも印象に残りました。カタログ(図録)もとても良かったです。

9位:「こども展 名画にみるこどもと画家の絆

森アーツセンターギャラリー
2014年4月19日〜6月29日

内容の濃さに対し、「こども展」という名前で随分と損をしているな〜と思いました。子供が見る展覧会では決してなく、家族の愛、一生など様々な見方の出来る展覧会でした。展示されている作品も質も高く、とりわけルソー好きな私には堪らない内容でした。

10位:「進撃の巨人展

上野の森美術館
2014年11月28日 〜2015年1月25日

ヘッドマウントディスプレイ「Oculus Rift(オキュラスリフト)」を装着して観る、“360°体感シアター『哮』”はただただ圧巻でした。高所恐怖症なので足元に目を遣るのが怖かったです。このお正月で原作本をもう一度読み返す予定です。

【番外】
特別展「台北 國立故宮博物院−神品至宝−

東京国立博物館 平成館
2014年6月24日〜9月15日

今年は台湾(台北)に5月、9月と二度行き、故宮へもそれぞれ足を運んだので、「白菜」を正味3回も観た一年となりました。日本も台湾でも「白菜」は大行列が出来ていました。

現地、故宮博物院は広過ぎて疲れ切ってしまい、目に止まらなかったお宝作品が日本の展覧会ではキラキラ輝いて観えました。


國立故宮博物院の素敵カフェ「三希堂」


台湾街中アート

《関連エントリ》
かみさんが選ぶ「2007年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2008年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2009年 展覧会ベスト10」

かみさんが選ぶ「2010年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2011年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2012年 展覧会ベスト10」
かみさんが選ぶ「2013年 展覧会ベスト10」

プロが選ぶ「2013年 ベスト展覧会」

※皆さんもご自身のブログで同じように今年の展覧会を振り返るような記事書かれた方いらっしゃいましたら是非是非トラックバック送って下さい!

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『成田亨作品集』

羽鳥書店より刊行となった『成田亨作品集』を読んでみました。


成田亨作品集
羽鳥書店
http://www.hatorishoten.co.jp/

最も勢いのあった時代の円谷プロダクションで、「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」「マイティジャック」の怪獣、宇宙人、メカニックのデザインを一手に手掛けた成田 亨(なりた とおる)待望の作品集。

今でこそ、アニメや特撮を大人が公の場で話しても白眼視されぬ時代ですが、ウルトラマンが放送された1960年代から暫くの間は、決して正々堂々と大人が観られるものではありませんでした。世間的に。

自分も「中学生にもなってそんな子どもが観るようなもの観るもんじゃありません!」と親から言われた世代です。

2014年8月16日の日本経済新聞の記事「漫画・アニメの展覧会が大盛況 アートとして高評価」として大きく取り上げられる時代となりました(取材を受けコメントも掲載されています)。



しかし、1929(昭和4)生まれの成田亨氏が活躍した時代は、まだまだ特撮やアニメは、芸術作品とは見なされず、今から見れば個人でこれだけの「偉業」を成し遂げたにも関わらず、スポットライトがあたる表舞台に立つことなく生涯を閉じました。

ようやく、成田亨氏の仕事を顧みられる時代となりました。

富山県立近代美術館では8月31日まで「成田亨 美術/特撮/怪獣 ウルトラマン創造の原点」展を開催しています。


成田亨(なりたとおる/1929-2002、青森県出身)は、独自の半抽象彫刻の道を切り拓き新制作展で活躍、気鋭の彫刻家として脚光を浴びました。その一方、美大在学中の『ゴジラ』制作参加をきっかけに特撮の世界へ飛び込み、1960年代後半には初期ウルトラシリーズのヒーローや怪獣、特撮セットなどのデザインを手がけます。そこには、彼の芸術家としての造形感覚や同時代モダンアートのエッセンスが注ぎ込まれていました。それゆえ、成田の怪獣デザインは半世紀ちかく経つ現在でも色あせない魅力を放ち、幅広い世代に親しまれています。本展では、青森県立美術館所蔵のウルトラシリーズデザイン原画をはじめ、作家本人が手元に遺した彫刻・絵画作品、未公開の怪獣原画や、成田考案の特殊撮影セット再現など、多彩な展示で成田の芸術活動の全貌を紹介します。

•富山県立近代美術館 7月19日(土)-8月31日(日)
•福岡市美術館 2015年1月6日(火)-2月11日(水)
•青森県立美術館 2015年(日程未定)

羽鳥書店から刊行となった『成田亨作品集』は、この「成田亨展」の展覧会カタログも兼ねています。

400ページにも渡る圧倒的な物量の分厚い一冊です。

成田亨氏の頭の中の小さな無数の引き出しを一つ一つ開いて見るように、一頁一頁丁寧に構成されています。勿論オールカラー図版です。

合間合間に成田氏による解説も成されており、どのようにして例えば「ウルトラマン」があのようなデザインとなったのかが分かります。驚くことに初期設定(初期デザイン)は似ても似つかぬ姿形でした。

また、特撮シリーズのデザイン画(つまり着ぐるみの怪獣のデザイン)ではない、「モンスター大図鑑」「ナリタ・モンストロ・ヒストリカ」や「天空獣」のデザイン画に強く心が惹かれます。

メソポタミヤ、エジプトからギリシャ、インド・イスラムの怪獣などに交じり「デューラーの竜」等も描かれています。そして更に「日本・東洋のモンスター」では、成田氏の想像力により新たな魅力を加えられた天狗や龍たちが紹介されています。これは必見です。


成田亨作品集
羽鳥書店
http://www.hatorishoten.co.jp/

羽鳥書店さんが出すこうした図録や書籍は内容は勿論ですが、寄稿文が充実していることがよく知られています。子回も豪華ラインナップ集結です。一家に一冊『成田亨作品集』!

【寄稿】
椹木野衣(美術批評家) 「成田亨という特異点──彫刻と閃光のはざまで」
三木敬介(富山県立近代美術館学芸員) 「〈彫刻〉と〈怪獣〉の越境者・成田亨」
山口洋三(福岡市美術館学芸員) 「四次元空間の中の仮想の彫刻(=未来の美術?)」
工藤健志(青森県立美術館学芸員) 「成田亨が残したもの」
    「試論 成田亨と鬼、あるいは〈芸能〉を継ぐ者」
田中聡(映像作家) 「他界の扉」

決定版作品集!
ウルトラ、マイティジャック、ヒューマン、バンキッドから、モンスター大図鑑、特撮美術、後年の絵画・彫刻まで。未発表作品、実現しなかった幻の企画案も含む、全515点一挙収録。

成田亨の仕事は、「芸術って何だ」という根源的な問いに肉薄する!
   ── 村上隆(アーティスト)

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「イメージメーカー展」

21_21 DESIGN SIGHTで開催中の
「イメージメーカー展」に行って来ました。


http://www.2121designsight.jp/

21_21 DESIGN SIGHT(トゥーワン・トゥーワン・デザインサイト)の最も広いメイン展示室がこれまで拝見したことないような、何とも軽々に言葉に出来ぬ雰囲気となっています。

照度を落とした黒い壁紙の展示室にはフランスで30年もデザインの第一線で活躍している、ジャン=ポール・グード(ean-Paul Goude)が手掛けた作品「ワルツを踊る機械仕掛けの人形」、「回転する機械仕掛けの人形」らが威勢よく存在感をあらわにしています。

ジャン=ポール・グードの規制の概念では捉えきれないそんな作品の為に作曲した三宅純さんのBGMが会場内に流れ、不思議さを増しています。


ジャン=ポール・グード「ワルツを踊る機械仕掛けの人形」2013-14年

このお二人、展覧会会場以外でも互いにその実力を認め合い、こうしたCDも発売されています。携帯に音源入れ会場に流れる音楽とは違ったものと共に観賞するのも悪くないかもしれません。

ジャン=ポール・グードがアートディレクションをつとめる三宅純のアルバム。

ロスト・メモリー・シアター, Act - 1

さて、今回の「イメージメーカー展」の主役とも言えるジャン=ポール・グード氏についておさらいしておきませう。

ジャン=ポール・グード Jean-Paul Goude
グードは30年余りにわたって絵画、ポスターデザイン、写真、映画、ビデオ、イベントのデザインを通じて、あらゆる意味で私たちのイマジネーションに影響をおよぼしている。1960年代初頭にキャリアをスタートし、1970年代には伝説的な『エスクワイア』誌のアートディレクターに就任した。1989年にはパリでスペクタクルな仏革命200周年記念パレードを手掛け、コダックやシャネルの広告から旬なスーパーモデルとの仕事に至るまで、同時代の精神を見事に捉えた作品を繰り返し発表している。



ジャン=ポール・グード「回転する機械仕掛けの人形」2013-14年

1789年に起きた「フランス革命」を記念すべく、凱旋門へ連なるシャンゼリゼ通りを、こうした機械仕掛けの人形たちを数百体(数万体!?)が列を成しパレードした様子もパネルで紹介されています。

民族間の問題や男女の性差が常に社会ニュースとなる現代に果敢に挑戦を挑むかのように、ジャン=ポール・グードの手掛ける人形及びフロートが群れを成しシャンゼリゼを練り歩く姿はパネルで見ても「おお〜」と思わせるものがあります。


デヴィッド・リンチ(自らの心象風景を映しとったリトグラフ)

メイン会場以外にも強力な個性を要する「イメージメーカー」たちの作品が展示されています(ロバート・ウィルソン 、デヴィッド・リンチ、舘鼻則孝、フォトグラファーハル)。

とりわけ、。レディー・ガガの靴を独自に創り出すことで、名を馳せている舘鼻則孝氏の「靴」と呼べるかどうか非常にあやしい靴作品も見逃せません。


舘鼻則孝

レディー・ガガの靴を作った男 〜『NORITAKA TATEHANA』
デザイナー 舘鼻則孝 インタビュー〜


人のイメージは恐ろしほど豊かであることを再度教えてくれる良い機会です。「明日も頑張ろう!」と自分自身の中で小さな意欲が湧いてくる展覧会でもあります。

「イメージメーカー展」は10月5日までです。


企画展「イメージメーカー展」

会期:2014年7月4日(金) 〜10月5日(日)
休館日:火曜日(9月23日は開館)
開館時間:11:00 - 20:00(入場は19:30まで)
会場:21_21 DESIGN SIGHT
http://www.2121designsight.jp/

主催:21_21 DESIGN SIGHT、公益財団法人 三宅一生デザイン文化財団
後援:文化庁、経済産業省、在日フランス大使館、アンスティテュ・フランセ日本、在日アメリカ大使館
特別協賛:三井不動産株式会社
協賛:富士シリシア化学株式会社、富士化学株式会社、有限会社 ワイ・ケイ・エフ、Groupe AXYNTIS
協力:株式会社フレームマン展覧会ディレクター:エレーヌ・ケルマシュター
参加作家:ジャン=ポール・グード、三宅 純、ロバート・ウィルソン、デヴィッド・リンチ、舘鼻則孝、フォトグラファーハル
展覧会グラフィック:中島英樹、山口言悟(中島デザイン)
照明デザイン:海藤春樹
会場構成協力:宮崎晃吉21_21 DESIGN SIGHT
ディレクター:三宅一生、佐藤 卓、深澤直人
同アソシエイトディレクター:川上典李子


ジャン=ポール・グード

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「ぶらり、ミュージアム」アクセスランキングトップ10

全国の美術館・博物館ギャラリー情報や各種イベント情報満載の、朝日マリオン・コムに、連載中の「ぶらり、ミュージアム」。

「ぶらり、ミュージアム」は、アート初心者でも、分かりやすくとっつきやすい美術館、博物館の魅力を紹介するコラムです。



2013年8月5日から毎月2回(第2・4月曜日更新)一年間連載してきましたが、この度、連載延長が決定しました!!(拍手)これから半年間原稿落とすことなく、書いて行きたいと思います。

さてさて、現在まで22本のコラム記事を書いてきましたが、どの記事が人気があったのか気になるところ。(今後の参考にもなりますしね)

そこで、22本の中でアクセス数の多かった10本の記事を発表しちゃいます。

王冠21位王冠2
お得なランチ 狙い目は休館日
(三菱一号館美術館)



王冠22位王冠2
いざ上野! 常設展のぜいたくなラインナップ
(国立西洋美術館)

王冠23位王冠2
日本画と和菓子 展覧会の余韻に浸れるカフェ
(山種美術館)



王冠24位王冠2
解説はもちろん外見も重視 うさ耳の音声ガイド
(東京都現代美術館)

王冠25位王冠2
君は百段階段を知っているか!?
(目黒雅叙園)



王冠26位王冠2
日本メーカーの情熱で進化する展示ケース
(サントリー美術館)

王冠27位王冠2
埴輪のゆるキャラ 本名は「あずまひろし」です
(東京国立博物館)



王冠28位王冠2
地元群馬で「山口晃展」
新作モチーフは上毛かるた

(群馬県立館林美術館)

王冠29位王冠2
長居してしまう、美術館と一体化したカフェ
(原美術館)



王冠210位王冠2
都市型美術館のパイオニア
(Bunkamuraザ・ミュージアム)

如何だったでしょうか。所蔵作品や建築に関する記事よりも、やはりカフェや食事ネタに人気が集中するようですね。「ミュージアムごはん」が、どんなメジャー展覧会紹介記事よりも多くのアクセスを集めているのを考えると当然と言えば当然の結果なのかもしれません。

朝日新聞夕刊(水曜日)の紙面にも掲載されている「美・博ピックアップ」、「美博なう」といった人気コラムのお邪魔をしないよう頑張って参ります。

これから半年間も偏りなく、バランスよくミュージアムの魅力を紹介して行きたいと思います。出来れば都内だけでなく地方美術館も…

引き続き、「ぶらり、ミュージアム」宜しくお願い致します。取り上げて欲しい美術館・博物館ありましたらご連絡下さいませ!

朝日マリオン・コムには、全国の美術館、博物館で現在開催されている展覧会が一目で分かる超便利なページもあります。


全国美術館・博物館情報


エリアごとに掲載されているのでまさに一目瞭然です!

Twitter
朝日マリオン21 @AsahiMullion21

また、各種プレゼントが充実しているのも朝日マリオン・コムさんの大きな魅力のひとつです。

各種コラム、全国美術館・博物館情報、プレゼント等々をご覧になるついでに「ぶらり、ミュージアム」もご覧頂ければ嬉しいです。

朝日マリオン・コム
http://www.asahi-mullion.com/

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『いろは判じ絵』

青幻舎より刊行された『いろは判じ絵 —江戸のエスプリ・なぞなぞ絵解き』を読んでみました。


いろは判じ絵 —江戸のエスプリ・なぞなぞ絵解き
岩崎均史 (著) 青幻舎
http://www.seigensha.com/

江戸時代に庶民の間で大流行した「判じ絵」(おもちゃ絵)こどもは勿論、大人もそこに「何が」描かれているのか、なぞなぞを解くように頭をフル回転!

コナン君もシャーロック・ホームズも誕生する以前から、日本には「判じ絵」というユニークな謎解きが存在していたのです。

因みに「判じ絵」の「判ず」を辞書で調べると……

はん・ずる 【判ずる】

[動サ変][文]はん・ず[サ変]
1 物事の優劣・可否・善悪などを判断する。「勝敗を―・ずる」
2 推し量って考える。考えてその意味を判断する。「発言の真意を―・ずる」


と、二つの意味があります。ここでは2番目の「推し量って考える。考えてその意味を判断する。」の意味。


勝手道具はんじもの 下」 重宣戯画 
弘化4年〜嘉永5年(1847〜1852) 大判錦絵 個人蔵

たばこと塩の博物館がまだ渋谷にあったころ、よく判じ絵が展示されてたので目にしたことのある方も多いかもしれません。

一度この判じ絵の魅力にはまってしまうと、それはそれは底なし沼のように容易には抜け出せなくなります。

今年の4月初めにこの本をゲットしなるべく答えを見ないように、一問一問「判じ」ていたら、季節が変わってしまいました。(今日は夏至だそうです)

因みに↑の「勝手道具はんじもの 下」を判じるとこうなります。



中々一筋縄ではいかないでしょ!でもそれだからこそ面白いんですよね。

現代の我々の生活からは想像もつかないほど不便で貧しい時代だったはずにも関わらず、お年寄りから子供までこうした判じ絵を解きながら楽しんでいた様子が目にありありと浮かんできます。

浮世絵(錦絵)で歌舞伎や相撲のスターに憧れ、判じ絵(おもちゃ絵)で知恵比べをして過ごす。

「遊び」の選択肢は少ないですが、数百年後の我々でも心惹かれる「作品」を創り出した江戸時代。文化の面では圧倒的に今よりも勝っていたかと。



いろは判じ絵』は、文庫本サイズながら300ページ以上もある「大作」です。

判じ絵も約500題も掲載されています。各ページの端っこに答えが書いてあるのを、見えないよう手で押さえながら(でもちょっとだけ覗き見したくもなり…)一体「何」が描かれているのかを推しはかる愉悦。

電車の中で謎解きに夢中になってしまい、駅を乗り過ごしてしまったほどです。

そして、現代の判じ絵絵師?!山口晃さんと筆者の岩崎氏との対談も収録されています。(描き下ろしの絵もあります。)

講演会やトークショーでしばしば、判じ絵を用いたギャグを「逆風」にも決してめげること無く飛ばし続けている山口晃さんほど、岩崎氏との対談相手として適任者はいません!

鞄に常に持ち歩いて、ちょっと時間が空いた時に脳トレとして読むのもよし、梅雨のこの時季、自宅で頭をひねらせながら読むのもよし。

東海道五十三次の宿場名や地名もこの本がきっかけで知ったものも数知れず。勿論、オールカラーです!


いろは判じ絵 —江戸のエスプリ・なぞなぞ絵解き
岩崎均史 (著) 青幻舎
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「中村誠の資生堂」

資生堂ギャラリーで開催中の
「中村誠の資生堂 美人を創る」展に行って来ました。


https://www.shiseidogroup.jp/gallery/

昨年この世を去ったグラフィックデザイナーでアートディレクターの中村誠(1926-2013年)の回顧展が、銀座の資生堂ギャラリーで開催されています。

1948年に東京美術学校(現・東京芸術大学)デザイン科を卒業し、資生堂宣伝部に入社。アートディレクターとして数々のポスターを手掛けてきました。


(クリックで拡大)

1960年代から80年代の長きに渡り第一線で活躍してきた中村誠の足跡を辿ることは、すなわち資生堂の歴史を辿ることでもあります。

展覧会の構成は以下の通りです。

プロローグ
修行時代
温故創新
美の職人たち
イメージの源泉
エピローグ


自分が生まれる以前に作られたポスターも中にはありましたが、ひとつとして「古さ」を感じさせないところに中村誠の「普遍性」が在ります。

現在、我々が資生堂という企業に抱いているイメージの土台は、中村誠によって創り出されたと言っても決して言い過ぎではないかと思います。


内覧会の日にちを一日勘違いしていて会場の写真が撮れなかったので、フクヘン。さんのツイート使わせてもらいます。

「このポスター懐かしい!」とか「これとっても印象に残っている!」もの会場内に数多あります。男の自分でさえも記憶に残っているのですから、況や女性をやです。


再現された仕事場には勿論、デジカメやCDカードはありません。机上にあるのはプリントされた写真と紙やペン、そしてハサミと糊といったアナログなツールだけです。

何でもパソコンの画面上でお気軽にデザイン出来てしまう今の時代では、決して養えない感性を長い時間かけこの机の上で築き上げてきた中村誠。

1970年代、モデルに山口小夜子を起用するなど、女性以上に女性の美しさについて精通していたような気さえします。

銀座に行かれた際は是非、立ち寄ってみて下さい。懐かしく新しいポスターたちが待っています。「中村誠の資生堂 美人を創る」展は6月29日までです。入場無料です。


中村誠の資生堂 美人を創る
MAKOTO NAKAMURA, SHISEIDO AD ARTWORKS

会期:2014年6月3日(火)〜 6月29日(日)
開館時間:11:00-19:00 (日曜のみ11:00-18:00)
休館日:毎週月曜休
入場無料
会場:資生堂ギャラリー
(〒104-0061東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階)
http://www.shiseidogroup.jp/gallery/
主催:株式会社 資生堂
企画協力:柏木博(武蔵野美術大学 教授)

【同時開催】
「Beauty Graphics 2014 3人の資生堂アートディレクター展」


現在の資生堂宣伝・デザイン部に在籍するアートディレクター、志賀玲子・花原正基・西本歩の3名が、自由なイメージで次代の美人像を表現するポスター展です。

会期:2014年6月2日(月)〜 6月28 日(土)
開館時間:平日9:00〜19:00 土曜11:00〜18:00
休館日:毎週日曜休
入場無料
会場:資生堂銀座ビル2階 (中央区銀座7-5-5)
主催:株式会社 資生堂
協力:凸版印刷株式会社


こちらの会場にも中村誠の作品が数点展示されています。

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「コレクションは語る」

DIC川村記念美術館で開催中の
コレクション ♡ リコレクション VOL. 3「コレクションは語る」展に行って来ました。


http://kawamura-museum.dic.co.jp/

日本の美術館のお勤めの学芸員さんの中で、本当に自分の好きな展示、見せたい展示、やりたい展示を行えている方ってどれくらいいらっしゃるのでしょうか。

館の方針やら主催者側の意向やらで、展覧会を丸ごと全て企画立案から、作品選びそして実際の展示までを好きなように行えることっと稀なことだと推察します。そう、「仕事」が必ずしも自分の思い通りに運ばないのと同じく。

川村記念美術館さんの台所事情は知りませんが、今年(2013年)は特別展は一度も開催されず、3回のコレクション展のみの少々寂しい展覧会スケジュールとなっています。(それでも好きな美術館ですから毎回通っていますけどね!)

「5 Rooms 彫刻/オブジェ/立体」、「エーリヒ・ブラウアー≪ソロモンの箴言より≫」、「絵画の時間」、「山口長男」そして「コレクションは語る」と3回に分けコレクション展を拝見してきましたが、とりわけ今回の「コレクションは語る」は頭ひとつ抜けています。

「コレクションは語る」展覧会の構成は以下の通りです。

第1章 ことばが見える
第2章 言葉とイメージ
第3章 美術館の国のアリス
第4章 語り出すコレクション


それぞれの章が独立した面白さを有しています。


(クリックで拡大)

「第1章 ことばが見える」の壁に大きく『枕草子』の第1段“春はあけぼの”〜“冬はつとめて”まで全文が記され、何事か!と思わせます。

キャプション曰く「当館のあるスタッフは、ブリジット・ライリーの《朝の歌》を見ると「春はあけぼの」で始まる『枕草子』の一節を思い出すそうです。」

確かに“紫だちたる雲の細くたなびきたる。”に見えてきます。常設展示室で見慣れたブリジット・ライリーの作品が。サム・フランシス、ラインハート、フランク・ステラ、ロバート・ライマンとアメリカ現代アート作品のイメージの源泉は、『枕草子』にあったのか!!と思わず膝を打ちたくなる衝動に駆られます。

「やられた!」と正直思いました。

絵と向き合っていると風の音や音楽が聞こえてきたり、漢詩を思い浮かべたりすることはありましたが、まさかアメリカ現代アートを観ていると、1000年以上も前に遠く離れた国で記された『枕草子』が思い浮かんでくるとは…

そして、更に傑作というかある種「事件」なのが「第3章 美術館の国のアリス」です。

16点の作品で「不思議の国のアリス」ならぬ「美術館の国のアリス」の物語を作ってしまっているのです。(と説明してもよく分かりませんよね…あまりに自由な発想過ぎて)

説明します。絵画や彫刻の説明文の代わりに、アリスのお話が順を追って付けられています。

誰しもが知る「不思議の国のアリス」のストーリー展開(場面)に合うように、所蔵作品から見繕って並べているだけかと思ったのも束の間。あれ?アリスの話しにこんなシーン出てきたかな…と首を傾げつつ先へ。

アリス「あなたはチェシャ猫さんでしょう。だけどなんだか変。チェシャ猫はにやにや笑っているはずなのに」

チェシャ猫「だって、ここは君が行ったことのある不思議の国じゃなくて、美術館の国だもの」


「不思議の国のアリス」ならぬ「美術館の国のアリス」ここには3つの掟が存在しているそうです。

1:ゾウは耳をたたんでポケットにいれる
2:気になる作品があったら、じろじろ見る
3:好きな作品があったら、にやにや笑う


ジョゼフ・コーネル、マン・レイ、浜口陽三、ルネ・マグリット、マックス・エルンスト、モイーズ・キスリングといったメジャーどころから、初めて目にするような作品、作家まで。よくぞまぁ探して来たものかと。

アイディア次第でこれほどまで魅了的な展示が出来るのです。学芸員さんが思い切り喜々として企画してる姿が目に浮かびます。見せる方が楽しまないと、鑑賞者に満足度の高い展示は出来ませんよね。

個人的にはエンツォ・クッキの「ローマの牝狼」が観られたことだけでも大満足のコレクション展でしたが、あんなに素敵な物語添えてくれるとは。
美術館の提供する文字情報は、作品や作家を理解するためのひとつの手がかりに過ぎません。ひとりひとりが自分の目によって作品の持つ膨大な視覚情報に触れ、感覚や想像力、思考を働かせて目の前のイメージにアクセスし、見る喜びを味わうこと。本展で取りあげる多種多様な言葉や、いつもの四角いキャプションのその先に、そんな鑑賞体験が生まれることを願っています。


コレクション ♡ リコレクション VOL. 3
山口長男
コレクションは語る


会期:2014年1月2日(木)- 6月29日(日)
開館時間:午前9時30分−午後5時
(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜
主催:DIC株式会社
後援:千葉県/千葉県教育委員会/佐倉市/佐倉市教育委員会
http://kawamura-museum.dic.co.jp/

(同時開催)

「山口長男」

202展示室では、日本の近・現代絵画に偉大な足跡を残した山口長男[1902 (明治35)年−1983(昭和58)年]の作品を展観します。本展示では、1930年代の初期作品から1960−70年代の代表的な作品に至る油彩8点に加え、水彩や絵付け陶器によって山口長男の芸術を多角的に紹介します。


【講演会】吉岡幸雄氏「日本の伝統色〜庭園の色彩に触れながら〜」 

日時:2014年6月21日(土) 12:45〜14:45
イベント詳細はこちらから。

そして今年も圧倒的な集客力を誇るイベント「にわのわ」が開催されます!


2014年 にわのわアート&クラフト・フェア

日程:2014年5月31日(土)・6月1日(日)
時間:10:00〜16:00
会場:DIC川村記念美術館 庭園
入場料:300円(小学生以下無料)
※雨天決行、台風などの悪天候の場合のみ中止
主催:「にわのわ」実行委員会
特別協賛:DIC株式会社 後援:佐倉市 佐倉商工会議所
http://niwanowa.info/

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「クールな男とおしゃれな女」

山種美術館で開催中の
「クールな男とおしゃれな女 ―絵の中のよそおい」展に行って来ました。


http://www.yamatane-museum.jp/

浮世絵や近代日本画に描かれた人物たちが着ている「着物」「洋服」といった所謂ファッションに主眼を置いたユニークな視点の展覧会が山種美術館で始まりました。

展覧会の構成は至ってシンプル

第1章:クールな男
第2章:おしゃれな女
第3章:よそおう男女


今も昔も男性の服装はバリエーションに乏しく、面白味に欠けますが、逆に女性は実に様々ないでたちで豊かに描かれています。

第1章が23点に対し、第2章は37点も展示されています。思うにもっと女性を描いた作品があったはずですが、バランスを考慮しこれくらいの差に収めたのではないかと。


「第1章:クールな男」展示風景

尤も、同じ「着物」や「鎧」であってもそれぞれデザインは違い、さり気ない個性を表現してはいるのですが武士の慣わしかそれは至って控えめであります。

(見えない部分でのお洒落とかね。そう言えば昔学ランの裏地に刺繍を入れたり、別のものに替えたりしたこと思い出します。)

逆に女性は美しさを思う存分表に出します。潔いほどに。


青山亘幹「舞妓四題」(正月、11月)1985年
山種美術館蔵

一周目はこの展覧会の趣旨通り、ファッション(身につけるモノ)中心に観て愉しませてもらいました。いつも山種さんに来ると2周、3周としてしまうのが常です。

違った視点で観たいと思い、男女それぞれ描かれた作品の中から、個人的に惹かれる顔(美男美女)を選んでみようと2周目に突入。

そうすると、また作品の見え方、見方が変わってきます。

是非、会場の中の作品で最もイケメンは誰か。美女はどの作品か探してみて下さい。因みに山下裕二先生はこちらの2点だそうです。

山下先生が選ぶ「クールな男とおしゃれな女」ナンバー1イケメン

猪飼嘯谷「楠公義戦之図」 20世紀(大正-昭和時代)
山種美術館蔵

しばしばいいオトコに描かれる楠木正成ですが、これほどまでに精悍な顔つきだと男性の自分でもドキッとしてしまいます。どこか山口晃さんの作品のようでもありますね。

山下先生が選ぶ「クールな男とおしゃれな女」ナンバー1美女

伊東深水「婦人像」1957年
山種美術館蔵

女優の木暮実千代をモデルにして描いたとあって文句なしの一点です。(うんうん。)

自分も男女それぞれ一点、ぐっとイケメン&美女作品を選んでみました。結構好みって違うものですね、当たり前のことではありますが…

ナンバー1イケメン

菊池契月「八幡太郎」1938年
山種美術館蔵

今風の生田斗真のようなイケメンではありませんが、この井出たちにはこのくらいぽっちゃり顔がお似合いです。画像ではよく分かりませんが、ほんのり赤味がかった頬や若干二重あごな部分も良いです。共感出来るイケメンです。

ナンバー1美女

池田輝方「夕立」1916年
山種美術館蔵

六曲一層の屏風の中に雨宿りする男女が描かれた中のひとり。何と言ってもこの仕草がたまりません。驟雨に濡れた着物の裾をたくし上げ、ぎゅっと絞っています。袖をくわえた口元辺りの表現が得も言われぬ美しさを放っています。

フェティシズムとエロティシズムがこれほどまでに美しく融合した作品は他には記憶にありません。結核で早死にしてしまい作品の少ない池田輝方が描いたピカイチの逸品です。

一枚の絵の前に立ち、幾らでも感想が述べられる作品に出逢い機会そうそう多くはありません。良い収穫がありました。しかし以前にもこの作品拝見しているのに、どうして今回に限ってこんなに強く惹かれたのでしょう。不思議なものです。絵との「対話」は。


※洋装の男女を描いた作品もあります!

何だかすっかりイケメン&美女紹介となってしまいました(汗)。でもそれだけ愉しみ方が幾つもあるという証です。みなさんもとっておきの美男子、美女見つけたら教えて下さいね。

クールな男、おしゃれな女、はたまた自分のセンスにぴったりな男女を探しにいざ!「クールな男とおしゃれな女」展は、7月13日までです。


クールな男とおしゃれな女 ―絵の中のよそおい

会期:2014年5月17日(土)〜7月13日(日)
※前期・後期で一部展示替え(前期:5/17-6/15、後期6/17-7/13)
開館時間:午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜日
会場:山種美術館
http://www.yamatane-museum.jp/
主催:山種美術館、朝日新聞社


cafe椿の「茶歌舞伎」
京都・蓬莱堂茶舗の宇治茶を飲み比べる「闘茶」(茶歌舞伎)が楽しめる新メニュー

「都の白」「初音」「蓬莱」さてさて味の違い分かりますかな〜

勿論、cafe椿の展覧会特製和菓子も5種類揃ってます!


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注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。

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中房総国際芸術祭 いちはらアート×ミックス2014

千葉県市原市(南部地域)で開催中の
「中房総国際芸術祭 いちはらアート×ミックス2014」に行って来ました。


http://ichihara-artmix.jp/

2000年に新潟県で始まった「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」の初年度のオペレーティングも決して評価できるものではなかったことを懐かしく思い起こしつつ「中房総国際芸術祭 いちはらアート×ミックス」を日帰りで見てまわって来ました。

アートを用いた地方の活性化については、思うところが多々ありますが、それはさておき、GWに友人たちと一日たっぷり過ごすには、悪くないイベントでした。いちはらアート×ミックス。

「晴れたら市原、行こう」と銘打っている割には、思いつきでぶらりと出掛けるには幾つかの高いハードルがあります。



車の運転が出来るのであれば、越後妻有同様にそれに越したことはありません。が、いちはら×アートミックスの場合は大きなコンセプトのひとつとして地元を走るローカル鉄道、小湊鐵道の沿線や駅を含めたアート作品を展開しています。

つまり、車で行ってしまうとこのアートイベントの大事な部分が欠落してしまうことになってしまうのです。

確かに東京駅から小湊鐵道との接続駅である五井駅まではJRで特急列車を使わずとも約60分で到着可能です。(ある意味都心からこんな近くで町ぐるみのアートイベントが開催されていることに驚かされます。)

ところが、世の中そんなに上手くは出来ていないもの。五井駅から養老渓谷まで運行している小湊鐵道の時刻表はご覧のとおり。



“私は軽い目まいを感じ マニキュアの指かざしてみるの〜♪”と脳内を山口百恵の歌が突如流れ出し、一気に昭和の時代へタイムスリップ。一時間に列車一本レベル(否それ以下)

運よく?列車に乗れたとしても、五井駅から終点の養老渓谷駅までは約60分を要します。東京からの距離・時間が一挙に遠く遠く感じてきます。

更に、それぞれ作品が展示されているエリアは小湊鐵道の駅から離れた場所にあるためバスを利用を余儀なくされます。



旧月出小学校に至っては到底歩ける距離ではありません。車を運転していくのも難儀でした。「千葉県市原市月出1045」という場所がどんだけ山奥なのかGoogle先生に尋ねてみて下さい。ゴルフ場案内のような航空写真が何ともシュールです。

そこで、周遊バスを利用することになるのですが、これがまた…(以下略)



こんな大変な場所であることを、ちっとも教えてくれない公式サイトも何と言いましょうか潔さのようなものすら感じさせます。
http://ichihara-artmix.jp/

ダメダメなサイトの典型例。いちはらアート×ミックス実行委員会事務局よくこんなサイトでOK出したものです。

市原市経済部に「国際芸術祭推進室」という部署がありそこに、いちはらアート×ミックス実行委員会事務局が置かれているようです。

主な取り扱い事務
芸術祭企画係
・中房総国際芸術祭いちはらアート×ミックスの総合調整に関する事項
・イベントの開催に関する事項
・受入態勢(交通、宿泊、警備等)の整備に関する事項

芸術祭総務係
・アート作品の制作に関する事項
・中房総国際芸術祭いちはらアート×ミックス実行委員会に関する事項
・プロモーション(広報、取材、PR)に関する事項
・ボランティアスタッフの管理、運営に関する事項
・その他室内の庶務事務



小湊鉄道 飯給駅(いたぶえき)

他の地方都市のアートイベントとの違いを強調すべく市原市を走る小湊鉄道に目を付け、エリア設定したのは悪くないと思いますが、それを来場者に「足」として使わせるには無理があるようです。

JRの五井駅まで都内から電車で行き、そこでレンタカーを借りて観てまわるのが、結局一番良い方法かもしれません。特に4,5人のグループで行動する場合は。

今回我々は、JR津田沼駅でレンタカーを借り、いちはら×アートミックスを愉しんで来ました。越後の時と同じパターンです。

アートを鑑賞しに行く際に、お金(入場料・交通費等)のことは考えないようにしているのですが、それぞれのエリア(旧月出小学校を除く)で、500〜1000円の駐車場代金がかかるのは流石にどうかな〜と思いました。



5月11日で最終日を迎えるイベントですので、ブログに書くの躊躇いましたが、一応ログとして残しておきたく筆を執った次第です。

結果的にマイナス面が目立つように思えるかもしれませんが、作品や熱心に取り組んでいらっしゃる地元の方々には非常に好印象をいたる場所で受けました。


滝沢達史「おかしな教室
里見・飯給エリア IAAES「旧里見小学校」日本

最後に一点だけ、書き加えるとするならば、もっともっと広報活動をしっかりやった方がよろしいかと。自分がツイッターやフェイスブックに投稿しているのをご覧になり、このアートイベントのことを初めて知ったという方が、何人もいらっしゃいました。

実に勿体ないことです。良い作品や良い人々に支えられているにも関わらず。

栗林隆「プリンシパル オフィス」(マイナス30度で凍りついた元校長室)
里見・飯給エリア IAAES「旧里見小学校」日本/インドネシア


中房総国際芸術祭いちはらアート×ミックス

会期:2014/3/21[金・祝]−5/11[日] 52日間
会場:メイン会場:千葉県市原市南部地域[小湊鐵道上総牛久駅から養老渓谷駅の間]
連携会場:中房総エリア[茂原市、いすみ市、勝浦市、長柄町、長南町、一宮町、睦沢町、大多喜町、御宿町]
主催:中房総国際芸術祭いちはらアート× ミックス実行委員会[会長 佐久間隆義(市原市長)]
後援:経済産業省、国土交通省、文化庁、観光庁、千葉県
協力:小湊鐵道株式会社
実行委員会会長:佐久間隆義(市原市長)
総合ディレクター:北川フラム(アートディレクター)
公式ウェブサイト:http://ichihara-artmix.jp
公式フェイスブック:http://www.facebook.com/artmix2014



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「超絶技巧!明治工芸の粋」

三井記念美術館で開催中の
特別展「超絶技巧!明治工芸の粋―村田コレクション一挙公開―」に行って来ました。


http://www.mitsui-museum.jp/

日本人でありながら日本人の本当にスゴイところを知らずに(知らされずに)過ごしていたりするものです。とりわけ「敗戦国」以降の日本においては。

刺激の強いモノに日々さらされ、ちょっとやそっとのことでは驚かない現代日本人でも、さすがに今回の三井記念美術館の展示には度肝を抜かすに違いありません。


錦雲軒稲葉「花鳥図香炉

季節は丁度今頃でしょうか。藤の花の間を無数の雀たちが飛び交っています。全て違う表情をしているのですから驚きです。

かなり作品に寄って拡大して撮影しています。会場では当然のごとく単眼鏡はマストアイテムとなります。そうそう書き忘れましたが、これ七宝ですので。

藤の花つながりでもう一点。


無銘(芝山細工)「鐔に煙管図提箪笥」(漆工)

漆器に螺鈿、象牙、角、甲羅などを象嵌する技法を「芝山細工」と呼ぶそうです。幕末から明治にかけ欧米への輸出用漆器として作られ海を渡っていきました。

元々、刀の鍔の部分はお洒落ポイントで、様々な意匠を競った場でもあります。精緻な技を可能な限り詰め込んでいます。細かな部分にも一切の妥協を許さない職人気質がビシビシと伝わって来ます。


無銘「瀑布図」(刺繍絵画)

「絵画」といっても筆で描いうのではなく、糸を一本一本重ね合わせ(縫い合わせ)一面を埋め尽くすというとてつもないもの。見てはいけないものと向き合っているような気にさえなります。

絹糸の質感が、日本画とはまた違った趣を放っています。紅葉しかけた木々の葉や、激しい水しぶきの表現など、人が成したものとは到底思えません。

滝といえば、恋ではなく、鯉です!


高瀬好山「」(自在)

まるで展示ケースが水槽のように思えます。水中を優雅に泳ぐ鯉と同じく、この金属製の鯉も身体が左右に自在に動きます。

置物なので、本来動く必要性はないのですが、とにかく動きます。好みのポーズを取らせお気入りの場所に置き鑑賞する愉悦。男の子心をくすぐる「自在」の世界。

他に、蛇、龍、蟹、手長海老、蜂、蟷螂、そして鍬形に兜虫もいます!!

そして、昆虫や魚の他に野菜や果物も。円山応挙の国宝「雪松図屏風」が毎年お正月に展示される、三井記念美術館の展示室4が何と「八百屋」となっています。


展示室4 中央特設ケース(牙彫・木彫)

展示室の真ん中に野菜や果物があるだけで驚いてはいけません。安藤緑山が秘伝の技で創り出したこれらは全て元は象牙です。

安藤緑山について詳しいことは、現在でも分かっておらず、その技も引き継がれなかったので作り方も多く謎に包まれている、実にミステリアスな野菜たちなのです。(美の巨人たちで紹介されたこともあります

しかし、驚くのはここからです。


安藤緑山「パセリ、蕪」(牙彫・木彫)


安藤緑山「竹の子、梅」(牙彫・木彫)

もう一度言いますが、これ全部象牙ですからね。どうやって着色したのか?パセリの葉っぱ一枚一枚彫ったの??竹の子リアル過ぎて怖い等々、驚きを通り越して呆れてしまいます。

人は自分の理解の範疇を超えたものが目の前にあるとフリーズすると聞きますが、まさに安藤緑山の作品がそれにあたります。


安藤緑山「蜂の巣」(牙彫・木彫)

安藤緑山については、展覧会図録(この表紙が見たこともないカッコイイデザイン!)に掲載された小林祐子学芸員の論文「安藤緑山の牙彫ー研究序説として」は必読です。(同図録の藤田麻希氏の作品解説と共に)

所在確認されている安藤緑山の作品は僅かに35点しかないことやその生涯についてよく分からない点が多いことを知り、フェルメールと安易に結び付けてしまう辺りが悪癖ではありますが、コンプリートも夢じゃないかも?!

まだまだスゴイ作品やまほどありますが、取りあえず、この辺で。


旭玉山「葛に蜘蛛の巣図文庫」(牙彫・木彫)


錦光山「花見図花瓶」(薩摩)


駒井「吉祥図飾壺」(金工)


濤川惣助「藤図花瓶」(七宝)

まだまだ全然紹介しきれていません。会場には画像では決して伝えることの出来ない作品だらけです。ご自身の目で驚きの世界を堪能して下さい。

それにしても、明治の工芸品と三井記念美術館の展示室1との相性抜群ですね。清水三年坂美術館で拝見した時もいたく感動しましたが、今回はそれに重要文化財に指定されているこの空間がより一層輝きを与えています。

江戸から明治にかけ、とんでもなくスゴイ日本人たちがいたこと。そして彼らのことを世界中の人々が称賛していたことをまざまざと見せつけられる展覧会です。

今年の展覧会ベスト10入り間違いなし!文句なしの展覧会です!!NHK日曜美術館等でも紹介されます。混雑必至です。なるべくお早めに〜そして単眼鏡もお忘れなく。


特別展 超絶技巧!明治工芸の粋 ―村田コレクション一挙公開―

会期:2014年4月19日(土)〜7月13日(日)
会場:三井記念美術館
http://www.mitsui-museum.jp/

主催:三井記念美術館、朝日新聞社
協力:清水三年坂美術館
監修:山下裕二(明治学院大学教授)
企画協力:広瀬麻美(浅野研究所)

展覧会の詳細はこちらから。

【巡回先】
佐野美術館(静岡県三島市)
2014年10月4日(土)〜12月23日(火・祝)

山口県立美術館(山口県山口市)
2015年2月末〜4月中旬

トークイベント 「日本美術応援団 明治工芸を応援する!」
[出演]井浦 新氏(俳優、クリエーター)、山下裕二氏(本展監修者、明治学院大学教授)
[日時]2014年5月10日(土) 14:30〜16:00
[会場]野村コンファレンスプラザ日本橋・6階大ホール


※詳細及び申込みはこちらから。

柴田是真、白山松哉、旭玉山らの超絶技巧の数々、あわせて180点あまり掲載。


日本美術全集16 激動期の美術

この巻の編集を担当した一坪氏へのインタビュー記事。
青い日記帳「出前ブログ」

『日本美術全集』関係者インタビュー 第三回一坪泰博デスク(前編)
『日本美術全集』関係者インタビュー 第三回一坪泰博デスク(後編)

注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。

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http://bluediary2.jugem.jp/?eid=3582

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「超絶技巧! 明治工芸の粋」展 web特別鑑賞会

2014年4月19日(土)より7月13日(日)まで、日本橋の三井記念美術館にて「超絶技巧! 明治工芸の粋」展が開催されます。

「特別展 超絶技巧!明治工芸の粋 ―村田コレクション一挙公開―」プレスリリース


http://www.mitsui-museum.jp/

近年、急速に、明治の工芸に対する注目度が高まってきています。しかし、多くが海外輸出用であったため、日本国内ではその全貌を目にする機会は稀でした。

この展覧会は、村田製作所創業者の次男として、専務まで務められた村田理如(まさゆき)氏が、約30年の間に収集した1万点もの作品から、約160点を厳選して紹介する試みです。

今回、超絶技巧! 明治工芸の粋」展の監修者である明治学院大学教授・山下裕二氏をお迎えし、閉館後の貸切りイベントを開催します!!

山下先生によるギャラリートークや作品の背景にある話しを伺える、特別な機会となります。贅沢だ〜〜

皆様のご参加をお待ちしています!
定員となりましたので締切りました。

【「超絶技巧! 明治工芸の粋」展web特別鑑賞会】

場所:三井記念美術館
開催日時:2014年4月26日(土) 17:30〜19:00
受付開始 17:15〜 1階エントランス
内容   17:30  7階受付カウンター前集合
     17:30~18:30 ギャラリートーク
     18:30~19:00 質疑応答 レクチャールーム

定員:50名
   ブログ、Facebook、Twitterを開設していらっしゃる方

聴講料:無料

申込み方法:定員となりましたので締切りました。

尚、山下裕二先生や担当学芸員さんへお聞きになりたいことなどありましたら、お申し込みのメールに書いて下さい。

・会場内は、写真撮影可(フラッシュ、ストロボ使用は不可)
・ミュージアムショップは19:30までオープン。(Caféはオープンしておりません)

展覧会開催に合わせ、平凡社さんからこちらの本が発売になりました。三井記念美術館の小林学芸員さんも執筆されています。


明治の細密工芸: 驚異の超絶技巧!
(別冊太陽 日本のこころ 217)

山下 裕二 (監修)

七宝、金工、自在置物、陶磁器、漆芸、細密彫刻、印籠、根付、染織、竹工・木工…。西洋に衝撃を与えた、華麗で超精密な明治時代の工芸と、明治工芸の匠たちを、豊富なカラー図版とともに紹介。

※「特別展 超絶技巧!明治工芸の粋 ―村田コレクション一挙公開―」のトークイベント(5/10)と土曜講座(6/7)の申込みも受付中です!!

トークイベント 「日本美術応援団 明治工芸を応援する!」
[出演]井浦 新氏(俳優、クリエーター)、山下裕二氏(本展監修者、明治学院大学教授)
[日時]2014年5月10日(土) 14:30〜16:00
[会場]野村コンファレンスプラザ日本橋・6階大ホール
※詳細及び申込みはこちらから。



土曜講座 対談 「村田コレクションの来し方、行く末」
[出演]村田理如氏(清水三年坂美術館館長)、山下裕二氏(本展監修者、明治学院大学教授)
[日時]2014年6月7日(土) 14:00〜15:30
[会場]三井別館1階会議室
※詳細及び申込みはこちらから。


「特別展 超絶技巧!明治工芸の粋 ―村田コレクション一挙公開―」

会期:2014年4月19日(土)ー7月13日(日)
会場:三井記念美術館
  東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号 三井本館7階
http://www.mitsui-museum.jp/

主催:三井記念美術館、朝日新聞社
協力:清水三年坂美術館
監修:山下裕二(明治学院大学教授)
企画協力:広瀬麻美(浅野研究所)

展覧会の詳細はこちらから。

【巡回先】
佐野美術館(静岡県三島市)
2014年10月4日(土)〜12月23日(火・祝)

山口県立美術館(山口県山口市)
2015年2月末〜4月中旬


日本美術史 JAPANESE ART HISTORY
(美術出版ライブラリー)

山下裕二 (監修), 高岸輝 (監修)

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あべのハルカス美術館 開館記念特別展「東大寺」

あべのハルカス美術館で開催中の
あべのハルカス美術館 開館記念特別展「東大寺」に行って来ました。


展覧会公式サイト:http://todaiji2014.jp

日本一高いビル・あべのハルカス(大阪市阿倍野区)の16階に位置するあべのハルカス美術館。正式な開館を記念して東大寺から国宝・重要文化財を含む約70件の宝物を公開する開館特別展「東大寺」を開催しています。

オープンに先立ち、主催者を代表し、あべのハルカス美術館館長・浅野秀剛氏、東大寺別当・筒井寛昭氏と来賓の青柳正規文化庁長官のスピーチの後、テープカットが行われました。


蓑豊(あべのハルカス美術館 名誉館長)、持田周三(朝日新聞社 常務取締役 大阪本社代表)、坂本忠宜(NHK大阪放送局 局長)、森崎義人(NHKプラネット近畿 総支社長)、山口昌紀(近畿日本鉄道株式会社 会長)、小林哲也(近畿日本鉄道株式会社 社長)

続いて、展示室内の国宝「誕生釈迦如来仏立像」の前で東大寺からお越しになったお坊さんたちによる法要が、厳粛に営まれました。


東大寺法要

開館記念特別展「東大寺」の展示構成は以下の通りです。

第一章:東大寺創建と東大寺の伝説
第二章:教学興隆
第三章:復興の歴史


聖武天皇が奈良時代に建立した東大寺の創建当時の歴史を語る上で欠かせない作品をまず第一章で展示しています。あべのハルカス美術館の誕生をテーマにするため、東大寺の至宝、国宝「誕生釈迦如来仏立像」をお借りしてきているというだけで気合の入り方が伝わってきます。


国宝「誕生釈迦如来仏立像・灌仏盤」奈良時代

室町時代に制作された東大寺創建に関連する絵巻物が3点展示されていましたが、いづれもガラスケースにおでこをぶつけつつ食い入るように魅入ってしまう名品揃い。


二月堂縁起絵巻」室町時代・1545年

第一章の白眉はこれら絵巻物と断言しても過言ではありません。


重要文化財「十二神将立像」(丑神、卯神、辰神)
平安時代・12世紀

第二章は大規模な「東大寺展」では見落とされがちの「学問の寺」としての側面にスポットをあてたセクションとなっています。

空海によってもたらされた密教は、東大寺でも取り入れられ、それを元にした様々なものが制作されたり、珍重されました。例えば「華厳海会善知識曼荼羅図」(明時代の中国で制作された曼荼羅図)などもその一例です。

このセクションの展示品を理解することで東大寺をより深く知ることが出来ます。大仏さまだけのお寺では決してないことを。

第三章では、1180年、平家による「南都焼討」により壊滅的な被害を受けた東大寺の復興を歴史を辿ります。良く知るところの運慶・快慶が辣腕をふるったのがこの時代です。


国宝「重源上人坐像」鎌倉時代・13世紀

仏像研究の権威である山本勉先生をして「運慶の単純化した抽象的造形はピカソの彫刻作品と通ずるものがある。」とこの「重源上人坐像」とピカソの彫刻を比べつつ言わしめた作品。

山本勉先生講演会「運慶のまなざし−全作品47体と眼の表現」

東大寺復興の大事業を成し遂げた重源上人の努力と苦労と達成感そして未来への希望が全てこの像に託されています。

正面からだけでなく、横からまたは斜め後ろからこの「重源上人坐像」を拝見すると、作り手の並はずれた才能が素人目にもはっきりと分かります。

他にももっともっとご紹介したいことはあるのですが、ひとまずこの辺で。続きはじっくりと出来たてほやほやのあべのハルカス美術館でご覧あれ!

あべのハルカス美術館 開館記念特別展「東大寺」は5月18日です。のんびりしていると終っちゃいますよ!!


あべのハルカス美術館 開館記念特別展「東大寺」

開催期間:2014年3月22日(土)〜5月18日(日)
開館時間:
火〜金 / 10:00〜20:00
土日祝 / 10:00〜18:00
※入館は閉館30分前まで
休館日:月曜休館(3月24日、4月28日、5月5日は開館 / 10:00〜18:00)
会場:あべのハルカス美術館
大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16F 
http://www.aham.jp/

主催:あべのハルカス美術館、東大寺、朝日新聞社、NHK大阪放送局、NHKプラネット近畿
協賛:竹中工務店、ダイキン工業、大伸社、あいおいニッセイ同和損害保険
協力:朝日放送


「東大寺展」展示風景

注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。

【あべのハルカス美術館 展覧会ラインナップ】


「ミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館
華麗なる貴族コレクション」
2014年5月31日(土)〜2014年7月21日(月・祝)

展覧会公式サイト:
http://www.poldi2014.com/osaka/

公式ツイッター:https://twitter.com/poldi2014_osaka
アカウント @poldi2014_osaka


「デュフィ展」
2014年8月5日(火)〜2014年9月28日(日)


「新印象派 光と色のドラマ」
2014年10月10日(金)〜2015年1月12日(月・祝)


「高野山開創1200年記念
高野山の名宝」
2015年1月23日(金)〜2015年3月8日(金)

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